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吉田豪と宇多丸 白取千夏雄『全身編集者』を語る

https://www.tbsradio.jp/a6j/ アフター6ジャンクション
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吉田豪さんがTBSラジオ『アフター6ジャンクション』に出演。2019年秋の推薦図書として白取千夏雄『全身編集者』を紹介していました。

(宇多丸)そして……。

(吉田豪)これは1回、劇画狼さんがこの番組のゲストに出られた時に紹介されてましたけども。白取千夏雄さんっていう元ガロの編集者の方の『全身編集者』という本。これ、立体的にしていくとどんどんと面白くなる本で。ちょっと1回、ちゃんと紹介をしてみたいんですけども。これ、宇多丸さんも読まれた?

(宇多丸)読みました。すごい本でした。

(吉田豪)ガロの分裂騒動っていうのがかつてありまして。で、その分裂騒動の時にほとんどの人たちが抜けたんですよ。数少ない残った人。で、抜けた側の意見ばっかりが表に出て。「それはおかしい!」っていうことで、それを書き残してたんだけど途中で亡くなっちゃって。それでブログとかも含めてそういう残ってる文章でその劇画狼さんが後半部分も書き。で、その当時の事情知ってる人にあとがきインタビューをして……みたいなところまではたぶん順調に行っていたのが、そのあとがきインタビューで全てがひっくり返るんですよ。

(日比麻音子)えっ?

(吉田豪)要は「メディアに出ていることは間違っている。俺が知ってる事実はこうだ!」って書いていたのが、この白取千夏雄さんっていう人も実は見えてなかったということをいろいろと知っている当事者が語るという、全てがひっくり返るという画期的な本なんですよ。

(日比麻音子)へー! 何回もひっくり返る。

(吉田豪)そう(笑)。で、これがいろいろと一緒に読んでほしいのが、その抜けた側。いまアックスっていう本を作っている手塚能理子さんっていう元ガロの人がいて。ちょうど同時期に出た本が『キッチュ』っていう。ワイズ出版から出ている本に「ガロのまんが道」っていうので手塚さんがインタビューを受けていて。これでいままで語っていなかった部分とかも話しているんですよ。その分裂騒動について。

(宇多丸)はいはい。

(吉田豪)みたいな感じでやっぱりどんどんと立体的にしていきたい案件で。杉作J太郎さんもそういう思いがあるみたいで。いまラジオで手塚さんのコーナーを作って。

(宇多丸)『どっきりナイト7』で。

(吉田豪)そうです。とかやっていて。だから最近、本当にすごい思うのが、いろんな世の中のことってすごい単純化して見やすいじゃないですか。敵味方とか善悪とか。そういう単純な話でもないっていう。いろんな視点を踏まえて見た方がいいっていうのが、最近出た『つけびの村』っていう高橋ユキさんの本とかもそうじゃないですか。

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(宇多丸)ああ、それもね。

(吉田豪)報道されている内容が明らかに違っているっていうか。ということを検証していくんだけど、検証をしていく過程でも次々ひっくり返るんですよね。「じゃあこういうことだな」みたいなのこと、意見が出てきたのがそれすらひっくり返っていくとか。「一言では言えない」っていうことが世の中、多いんだなっていう。

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世の中、一言では言えないことが多い

(宇多丸)うんうん。まあ全く同じ事象を話しているのでも、こっちで言うのとあっちで言うのでは全然違ったりしますからね。それはね。

(吉田豪)そうそう。みたいなことを最近、すごく思いますね。

(宇多丸)なるほどね。そう思うような本も……しかもすごいですよね。1冊の本の中でも複数の視点が入っているし、さらに他の視点もあるという。

(吉田豪)『全身編集者』に関してはたぶん劇画狼さんという人が画期的だったんだと思いますよ。あとがきインタビューでひっくり返ることをよしとしたっていう(笑)。

(宇多丸)まあひっくり返るっていうか、また別の視点っていうかね。ということでしょうね。こっちがカウンターで来たんだけど、さらにその……っていうようなね。だからフェアっていうことじゃないですか。劇画狼さん。

(吉田豪)本当、そうなんですよ。これで載せないっていう選択肢もあったけども、載せることにしたっていう。

(宇多丸)どっちかといえば狼さんはその白取さんの側に立っていたわけだから。すごいフェアなスタンスですよね。

<書き起こしおわり>

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