赤江珠緒 ピエール瀧逮捕を語る

赤江珠緒 ピエール瀧逮捕を語る たまむすび

赤江珠緒さんがTBSラジオ『たまむすび』の冒頭で、木曜日のパートナー、ピエール瀧さんが逮捕された件について話していました。

(赤江珠緒)大吉先生。

(博多大吉)はい。

(赤江珠緒)嘘であってほしい。夢であったらいいなと思うことが現実です。現実ですので、受け止めなければならないということで、このお話なんですが……もう多くの方がご存知だと思いますが。

(博多大吉)もうニュースなんかでもずっとやっていますからね。

(赤江珠緒)たまむすびの木曜パートナー、ピエール瀧さん。今年はウルトラの瀧さんとして活動をされていましたけども。その瀧さんがコカインの使用で昨夜、逮捕されました。

(博多大吉)はい。

(赤江珠緒)という現実がありまして。本当に……「なんで? なにしてんだ? なんでよ?」っていうことを昨日の夜から本当にいろんな人と何回も会話しましたし。自分の頭の中でもずっとその言葉がリフレインしている状況で。で、その後になにをつないでいったらいいのかな?っていうのをすごく悩んで考えました。

(博多大吉)はい。

(赤江珠緒)で、まずはですね、うーん……たまむすびを聞いてくださっているリスナーの方に、たまむすびは午後1時から始まって毎日、他愛もない話をして。1時からのこの午後を少しでもみなさんが朗らかな、なんてことない時間というものを一緒に過ごせたらなっていうこと、それを作り上げれるように務めてきた番組なんですが……。

(博多大吉)はい。

(赤江珠緒)もうなにも残らない番組をね。なのに、それに反しているような放送を今日、しなければならないことをまずはお詫びしたいと思います。で、私がね、謝ることなのか?っていうと、それが正解かどうかもわからないですし、筋なのかどうかもわからないんですけども。うーん……いろいろと考えても……いま、瀧さんにできることは……私の中ではそれしかなくて。

(博多大吉)はい。

(赤江珠緒)瀧さんに代わって「申し訳ありません」っていうことを番組のメインパーソナリティーとしてまずお伝えしたいと思います。

(博多大吉)はい。

(赤江珠緒)で、ちょっとね……だから今日は通常放送ではない感じになってしまうんですけども、水曜日のパートナーの大吉先生もいらっしゃるんですが、もう少しちょっとこのことに関して私なりに思ったことをお話させていただいていいでしょうか?

(博多大吉)どうぞどうぞ。

(赤江珠緒)お付き合いをいただければと思いますが。

(博多大吉)まあね、あまりにも突然だったんでね。

(赤江珠緒)そうですね。昨日ですね、例によってうちの子供がまだちっちゃいもんで。また風邪をひいてしまって。病院に行ったりして、私もまた伝染って……っていう感じで、昨日はちょっと早く寝ようと思って早めに寝ていたんです。で、携帯も枕元に置いておいたんですけども。またアナログ人間なもんで音量も小さくしていたのか全く気づかず。寝ていたんですね。そしたら家の電話が鳴りまして。深夜の12時近くに。で、「なに?」みたいな感じで、寝ぼけた感じで出ましたら、うちのプロデューサーの阿部Pで。

あべこさんが「夜分にすいません」と。「なになに? なんで家の電話に?」みたいな感じだったところ、あべこも泣きそうな声で。聞いたこともないような声で「瀧さんが逮捕されました……」っていう報告だったんで。「嘘でしょう? それはまた電気グルーヴさん特有の悪ふざけなんじゃないの?」って。そういう感じで一瞬、受け止めたかったんですけども。まあ、ご本人も認めてらっしゃるということで、これはもう現実なんだ。受け止めなきゃいけないんだなって。

(博多大吉)うん。

(赤江珠緒)で、その時、関係各所と話をしたりはしましたけども。うーん……やっぱりその時に自分にできることっていうのは今日の放送に備えてまず寝ることだなと思って。で、寝ようとしたんですけど、やっぱり横になっても、うーん。本当に、なんだろうな? いろんなことが、いろんな感情がわきあがってくるだけで、全く眠れず。

(博多大吉)まあ、そういった方はリスナーさんも特に多いと思いますけどね。

(赤江珠緒)で、瀧さんのご家族とも、ご家族ぐるみでお付き合いも我々、させていただいていたんで。

(博多大吉)ねえ。番組にも絡んでいただいていたりもしたんで。

(赤江珠緒)ご家族はいま、どうされているんだろうとか。そもそも、瀧さんの体調はどうなっているんだろうとか。逮捕って今後、どうなるんだとか、そういうことをグルグルと考えてしまって。で、もちろん瀧さん本人と連絡が取れるわけもないので詳しいこともわかりませんし。先行きっていうものが全く見えないんですけども。うーん。とりあえず、その時点でわかっているのは、毎週木曜日に瀧さんに会えて……本当に他愛もない話をして……。

(博多大吉)瀧さんは前番組からずっとね、木曜日のこの時間はここにいらっしゃった方ですから。

(赤江珠緒)そうですね。はい。容赦なく突っ込んでくれて……すごく笑わせてくれて。めちゃくちゃ笑わせてくれて。番組も本当に支えてくれて。支えるどころか、引っ張ってくれて……。すいませんね。

(博多大吉)うん、うん。

ラジオの中での恩人

(赤江珠緒)あの、ラジオを始めた頃なんかは特に、私なんかは本当に不慣れで。「ああ、どうしよう?」とかって時もどれだけ助けてもらったか。それからずっと助けてもらった人で。うーん。私にとっては本当にラジオの中で恩人と言っても過言ではない人なので。なんか、そういう人に対して、なんにもできることがないっていうのも悔しいですし。どうしたもんだろうなって。

で、そのビジネス上の、週に1回会うだけの関係。ビジネス仲間って言えばただそれだけなんですけども。それでも毎週木曜日にかならず会って、この時間を一緒に作り上げるっていうことをすごく私自身が楽しみにしていたので。それがおそらく、もう失われるであろうということは、うーん……まだ、先行きはわからない中ではありますけども、覚悟をしなければいけないんだなっていうことを夜、考えていました。

(博多大吉)はい。

(赤江珠緒)で、そういう意味ではパートナーとして、仕事仲間としてできることっていうのはもう……うーん。瀧さんの骨を拾うじゃないけども。仕事上のね。そういう覚悟をしなければならないんだなっていうのを昨日、ずっと夜に考えていて眠れなかったんですけども。で、そう思えば思うほど、いろいろと瀧さんと話したこととか、バカみたいにやったこととかが思い出されてしまいましてね。

(博多大吉)うん。

(赤江珠緒)で、本当だったらね、今週も瀧さんに言おうと思っていたことがあるんですよ。いま、こんな時に言うことじゃないのかもしれないんですけども。先週かな? 先週の放送で木曜日にサバイバルの話をしていまして。で、私がサバイバルの知識として持っていたのが、縫い針を布でこすると方位磁石の代わりになるっていうことで。水の上に葉っぱを置いて、その上にこすった針を浮かべると南北を指すんですよ、みたいなことを私が瀧さんに教えたところ、「やってみよう、やってみよう」っていうことで、木曜日のたまむすびの放送でやったんですね。

(博多大吉)やってましたね。僕も昨日、おばあちゃんのつぶやきのコーナーを聞いていて、そのシーンがやっていたんで。

(赤江珠緒)そう。やったんですよ。やったところ……。

(博多大吉)指さなかったんだよね?

(赤江珠緒)そうなんです。ほぼ東みたいなところを指してまして。「なんだ、ダメじゃないか。嘘じゃないか、赤江!」みたいになっていたんですけど。で、家に帰ってちゃんともう1回調べてみて、本とかを読んでみたところ、こする方向がね、同じ方向じゃなきゃダメなんですって。行ったり来たりしちゃダメ。1方向だけ50回ぐらいこするとそういう風になるということを今週、瀧さんに教えようと思って。で、実際にその実験の続きをやってみようみたいなことを考えていたりしたのが、うーん……それをいつになったら伝えられるんだろう? とか思うとですね……本当に、ちょっとグッと来てしまうんですけども。

(博多大吉)うん。

(赤江珠緒)で、あと……そのご家族もね。そんな私ぐらいの関係性でもこれぐらいグッと来るっていうことは、いまどんな風にすごされているんだろうなと思ったら辛いですし。もうあの、きっとその度合いで言うと1/100、1/1000ぐらいだとは思うんですけども。似たような感情の人間が、私も含めてたまむすびの共演者、うちのスタッフも似たような感情を持っていますので。なにもできないと言えば本当にできないんですけども、なにかお力になれることがあれば……ということをご家族にはお伝えしたいです。

(博多大吉)うん。

(赤江珠緒)で、瀧さん。瀧さんに……「本当にバカタレが! 何をやってるんだ!」っていう感じなんですけど。たぶん、ここからその現実をちゃんと受け止めると、瀧さんが思っている以上にもっと厳しい現実がね、この先きっと待っているでしょうし。

(博多大吉)想像もちょっとしたくないぐらいの厳しいことがね、待っているでしょうから。

(赤江珠緒)もうそれは致し方ないとはいえ、それが現実だとは思いますので。ここからは、ちゃんと覚悟を決めてひとつひとつにちゃんと向き合ってほしいですし。ねえ。そうやってほしいなと思いながらね、昨日の夜、うーん……そういう風に、そうやって話せばいいのかな? たまむすび、何の話をしたら瀧さんの骨を拾うことになるのかな?って思っていたんですけど。

でも、考えたらね、「骨を拾う」なんて言っていますけど、でも瀧さんは死んだわけじゃないからって思って。まあ、ピエール瀧さんとしては、本当にわからない。そういうことになるのかもわからないですけども。まあ、瀧正則さんとしてはこれがね、本当に不慮の事故とか、突然の病気とかでお別れだったらもう本当に会えないんですけども。会えなくはないなって思って。

(博多大吉)まあね。でも本当に昨日の今日でね、本当に赤江さんさ、いろいろと思いももちろん複雑でしょうし。僕も昨日の夜からずっと朝まで、いろいろと考えていたんですけど。うーん……僕、勝手ですけどね。僕、ずっとできると思っていたんですよ。たまむすびって。なんか。番組ってね、かならず終わるものですけど、この番組に関しては僕、10年、20年とこのメンバーで続いていくんだろうなってどっかで思っていたのが、こんな形でパッと終わってしまいましたけど。

ただもうわからないこともいっぱいあるし。ただ本当にいま、赤江さんがおっしゃったね、瀧さんの「バカタレ!」っていうのと、うん。やっぱりなんて言うのかな? やっぱり赤江さんがいろいろと思いを込めてしゃべっていただいて。うん。なんか、なんて言うのかな? 聞いているのも、嬉しかったり辛かったりとかで。

(赤江珠緒)申し訳ないことをね、今日は本当に放送していると思うんですけども。でも本当にね、いつ会えるようになるかもわからないですけども。私が産休の時、この番組も休ませていただいていた時、瀧さんがフラッと私の実家まで来てくれたっていう。

(博多大吉)なんかスイカを持って来たっていうね。

(赤江珠緒)スイカを持って。あれ、本当に嬉しかったんです。なので、そういう風に、今度はこっちが行くこともあるだろうなって思って。

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(博多大吉)まあ、今後のことはまたゆっくりと。本当に僕がいうことでもないですけども。あまりにも本当に急なバッドニュースすぎて。ちょっとこっち側も対応が後手後手に回っている面もあるんで。ちょっとどうなっているんだ?っていう方も多いと思いますけども。なるべく、いつも通り、ここからは放送をさせてもらおうと思っております。

(赤江珠緒)そういう意味ではね、先生。本当にまたこんな時に言うことじゃないんですけども。

(博多大吉)ええ。

(赤江珠緒)お誕生日、おめでとうございます。

(博多大吉)いまじゃねえっす。赤江さん、いまじゃねえっす!

(赤江珠緒)先生のために、本当は誕生日プレゼントを用意していたんですけど。ちょっと出せなくて。

(博多大吉)まあ、今日のところはお気持ちだけ受け取りたいと思います。

(赤江珠緒)じゃあ、今日の1曲目。吉田拓郎で『全部だきしめて』。

吉田拓郎『全部だきしめて』

(赤江珠緒)お送りした曲は吉田拓郎の『全部だきしめて』でした。

(博多大吉)ちょっとね、赤江さんが最後に面白い「誕生日おめでとう」をよこすから。僕は言えなかったんですけども。あの、赤江さんさ、そうやって1人で背負わなくてもいいですよ。赤江さんが悪いことでももちろんないし。1人じゃないですし。僕らもいるし、スタッフさんもいるし、なによりもたくさんのリスナーさんが応援してくれていますから。うん。1人であんまりね、抱え込まないでくださいね。

(赤江珠緒)はい。ありがとうございます。

(博多大吉)がんばりましょうよ。この前も言われたんですよ。タクシーの運転手さんに。「たまむすび、聞いてますよ。水曜日がいちばん面白いですね」って言うから。「いやー、そんなことはないですよ」「いや、本当に水曜日が面白いですよ」「いやいや、そんなことは……みんなもがんばってますから」って言ったら、運転手さんがわざわざ振り返って。「いやいや、赤江さんが面白いんだよ」って。もうめっちゃ恥ずかしかった!

(赤江珠緒)フフフ(笑)。

(博多大吉)「水曜日の赤江さんがいちばん面白い」っていう人でしたよ。

(赤江珠緒)そうですか。ありがとうございます。

(博多大吉)がんばりましょう。

<書き起こしおわり>

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