カルロス矢吹 元ロッテ・初芝清とヘビーメタルを語る

カルロス矢吹 元ロッテ・初芝清とヘビーメタルを語る 文化放送

(カルロス矢吹)フフフ(笑)。と、思うじゃないですか。「アイアン・メイデン≒愛工大名電」だから。で、高校は二松學舍に行かれるわけですよ。で、二松學舍って野球好きの方ならご存知だと思うんですけど、日本武道館のすぐ横にあるわけなんですよね。で、初芝さんはその立地を最大限に活かして、練習を終わった後に日本武道館にコンサートを聞きに行っていたんですよ。

(えのきどいちろう)マジですか?(笑)。

二松學舍の立地をフル活用

(カルロス矢吹)二松學舍って、いまだと(広島カープの)鈴木誠也が二松學舍出身でしたね。昔からの超名門なんですけども。夏場は練習が厳しくて20時、21時まであるから行けないんだけど、冬になると練習が19時で終わるらしいんですよ。だから19時で終わったらギリ間に合うじゃないですか。だから冬になったら、朝練の前に武道館にちょっと寄ると、今月の予定が全部外に出ているじゃないですか。それをチェックして「今月は○日だとこれがある」っていうのを全部メモっておくんです。

(えのきどいちろう)初芝が?(笑)。

(カルロス矢吹)で、19時の練習が終わったら、日本武道館の音漏れを聞きに行くという。

(えのきどいちろう)音漏れを聞きに行くの!? これはマジ好きの人じゃん、それ!

(カルロス矢吹)まず、高校生ってお金がないじゃないですか。時間以上に。だから音漏れだったんですけど、大好きなジューダス・プリーストが来日した時があって。もう、その時だけはチケットを買って練習後に行ったという。バットを抱えて(笑)。

(えのきどいちろう)へー! まあつまり、僕らからすると二松學舍って胸に「二松學舍」って漢字で書いてあって。なんかレトロな感じで。学校の校風としても結構国学とかそういう方向のあれなんで、なんかそういうヘビメタとかとは遠い感じなんだけど、立地条件はすごくよかったってことですよね。彼にとってはね。

(カルロス矢吹)そうです。で、プロに入っても、シーズンは忙しいからコンサートなんか見れないじゃないですか。だけどある時、3月に横浜とのオープン戦が雨で中止になった。「ああ、時間ができたな」と思って横浜アリーナを見たら、キッスがたまたま来日していたんですよ。もう「いまだ!」と思って、なんとか強引にチケットをゲットして、着の身着のまま、キッスの来日公演は見に行ったらしいですね(笑)。

(えのきどいちろう)どうかすると、ミズノとかの服を着たままの、ものすごい体格のいい人がいるという(笑)。そうやって、つまり音楽好きとしての取材っていうのって、初芝さんはたぶんはじめてですよね。喜んでくれた?

(カルロス矢吹)めちゃめちゃ喜んでいましたけど、戸惑っていましたね。むしろ。

(えのきどいちろう)ああ、そうですか。

(カルロス矢吹)「本当に僕でいいですか?」っていう。最後まで(笑)。で、「昔、ヘビーメタル雑誌『BURRN!』の取材を受けた」って言っていました。

(えのきどいちろう)あ、本当?

(鈴木純子)じゃあ、気づいていた方はいらしたんですね。

(えのきどいちろう)なんで受けたんですかね?

(カルロス矢吹)なんでなんですかね? ヘビメタ好き有名人に会いに行くっていうような企画だったらしいんですけども。その流れで、ヘビーメタルの『BURRN!』の取材は受けたという。

(えのきどいちろう)じゃあ、ここでジューダス・プリーストの曲を。

(カルロス矢吹)はい。初芝さんが大好きなジューダス・プリーストの『Breaking The Law』。

Judas Priest『Breaking The Law』

(鈴木純子)初芝清さんがお好きな曲ということで。

(えのきどいちろう)これを初芝さんが武道館で見たと思うと、なんか格別ですね。

(カルロス矢吹)フフフ(笑)。

(えのきどいちろう)そうなんですか。いまはセガサミーの監督なんですけど。あれですよね。都市対抗野球の応援とかでこういうのがかかるといいですけどね。

(カルロス矢吹)応援団がメタリカを流してくれたりするといいですよね。

(えのきどいちろう)現役時代に他にプロ野球界でヘビメタ好きとかロック好きっていたり、交流とかは?

(カルロス矢吹)初芝さん曰くなんですけど、エリック・ヒルマンって覚えていますか? 「肩に小錦が乗っている」って言って辞めていった……。

(えのきどいちろう)背の高い左ピッチャー。

(カルロス矢吹)エリック・ヒルマンとか、あと2004年、5年に在籍していたダン・セラフィニとか、そういう外国人の選手とよくヘビーメタル談義をしていたらしいですね。で、ヘビーメタルと並行して初芝さんはアラベスクとか、そういう80年代の懐かしい曲っていうのもよく聞いていたらしいんですよ。それをキャンプ地とかで聞いていると、セラフィニがコンコン……って部屋をノックしてきて。「お前、なんだ? そんな昔の曲ばっかり聞いてんのか? いまはこれだよ!」ってセラフィニが部屋にCDを持ってくるらしいんですよ。そういうのをそこで覚えて、よく聞いていたっていうんですね。

(えのきどいちろう)へー。

(カルロス矢吹)で、日本人だとオリックス・ブルーウェーブにいた高橋智選手。

(えのきどいちろう)ああ、背がでかい人。あだ名は「デカ」だけどね。

(カルロス矢吹)高橋選手がかなり聞くらしいんですよ。ヘビメタを。

(えのきどいちろう)本当?

(カルロス矢吹)で、試合前の練習でちょっとお互い、バッティングゲージの裏とかで時間がある時、「高橋、お前最近なに聞いてんの?」っつって情報交換をするっていう(笑)。

(えのきどいちろう)「ジューダスのこれです」みたいな? つまり、球場の情景として、2人ともものすごいデカい人なわけですよ。主力打者なわけですよ。初芝と高橋智が会話をしているのがヘビメタの話だったという可能性、普通は考えないですよね。

(鈴木純子)この後もカルロス矢吹さんにはお話をうかがっていきます。いったんコマーシャルです。

(えのきどいちろう)ああ、そうですか。もっと話したかった……。

<書き起こしおわり>

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