渡辺志保と荻上チキ Elle Teresaを語る

渡辺志保と荻上チキ Elle Teresaを語る 荻上チキSession22

渡辺志保さんがTBSラジオ『荻上チキ Session-22』に出演。2018年注目の女性ラッパーを荻上チキさんと南部広美さんに紹介する中で、日本の女性ラッパーElle Teresaについて話していました。

(南部広美)今月は渡辺さんに2018年注目の女性ヒップホップアーティストを紹介していただいています。

(荻上チキ)というわけで、今夜の選曲は?

(渡辺志保)今夜ははですね、ちょっと日本にも面白いイキのいい若い子がいるぞ! ということで、Elle Teresaという静岡県出身のハタチのアーティストの楽曲を紹介したいと思います。静岡県沼津市出身の20才の女の子なんですけども、ご両親がヒップホップのダンスの先生をやっていたという背景もありまして。本当に文字通り幼い頃からヒップホップに親しんでいた女の子なんですね。で、結構も若いうちからクラブにいたりとか。もう聞いてる楽曲も当時の最新のヒップホップ……アメリカのヒップホップの楽曲をどんどん吸収していったというようなバッグブランドの彼女なんですけども。

10.16????

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(荻上チキ)ええ、ええ。

(渡辺志保)17、18ぐらいで東京に上京してきたんですが、本当にすごいスピードでラップのスキルとか、あとアメリカや日本のトレンドを吸収して。恐ろしいほどのスピードでスキルアップを重ねている新進気鋭の女性ラッパーですね。

(荻上チキ)では早速曲紹介お願いします。

(渡辺志保)はい。聞いてください。Elle Teresaで『I Don’t Know』。

Elle Teresa『I Don’t Know』

(南部広美)Elle Teresaで『I Don’t Know』。

(渡辺志保)はい。聞いていただきました。

(荻上チキ)うん。最近の若手の女性アーティスト……特にヒップホップはハイスキルであると同時に、今までと違う世界観を作っていて。すごい才能が増えてますよね。

(渡辺志保)そうですね。結構、若いがゆえにと言うか、たとえば彼女たちがJ-POPにしろ音楽を聞き始めた時に、日本にも自然にもうヒップホップのシーンがあったからこそ、いろんな表現方法になって。それがいま、すごく花開いているなと感じることが多いですね。彼女も結構すごいしっかりした信念を持ってラップをしてるというか、まあとかくヒップホップシーンで男性が多い、男性優位的なところが……。

(荻上チキ)まあ、マッチョですよ。

(渡辺志保)そうなんですマッチョの側面がひとつあるので。でも、女の子でもこういうことしていいじゃないか! とか、女の子でも、こういう表現方法を選んでいいじゃないか!っていう。英語で「Unapologetic」っていう単語があって。「悪びれない」っていう……「私、謝らないよ!」みたいな態度のことを「Unapologetic」って言うんですけど。彼女はすごくその要素があるなという風に、私も普段から聞いています。自分が選んだ表現方法で、自分が選んだそういうリリック、歌詞を書いているっていうのが本当に、昨今の日本のシーンかなと思います。

(荻上チキ)そうですね。こういった日本の女性ラッパーが続々と出てきていることによって、いまヒップホップ界、どういう風な変化を感じますか?

(渡辺志保)そうですね。最近だと女の子しか出ないMCバトルとかもあるんですよ。

(荻上チキ)へー!

(渡辺志保)で、こういったElle Teresaが3月にデビューアルバムをリリースするんですけども。そういった活躍がどんどん広がっていくっていうのはすごく感じていますし。私もたまにご意見をいただくんですけども、「女の子だけどヒップホップ聞いてていいんですか?」みたいな。なんかその、「ちょっとライブに行くのとかも怖い。どうせ男の子が多いだろうから、怖いんです」っていう風に相談を受けることがたまにあるんですけど。なんで、そういった現状を打破と言いますか、別に男女関係なく、ジェンダー関係なく楽しめるのがヒップホップなんだよっていうのを、こういうアーティストの子が増えると同時にですね、リスナーの皆さんにも、その自由さとか楽しさっていうのが広まっていけばいいなと思っていますね。

<書き起こしおわり>

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