松尾潔 Smokey Robinson『I Love The Nearness Of You』を語る

松尾潔 Smokey Robinson『I Love The Nearness Of You』を語る 松尾潔のメロウな夜

松尾潔さんがNHK FM『松尾潔のメロウな夜』の中でSmokey Robinson『I Love The Nearness Of You』を紹介していました。

(松尾潔)さて、ちょっとグラディス・ナイトですとかサム・ディーズですとか、こういった懐かしい名前を挙げていますと、この人の歌声が聞きたくなりました。スモーキー・ロビンソン。スモーキー・ロビンソンは名曲が多々ございます。いまも現役。モータウンの副社長でございました。もういろんなスペックのある人。スペックの高い人なんですけども、1979年にリリースした『Where There’s Smoke』。このアルバムについて、この番組で何度かお話したことがありますね。アルバムの中に収められていた『Cruisin’』という曲がクラシック化している。

ディアンジェロがカバーして。

で、そのディアンジェロの『Cruisin’』を聞いた人たちがまたそれにインスピレーションを受けて。先ごろのケヴィン・ロスだとか、いろんな人たちが出てきた。その発火点になっているのがスモーキー・ロビンソンだという話なんですが。まあ、スモーキー本人がなにしろ、あのテンプテーションズの『My Girl』を書いた人ですから。

もう名ソングライターという言葉だけでも語り尽くせないぐらいの天才肌という言葉を使って許されるソングライターかと思うんですが。そんな彼が、自分で書かずに人から曲提供を受けるというのはよほどよい曲なのだろうなと。逆説的にそういうことも成り立つわけなんですが、これからご紹介する曲はスモーキー・ロビンソンにもう1人の天才がプレゼントした曲です。誰あろう、スティービー・ワンダーですね。この間、ミニ・リパートンの『Perfect Angel』の話をしましたところ、リスナーのみなさんからもたいへん大きな反響をいただきましたし、僕自身も感じるところが大きい、そんな機会となりました。
改めてスティービー・ワンダーの傑出したミュージシャンシップというのを感じたのですが、この曲からもそれがうかがい知ることができるんじゃないでしょうか。1979年リリースのスモーキー・ロビンソンのこちらを聞いてください。『I Love The Nearness Of You』。

Smokey Robinson『I Love The Nearness Of You』

お届けしたのはスモーキー・ロビンソンで『I Love The Nearness Of You』。スティービー・ワンダーがスモーキーにプレゼントした曲。そうですね。意訳するなら「君のそばにいるだけで」とでもなりましょうかね。どこかで聞いたことがあるような日本語ですけども(笑)。まあ、スモーキー・ロビンソンの歌声を聞いていると、それだけで心が温まりますけども。この『I Love The Nearness Of You』はメロディーの良さと相まって、なんだか陽だまりのような1曲でした。

<書き起こしおわり>

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