吉田豪 前田五郎・上條英男・敏いとうインタビューを語る

吉田豪 前田五郎・上條英男・敏いとうインタビューを語る アフター6ジャンクション

吉田豪さんがTBSラジオ『アフター6ジャンクション』の中で最近の『実話BUNKA超タブー』連載でインタビューした前田五郎さん、上條英男さん、敏いとうさんについて話していました。

(宇多丸)ということで今夜はみんな大好き、『実話BUNKA超タブー』……?

(吉田豪)『実話BUNKA超タブー』。もちろんみんな、ご存知だと思いますけども。

(熊崎風斗)雑誌ですよね? コンビニなんかに置いてある。

(宇多丸)コンビニなんかにありますよね。非常に毒々しい表紙と……。

(吉田豪)まあ、BUBKAの系列誌だったはずがBUBKAがコアマガジンじゃなくなっちゃったので、独自の雑誌になっているんですけども。まあ右翼も左翼も全部攻撃する全方位攻撃型雑誌で……。

(宇多丸)フハハハハハハッ!

(吉田豪)まあ、悪意の塊みたいな大変な雑誌で。

(宇多丸)ある意味、いちばん尖っているというか。

(吉田豪)そうですね。守りに入っていない雑誌で。ずーっと僕、連載のオファーされて逃げ続けていたんですよ。悪意に巻き込まれたくなくて(笑)。で、逃げ切れなくなって連載を始めたのが、最近僕が出した『人間コク宝』の最新作なんですよ。

(宇多丸)うんうん。

(吉田豪)で、そこで最近ちょっと僕の連載の方向性が変わってきているので、その方向性をしたいんですけども。

(宇多丸)ほうほう。

(吉田豪)最近、特に僕がアイドル系の仕事とかが増えているのもあって、「吉田豪が丸くなっている」的なことを言われがちで。「ちょっと待て!」っていう。「読んでないでしょ? 『実話BUNKA超タブー』!」っていう(笑)。

(宇多丸)吉田さんの全仕事をフォローするのもなかなか大変だから、一面だけを見て「こうだ」っていうね。

(吉田豪)そうなんですよ。これ、たぶん前号ぐらいから大変なことになっているっていうのは一部ネットで話題になってきていて。絶対に単行本に入らないようなインタビューが載り始めているんですよ。

(宇多丸)あらま。それはいけない。

(吉田豪)まあ、詳細は触れないんですけども、前回が吉本を辞められた前田五郎さんのインタビューが載っていまして。前田さんが全面的にいろんな方向に宣戦布告している感じの……。

(宇多丸)へー! これ、でもやっぱりいざ単行本とかになると、なかなかやっぱりいろんなチェックが入ったりして?

(吉田豪)どうなんだろう? もしかしたら載るかもしれないですけど、版元が自粛するかもしれないレベルの……(笑)。

(宇多丸)へー! 逆に言えば、雑誌で出てる分にはいいのか?っていう話でしょう。

(吉田豪)ねえ(笑)。雑誌ならなんとなくノーチェックで載っちゃうっていう(笑)。

(宇多丸)そういう問題かな?っていう。

(吉田豪)あの、小見出しの時点で物騒さはわかると思うんですよ。読まないですけど……。

(宇多丸)ああっ! ダメだ、ダメだ! もう読み上げられないよ!

物騒すぎて読み上げられない

(吉田豪)フフフ、朗読できないようなことが普通に……。

(熊崎風斗)もうお手にとって確認していただくしかない。

(宇多丸)すごい! あの、読むだけで巻き込まれるっていうか……。

(吉田豪)そうなんですよ! ツイートするだけでも危険な匂いがするっていうか。

(宇多丸)でも吉田さん、それインタビューを実際にやっているわけでしょう? 巻き込まれるもクソも、発信しているじゃないですか。

(吉田豪)しかもだって、この前の号で僕がやっているのは、普通の吉本の中に行ってシルクさんのインタビューをやっているんですよ。で、次の号でこれを載せるっていうのは「ちょっとお前、なに考えてるんだ?」っていう(笑)。

(宇多丸)吉本さんの身の危険がちょっと心配というか。

(吉田豪)で、これの最新号が上條英男さんっていう伝説のスカウトマンの人がいまして。その人が最近、新しい本を出されたのでそのインタビューをしてきて。まあ、このタイトルの時点でスリリングさはわかると思うんですけど……。

(宇多丸)読み上げない方がいいですね、これね。

(熊崎風斗)うわー、これはダメなやつですね。

(吉田豪)フハハハハハハッ!

(宇多丸)ああ、ダメだ、ダメだ。ぜひみなさんも……でも、普通にコンビニとかに置いてありますからね。

(吉田豪)読めます。誰でも読めます!

(宇多丸)『実話BUNKA超タブー』、こちらをね!

(熊崎風斗)本当にこれ、ダメ! あんまり多くを語っちゃ本当にダメなやつですよ!

(宇多丸)吉田さん、ネタ選び、読めない、言えない、発信できない……。

(吉田豪)ええっ? 面白いんですよー!

(宇多丸)ラジオ向きじゃねえよ、これ(笑)。

(吉田豪)ええーっ? 上條英男さんっていうのはすごい人なんですよ。概要を伝えられる範囲で言うと、もともとは沢田研二さんを最初に発見した人であり、内田裕也さんを最初に発見した人であり、西城秀樹さんをスカウトして最初に育てた人でもあり……。

(宇多丸)すごい!

(吉田豪)すごい人ではあるんですよ。で、ゴールデン・ハーフだのなんだの、1960年代から70年代頭ぐらいまでいろいろと……。

(宇多丸)ちょっとロック寄り芸能界というか。

(吉田豪)そうですね。その後、クールスも発掘したりとか。

(宇多丸)じゃあ完全にそれだ。

(吉田豪)完全にそっちなんですよ。で、ただこの人が芸能界に入った頃って時代が違うんで、腕っぷしを買われてロカビリー時代に用心棒兼バンドボーイとしてスカウトされて。

(宇多丸)当時だったらすごくありそうな話ですね。

(吉田豪)そのへんの話が本当に面白いんですよ。まず腕っぷしでオーディションが行われて。

(宇多丸)まず腕っぷし(笑)。

(吉田豪)そう。「お前、ケンカ強いらしいな」っていうことで。「じゃあ、オーディションだ。ケンカしてみろ」って言われて。で、用意された相手っていうのがアイ・ジョージさんっていう、これもまた伝説の方なんですけど。本当に強いんですよ。ボクシングの4回戦ボーイです(笑)。

(宇多丸)うわー、もうプロね。

(吉田豪)で、「申し訳ない。俺、このバンドに入りたいんだよ。悪いけど、俺と勝負してくれ」って2人でケンカして。柔道をやっていたんで勝ったから、バンドの世界に入ってきて……みたいな。で、もともと4・9・1(フォー・ナイン・エース)っていうバンドをやっていて、その時にもちょっとヤクザのところに討ち入りしたりとか、そういうことを繰りかえして……。まあ、普通に載っているんですけども。「ヤクザに斬られた傷」とか。

「ヤクザに斬られた傷」

(宇多丸)フハハハハハハッ!

(熊崎風斗)そればっかり気になっちゃって。

(宇多丸)写真とキャプション、「ヤクザに斬られた傷!」っていう(笑)。

(吉田豪)ちょっとね、すごい時代があったんだなっていうね。

(宇多丸)時代とシーンっていうかね、そこがすごいドンピシャな上條英男さん。

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