安住紳一郎さんがTBSラジオ『日曜天国』の中で、しその葉・大葉の呼称問題についてトーク。学生時代にファミレスのアルバイトでお使いに行った際のエピソードを話していました。
(安住紳一郎)私もレストランでアルバイトをしていた時に店長にしその葉が……たぶん、当時和風ハンバーグにしその葉をのせて提供していた、そのしその葉が用意していた分がなくなっちゃったんで……ということで。ウェイターとして暇をしていた私にお使いの白羽の矢が立ちまして。「安住くん、ちょっと大葉を買ってきてくれ」って言われて、当時まだ18才か19才でしその葉と大葉が同じものだと思わなくて。
(中澤有美子)ああ、はい。
(安住紳一郎)携帯電話もまだ持っていなかったので、大葉としその葉の違うで、当時の浦和の美女木ジャンクションのあたりをものすごいギャーギャー言って……(笑)。「うーん……」みたいな。
(中澤有美子)(笑)
大葉がどこにも売っていない
(安住紳一郎)店長に大葉をたのまれたのかな? そして八百屋に行ったりしたら、しその葉しか売っていない。「しその葉……違う。私は大葉を探している」って。また違うスーパーとかに行って。「うーん……売っていない」みたいな。それで戻ったんですね。
(中澤有美子)買えずに戻って?
(安住紳一郎)「大葉は売っていませんでした」みたいなことを言ったんだろうね。
(中澤有美子)そうですか(笑)。
(安住紳一郎)「売ってないっていうことはないよ」みたいなことを言われて、もう1回たぶん行ったんですね。うん。それでたぶん今度は聞いたんでしょうね。そしたら、しその葉を出されたので「いいえ、これはしその葉じゃないですか。私が求めているものは、大葉です!」っていうようなことを言った気がしますね。それで、「大葉、しその葉。うーん……」って。でも、アルバイトをしている時って人のお金だから安易に買えないから。それでまたもう1回、戻ったんじゃないかな? コダマさんのところにね。
(中澤有美子)ええ。
(安住紳一郎)「スーパーに行って聞いたところ、しその葉を大葉とおっしゃっていましたけども、それでいいんでしょうか?」「それで、いいよ」って言われてもう1回行ったんじゃないかな? きっと。
(中澤有美子)そうですかー(笑)。
(安住紳一郎)「うーん!」って思いましたね。まあ、スマートフォンをお持ちの最近のみなさん方にはわからないと思いますけどもね。人に聞くしかない時代の話ですね。そして、人を疑う時代の話ですね。
(中澤有美子)へー。1回目で「大葉はないですか?」とか八百屋さんに聞いてみるっていうことはしなかったんですか? 恥ずかしかったんでしょうかね?
(安住紳一郎)たぶんそうでしょうね。あとは、大葉がしその葉だとは思いもしませんでしたからね。全く別物だと思っていましたから。
(中澤有美子)これっぽっちも思わなかったですか。
(安住紳一郎)そうですよね。そうですよ。リンゴとみかんぐらいの違いに思っていますからね。リンゴの飴を持っていって、「これはみかん味ですか?」とは言いませんもんね。絶対にリンゴだと思っていますからね。
(中澤有美子)ああー。「大葉というものは、ないんだな」と思っちゃったんですね。
(安住紳一郎)その通りです。「大葉=しその葉」というのはいつ覚えたんですか、みなさんは?
(中澤有美子)そうそうそう! いまだにちょっと違うのかな?って思いつつも。あと、荏胡麻の葉っぱも、ちょっと曖昧な感じで使っていますね。まあ、荏胡麻はちょっとゴワゴワしてるからわかるけど。大葉としその葉に関しては、もしかしたら少し違うのかもしれないけど、「いいや」と思って使っているところはあります。
(安住紳一郎)そうですよね。もしかすると、大葉としその葉は違うものかもしれませんよ。確認してないんだもん。私も。美女木の八百屋さんに言われただけだもん。まだ確認はしていない。
(中澤有美子)でも、八百屋さんが言ったなら(笑)。
(安住紳一郎)あとね、こんな話をするために俺は東京に出てきたんじゃないんだよ!
(中澤有美子)気づいた(笑)。そうでした、そうでした。
(安住紳一郎)本当ですよ。
(中略)
(安住紳一郎)さて、今日番組冒頭でしそと大葉の話をしたんですね。意外に大葉としそが同じものだと知らないという方もやっぱりいらっしゃるんですね。なんとなく「大葉」っていう言い方が関東のおしゃれな言い方なんだろうね。きっとね。
(中澤有美子)ふーん!
大葉は青シソ
(安住紳一郎)細かく言うと、しそは赤シソのことを言って、大葉は青シソのことになるんですね。そういうことなのかな? それでいいんじゃないかな。そうそう。大葉はあくまでもシソの一品種。青シソのことをさして、紫蘇は両方を含む大きなカテゴリーということなのかな。ですね。そう。私も上京して26年か。なんで、ちょっとたしかに「大葉」なんておしゃれな言葉は使っていなかった。しかも、私の生まれたところは「しそ」さえも訛っちゃって「ちそ」って言っていたからね。
(中澤有美子)そうですか!
(安住紳一郎)「たちつてと」の「ち」だね。なんか北海道の方から来て。「なにをかっこつけているんですか? 北海道は『大葉』でも『しそ』でもございませんよ。『ちそ』です」って言われて、「そうだった!」って思って。
(中澤有美子)そうだった、そうだった(笑)。
(安住紳一郎)そうだった、そうだった。そんな「しそ」なんておしゃれな発音じゃなかった。もっと土着な「ちそ」だったわって。そうそう。ちそだった。大葉、たしかにね。勉強になった、勉強になった!
(中澤有美子)勉強になった!
(安住紳一郎)ああ、東京に出てきてよかったよぉ~!
(中澤有美子)(笑)
<書き起こしおわり>
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