宇多丸とクリストファー・マッカリー『ミッション・インポッシブル フォールアウト』を語る

宇多丸とクリストファー・マッカリー『ミッション・インポッシブル フォールアウト』を語る アフター6ジャンクション

(宇多丸)はい。先ほどクリストファー・マッカリー監督のインタビューを聞いていただきました。いろいろと日比さんもありがとうございました。インタビューから翻訳・監修まで。

(日比麻音子)本当に内容が驚くことばかりで。私なんて名ばかりの翻訳ですけども。やっぱり聞いていて何回も聞かないと「これ、合っているよな? 『つまらない』っていま、言ったよな?」みたいな(笑)。

(宇多丸)ヘリコプターの場面を自分たちで見たら、実際に現場がすごすぎて映像で見たらそれほどでもないって失望したっていう。これ、映画を見たら分かるけど、「これ、どうかしてますよ!」っていうね。本当にすさまじいアクションなんでぜひみなさん、期待していただきたいんですが。途中でクリストファー・マッカリーさんがおっしゃっていたクロード・ルルーシュ監督の『ランデヴー』という作品。パリのカーチェイスの参考にしたっていう。これ、どういう作品かっていうと、短編なんですよ。1976年の短編で、ずーっとすごい低い位置につけたカメラで車がブーンと朝のパリの街を爆走するだけの映像が8分間ノンストップで続くっていう、そういう短編なんですね。

クロード・ルルーシュ『ランデヴー』

(日比麻音子)8分間。

(宇多丸)ストーリーはないんです。車が最後に止まって、女の人が駆け寄ってきて……っていうそれだけなんですけど。とにかくそのパリの街を爆走するんですけど、途中でもう完璧に信号無視しまくって。もうブーン!ってものすごいスピードで。だからストーリーもなにもないのに心拍数がどんどんどんどん上がってくるような、そんな短編で。まさに今回の『フォールアウト』の中でもパリの街のものすごいカーチェイス……特に凱旋門の周りのチェイスとか見たことないじゃないですか。あのあたりを映した映画っていっぱいあるけど、こんなカーチェイス、見たことがないっていう。それの元がクロード・ルルーシュの監督のその『ランデヴー』という短編だというあたり、やっぱりマッカリー監督、映画好きなんだなっていう。トムとこういうことを言ってキャッキャキャッキャやってるんだろうなっていうね。「『ランデヴー』で行こうぜ!」「いいね! そう来る?」とかって。

(日比麻音子)うんうん!

(宇多丸)そのあたりとかがね、浮かんできて。そういうのもワクワクするあたりでございます。

(日比麻音子)今週金曜日公開ですから、みなさんぜひ劇場に足を運んでみてはいかがでしょうか?

(宇多丸)あ、吹替版もぜひみなさん、見ていただければと思います。

<書き起こしおわり>

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