PUNPEE 表現活動とフィクションを語る

PUNPEE 表現活動とフィクションを語る SOFA KING FRIDAY

PUNPEEさんがJ-WAVE『SOFA KING FRIDAY』の中で音楽などの表現活動とフィクションの関係についてトーク。どのぐらい脚色を入れるのか? リアルな現実とのギャップなどについて話していました。

ストレイト・アウタ・コンプトン (字幕版)

(PUNPEE)じゃあここでまたメッセージです。東京の方。「PUNPEEさん、こんばんは。いつも感度高い怪電波、ありがとうございます。恐縮ですが質問させていただきます。先日、某人気ドラマシリーズのとある演出に対して事実と異なるということで某テレビ局は反省の声明を発表してました。この件でなくてもよく聞くニュースであると思うんですが、私はそういった事例にファンタジーの淘汰を感じるわけなのです。が、表現者であるPUNPEEさんはそこに息苦しさを感じたり、本当にしたい表現ができないと思ったことありませんか? そういった世間にどう立ち回って行こうと考えてますでしょうか?」。

なんのテレビ番組ですかね? 言ったら脚色をされてたっていうこと? 事実に基づいたドラマとか映画が脚色してすぎてて、たぶんクレームを誰かがあれしたんですかね? で、それで作ったが謝ったって感じなんすかね? わかんないすけど。でも、このドラマが何に沿って描かれてるかを見ないと、ぶっちゃけ結構わからないことかもしれない。なんでかっていうと、歴史とかのものっていうのはやっぱり事実を伝えなければいけないと思うんですよね。言ったらまあ結果……結果は絶対に同じではないと――経緯はいろいろと脚色してもいいと思うんですけど――いけないと思うんですよね。

あの最初からSF・ファンタジーとして言ってたらまた別かもしれないですけど。何ですかね? 音楽をやってる人とかのドキュメンタリーとかは割と、結果はもちろん正しくないといけないですけども、結構脚色してもいいのかなっていう気はする。言ったら『ストレイト・アウタ・コンプトン』っていうNWAの映画の時とかに、スヌープと豪邸にいた時に『Nuthin’ but a ‘G’ Thang』のフレーズを思いつくシーンがあるんですけど。「♪♪♪♪」みたいな。

『ストレイト・アウタ・コンプトン』


実際、たぶんそんなにかっこよくできていないっていうか(笑)。その経緯は割ともうちょっと地味にできた可能性もある。けど、なんかそこはやっぱりファンタジーっていうか、見てる人をワクワクさせるっていうのはすごいいいことだと思うし。でも、難しいな……。でも、教科書とかは絶対にちゃんとしたことを伝えなきゃいけないとは思う。

あと歴史物も、なんだろうな? でも少しは、うーん。脚色してした方が見る側も興味持って見れる気もするっすね。って言っても、『イングロリアス・バスターズ』、クエンティン・タランティーノ監督に出てくるヒットラーとかはかなり脚色されていると思うんですけど。キャラクターだったりだとか。難しいですよねえ。時間が経ったら脚色してもいいのか、なんだかよくわかんなくて。でも明らかにファンタジー作品……『ヘルボーイ』っていうSFの超常現象を解決してくコミックスがあるんですけど。それに出てくるナチスだったりとかは割と、変なロボットがいたりとかして。でもそれはもう結構ファンタジー作品だから、少し空想的な創造的な感じで進めてもいいのかな、とは思うんですけど。

やっぱりそういうカルチャーとかを真面目に勉強したりとか調べてる人からしたら「これは違うよ」っていうツッコミが入るのはしょうがないのかなっていう気はしますね。難しいな。でも作品にやっぱりそれはよるかもしれない。だから自分もたまに、結構バイオレンスなキャラクターを自分の作品のラップの中に登場させたりとか、たまにしてるんですけど。何だろう? そいつは自分ではなくて、他のキャラクターみたいな。自分ができないことを曲の中でさせるっていうのを結構したりする時があって。

それがなんだろうな、でも100%俺の考えじゃなくて、そういうキャラクターを暴れまわらせたいっていう時とか、結構難しいですね。「あ、これは人によっては自分の考えだと思われるくさいな」って。でも、かといって自分の考えをちゃんとしっかり出した曲もあるし、うん。難しいですね。でも、怒られたら謝ればいいんじゃないですか?(笑)。いや、空謝りじゃなくて、ちゃんとしっかりそういう人には「こういう意図があった」っていうのを謝って。楽しむ人もそれを知った上で、後々学んだりとかして、それが問題提起になって知っていくっていうか。

もういろんなカルチャーがありすぎて、そこに新しい人が毎日入ってくるから。「また説明しなきゃいけないのかよ!」みたいなことになるかもしれないですけど。まあ、そこはちゃんとしっかりきっかけとして入ってきた人も知っていって。で、その人が少しそこの場所に何年かいたら、また新しい人に「お前、そんなのも知らないの?」ではなくて、説明してあげたりとか、説明をするようなものを作ったりしてサイクルしていけばいいのかな、なんて思います。

難しい質問でしたが、いいメッセージありがとうございます。この方にはステッカーとCD-Rをお送りいたします。はい。というわけで『SOFA KING FRIDAY』Vol.41、今回も終わりになります。明後日はZeppダイバーシティでORIGINAL LOVE主催『LOVE JAM Vol.4』にサニーデイ・サービスと私がライブいたします。チケットは発売中なので、よければ今年初、最初のライブになります。

あと来週の19日が岩手は安比高原にてですね……安比高原っつっても安比はいま、スキー場になっていて雪だらけなんで。そこのデカいホテルのいちばん下のフードコートを毎回貸し切ってJAZZY SPORTが毎回やってるんですけど。そこで板橋兄弟っすね。原島宙芳と一緒にDJをさせてきます。GAGLEだったり一十三十一さん、Awichさん、VaVaちゃん、BIMなんかも出たりするので、よければ近郊の方。あと、バスで行っても泊まり込みでツアーで行っても、焼肉が美味しいお店があったりするので。あとISSUGIくんも出ますね。

まあ、いつものお馴染みのメンツも出たりするので、よければ遊びに来てはと思います。というわけで『SOFA KING FRIDAY』、あなたの親愛なる隣人の凡人、最後は最近買ったアナログ、井の頭レンジャーズとG.RINAさんで『Plastic Love』のカバーです。どうぞお聞きください。さよなら、さよなら、さよなら……。

G.RINA INOKASIRA RANGERS『Plastic Love』

<書き起こしおわり>

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