小袋成彬 2019年の20歳に聞いてもらいたい4曲を語る

小袋成彬 2019年の20歳に聞いてもらいたい4曲を語る MUSIC HUB

(小袋成彬)『MUSIC HUB』、小袋成彬がナビゲートしております。今日はもうガヤ要員で……(笑)。

(サクラ)「ガヤ」って何やねん!(笑)。

(小袋成彬)ようしゃべるハトコを連れてきました。でも、今日はちゃんとした企画だから。20歳の君に聞かせたい曲。リスナーも含めて。いままで2曲、僕がが20歳の時に聞いて衝撃だった曲と、そのアーティストが当時20歳。だから君と同い年の時に出した曲の2曲を聞かせました。3曲目。俺がまさに20歳の時。その時に出た新譜。で、特に2012年、いま生きてるこの時間にこんな曲が出たんだ!っていうのがすごい衝撃だった『Bad Religion』。フランク・オーシャンっていう歌手の人の。

(サクラ)うん。

(小袋成彬)この人はアルバムを出した時に「自分がゲイだ」っていうのを告白して。「好きな人を好きに好きになれないなんて、こんな悪い宗教はない」という曲なの。で、「Taxi driver」って最初、始まるんだけど。タクシードライバーに話しかけてようにいうわけ。「タクシードライバー、もうメーターをそのままにしておいてくれ。俺の話を聞いてくれ」みたいな曲。すごい感動するのでぜひ、聞いてください。フランク・オーシャンで『Bad Religion』。

Frank Ocean『Bad Religion』

(小袋成彬)どうでしたか?

(サクラ)かっこいいね。なんか単純にまずかっこいい曲だったっていうのと、やっぱり意味的なものが強いから。こういう曲って。たぶん2011とかだったら、いまよりもLGBTQみたいな。クィアのことって批判も多いと思うから。それで堂々とアルバムを出して宣言するみたいなのは、大きな意味があったんじゃないかなと思う。

(小袋成彬)そうなんだよね。……なんだ、そのまともなコメントは?(笑)。

(サクラ)えっ、ダメ?(笑)。

(小袋成彬)いや、まともだな! いいコメントだな! 俺が感動した、いま。

(サクラ)ああ、本当? ありがとう(笑)。

(小袋成彬)まさに2012年の12月に出たアルバムだから。

(サクラ)たぶんそんぐらいだったら、やっぱりみんなそんないないと思うし。

(小袋成彬)特のアメリカの黒人の男性シンガーなんだけど。まあマッチョイズムがまだあるR&B界では……。

(サクラ)ヒップホップとかだとたぶん批判とか多かったんじゃないかな?

(小袋成彬)そうなんだよ。だから、すごかった。彼はその「her」とかって言葉は使わないわけ。かならず「him」とかなのよ。だから、もともと疑いはあったんだけど、ちゃんとアルバムの前に発表したわけね。

(サクラ)それがかっこいいよね。

(小袋成彬)そう。で、『Bad Religion』で最後、「好きな人を好きになれないなんて……」って。そう。僕はこの時、ちょうどちょっと内省的な音楽にはまっていて。それまでは実はクラブ音楽しか聞いてなかったの。それこそEDMが大好きで。

(サクラ)へー、そうなの?

(小袋成彬)聞いてた、聞いてた。デヴィッド・ゲッタとかこの前亡くなっちゃったアヴィーチーとかが出始めたころだったから。それをバンバン聞いてて。かっこいいなとは思ってたんだけど、こういうジャンルのを聞き始めちゃって。ジェイムス・ブレイクとかフランク・オーシャンとか。その人生が音楽に反映しているもの。そういうのが好きになっちゃった。というので、20歳の君へということで。

(サクラ)それが自分の曲とかにつながっているわけ?

(小袋成彬)つながっている。

(サクラ)だってアルバム、前のやつはパーソナルでしょう? なるほどね。

(小袋成彬)ということで、改めておさらいをしますと俺が20歳の時に聞いて衝撃だった新譜でした。最後。これね、ここに来て聞かせたかもしんないけど。俺、今年いちばん衝撃だった曲。テーム・インパラとズーっていう2人の『My Life』って曲。「♪♪♪」ってやつ。

(サクラ)ああ、聞いた気もするな。

(小袋成彬)それをもう1回、ここで爆音で流して感想を聞いて終わろうかなと思うんで。いい?

(サクラ)それは何のテーマなの?

(小袋成彬)これは、よく聞いてくれました。いま、まさに出ている新譜。あなたが生きているその時代に出ている曲。

(サクラ)私がいま、20歳で。

(小袋成彬)まあ2018年なんでちょっと前なんだけど。ほぼほぼ、この半年以内に起きた出来事だよ。この新譜が出たってことが。これを捉えずにはいられないっていう。基本的に僕はメジャーの音楽は絶対聞くんだけど、インディー音楽を掘るのがすごい好きで。だから誰もが知らないような曲をみんなに聞かせるっていうのがちょっと趣味でもあるんで。ということで、まあテーム・インパラはすごい有名な人なんだけど。ズーっていうトラックメーカーの名義で出してます。じゃあ最後にこの曲を聞いて終わりましょう。いま、まさに出てる俺が今年、衝撃を受けた曲。1年以内に。聞いてください。ズーで『My Life』。

ZHU, Tame Impala『My Life』

(小袋成彬)どうだった?

(サクラ)どうだった……?

(小袋成彬)ちょっと普段聞くものよりは割と落ち着いてるかもしんないじゃん。

(サクラ)うん。これ聞いたらもうなんか、アムステルダムのレイヴだな、みたいな。

(小袋成彬)そう。俺もスタジオ持ってからこんだけ大音量で聞くようになったからさ。家で聞く時はもっぱらイヤホンだったし。

(サクラ)また、たぶんイヤホンで聞くのと全然違うし。

(小袋成彬)本当、そうだと思う。このラジオはね、ちょっと俺と同い年ぐらいの男性がいちばんよく聞いてるラジオっぽくって。もしかするとちょっと、だからそれを聞いてる男子。20歳の男子。君……フフフ、すごくいいラジオを聞いているから。うん。このままキープして。

(サクラ)そうだね。こんなコアな……。

(小袋成彬)一応、J-WAVEですからね。これは。

(サクラ)うん。すごい。

(小袋成彬)よかったよかった。でも、楽しんでくれてありがとう。

(サクラ)いや、楽しいね。これはやっぱり。

(小袋成彬)じゃあ、そんな感じかな? ありがとうね。来てくれて。ハトコのサクラでした(笑)。

(サクラ)ありがとうございました(笑)。

<書き起こしおわり>

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