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Superorganism・Oronoと小田部仁 日本のライブでキレる理由を語る

Superorganism・Oronoと小田部仁 星野源を語る Inter FM
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ライター・編集者の小田部仁さんがInterFM『Oh Wow, Very Cool!』にゲスト出演。Oronoさんが日本でのライブでキレがちな理由について話していました。

(小田部仁)いっつもなぜか俺、オロノと話す時、怒らせちゃうんだよね。なんかわからないけど……(笑)。

(Orono)それは……Because I’m every person.

(小田部仁)OK, cool. でも10月、11月に行われていたイギリスとアイルランドのツアーに俺も行かせてもらえたじゃん? CHAIと一緒にやったやつ。あの時、すごかったもんね。あなたね。むちゃくちゃだと思うもん。なんかもう……。

(Orono)ヤバいよね。

(小田部仁)ヤバかったよね。そりゃあ12月に……。

(Orono)どういう感じだった?

(小田部仁)見てて? だって最終日に……Quick Japanの特集でも書いたけどさ。最終日の日、ステージの上で号泣していたじゃん? 始まった時から終わりまで号泣していてさ。

(Orono)でも、歌っていたんだよ。自分、それすげえなって思って。

(小田部仁)いや、よかったよ。あのライブは。めっちゃよかった。感情が出ていて。正直な感情があったし。すごいかっこよかったし。なんか、みんな結構お客さん「ん?」「どうした?」みたいな感じだったけど。でもすげえ、実際に盛り上がっていたしね。

(Orono)楽しかったよ。

(小田部仁)まあ、ラブを感じたし。だけど、同時に普通に人間としては「大丈夫かな?」って思っていた。

(Orono)ダメだったね。

(小田部仁)ダメだったよね?

(Orono)たぶんね、その1回LINEしてきたんだよね。「お前が病んでいたのは俺とCHAIがいたからなのか?」みたいなことを聞いてきたじゃん?

(小田部仁)だから気を使いすぎて。いつも以上に気を使わなきゃいけない人が増えたから。

(Orono)でもね、たぶんあれ、いちばん気を使っているのは自分に対して。「自分、いま大丈夫だ」みたいなのをずっと毎日起きて「大丈夫、大丈夫。まだいける、まだいける」ってずっと言い聞かせちゃっていたの。もう100%死んでたのに。それがいちばん辛かった。

(小田部仁)もうダメだっていうことに気づかなかったんだね。

(Orono)そう。それをステージに上がった瞬間に気づいた。

(小田部仁)「ああ、私、ダメだったんだ」って?

(Orono)そう。「無理だ。もうダメだ」って。ステージに上がってやっと気づいた。

(小田部仁)だってあの頃、いろいろと話を聞かせてもらっていた時にさ、もう「死」とかさ、「これを続ける意味」とかさ、「終わり」とか。そういう話しか出てこないからさ。一応、取材で行っているから「これ、どうしようかな?」って正直、思っていたもんね。でもまあ、もう帰ってくるんだろうなとは思っていたけど。でもなんか……。

(Orono)でもね、その時にいちばん言っていたのはね、もう自分がそのアートをやる理由っていうのは、たとえば自分が13歳とか16歳とかの時に聞いていたエリオット・スミスとかさ、そういうすごく感情を揺さぶられた音楽とかアートと同じようなことが自分もしたいっていうのを……それは4、5歳のWeezerを聞いている時からすごく感じていて。自分もそれをやる使命なんだなっていうのをたぶん生まれた時から感じていて。で、それを1人に対してでもできれば、それはもうmission accomplishedだから。それでもういいって思っていたから、あの11月、12月のすごい病んでいた時とかは「もうそれができたなら、いまは意味がないじゃん」ってすごく思っていたの。

(小田部仁)うんうん。でも、俺の前だったからかもしれないけどさ、ポーツマスのフィッシュ&チップス屋に行って、なんか大量のフィッシュ&チップスのやつを食いながら言っていたのがさ、「それでもそういう人たちがいてくれるって思う限りは自分はやっていきたい」みたいな話をしていたじゃん。「じゃなきゃ、死にたい。痛みなく死にたい」って言っていて。

(Orono)うん。

(小田部仁)でも、結局続けることを選んで。かつ、また日本に戻ってきてさ。

(Orono)選んでいるのかな? よくわかんない。それは契約じゃない?(笑)。

(小田部仁)縛りがあるからね(笑)。

(Orono)縛りだよ。まあ、別に本当に「辞めたい!」って言えば、辞められるよ。いつだって。でも、自分との約束としてやり続けてるっていうのはある。だから本当にバンドメイトに心配されて。「お前、本当にやりたいのかよ?」って問い詰められた時とかあったけど。もうその時は無言だった。だってわかんなかったんだもん。

(小田部仁)まあ、そうだよね。

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嘘を言っている業界にムカつく

(Orono)こんなに辛いんだとか、全然わかんなかったし。でさ、そういう「音楽、アート最高! アートを仕事にするのってめっちゃ楽しいんだよ!」みたいな感じの嘘を言っている業界に対してムカついた。

(小田部仁)ああ、なるほどね。もっと言えばいいじゃんみたいな話だよね。こんなに辛いのとかね。

(Orono)なんでもっとミュージシャンは言わないの?

(小田部仁)だからレディ・ガガのグラミーのスピーチとか、すごいよかったよね。

(Orono)そう。本当によかったと思う。あの映画自体はまあまあだったけど。

(小田部仁)メンタル・ブレイクダウンっていうか、メンタル・イルネスか。精神病を持った人が……。

(Orono)そう。レディ・ガガがグラミーを取った時に「業界でこういうメンタル・イルネスの話とかがまだあまりされていないから、そういう場を作ってくれる素晴らしい映画に出れてよかった」みたいな話をしていて。「ガガ、そうじゃん! わかっているじゃん!」みたいな。

(小田部仁)「キラキラしたものだけじゃないよ。もっと正直なところを見せたいんだよ」っていうのはもうずっと言っているもんね。

(Orono)だから日本に来るとアグレッシブになっちゃうの。ステージの上とかで。

(小田部仁)そうだよね。「もっと出せ!」「もっと正直でいようよ!」とかね。そういうのをカバーするっていうか、同調圧力がすごい強いから。

(Orono)だってこの前、母親に車の中で言われたの。「あんたさ、日本に来てそんなお客さんにね、『もっと盛り上がれよ、この野郎!』とか言うのはちょっと……」って。

(小田部仁)「英語を勉強しろ!」とかね。

(Orono)そう。「……それは失礼だと思うよ。私が観客だったら、ちょっと悲しくなっちゃうもん」みたいなことを言われて。「マミー、それはわかってないんだよ!」みたいに。かっこつけて言って。自分が伝えたいメッセージでもないけど、それは来てもらった人たちに……っていうか、「来てもらった」とか、そういうのも気にしていない。「人に感情を感じさせたいからアートをやっている」とか言っていたけど、それと同時に別に売れたくてやっているとか、ライブが超大好きとか、そういうのはなくて。別にチケットを買ったのはお前なんだから。You get what you get, you know. If you don’t like it, that’s you are **** fault. That’s my fault.

(小田部仁)そうだね。

(Orono)だから、来た人たちには……自分は日本に対して持っているフラストレーションっていうのがもう毎日、みんな人生に嘘をついているみたいな。正直じゃない。

(小田部仁)「そういう風に見える」っていうことだよね。そうじゃない人もいるかもしれないけど。

(Orono)そう。それで暗い社会になっちゃっているじゃん? そういうのをダメだと思っているから、この日本人のクソガキみたいなのがステージに上がって。「ああ、めんどくせー」とか言って。「それでもいいんだな」っていう風に思ってくれる人が1人でもいれば、それでいい。

(小田部仁)なんかすげーTwitterとかでさ、オロノがああいう風な態度を取っていたことに対して文句を言っているおばさんとかおじさんがいてさ。

(Orono)いるらしいね。

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Oronoの態度に文句を言う人々

(小田部仁)俺、すげー思ったのは、それは自分とその対象を切り分けることができていないんだなって思ったの。つまり、オロノはオロノじゃん。で、自分は自分なんだからさ、気に入らなきゃ気に入らないで別にさ、それでいいはずなのに。なんかその、「そうあってほしい」みたいなものを押し付けているっていうか。「こうあるべきでしょ?」っていうものを押し付けているっていうか。

(Orono)そうそうそう。

(小田部仁)で、さっき言っていたじゃん? 「もうこれだから仕方ないじゃん?」っていうね。それを受け取りに来ているはずなのにね。

(Orono)うん。だから別にそういう期待に応えようとは一切思っていないし。むしろ、応えたくないし。だから、そういうなんか日本のファンとかに変な期待とかみたいなのを……「日本人のティーンの子がすごい海外でがんばっているんだ!」みたいなのを言われてムカつく。

(小田部仁)みんな、そういうの好きだからね。

(Orono)ムカつく!

(小田部仁)ムカつくね(笑)。

(Orono)超ムカつく! だから日本でライブをやっていてキレちゃう。

(小田部仁)そうだよね。

(Orono)It’s not about me. It’s about the art we make.

(小田部仁)そうね。

(Orono)「ライブ、見ろよ!」っていう。その態度とかはどうでもいいからさ。

(小田部仁)うんうん。まあでも、それもアートの一部だけどね。

(Orono)一部だけど。こういうConversationも。

(小田部仁)ねえ。そこも含めて「いい」っていうことだからね。

(Orono)いいのかな?

(小田部仁)いいと思うよ。だって俺、「ありがとう」とかってアーティストのみなさんとかにライブとかで言われるの、嫌いなの。「ありがとう」って言っているのを聞くといつも……まあ、別に流すけど。「ん?」って思っちゃう心もあるの。リスナーの1人としては。だって別にさ、まあ「ありがとう」って言っている意味はわかるよ。「盛り上がってくれてありがとう」「聞きに来てくれてありがとう」って。いろんな意味の「ありがとう」だとは思うんだけども。でも、俺らは聞きたくて来ていて。もう圧倒されたいわけよ。そこで日常をぶっ壊してほしいわけ。

(Orono)そうそうそう!

(小田部仁)それを思っているから「ありがとう」って言われると、「いやいやいや、こちらこそよ……」みたいな思いがあるの。だからクールに……それこそ前にガガがドキュメンタリーでマドンナにすごい文句を言われててさ。「メディアを通じていろいろ言うんじゃなくて、本当に壁に打ち付けて私のことを罵った後にキスしてほしい」とかって言っていたじゃん。まさにそういう感じっていうか。ダイレクトにもっとね、アクセスしてほしいなって思う時はすごいあるんだよね。

(Orono)わかる。

(小田部仁)生じゃないっていうか。

(Orono)うん、わかる。

(小田部仁)でも、あれだね。こんな風に改めて……「改めて」っていう感じでもなかったね。普通に話しちゃったね。

(Orono)普通に話したね。とまんないんだよね。

(小田部仁)とまんない。ずーっとしゃべっている。この間も7時間ぐらい、ずっと話していたもんね。すげえ楽しかったけど。

(Orono)ヤバかった。フフフ(笑)。

(小田部仁)これ、俺らっていつまで仲がいいのかな?

(Orono)一生。一生ダチだぜ!

(小田部仁)本当?

(Orono)うん。

(小田部仁)俺もだよ……。

(Orono)フフフ(笑)。

(小田部仁)恥ずかしい……。

(Orono)というところで、終わりにしましょうか。

(小田部仁)そうしよう、そうしよう!

<書き起こしおわり>

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