ブル中野と吉田豪 女子プロレス団体対抗戦を語る

ブル中野と吉田豪 女子プロレス団体対抗戦を語る SHOWROOM

ブル中野さんが『猫舌SHOWROOM 豪の部屋』に出演。吉田豪さんと女子プロレス団体対抗戦について話していました。

(吉田豪)そしてまあね、ブルさんの功績としては「対抗戦を始めた」っていうのもありますよね。

(ブル中野)ああ、そうですね。

(吉田豪)FMWに乗り込んで。

(ブル中野)工藤めぐみとコンバット豊田のところに。何スタジアムだったっけ? あ、川崎球場。すごいですね。あれはやっぱり「大仁田さん、すげーな!」って思いましたね。超満員ですもんね。

(吉田豪)でもそこを強引に自分たちに目を向けさせる作業をやったのがブルさんと北斗さんなんですよね?

(ブル中野)そうですね。「誰か1人、連れて行け」っていうことで北斗を連れて行ったんですけども。いやー、あの一試合で大仁田さんには本当に嫌われちゃいましたね(笑)。

(吉田豪)だってね、マイクを使っちゃいけなかったんですよね。そもそも。「マイクアピールは大仁田さんしかやっちゃいけない」っていうのがFMWのルールなのに。

(ブル中野)試合が終わった後に後輩に「絶対にマイク、持ってこい!」っつって。で、必死なんですよ。あっちも「もしかしたら取りにくるんじゃないか?」って思っているからこんななっていて。うちの後輩たちも持っていかなかったら私にぶっ飛ばされるから「うわーっ!」っていう感じで。

(吉田豪)フフフ、そこでもリアルな戦いが(笑)。

(ブル中野)それで取りに行って。リングアナウンサーのマイクを取って、それで北斗がやって、その後に私が「ブル中野と北斗晶の試合が見たかったら、全女の試合を見に来い!」って。そのことを言いに行っただけですからね。試合はもう、パフォーマンスで(笑)。

(吉田豪)フハハハハハッ! でも、そこから始まっていくわけですからね。

(ブル中野)はい。そうですね。そこから対抗戦。でもなんか対抗戦でできたスターっていうのもいたからよかったなって思うんですよね。

(吉田豪)北斗さんを筆頭にね。

対抗戦で生まれたスターたち

(ブル中野)うん。で、またそうじゃなかったら、全女にずっといたらなかなかスターになれなかった人もいたかもしれないから。そういう部分ではいろんな人に目が向いたり。LL派だったりジャパン、JWP派だったり、FMW派だったり。そういう風に自分の合った団体とライバルになれたっていうのがまた面白かったですよね。

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(吉田豪)(コメントを読む)「コンバット豊田がかわいそうだった」っていうのが来ていますけども。コンバットさんも僕が取材した中ではずば抜けたいい人でしたね。邪心ゼロの。

(ブル中野)そうでしたね。本当に。かわいそうなぐらいでしたよ。

(吉田豪)「本当にいい人だと思うんですよ」って僕が言った時に「いや、でも最近私も自分の中でちょっとズルい自分があるなって気づきまして……」みたいな。「いや、そういうことを言っている時点でいい人ですよ!」っていう(笑)。

(ブル中野)かわいい(笑)。

(吉田豪)すごいかわいいんですよ。

(ブル中野)ねえ。アジャと同期だったし。で、ダンプさんにもすごいかわいがられた方で。すごくプロレス的には鈍くさかったんだけど、でもかわいがられていて。で、やっぱりダンプさんが辞められた後、すぐにコンバットとくどめは辞めたんで。でも全女には合わなかったかなっていう感じですね。全女の中ではなかなか生き残れなかったかなっていう。

(吉田豪)ああいうタイプだと無理でしょうね。「ズルいところがあるなって思って」っていう人は無理ですよ。

(ブル中野)なんかね、本当に普通の人だったから……ちょっとイラッとしてた(笑)。

(吉田豪)フハハハハハッ!

(ブル中野)いや、別に後輩だからイラッとはしないんだけども。たとえば、FMの対抗戦のいちばんはじめのやつですよ。で、まず控室が変なキッチンでゴキブリとかいたし。で、出来上がったCDを見たらコンバットとかくどめの時は畳のいい控室だったりとか。まあ、それはいいんだけども。普通はゲストを……っていうね(笑)。

(吉田豪)普通は立てるよね?っていう(笑)。

(ブル中野)でも別にそれは大仁田さんが決めたことだから。別にそれはいいんですけど。なんかね、あの……全女では絶対に髪の毛を持って人を起こすんですね。

(吉田豪)ああ、倒れた相手をこうやって?

(ブル中野)そうそう。だからコンバットは髪の毛が短いし、持てない。なんか変なツルツルのやつもつけているから、持てないので無理やりこうやって起こさないといけないし。で、それでも動きは鈍いし重たいから。でも、水着をこう持つわけにもいかないんですよね。彼女はちょっと男っぽい感じにしているからあんまりこう、変な風に……。

(吉田豪)セクシーになっちゃってもね。

(ブル中野)ねえ。なっちゃったらマズいと思って気を使うんだけども。それでももう起きないから。頭来たから耳を持ってやって。もう切れてもいいやって思って。で、人って、痛いから動くんですよ。「いてててててててっ!」って動くから。普通は髪の毛を持ったら痛いから「髪の毛、持たないで!」ってこうやって動くんだけども。もうタイミングも合わないし。「おめえ、全女にいたんだろうが!」って……あれ、ちょっと待って。なんでこんなに……?(笑)。

(吉田豪)フハハハハハッ! 面白い、面白い(笑)。

(ブル中野)そんなことないよ(笑)。いや、本当にいい選手でね……。

(吉田豪)フハハハハハッ! いい人でしたね。善人でした。本当に(笑)。ただまあ、いい子すぎるとプロレスでは出世しないんだろうなっていう風には思いましたね。たしか、僕の記憶だと東京ドームでもおかしな試合になっていた記憶がありますね。豊田さん、潰されるような試合をやっていたような印象。堀田さんだったかな? たしか。

(ブル中野)ああ、本当ですか? いや、でも潰されやすい……。

(吉田豪)フフフ、「潰されやすい」(笑)。

(ブル中野)試合というか、性格もだけども。試合もそうだな。

(吉田豪)対抗戦が面白かったのは、本当に「対抗」していたんですよね。交流戦とかじゃなかったんですよね。

(ブル中野)うんうん。

(吉田豪)本当に平気で潰しに行っていたじゃないですか。

(ブル中野)ガンガン蹴っ飛ばしていたしね。

(吉田豪)全女内で、そういういわゆるピストル的なことになるのはわかるんですよ。

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(ブル中野)うん。

(吉田豪)他団体相手にもこういうことをやるんだ!っていうのがめちゃくちゃおもしろかったんですよ。

他団体選手にも容赦しない

(ブル中野)ですよね。だから、全女同士の戦いのような激しい……たとえば蹴りだったりもバンバン入れるじゃないですか。顔面にも入れるし。ちょっと動きが遅かったらボコボコにしたりとか、そんなのが当たり前なんですけども。それをじゃあ実際に他団体にやっていいのか?ってなった時に、みんなやっていました。

(吉田豪)フハハハハハッ! あのね、体格差もあるし。どこまでやっていいのか?って迷いながらのはずが、意外とやっちゃってましたよね?(笑)。

(ブル中野)それで、そこでいち早く……いちばん始めは「絶対に全女がいちばんなんだから、団体対抗戦なんかやらなくていいんだよ!」って思っていた選手もいたんですね。だけど、「これは違う。この戦いでこの波に乗った方がいいんだ」っていうことでいち早く「相手の下手さにも対抗しよう」っていう風に考えたのが井上京子。天才・井上京子。

(吉田豪)なるほど。「いい試合をしよう」みたいな。

(ブル中野)そうですね。みんな、「井上京子と戦いたい」って言っていた。

(吉田豪)「あの人とだったら私を光らせてくれる」っていう。北斗さんとかは潰しに来るけども……っていう(笑)。

(ブル中野)何が来るかわからないけどっていう(笑)。

(吉田豪)ということですね(笑)。

<書き起こしおわり>

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