Creepy Nuts『よふかしのうた』用ラジオ録り直しと発売延期回避を語る

Creepy Nuts『よふかしのうた』用ラジオ録り直しと発売延期回避を語る Creepy Nutsのオールナイトニッポン0

Creepy Nutsのお二人がニッポン放送『Creepy Nutsのオールナイトニッポン0』の中でミニアルバム『よふかしのうた』ラジオ盤の録り直しについてトーク。ギリギリのタイミングで録り直しを完了し、発売延期を回避した話をしていました。

(DJ松永)(メールを読む)「おい、Creepy Nuts。ソニーの看板? アルバムの納期ギリギリのやつらが何を言ってんだよ? お前らはソニーのお荷物だ!」。

(R-指定)フハハハハハハッ!

(DJ松永)えっ! ええーっ!? えっ、いま俺ら、菅田将暉さんに「共作をしようぜ」って抜かしていたのに……「お荷物」?

(R-指定)えっ、ええーっ?

(DJ松永)どの立場が吠えていたの?

(R-指定)ホンマの看板に対してお荷物があんなことを言ったらアカンのよ。ダメ。

Creepy Nuts アニメ『Bラッパーズストリート』出演を語る
Creepy Nutsのお二人がニッポン放送『Creepy Nutsのオールナイトニッポン0』の中でTV東京のアニメ『Bラッパーズストリート』に出演した話をしていました。 (DJ松永)さて、ヒップホップニュースにまいりましょうか。テレビ東京...

(DJ松永)ダメだよ。二部だし、お荷物だし……(笑)。まあ、たしかに先週も話していましたけども、先週の放送前ですよ。スタッフに我々のアルバムのラジオ盤の方のラジオ音源。「その内容にNGが出ました」って。超ギリギリというか、もう締切が過ぎたタイミング。アウトなタイミングで「ダメ、録り直し」っていうのが来て。で、我々がその後、ドキュメントラジオしたじゃないですか。「うわっ、どうしたらいいか、わからない。わからないーっ!」っていう叫び。別に結論とかなにもない。ただ困っているっていう状態をお送りしていましたよね。

(R-指定)ただパニクっているという。

Creepy Nuts アルバム『よふかしのうた』発売延期危機再来を語る
Creepy Nutsのお二人がニッポン放送『Creepy Nutsのオールナイトニッポン0』の中で8月7日に発売予定のミニアルバム『よふかしのうた』が再び発売延期の危機に瀕している件について話していました。 今週も、深夜3時から『Cree...

(DJ松永)で、それが7月10日のことで。本当ならもう発売延期になるんだけど、スタッフの我々プロデューサー、48歳の平井拓さん。結構ベテランの平井拓さんが「ひとつだけ裏、あります」って。その「裏」とは12日の午前中に平井拓さんが手持ちでCDを静岡のプレス工場に持っていく。静岡のプレス工場のおばちゃんに片っ端から「すみませんでしたっ!」って謝る。そしたら、なんとか発売延期せずにすみますよっていう方法がひとつだけあって。

(R-指定)裏ルートがあって。

(DJ松永)で、我々実際に、間に合いました! ありがとうございます! なんと、結果から言うと間に合いました。本当に10日は我々も仕事が詰まっていたからもう無理ってなって。で、作家の福田さんのスケジュールが空いていて、俺らも空けれて、都内のスタジオを押さえられるのが11日の夕方の数時間だけ。

(R-指定)針の穴を通すようなスケジュール。

(DJ松永)「あ、ここが空いてました。やりました!」って。それで録ったのが音楽じゃないですよ。ラジオの録り直し。ラジオの中のちょっと一部分のために都内でいちばんいいスタジオが用意されました。

(R-指定)フハハハハハハッ!

(DJ松永)あれ、ヤバかったよな?

(R-指定)ヤバいよ。もうデカいし、機材もえげつないし。

(DJ松永)もう本当にバブルの時代に建てられたやつで。

都内でいちばんいいスタジオで録り直し

(R-指定)そうそう。ソニーのビルの地下2階? 3階?

(DJ松永)もう吹き抜けとかもあって。

(R-指定)だからホンマにエレベーターでブワーッ開けてそこに行ったらもう地下の古代遺跡みたいになってんのよ。

(DJ松永)もうジャングルみたいな一角があって。そこでジャングルを取っ払うとスタジオがあと5部屋ぐらい作れるんだけど。なんかわけのわからんオブジェとか、都内の限られたあのスペースに吹き抜けを作るってわけわかんないからね。吹き抜けのそこでなんか作ろうっていう話じゃん?

(R-指定)謎やねん。

(DJ松永)で、隣の部屋とかもいろいろとスタジオがいくつかあるんだけど。もう全部そこ、満パンなんだけど。で、一部屋だけ空いていて、俺らが使ったんだよね。もう俺ら以外のスタジオ、全部紅白クラスのアーティストばっかり。名前は伏せるけど本当にマジで国民的アーティスト。紅白クラスのアーティストで埋め尽くされて、全員が曲を録っているよ。で、無名アンダーグラウンドヒップホップアーティストはラジオを録ってんのよ(笑)。

(R-指定)フハハハハハハッ!

(DJ松永)スタジオの部屋、超いっぱいあるって言ったじゃん? で、Creepy Nutsが取ったスタジオに入りました。スタジオに入ったら、そこにまた4部屋あるのよ。

(R-指定)なんでやねん!

(DJ松永)で、まず大きいロビーがあって。で、録音ブースがある。その後にコントロールルーム。超でかい。あれですよ。2人がマイク2本を立てて、要は2チャンネルあれば足りるけど。オーケストラが録れるぐらいのチャンネル数で(笑)。もう卓のデカさが半端じゃない。「いい、いい、いらない!」みたいな(笑)。

(R-指定)いまだかつて押したこともないようなボタンが500個ぐらいあって。

(DJ松永)フフフ、使う必要ないのよ。あともうひとつ、アーティストルームっていうのがあって。

(R-指定)そう。謎のな。

(DJ松永)で、俺ら、ラジオの録り直しのためにそのスタジオを取っているから、なんかみんな負い目があったというか。

(R-指定)で、そのアーティストルームってキッチンとかもついていて。

(DJ松永)キッチンとかもあって。そこに泊まれるぐらいのスペースで。でも、みんな負い目があるからアーティストルームに誰も足を踏み入れないっていう(笑)。Rはロビーの床にケツつけて座ってタバコを吸ってたもん(笑)。やっぱりみんな、ビビッちゃって。

(R-指定)ビビるから、もう。

(DJ松永)あの部屋、ヤバかったよね。

(R-指定)すごかった。トイレもドアを開けた瞬間に便座が開いてウォシュレットがプシュッてなっていたから。すごいから。

(DJ松永)で、俺はそこで用を足したんだよ。用を足してあがったら、勝手に流れたからね。俺、なんもしてないよ。トイレに入って出すものを出しただけ(笑)。全部機械がやってくれるから。

(R-指定)だからもう、なんでそこでやったのかっていうと、もうスケジュールも針の穴を通すような感じやったから、そのスタジオしか空いてなかった。他が全部埋まっていて、もうそのバカ高いところしか空いてなかった。

(DJ松永)俺らさ、またいらぬ金を使わせてるのよ。

(R-指定)またソニーに損失を与えてんのよ、俺ら。

(DJ松永)ちなみにその前、メジャーデビューシングルが延期したんですよ。それはなんでか?っていうと、サンプリングのクリアランス。サンプリングの音源の権利が取れなくて。で、「いけるだろう。権利は取れるだろう」って思って録音して走っちゃって発売日が決まって走り出したけど……走り出したら「取れない」ってなって発売日を延期したんですよ。ちなみにそのサンプリングをした曲を録るために、それも都内でいちばん大きい……俺らがラジオを録ったとこよ。

(R-指定)ああ、あそこや。

メジャーデビューシングルも発売延期に

(DJ松永)あそこの数ある部屋の中のいちばん大きい部屋。つまり都内でいちばん大きいとされているスタジオの中でもいちばん大きい部屋を取って。で、スタジオミュージシャンを10人ぐらい呼んだのよ。しかもメジャーデビューシングルだから気合を入れてスタッフが国内でいちばん優秀なスタジオミュージシャンを上から順に当っていこうっていうことで。もう人件費が死ぬほどかかってるのよ。1人が超単価が高い。もう本当にレジェンド級のスタジオミュージシャンを10人ぐらい呼んでRECして。しかもサンプリングだから昔に録音したヨレた感じがいいからそれを再現したいということで。超上手い人を呼んで「すいません。下手に演奏してください」って(笑)。

(R-指定)意味わからん(笑)。

(DJ松永)「元のイメージがこれなんで、上手く演奏されたら困るので。みなさん、すいません。下手に演奏してください」って言って。で、俺は実際にレコーディングに立ち会ったんだけども。みんなでバーッて、もう超豪華。国内の一流スタジオミュージシャンが国内のいちばん大きなスタジオの中に入って豪華な演奏をして。俺は最初ヘッドホンで「うんうん……」って聞いて。「うーん? すいません、ちょっと上手すぎます、これ」って(笑)。

(R-指定)フハハハハハハッ!

(DJ松永)「ちょっとこれ、上手いな。ダメだ、こりゃ。ちょっと下手にしてもらえますか? いま、すいません。上手すぎます! あ、これも上手いわ。ダメだ、上手いわ、これ」って(笑)。で、それがおじゃんになったんですよ。だからもう1回、録り直しみたいになって。だからメジャーデビューシングルでとんでもない額の金を無駄にし、また次のアルバムでラジオの録り直し。ほんのちょっとの部分よ。全部録り直しじゃなくて軽く録り直し。一部分だけ、10分ぐらい?

(R-指定)ホンマにそんぐらい。

(DJ松永)で、一部取り替えぐらいで済んだその10分ぐらいのために都内でいちばんいいスタジオを取るっていうね。我々のおかげでいらぬ金をソニーに使わせたおしているんですよ。

(R-指定)そんな、ねえ。

(DJ松永)しかもこれ、非常にまたいいスタジオで録ったからこその弊害なんですけども。いい音すぎちゃって。

(R-指定)フフフ、俺ら何やねん?(笑)。

(DJ松永)いい音すぎちゃって。俺らのアルバムの曲を録ったスタジオよりもはるかにいいスタジオですから。で、前回のラジオの元の部分を録ったところよりもいいスタジオで録っているわけですから。元のスタジオで録ったところといいスタジオで録ったところをくっつけると、音質が合わないの。

(R-指定)新しいのが良すぎて。

(DJ松永)「あれ? 新しく録ったところ、抜けが超いいな。音がキラキラしている。おい、なんか前に録ったやつ、くぐもっているな?」みたいな。だから、録音した時にRさんと福田さん、帰ったじゃないですか。俺、その後でコントロールルームに残ってエンジニアさんたちと新しく録ったやつ、わざと音質を悪くさせて(笑)。もう超高い音で録って「ちょっとよすぎる」って音を悪くして前のやつに合わせる作業とかもして。そんなのやっていたんですよ。

(R-指定)俺ら、マジでソニーの偉いさんからしたらわけがわからん金の使い方してるって……。バカデカいところを使って一流ミュージシャン呼んで。「もっと下手に弾いてください」って。で、結局それが発売延期。おじゃん。で、いいスタジオでラジオ10分録って音がきれいすぎるから音を汚くするって……なに、こいつら?

(DJ松永)めちゃくちゃだよ!(笑)。でも、ちょっとだから一部編集が荒くなっているところがあります。

(R-指定)まあな、時間もなかったし。

(DJ松永)前後関係とかもあって。そこをまるっと録り直しできなかった。「ここ、ちょっと雑だけどなんとか……」みたいなところもあるんで。そこはみなさん、聞いてなんとか……(笑)。

(R-指定)ご了承ください(笑)。

(DJ松永)ただ、結構楽しいっすよね?

(R-指定)いや、いいのできました。

(DJ松永)マジで、俺らのセンス、ナメんなよ? 毎週面白いラジオ、届けてんじゃん? それでやってんだわ、俺ら。

風になった平井さん

(R-指定)フハハハハハハッ! でも気になるのがさ、平井さんはじゃあホンマに12日の朝、風になったっていうこと?

(DJ松永)だからちょっと、今日は森さんしかいないんだよね。

(R-指定)ブースに平井さん……しかも俺、たしかにあのレコーディング以降、平井さんに会ってないです。

(DJ松永)R、悲しいお知らせですけど。平井さん、12日の午前中に風になったため、もう人の姿では平井さんと会うことができません。

(R-指定)フハハハハハハッ! ウソやろ?(笑)。

(DJ松永)あの、俺の言うことは比喩じゃねえから(笑)。

(R-指定)えっ? ブワーッてCDを静岡に届けに行くところで?

(DJ松永)ブワーッ、ブワーッ、ヒューッ……平井さんは、風の子になりました(笑)。

(R-指定)フハハハハハハッ! いや、新海誠の新作『風の子』って(笑)。平井拓さん、「タクーにでーきることーはまーだあーるかーい♪」って(笑)。で、プレス工場でCDだけカタン……って届いて。「カシャン……タクーにでーきることーは♪」。

(DJ松永)だからリスナーのみなさん、この時期。7月に頬を風になでられたら「ああ、平井さん……」って、平井さんのことを思い出してもらえたらなって思います。フハハハハハハッ!

(R-指定)フハハハハハハッ! じゃあみなさん、その見事発売が決定になったアルバムから聞いてください。Creepy Nutsで『よふかしのうた』。

(DJ松永)平井さーん!

Creepy Nuts『よふかしのうた』

<書き起こしおわり>

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