安住紳一郎 宮崎県日南市大堂津 醤油の旅を語る

安住紳一郎 宮崎県日南市大堂津 醤油の旅を語る 安住紳一郎の日曜天国

(安住紳一郎)たしかに全国にはこういうように醤油メーカーがある地域に固まっている所っていうのが数ヶ所あるんですね。いわば「醤油の街」などと言われるところなんですが。関東にお住まいのみなさんですと、言わずと知れた千葉が有名だと思いますけれども。ヒゲタ、ヤマサ、大メーカーを抱える銚子市。あるいは、キッコーマン、キノエネのあります野田市。それから関西だと、薄口醤油になりますが兵庫県たつの市っていうのが醤油の街ですね。ヒガシマル、マルテン、末廣、カネヰ、ヤマイっていうね、強豪薄口メーカーがひしめいていますが。更には、たつのには「うすくち龍野醤油資料館」っていうのもありますよね。

(中澤有美子)へー!

(安住紳一郎)それから、ちょっと下がって紀伊半島。和歌山の方に湯浅。湯浅も醤油のふるさとという風に言われてまして、歴史もあるところなんですね。さらに醤油の街でいまいちばん賑わっている。名実ともに、四国香川県小豆島。ここが醤油の街ですね。『二十四の瞳』の撮影場所と醤油蔵めぐりが観光の目玉になっていますからね。

(中澤有美子)ああ、そうなんですね。

(安住紳一郎)もうみんな、小豆島に行くとだいたい『二十四の瞳』の撮影場所、それから醤油蔵めぐりみたいなのが観光コースに組み込まれているっていう。さらに、小豆島は黄色いキャップでおなじみのごま油、かどや製油。あのごま油の本社もあったり。さらには、オリーブが名産でオリーブオイルが取れたり。醤油も名産でごま油も名産でオリーブオイルも名産っていう、ちょっと小豆島はなんとなく台所のいちばん下の引き出しの街みたいな、そういう……。

(中澤有美子)フフフ(笑)。

(安住紳一郎)「ここ全部小豆島だな!」みたいなね。そんな感じ、するでしょう?

(中澤有美子)まったくですね!

(安住紳一郎)ごま油、オリーブオイルに醤油ですよ。これ、香川県小豆島。マルキン醤油っていう有名なメーカーがありますけど。要するに、ですから兵庫県のたつの、それから若山の湯浅。それから四国香川小豆島。そして千葉県の野田・銚子。さらには、北陸金沢の大野町というところも醤油の街として有名なんですが。だいたいこれが五大醤油名産地って言われているんですけども。まあ、これは何回も言うことがあると思いますから、覚えておいてください。

(中澤有美子)フフフ(笑)。出ますよ。

(安住紳一郎)ええ。銚子・野田。兵庫たつの、和歌山湯浅、それから四国香川小豆島、石川県香川大野町。

(中澤有美子)6ですね(笑)。

(安住紳一郎)6ヶ所になったね(笑)。銚子と野田は一緒に数えるから、5ヶ所ですね。

(中澤有美子)ああ、そうですか。はい。

醤油の街、宮崎県日南市大堂津

(安住紳一郎)話は戻って、宮崎の大堂津。これ、私まったく聞いたこともないし、インターネットや本を見ても「醤油の街」というような記述は載っていないんですよ。でも、人口4200人で4つのメーカーですからね、十分に醤油の街を名乗ってもいいぐらいな。むしろこれだけ街おこし全盛の昨今、なぜアピールをしないのか? それぐらいの気持ちになりますよね? で、いったいその大堂津という……まあカツオの一本釣りなんかが有名な漁港が近いんですけども。なにゆえ、醤油づくりに適した理由があるのだろう? と。小さな街で4メーカー存在する理由はなんなんだろうか? この2年余りで私、その自分で作った一覧表を見ながら、想像は大きく膨らみ、好奇心の炎が天を焦がすがごとくというですね。

(中澤有美子)フハハハハッ!

(安住紳一郎)みなさん、興味ありますかね?

(中澤有美子)あるでしょう!

(安住紳一郎)どうですかね? 人口4200人で4つの醤油メーカーですよ。なんだ、その理由は? しかも、ぜんぜん名所にも観光地にもなってない。なんだ? そんな積年に渡り恋い焦がれた大堂津についに行く日を迎えました! 先週の日曜日、9月13日ですね。休みをいただきましたから。私、張り切っておりましたから。宮崎行きの飛行機、朝一番羽田発。6時45分発の便を予約いたしました。

(中澤有美子)わお!

(安住紳一郎)ええ。6時45分はさすがに早いかな? とも思いましたが、いや、2年も待ったんだからこれぐらいでいいんだ。6時45分、朝イチに乗り込むんだ。問題ない!……でも、さすがに早すぎた。私、寝坊しました。

(中澤有美子)フハハハハッ!

(安住紳一郎)乗り遅れました(笑)。

(中澤有美子)最初から(笑)。

(安住紳一郎)終わりです。

(中澤有美子)えっ……?(笑)。

(安住紳一郎)もうさすがに好奇心と体力がユニゾンする年代ではなくなりましたね。もう布団の中で泣きました。せっかく3週間前に格安航空券を取ったのに、台無しですよ。半額以下で取ったんですよ。で、日本の航空業界は時間を守れない人には定額運賃を求めますね。要するにもう、3週間前に格安で取った航空券はそれは払い戻し手数料がかかる上に、今度は新しく、乗り遅れましたから次の便で行こうとするとそれはいわゆる当日航空券になりますので定額運賃になっちゃう。

(中澤有美子)そうか、そうですね。

寝坊で飛行機に乗り遅れる

(安住紳一郎)それで+2万円ぐらいの出費になっちゃってるんですよ。で、私ケチだから。考えに考え悩んじゃって。「2万円余計に払ってでも行こうか、それとも2万円出すのはもったいないからやめて、日曜日どっか行こうか……」みたいな風に考えたんですが、でもね、せっかくもらった1年に一度の日曜日なので、またちょっと、「こういう晴れない気持ちで2年抱えた疑問を胸にしまっておく日曜日も辛かろう。ああ、また働けばいいんだろう!」と思って、それでとりあえず家を出て羽田に向かって。

(中澤有美子)ああ、そうですか。

(安住紳一郎)それで、ちょっと次の宮崎行きの飛行機は JALもANAもスカイネットアジアも飛んでるんで、ちょっとどれか分からないんで。とりあえず羽田空港に向かって。それで空港のカウンターに着いて、乗れる飛行機探して。「すいません、宮崎県行きのチケット、いちばん早いのをお願いします」みたいなこと言ったら、「今日は日曜日ですので早い便は満席をいただいております」になってしまって。「ああ、日曜日だった。そうか!」って思って。でも、ここから怖いくらいの執念が湧いてきて。やっぱり「ヨットは向かい風の方が早く進む」みたいなことになっちゃって。

(中澤有美子)フハハハハッ!

(安住紳一郎)「早い時間は取れないんですかっ? じゃあ、何時だったら取れるんですか?」って言ったら、「午後5時の便です」って言うんですよ。「私は大至急、問題を解決しにいかねばならないんですっ!」みたいな、なんかレイトン博士みたいになっちゃって。それで、「じゃあわかりました。九州の他の空港は空席ありますか?」って聞いたら、「福岡の便だったらたくさんありますので、早い時間の便が取れると思います」って。

「もういいや。福岡行こう」と思って。で、福岡行きに乗って。8時発ぐらいの福岡行きの飛行機に乗って、福岡空港に着いたのが10時過ぎぐらいで。駅前のレンタカー屋さんでレンタカー借りて。またちょっと突然だったもんですから、借りれるかな? と思ったんですけど運よく空いてまして。でも、私のいつもの定番のヴィッツを空いてなかったんで今回はイストなりましたけれども。

(中澤有美子)ほう!(笑)。

(安住紳一郎)それで宮崎までレンタカー飛ばしてブーン!って行って。

(中澤有美子)わお!

(安住紳一郎)それでよくテレビで東国原知事が話をしていましたけども、宮崎県は高速道路がどうのこうの……っていうのがすごくわかっちゃって。途中までしかできてないんで、ずっと佐賀・熊本で鹿児島の方からグーッと回って。結構遠くて。うん。結局、目的地の大堂津に着くまで5時間半ぐらいかかっちゃって。

(中澤有美子)うわーっ!

(安住紳一郎)「長時間の運転、お疲れ様でしたそろそろ休憩を取ってください」っていうのを3回、聞いちゃいましたよ。

(中澤有美子)フハハハハッ! ナビが言ってくれるんだ(笑)。

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