吉田豪 歌手・大竹しのぶを語る

吉田豪 歌手・大竹しのぶを語る たまむすび

吉田豪さんがTBSラジオ『たまむすび』に出演。女優・大竹しのぶさんの歌手としての側面について話していました。

(安東弘樹)豪さん、それで今日はあの方の筋。大竹しのぶさん。

(吉田豪)そうですね。

(玉袋筋太郎)おおーっ、すごい。なかなかインタビューできないって言うよね。よし、行ってみよう。

(安東弘樹)まず、あらすじとその筋をご紹介します。1957年7月17日生まれ、東京都出身。1974年『ボクは女学生』の一般公募に合格してドラマ出演。そして翌年、映画『青春の門・筑豊編』ヒロイン役として本格デビュー。その鮮烈さは天性の演技力と賞賛され、朝の連続ドラマ小説『水色の時』に出演。国民的ヒロインとなり、1976年には『みかん』で歌手デビューも果たします。以降、映画、舞台、ドラマ、音楽などジャンルに囚われず才能を発揮し、話題作に相次いで出演。プライベートでは1988年に明石家さんまさんと結婚するも、1992年に離婚。昨年はNHK紅白歌合戦に初出場し、『愛の讃歌』を披露して話題になりました。世代を超えて支持され続けている、名実ともに日本を代表する女優、それが大竹しのぶさんです。

(玉袋筋太郎)うん。

(安東弘樹)そして、吉田豪さんの取材によりますと大竹しのぶさんのその筋は……その1、アルバムにさんまさんが参加。でも、うるさいの筋。その2、本当に歌いたくなったのはここ10年。当時はけなげな子の筋。その3、この仲間に入りたい。清志郎さんが作った流れの筋。その4、紅白歌合戦出場は美輪明宏さんの枠の筋。その5、つまんなかったな。さんまさんとの結婚の筋。以上、5本の筋でございます。タイトルだけでお腹いっぱいっていう感じですけども。

(玉袋筋太郎)そうだよね。大竹さん。

(吉田豪)本当にかわいらしい人で、でも本当にさんまさんが好きになったのもわかるなっていう魅力はあるんですが、本当に笑顔でかわいらしく毒を吐く感じですね(笑)。

(安東弘樹)ああーっ!

(玉袋筋太郎)わかるわかる! ねえ。『あゝ野麦峠』のイメージじゃねえんだな。

(安東弘樹)その1。アルバムにさんまさんが参加?

(吉田豪)はい。いま出ている『ミュージック・マガジン』という音楽誌の12月号でインタビューしたんですけど、11月22日に大竹さん、『ち・ち・ち』というアルバムが出たんですよね。鬼龍院翔さんとか高橋優さん、中村中さん、松尾スズキさん、玉城千春さん、山崎まさよしさん、森山直太朗さんとか豪華な方々が提供した曲を歌っていて。なんで、たのまれて。僕はNetflixでさんまさんのインタビューをしたりとかあったんで、「興味ないですか?」って言われたんで。その話から自己紹介をしていったら、大竹さんは認知していたんですよね。「知っています、知っています」って。

Netflix 人間、明石家さんま。

明石家さんま×吉田豪 NetflixインタビューCMまとめ
NetflixのCMでついに吉田豪さんによる明石家さんまさんインタビューが実現! 以前から、「(さんまのまんまなどで)会えてはいるけどインタビューできていない。大好きだけど、取材を受けてもらえないのがさんまさんで……」と話していた豪さんの願...

(玉袋筋太郎)そうなんだ、豪ちゃんのことを。ええーっ!

(吉田豪)なんで、さんまさんの話から入ったんですけど。今回のアルバム、高橋優さんが作った曲にさんまさんがデュエットっていうか……デュエットでもないんですよ。

(玉袋筋太郎)ああ、いま流れている?

大竹しのぶ『キライナヒト』

(吉田豪)一方的にしゃべっているんですよ。

(安東弘樹)あ、本当だ。会話しているんだ。へー! しかもタイトル、『キライナヒト』?

(吉田豪)歌にかぶってもずーっとしゃべり続けるぐらいの。

(安東弘樹)ああーっ! 高橋優さんのね。

(吉田豪)もともと、大竹さんが高橋優さんのロックっぽいメッセージ色の強い曲が好きだったんでそれをオファーしたら、なぜかこういう曲ができあがってきたという(笑)。「社会派の曲を作ってくれ」って言ったのに、最近大竹しのぶさんの還暦パーティーがあったんですよね。それで、さんまさんとの掛け合いを見て、これ以外の言葉が出てこなくなっちゃったっていう。

(安東弘樹)へー!

(吉田豪)で、その還暦パーティーの話をこの中でもボヤいていて。あれなんですよね。さんまさんに壇上で話してもらうということでたのんでいるのに、(さんまさんが会費)2万5千円取られたっていう(笑)。しかも、連れて行った人間も全員取られて、その分立て替えたりとかして(笑)。「ふざけんな!」っていう愚痴をこういう場でもボヤいているという(笑)。

(安東弘樹)ああ、なるほどね。

(玉袋筋太郎)普通、言わないよね。それ(笑)。

(吉田豪)まあ、大竹さんも反省していましたよ。「さんまさんの2万5千円は取らなくてよかった。ジミー(大西)ちゃんのとかは取っていいけど……」っていうね。もともと、さんまさんは入る予定ではなくて、仮歌をもらった時に高橋優さんが「えー、ホンマかいな?」みたいなのをイントロとアウトロで入れていたんで。「これ、本人が言ったら面白いかな?」っていう風に大竹さんが言って、気がついたらこうなったっていう。

(安東弘樹)ほうほうほう。

(吉田豪)娘さんに聞かせたら、「うるさすぎる」っていう。

(安東・玉袋)フハハハハッ!

(吉田豪)まあ、いいアルバムなんですよ。僕がすごい好きなのは森山直太朗さんが作った『しのぶ』っていう曲なんですけども。大竹しのぶさんの人生を歌い込んだよなすごい重厚な泣ける歌で。「あれ、よかったですよ!」って言ったら、「私、あれすごい抵抗があったの。自分のことをたとえば『しのぶ』とか言う女の人が好きじゃないの。気持ち悪いから」って。

大竹しのぶ『しのぶ』

(玉袋筋太郎)フハハハハッ! またキラー出てる(笑)。

(吉田豪)そうそうそう。要所要所で毒を吐きながら(笑)。

(安東弘樹)でも、俄然聞いてみたいですね。そのアルバム。

(吉田豪)はいはい。いいアルバムでした。

(安東弘樹)その2、本当に歌いたくなったのはここ10年。当初はけなげな子。

(吉田豪)せっかくの機会なので大竹さんの歌手業を掘り下げたくて。それこそアイドル的にデビューした頃からの。「もともと、歌は好きだったけども。で、レコードデビューして、自分で作るわけでもないので、与えられたものを歌うような感じだったから、本当に歌いたいなと思うようになったのはここ10年ぐらい」っていう。

(安東弘樹)そういうことか。

(吉田豪)「もともと歌手になりたいという人じゃなかった」って言っているんですけど。でも、本当に『みかん』とかを歌っていた頃ってすごいアイドル性が高いんですよ。

(玉袋筋太郎)かわいかったね。

(吉田豪)超かわいくて。ところが大竹さんは女優になりたいわけでもなく。お父さんのように教師になるんだろうと思っていたら、オーディションであっという間に女優になって。よくあるコースで「じゃあ、歌も出せば」と言われて。実は嫌でしょうがなくて、事務所を辞めようとしていたっていう話があるんですよね。それを掘り下げたくて聞いたんですよ。そしたら、「なにもわからなくて入った事務所なんですよ。でも、いまも存在する事務所なんで。ご想像におまかせします」っていう(笑)。

(玉袋筋太郎)ええー、気になるー(笑)。気になるよ(笑)。

(吉田豪)まあ事務所といろいろとゴタゴタして、辞めたくても辞められなくて……みたいなのがあったらしいんですよ。で、「ドラマだけでも忙しいのに、歌手業も入って死ぬほど忙しくなっちゃって。だから、なにも聞かされずにテレビドラマも全部決まって、『アルバムを作りましょう』とか言われて。千葉でずっと映画のロケをして、夜になるとビクターに来てレコーディングして。また夜中に千葉に帰って映画の撮影をして、また夜にビクターでレコーディングして……」みたいな。

(玉袋筋太郎)まあ、たしかにそれはけなげだね。

(吉田豪)で、その時、当時ピンク・レディーがビクターにいたらしいんですよね。「たまたまエレベーターで一緒になったら、向こうは立って寝ていた。私はまだ起きてられる。私の方がまだ幸せなんだって思った」って言っていて。

(安東弘樹)ピンク・レディーさん、すごかったんですね。

(玉袋筋太郎)立って寝るって、キリンじゃねえんだから(笑)。

(安東弘樹)きっとエレベーターでしか寝れなかったんでしょうね。

(吉田豪)ハードスケジュールのレベルが違ったっていう。まあ、実名は言えないですけどこの時代のこういうような忙しさの話って、ある大物の人から聞いたんですけど。「あの時代、なんでああやって死ぬほど忙しくてもみんな大丈夫だったか、わかるか?」って言われて。「わかんないです」「……クスリだよ」って(笑)。

(玉袋筋太郎)ワハハハハッ!

(安東弘樹)おいおいおい!

(玉袋筋太郎)まあまあ、いろんなクスリがあるわけですから。医薬部外品とか。いろいろあるんだから。

(吉田豪)そうです、そうです(笑)。合法かもしれない!

(玉袋筋太郎)合法です!

(安東弘樹)わからないですけどね。合法でしょう。

(玉袋筋太郎)モカとかあったんだから。

(吉田豪)で、そんな状況で大竹さん、一生懸命やっていたんですよ。「だから本当に、『この歌を歌いたい』とかじゃなくて、与えられた歌を一生懸命ちゃんと歌いたいと思って。で、デビュー曲の『みかん』のキャンペーンで西武園に行ってみかんを持って絣の着物を着て。『なんでこんなことしているんだろう?』って思ったけど、レコード会社の宣伝部の人たちがすごい一生懸命にやっていて。『こんな一生懸命おじさんたちが私のためにやっているだ』と思って、それに心を打たれてがんばろうと思って。だから『この歌を聞いてほしい』とかじゃなくて、『宣伝部の人たちが喜ぶんだったら、私もがんばる』っていう。そういうけなげな子でした」っていう。

(安東弘樹)けなげ!

(玉袋筋太郎)よくあるもんね。やっぱりね。

(安東弘樹)大人の人たちがみんながんばっているのを見て。そうか。それは私のためなんだと思ったら……いい子じゃないですか!

(玉袋筋太郎)いや、歌手からポルノ映画に出た人もいるじゃない。「こんなことやるのか……」って。でも周りの技術さん、制作の人たちが一生懸命やっているから、「ここは私、やらなきゃいけない!」ってやったのが畑中葉子さんだったりするわけじゃないですか。

(吉田豪)はいはい。

(安東弘樹)基本、みなさんけなげですね。純粋でね。そして、その3に行きましょうか。この仲間に入りたい。清志郎さんが作った流れ。これ、どういうことですか?

(吉田豪)デビューからシングル5枚とアルバム1枚を出して、当時の歌手業は終わったんですよね。で、今回のアルバムを「やらないか?」って声をかけてくれたのが当時の『みかん』のディレクターで。その人いわく、当時はもっと音楽をやりたいと思っても、スケジュールを事務所からもらえなかった。役者の仕事があって、「もう歌はいい」みたいな感じになっていた。そしたらその後、事務所が変わって……。「その変な事務所からちゃんとした事務所に変わって……」って言っていて(笑)。「『変な』でいいですか?」「『変な』でいいです」って言っていて(笑)。

(安東弘樹)いいんだ(笑)。

(吉田豪)「中途半端な感じで歌は歌わないということで、アルバム1枚だけで終わって。で、10年ぐらい前からまた歌手業が始まって。トークと歌みたいな感じで、エッセイみたいにいろいろと感じていることを話した後で歌みたいなライブをやるようになったと。で、きっかけは2005年の愛知万博。普通のライブだったら、自分のライブに来るお客さんだけが来るけど、万博だから『何をやっているんだろう?』みたいな好奇心だけの人も見に来る。おじいちゃん、おばあちゃんが『ああ、大竹しのぶさんか』みたいな感じでぼんやり見ていて、歌いだしたら『ああ、歌うんだ』ぐらいの感じで。そのうちに手を叩きだしたりするから、『やっぱり音楽ってすごいんだ!』って思った」という。

(安東弘樹)ああー、そうか。

音楽ってすごいんだ!

(吉田豪)「本当に単純だけど、全然知らない人が手を叩く、楽しくなるって芝居ではありえないことだから、『ストレートに伝わるものなんだ』と思って」という。意外なんですよ。本当にあんなザ・女優みたいな人なんですけど、なんか女優業よりも歌手業の方に奇跡を感じてるんですよ。なんか(笑)。「音楽ってすごい!」みたいな感じで。

(安東弘樹)たしかにその通りですもんね。

(玉袋筋太郎)女優さんでもすごいわけだからね。大竹さんなんてね。

(吉田豪)とんでもない才能の持ち主ですよ。その人が「音楽ってすごい!」って思うっていう。そこから2年に1回ぐらいライブをやって。泉谷しげるさんとデュエットとか、甲本ヒロトさんなどのアーティストとデュエットしてアルバムを出したりとか。「ミュージシャンと会うと、『なんて自由なんだ』と思う。役者同士って『相手がどう思っているのかしら?』とちょっと遠慮がちに話を始めるんだけど、ミュージシャンだったら、だらーんと『こんな感じで行きますか?』って言って。back numberの清水依与吏ともはじめて会ったのに1回、ギターで1フレーズ一緒に歌うと、『ええっ、ずっと前から友達だったよね?』みたいになる」っていう。

(玉袋筋太郎)ああ、これがやっぱりいいねえ!

(吉田豪)で、「『絶対にこの仲間に入りたい』と思って、それから『歌番組とかも楽しいからやってみようか』と思って。『あまり考えずに楽しいことをやろう』と思っていまに至る」という。で、そのきっかけが実は清志郎さんが大きかったんじゃないかと思ったら、「そうです」と。

(玉袋筋太郎)ああ、そうなんだね。

(吉田豪)「山崎まさよしさんにしてもヒロトさんにしても斉藤和義さんも、みんな清志郎さんがつないでくれて。映画で共演して大好きになって。もちろん前から好きだったけれども、ちゃんと話したことはなくて。はじめて会った時にはもう病気だったんだけど、復活祭とかに呼ばれて。『コーラスガールで出ない?』って言われて京都とか大阪で出て。とにかく大事な人。ただ、みんな清志郎さんに対しては『いや、俺の方が大事だ!』って思っている人が日本中にいっぱい。『お前なんかに清志郎を語ることは許さない!』って思っているだろうけど、ずっとずっと大事な人です」と。

(玉袋筋太郎)いや、ここはわかるな。ここ、わかる。「俺の方が……」って。

(吉田豪)そりゃそうですよね。

(玉袋筋太郎)ウチの……とかね。あるんだよ。

(吉田豪)そりゃそうですよ。「他所の人間がたけしを語るな!」っていう(笑)。

(玉袋筋太郎)そうそうそう。だからそこはね、ひとつ。そのレースからは私は下りているんで。違うところに。もう解脱してますから。そこは。でも、それは清志郎さんっつーのはデカいんだな。

(吉田豪)そこから本当にみるみるロックにハマって。大竹さん、いま普通にサマソニとか行ってますからね。「フジロックも行きたいんですよー」って言っていて(笑)。

(安東弘樹)それは見に?

(吉田豪)見るだけで。

(安東弘樹)「この仲間に入りたい」っていうのは「ミュージシャンの仲間」っていうものに。

(吉田豪)そうですね。

(玉袋筋太郎)それで紅白歌合戦出場だもんね。これはすごいじゃないですか。

(安東弘樹)美輪明宏さん枠。

(吉田豪)大竹さんの歌声って本当に女優さんの歌だなっていうのを僕は感じていて。デビュー当時から上手かったんですけど、だいぶ最近はモードが変わっていて。本人もね、「歌は好きで、女兄弟で二部合唱とかよくしていた」っていう。だから本当にデビュー当時は素直な歌い方だったんですよ。で、いまは本当に力強い歌声になっていて。「それはエディット・ピアフとかを役でやって歌って。歌うことがエネルギーを出すみたいなことを教えてもらった感じがする」って。その流れで紅白も出て。「なに考えてるんだろう? なんで出したんだろう? とか思っちゃう」っていう。

(安東弘樹)ご自身がね。

(吉田豪)自分がね。で、その時に野田秀樹さんが「美輪さんが出なくなったから、その枠なんじゃない?」って言ってたと(笑)。

(玉袋筋太郎)美輪明宏枠(笑)。

(吉田豪)もののけ枠みたいな(笑)。

(安東弘樹)まあ、『愛の讃歌』だけにね。

(吉田豪)でも、「美輪さんクラスにはもちろんなれていないから……」って。「これ、言ったらマズいかな?」って言った後に、「まあ、いいか!」って(笑)。

(玉袋筋太郎)フハハッ、「まあ、いいか!」(笑)。

(安東弘樹)しかもここでまた豪さんがするっていうね。

(玉袋筋太郎)乗り移った感じだったよ、いま大竹さんが。

(吉田豪)で、お友達のピアニストの小曽根真さんっていう方がホスピスでピアノをずっと弾いていて。行って歌ったりしていて。それと一緒にやったりとかしているらしくて。「私もたまたま東北で舞台公演があって、ピアニストの人がいたんで、次の日に出演者と一緒に病院に行って。クリスマスの時期だったんで『一緒にクリスマスソングを歌いましょう』みたいになって。『きよしこの夜』を歌っていたら、おじいさんは声は出してないんだけど、心で歌っているのがわかって。それが本当に一緒に歌えたなと思って。声が聞こえないんだけど、でも聞こえる。音楽ってすごいな。これは芝居では絶対に味わえない。それぞれの人の歌があって。芝居はちょっと客観的な感じがあるけど、歌はもっとプライベートな部分をつかめるというか、つかみ合いたいというか、一緒につながりたいという、そういうものがあるかもしれない」っていう。

(安東・玉袋)すごい!

(吉田豪)そう。「歌の力みたいなものをすごく感じるようになって。だから歌手になろうと思った」っていう。

(安東弘樹)「歌手になろうと思った」っておっしゃっているんですね。

(吉田豪)「サブちゃんが来てくれるとか、そういうのだけで幸せになる人がいるわけで。私もそういう歌手になりたいって、それは2年ぐらい前から思っている。そんなの、歌手の人には『ふざけるな』って言われちゃうけど」っていうね。

(玉袋筋太郎)いや、でも歌手の人よりも歌手の気持ちを語っているっていう。俺、昨日北島三郎さんの内弟子だったっていう女の人とお酒を飲んでいたんだけど、「大変だった」って言っていたよ。掃除が。

(吉田豪)ああ、なるほどね。

(玉袋筋太郎)八王子の豪邸。

(吉田豪)ダハハハハッ! デカいから(笑)。

(玉袋筋太郎)部屋数、「三郎」だから36部屋あるんだって(笑)。

(吉田豪)ダハハハハッ! 合わせなくていいじゃないですか(笑)。

(安東弘樹)36部屋!?

(吉田豪)僕、昔サブちゃんの本を読んで。息子さんが小学生の時の作文っていうのが、「うちのお父さんはすごいです。なぜなら、家もすごいし外車も何台も持っています」みたいな、そういうのしか書いてないから反省したって書いてあって(笑)。だから、そういうことですよね。そういうとんでもない家が(笑)。

(玉袋筋太郎)電気代100万って言ってた。光熱費も入れたら150万だってさ。すごいよ。まあ、ちょっと話がズレちゃったけど、でも本当に大竹さんはそういった……。

(安東弘樹)でも、女優としてちゃんときっちり自分を確立しているからこそ、言えるセリフですよね。

(玉袋筋太郎)でも、豪ちゃん。いちばんのヒットはこれか?

(吉田豪)「『かまっておんど』なんですかね」って聞いて。

『かまっておんど』

(玉袋筋太郎)やっぱり『かまっておんど』?

(吉田豪)本人はあんまり自覚がなくて。「そんなヒットしたのかな? つかこうへいさんが作詞なんですけど、聞かなくて大丈夫です」って言っていて(笑)。

(玉袋筋太郎)なんでよ! かまってあげてよ、そこは(笑)。

(吉田豪)「アルバム、いろいろと面白いことをやっていますよね」って言ったら、「そう。面白そうだなと思うとすぐやっちゃう。失敗したと思うこともありますけど」って。エリック・クラプトンの『Tears In Heaven』をカバーしていたりとか。変わったことをやっているんですよ。

(安東弘樹)ああ、そうなんだ! いやー、面白いな。大竹さんは。で、これが面白そう。つまらなかったな。さんまさんとの結婚時代。

(吉田豪)「さんまさんとの関係は本当に客観的に見ていると美しいと思うんですよ」って言ったら、「美しいですか? お互いに仕事として尊敬している部分があるからだと思う。あと、元気でいい仕事をしているっていう価値をお互いにわかっているから、いまでもいい関係にいられている。元気でいてほしいし、いい仕事をしてほしい」っていう。でもね、離婚した後にこれだけ表で絡んでこの面白さが保てるのってすごいじゃないですか。

(玉袋筋太郎)そうだよ。唄子・啓助以来だよ。

(吉田豪)そしたら、「しつこいですよね。だって離婚してもう25年? ちょっとしつこいと思うの」って言っていて。

(安東弘樹)25年たっているんですか!

(吉田豪)で、NetflixのCMで僕、さんまさんに直接聞いたんですよね。「さんまさんって本当にブレがなくてすごいんですけど、唯一ブレたと世間的に言われたのが結婚している時期で。『つまらなくなった』みたいな評判も耳に入ったと思うんですけど。その時、さんまさんはどう思ったんですか?って聞いたんですよ」って言ったら、「えっ? そしたら何て言っていたの?」ってすごく食いついてきて。

Netflix 人間、明石家さんま。「結婚したころ」の話

(玉袋筋太郎)おおっ!

(吉田豪)「あの時、実は芸能界をやめようと思っていたぐらいで。いろいろと嫌になって。とりあえず結婚生活にちゃんと向き合おうと思った、みたいな感じだった」って言ったら、「本当にね、かわいそうなことをした」みたいな感じで。「当時、(さんまさんは)本当にすごく生活を大事にしていた。それなのに私は『えー、全然面白くないじゃん!』とか言っていた」らしいんです(笑)。

(安東弘樹)ああ、さんまさんに向かってね。

(吉田豪)世間のままに(笑)。「『笑っていいとも』とかの衣装も結婚していた時は(大竹さん)が用意していた。そうすると、なんかつまらない。普通におしゃれな感じの服を着せると、テレビで見るとなんか弾けないというかつまらない。変な感じの方が面白く見えるんだな。でも、それは私はできないし。なんか、つまらなかったですよね」って言っていて(笑)。「これ、無邪気に言える人、いないですよ、こんなの!」っていう(笑)。

(玉袋筋太郎)いないな!

(吉田豪)だから、当時子供にどれだけ時間を費やしているか、わかるじゃないですか。「ギリギリまで寝て、『いいとも』に出てバーッとしゃべって。それでこんなにお金をもらっちゃいけないとか思ったし……」みたいな感じで(笑)。で、「本当につまらなかったなー。野田秀樹さんもそうでした。本当につまらなかった」って……そっちまで飛び火すんの!?っていう(笑)。

(安東弘樹)すげーな!

(吉田豪)「私といたら本当に全然面白くなくなった。で、別れて距離ができるとまた刺激的な関係に戻るんだけど……」っていう。

(安東弘樹)なるほどね。

(玉袋筋太郎)毒だ。

(吉田豪)毒ですよ(笑)。

(安東弘樹)でも本当によくわかってらっしゃるんですね。この方はね。

(吉田豪)野田秀樹さんにまで飛び火するとは思わなかった(笑)。

(玉袋筋太郎)言っちゃうんだろうね。悪気もないし、ナチュラルのまま。

(吉田豪)「最近、つまらないよねー」って(笑)。

(玉袋筋太郎)それ、すごいよね。言えないよ1

(吉田豪)無理ですよ。「ちなみにさんまさん、最近になって結婚生活不適合だと気づいたって言ってましたよ」って伝えたら、「ああ、そうかもしれないですね。娘ともどうするんだろう?って話してます。心配していると。だって、そしたら娘が面倒みなきゃいけないから、『結婚してくれればいいのにね。でも、できないんだろうな……』って言ってます」っていうね。

(玉袋筋太郎)さんま師匠をこれぐらいね、手玉に取るような発言をしているところがすごいな、こりゃあ!

(安東弘樹)娘さんのIMALUさんのスタンスもだいたいこんな感じで。継承している感じですもんね。

(玉袋筋太郎)しのぶイズムを。いやー、おもしれえ!

(安東弘樹)これは読みたいですね。ぜひ、いまの話を聞いて、豪さんによる大竹しのぶさんインタビューは現在発売中のミュージック・マガジン12月号に。ミュージック・マガジンだから当然、音楽の話を。

(吉田豪)音楽部分を中心に。

(玉袋筋太郎)最初の結婚の話はしなかったという?

(吉田豪)拾ってないです(笑)。

(玉袋筋太郎)そこは拾わないで行こう。それこそ、恋の綱渡りですから。よろしくお願いします。

(吉田豪)はい。

(玉袋筋太郎)さあ、豪ちゃん、もう12月。今回が豪ちゃん、今年最後なんだね。ありがとうよ、本当に。

(安東弘樹)1年間、ありがとうございます。なんか、言っておきたいことありますか?

(吉田豪)あと、いま出ているのが『GQ JAPAN』とか『BUBKA』。『BUBKA』でちばてつやインタビューとか、いろいろやっているんですけど。

(安東弘樹)『GQ』と『BUBKA』って……幅広いですね! 正反対と言っていいという(笑)。

(玉袋筋太郎)でもね、まだ九州場所も今日で20日目でしょう? まだまだ続いてますからね! 年を越すのか? いろいろと見なきゃいけないし。

(吉田豪)この騒動が。

吉田豪と玉袋筋太郎 貴乃花親方と日馬富士を語る
吉田豪さんがTBSラジオ『たまむすび』に出演。玉袋筋太郎さんと貴乃花親方や元横綱・日馬富士について話していました。 (玉袋筋太郎)よろしく、豪ちゃん。 (吉田豪)もう玉さんといろいろと話したくてしょうがないですよね。 (玉袋筋太郎)俺も話し...

(玉袋筋太郎)あとは豪ちゃん、『アサヒ芸能』のスキャンダル大賞でたっぷりと話そうぜ。

(吉田豪)そうですね。長谷川豊が三連覇するのか?っていう(笑)。

(玉袋筋太郎)長谷川豊はもういいだろ?

(吉田豪)二連覇は初ですからね。

(玉袋筋太郎)でも、選挙出てたりしたな。あのバカ……「あのバカ」っつっちゃって。ごめん(笑)。

(安東弘樹)しかも、うちのところですよ。千葉県の。

(玉袋筋太郎)そうそうそう(笑)。

(安東弘樹)さあ、吉田豪さん次回の出演は新年1月5日です。良いお年をですね。

(玉袋筋太郎)良いお年を。早いよ! ありがとうございました。

(安東弘樹)ありがとうございました。

(吉田豪)どうもです!

<書き起こしおわり>

タイトルとURLをコピーしました