安住紳一郎さんがTBSラジオ『日曜天国』の中で自身のケチさについてトーク。いただきもののビール詰め合わせを独り占めしたため、悲惨な思いをした話をしていました。
(安住紳一郎)板橋区の47才男性の方。(メールを読む)「私の小さな幸せは製造年月日が新しいビールを飲むことです。ビールの銘柄にこだわる方は多いのですが、あまり製造年月日は意識されていませんね。声を大にして言いたいのですが、新しいビールの方がやはり美味しいんですね。1ヶ月以内に製造されたものを探すため、スーパーで缶をひっくり返してチェックなどしています。そんな人、あまりいませんね。先日行ったあるビール工場の見学で振る舞われたビールはため息が出るほど美味しかったです。帰りにショップで工場から自宅へ直送の缶ビールを手配し、昨日届きました。製造年月日は11月中旬。出来たてほやほや、最高に美味いです」。ふーん!
(中澤有美子)ああ、そうなんですね。
(安住紳一郎)そうねー。たしかに工場見学をした後に出来たてのビールをもらうと美味しいって言いますもんね。
(中澤有美子)そうなんですねー。
(安住紳一郎)ふーん。賞味期限が切れた生ビールって結構びっくりするぐらい味が落ちていますけどね。
(中澤有美子)そうですかー。
(安住紳一郎)私、なんか10缶セットぐらいに箱詰めされたもので、なにかのお礼でいただいたんですね。で、重いものでなかなか勤め先から家まで持って帰れなくて。しかも、周りの人にあげるのもケチだからなんか、「自分で持って帰る!」みたいな、そんな強欲に埋もれていたら持って帰るのが遅くなってしまって。ある日、賞味期限が切れた状態で出てきてしまって。
(中澤有美子)ええ。
(安住紳一郎)それで、私は賞味期限をちょっとナメていたので、「うーん、飲めるだろ?」なんて言って冷やして飲んだら「うわっ!」って思って。賞味期限が切れたものの中であれだけ味が変わるのは、結構ビールはトップクラスに入るんじゃないでしょうかね。
(中澤有美子)そんなに違うんですか! ビールってそうなんだ!
(安住紳一郎)みたいですねー。いやー、ちょっとあれはびっくりしましたね。なんか酸っぱい……バルサミコ酢炭酸か? みたいな。美味しくなさそうでしょう?
(中澤有美子)ああ、はいはい。なんか想像つくかも。わかるー。
(安住紳一郎)で、ちょっと匂いがね、ビールの麦を焦がしたみたいな匂いが「ああー、ダメだ、ダメだ」みたいな感じになっちゃって。
(中澤有美子)へー。じゃあ、ビールは熟成ってことはあんまりないんですかね?
賞味期限切れのビール
(安住紳一郎)まあ種類によると思うんですけどね。生ビールの場合は……だと思うんですけど。それで、ものすごく重い思いをして家に持って帰ったビールを全部、台所でね。缶は中身が入ったまま捨てることはできないですから。プシュッと開けて、それを台所に流す。しかもね、缶ですから。「トクッ、トクッ、トクッ!」ってなるじゃないですか。スムーズにいかないでしょう? コップで飲む時はあのスムーズじゃない感じが美味しそうですけどね。あれ、いざ捨てるとなるとものすごいイライラするわけですよ。
(中澤有美子)アハハハッ!
(安住紳一郎)だからこう、ビールを逆さにしながら、回転させながらですね。こう、渦を作ってやると出るみたいな。
(中澤有美子)凹ませてみたり。
(安住紳一郎)そうすると、排水口みたいなところが壺状になっていますでしょう。そうすると、匂いが上手にアロマポットみたいに上にあがってくるんですね。こう、ああいう構造になっちゃうんですね。排水口ってね。そうすると、あまりいい香りのしない……とてもとてもいい匂いがしないビールの芳香がブワーッと部屋中にあがったりしてきましてね。あと、賞味期限を超えますと、中での発酵具合なのかな? 1回目のプルトップをプシュッと開けた時の跳ね返りがすごいの。「ボエエエェー!」みたいな、ゾンビみたいな感じで、「プシュプシュプシュッ!」って。それが顔に飛んだりなんかして。それを12缶分ぐらいやった時に、自分の欲がね……すぐに他の人に配ればよかったのに、「自分1人で家に持って帰って飲んでやる!」みたいな感じになっていたから。
(中澤有美子)はいはい。
(安住紳一郎)そういう自分の欲と道連れ的な、そういう悲しみやら自戒の念やら。「(プシュッ!)ああっ!」って。
(中澤有美子)こみ上げてね。「これが罰なのか!」って。
(安住紳一郎)で、結構匂いが臭いのよ。だから、辛いなって思いながら。
(中澤有美子)そうかそうか。へー。そうですね。しょうがないです。
(安住紳一郎)で、いただいたものはなるべくみなさんに振る舞おうという気持ちになるかと思いきや……「いや! その分、取り返してやる!」なんて。さらにいただきものは独り占めするというライフスタイルは頑なに変えておりません!……私の小さな幸せ。
(中澤有美子)アハハハッ!
(安住紳一郎)人間、年齢とともにどんどんケチになるね!
(中澤有美子)そうですか?(笑)。
(安住紳一郎)うーん。
人間、年齢とともにどんどんケチになる
(中澤有美子)安住さん、言っているほどそんなにケチじゃないっていっつも思っていますけども。むしろ、気前がいいと思っていますけども。
(安住紳一郎)それはもう、計算上のビジネス気前ですよね。
(中澤有美子)ああ、そうですか(笑)。そうなの?
(安住紳一郎)基本はケチですから。で、効果的なところに見せつけるっていう感じですよね。基本、超ケチですよ。
(中澤有美子)言わなくてもいいのに……(笑)。超ケチですか?
(安住紳一郎)自分でもびっくりするぐらいケチですからね。私が7才ぐらいの時にボールペンを3本持っていたんですよね。で、うちの母親が「ボールペンを貸してくれ」って言った時に「貸さない!」っていう感じで。はっきりと覚えてますね。
(中澤有美子)アハハハッ!
(安住紳一郎)ボールペンのインクなんて、そんな簡単になくならないんですけどね。「インクがなくなるのが嫌だから、貸さない!」って言ったんですよね。その時に母親はかわいいかわいい息子に向かって「お前、相当なケチだね」って言ったのを覚えていますから。
(中澤有美子)始まっていたんだ、もう(笑)。
(安住紳一郎)もう始まっていますね。
<書き起こしおわり>