サイプレス上野さんがTBSラジオ『興味R』にゲストパートナーとして出演。プロレス初心者の熊崎風斗さんに日常会話やビジネスでも使えるプロレス用語を解説していました。
(熊崎風斗)藤波! 前田! お前は噛みつかないのか? いましかないぞ? 俺たちが日常プロレス用語を解説するのは!
(サイプレス上野)○△×※、てめーらの力で勝ち取ってこい!
お前は噛みつかないのか?
(熊崎風斗)「あの会社、開発部だけはガチだから」「こんなしょっぱい企画、出すなよ」。一見浮世離れしたプロレスの世界で使われている言葉ですが、実は日常会話の中で何気なく使われているって知っていましたか? そんなプロレス用語をビジネス用語としてきっちり解説していきます。いいんですね、やっちゃって?
(サイプレス上野)(笑)
(熊崎風斗)さて、6時台最後の都市型生活情報は、日常生活を円滑にする……本当かな? プロレス日常会話集です。と、ここまで台本を読んでも本当に私、プロレスに疎いもので。まったくピンと来ておりません。ここからは助っ人で市川調査員にバトンタッチしていきたいと思います。お願いします。
(市川調査員)おい、真鍋……おい、おい。
(熊崎風斗)ぼ、僕ですか?
(市川調査員)真鍋、おい。お前は、電流爆破を見たいかーっ!?
(熊崎風斗)わからねー(笑)。
(市川調査員)……わかりませんか?
(サイプレス上野)わかりませんか?
(熊崎風斗)サ上さんはもう100%理解できる?
(サイプレス上野)いや、もうだって知らないやつ、いないでしょ? だってこれ。
(市川調査員)そんなの存在しないと思いますけど。ほら、見てくださいよ。
(熊崎風斗)スタジオの外に人がいるんですが……。
(サイプレス上野)みんなもう、電流爆破を見たくてしょうがないって。
大仁田劇場
ASKA報道で久々にテレ朝の真鍋記者を見て,大仁田劇場を思い出した。 pic.twitter.com/xR0UO0K4em
— 有沢梁平 (@Arisawa0302) 2014年8月29日
(熊崎風斗)みんな知ってますね。えっ、僕、少数派ですか? ヤバいな……。
(市川調査員)本当、ヤバいと思う。
(サイプレス上野)だってさ、風斗の前にさ、俺、ウェストポーチを置いてあるけど。これ、気づかなかった? W☆INGで活躍したレザーフェイスの……。
(市川調査員)レザーフェイスですよ?
(熊崎風斗)あの、わからない方のために行っておきますが、ロン毛の黒髪の男性ですか? が、写っているんですけど。
(サイプレス上野)あのね、『悪魔のいけにえ』っていう映画をモチーフにした怪奇派レスラーで。チェーンソーを持って入場してくるっていう。すごい怖い怪奇派で。だから、最初からもう置いてあることによってちゃんと洗脳していたんですよ。実はサブリミナル効果。
(熊崎風斗)ええっ?
(市川調査員)知らず知らずのうちに導かれていたというね。
(熊崎風斗)完全に乗っ取られていますね。この番組。
(市川調査員)で、まあこうやってね、いまほぼプロレスに出てくる用語しか使ってないでトークしているわけですけども。これで日常会話って成り立っちゃうっていうことがお分かりいただけましたでしょうか?
(熊崎風斗)これね、プロレス用語だっていうことを僕は知らずに使っていたという。「お前は噛みつかないのか?」とか。「てめーらの力で勝ち取ってみろ、この野郎」。「ガチ」とか。
(市川調査員)全然使いますよね。まあ、その真剣勝負ということを表す「ガチ」。「ガチで○○する」とか。
(サイプレス上野)「○○だけはガチ」とか。
(熊崎風斗)使いますね。
(サイプレス上野)もともともう、プロレスから来てますからね。
(市川調査員)「ノアだけはガチ」っていう有名な名言がありますけども。もうそこで生まれたという。
(サイプレス上野)どうしたもんかな?って思いましたけどね(笑)。「ノアだけはガチ」って聞いた時に(笑)。
(市川調査員)ちょっとヒヤッとしますよね。あれはいろいろ。新日とかも好きだったりしたんで。
(熊崎風斗)他にも本当にいろんなのがあるんですか。本当にこれ、日常会話で使えるんですか? 私、まだ疑問に思っていますけど。
(市川調査員)まあ「使える」というよりは「使っている」んですね。それに気づいていないだけで。
(熊崎風斗)知らず知らずのうちに。ちょっといろいろと聞いていきたいので。お願いします。
(市川調査員)……「キレてないっすよ」。
(熊崎・上野)(笑)
(市川調査員)はい。これは有名なセリフとして。まあモノマネとかでもよく使われている、長州力さんが。
キレてないっすよ
(熊崎風斗)これは知っている。
(市川調査員)まあ、格下の安生(洋二)選手というUWF(インター)の選手がいて。その人と戦った時にボコボコにしたんですね。ちょっと試合前にいろいろと挑発されたりとかして。という中でインタビュアーの方が「長州さん、今日はキレたんですか?」と聞かれて、「キレてはいないよ。キレてないっすよ」って。
(熊崎風斗)僕、(長州)小力さんが真似しているそれを知っているだけであって。その現場は知らないんです。
(サイプレス上野)だんだんね、(くりいむしちゅー)有田さんとかもやって。いろんなものが加わってくるっていうのも名言の醍醐味っていう。
(市川調査員)出典と徐々にズレて行くという(笑)。
(サイプレス上野)最初とは違う深みがあるという。コクが出てくる。
(市川調査員)使えば使うほど(笑)。
(サイプレス上野)あと、安生に言った長州さんの本当に名言。「墓にクソぶっかけてやる!」。
(熊崎風斗)(笑)
(サイプレス上野)そんな人間、いるか?っていう(笑)。
(市川調査員)これ以上強い罵倒はないですよね。
(熊崎風斗)名言なのかはわからないけど、たしかに力強い、印象に残るフレーズではありますね。
(市川調査員)そう。長州さんの言葉は「キレてないっすよ」もそうなんですけど、とにかく繰り返し繰り返しっていうのが割りと特徴的で。その「キレてないですよ」っていうのも、ずっと「俺がキレてからじゃないか? うん。キレてからじゃないか?」っていうようなやつですよね。で、他にも「またぐなよ」っていう言葉があって。まあ、それは大仁田厚選手が一度新日本プロレスにケンカを仕掛けてきた時に、練習中の長州選手のところに来て……。
(サイプレス上野)(笑)
(熊崎風斗)めっちゃうれしそうに上野さん、笑っているけど(笑)。
(サイプレス上野)いま、映像が出てきて(笑)。
(市川調査員)まあケンカを仕掛けに来たんですけど、その当時、まだ(団体が)メジャーとインディーというので長州力さんはすごく分けていて。「そのインディー団体のお前がメジャーのマットに上がることは許さない」というか。「リングを汚すな」という意味で「(新日のリングを)またぐなよ」と。
(サイプレス上野)「またぐなよ」。かっこよすぎる。
(熊崎風斗)それをファンのみなさんの中では「かっこいい!」っていう感じで聞くんですか?
(サイプレス上野)そこからこっちはまたぐなよ。
(市川調査員)もう何十回も繰り返すんですよ。「またぐなよ」って。「(越中)詩郎、またがせるなよ」っていう。
(熊崎風斗)「なるほど」と言いながら、あんまり理解していないかもしれないですけど。
(サイプレス上野)大仁田選手はそういうのがすごい、門前払いがすごいあるんで。「チケット持ってますか?」とかも言われたりとか。そういうのもあったり。それはね、UWFの社長が言ったんで。社長っぽいなって。「チケット持っていますか?」っていうのは。
(市川調査員)でも長州さんの場合は選手だから……。
(サイプレス上野)「またぐなよ」と。
(市川調査員)立場によっていろいろ変わってくるということなんですね。
(熊崎風斗)なるほど(笑)。うーん……。
(サイプレス上野)使えますよね。
(熊崎風斗)次、まだあるんですか?
(市川調査員)ございます。「元気があれば、なんでもできる!」。
(熊崎風斗)これはね、私でもおなじみ。猪木さんですよね。
元気があれば、なんでもできる!
(市川調査員)うん。まあおなじみとか言いつつも、ちょっとね、正直『興味R』スタッフはプロレス好きが多いんで。結構怒りのボルテージは溜まってきているんですよ。
(熊崎風斗)「元気ですか!」。
(市川調査員)「元気ですか!」ってリズムがやっぱり違う。猪木さんへの愛を感じないというところがありますので。
(サイプレス上野)(笑)
(熊崎風斗)はい。
(市川調査員)で、この「元気があれば、なんでもできる!」って非常に使い勝手がいい言葉で。こう言ってしまえば、本当になんでもできてしまうわけですよ。たとえば、ブラック企業とかでね、これがよく使われているかと思うんですけども。
(熊崎風斗)そうなんですか?(笑)。
(市川調査員)まあ、「元気があれば、なんでもできる!」って言った後に、「元気があれば、○○もできる」っていうのがよくあるパターンですね。
(熊崎風斗)ああ、「元気があれば、スマホも使える」みたいな。
(市川調査員)それで言うと、ブラック企業の社長さんとかが一見無茶な営業目標とかを達成させたい時に朝礼とかで「元気ですか! 元気があれば、飛び込みセールスでノルマ1000件だって達成できる!」とかって言われると、もうこれは……。
(熊崎風斗)「行ける!」ってなるんですか?
(サイプレス上野)「誰だってできるよ。元気があれば、なんだってできるんだから!」って。
(市川調査員)言われちゃうとしょうがないっていう。
(サイプレス上野)だって最近、本当に現実で実践されたことがあって。藤波選手の記念興行の時にビッグバン・ベイダー選手っていうのが試合の後に倒れちゃったんです。倒れちゃって、その時に猪木さんがちょうど入ってきて。みんな騒然としているのにそこで一言、「元気ですか!」って言って。人が倒れているのに。倒れて、救急車で運ばなきゃいけない感じなのに「元気ですか!」って言って。みんな騒然としていて。「猪木さん、呑気なんだな」って。で、運ばれていったらビッグバン・ベイダーはその後、ちゃんと回復して。その後で福岡と大阪もね、試合に出ていたというね。
(市川調査員)そうなんですよね。
(熊崎風斗)猪木さんはでも、本当になんでもできると思っているから、本気で?
(市川調査員)本気で言うから、もうね、魔法が使えるんですよ。猪木さんっていうのは。
(サイプレス上野)そうですよ。
(熊崎風斗)誰でも。猪木さんじゃない人が言っても?
(市川調査員)魔法にきっとなります。
(熊崎風斗)モノマネが似ていなくても大丈夫ですか?
(市川調査員)モノマネは似た方がいいです。
(熊崎風斗)なるほど。まだあるんですか?
(市川調査員)まだありますね。「時は来た。それだけだ!」。
(サイプレス上野)「クスッ」。
(一同)(笑)
時は来た。それだけだ!
(市川調査員)そう。「クスッ」付きで覚えていただきたいんですけど。
(熊崎風斗)これはプロレスに疎い私でも動画などなどで見たことがある。
(市川調査員)勉強していただいたと思うんですけど。ベテランのアントニオ猪木・坂口征二組対橋本真也・蝶野正洋のタッグマッチの際、当時橋本選手と蝶野選手は若手だったんですけども。その時、楽屋みたいなところでインタビューで意気込みを聞かれて。で、蝶野選手がまず答えるんですね。「今日は潰すよ、オラッ! よく見とけ、オラッ!」って。まあ、これは非常にプロレス的なやり取りというか。で、その後に「続いて橋本選手、いかがですか?」って言われた時に急に「時は来た。それだけだ!」っていう。異様にセリフがかった言葉を急に言ってちょっとみんな面食らってしまって、蝶野選手はちょっと「クスッ」って。
(サイプレス上野)横でね。笑い上戸だから。
(市川調査員)そうなんですよ(笑)。っていうシーンがあったんですが。
(熊崎風斗)どう使うんですか?
(市川調査員)これはつまり、新旧世代交代を訴えたい時。まあ、たとえばいま上司の仕事があるんだけど、そろそろこの仕事、俺に任せてくれてもいいんじゃないかな?っていう時に、なかなか「この仕事、ください!」っていうのは言いづらいと思うんで。「時は来た。それだけです!」って言っちゃうと、察してくれるんじゃないかなって。「クスッ」って笑いながら察してくれるんじゃないかなと。
(サイプレス上野)「お前、よくわかってんな!」みたいなね(笑)。
(熊崎風斗)(笑)。それ、プロレス好きの上司であれば間違いないわけですね。これで。
(市川調査員)間違いありません。だからそこのリサーチもなるべくしてもらった方がいいですね。
(熊崎風斗)使えるということで、「キレてないですよ」「元気があれば、なんでもできる!」「時は来た。それだけだ!」。この言葉をぜひ。
(市川調査員)まだまだあるんですけど。まずはこの3つをね、覚えていただければと。
(熊崎風斗)基本形ですか?
(市川調査員)まあ、ベタすぎましたかね? ちょっとね。申し訳ないんですけどね。
(サイプレス上野)まだまだ。
(市川調査員)まだまだありますから。
(熊崎風斗)すごい番組になってるな。
(サイプレス上野)底が丸見えの底なし沼ですからね。
(市川調査員)(笑)
(熊崎風斗)これがだからみんなスタッフは笑っていますけど、僕、よくわかっていないっていうことなんですよね。
(市川調査員)勉強していただきたい。
(熊崎風斗)市川調査員でした。そんなプロレス用語なんて聞いたことがねえっていうTBSラジオのみなさん、目を覚ましてください!
(サイプレス上野)風斗、目ぇ飛んでるやん! 目、飛んでるやん! メールアドレスはkr@tbs.co.jp。
(熊崎風斗)なんなんですか、それは?
(市川・上野)(笑)
(中略)
(熊崎風斗)というわけで、最後。じゃあメールのご紹介に行きましょうか。プロレス押しの本日の放送についていただきました。女性の方です。(メールを読む)「くまくま、大丈夫。私もさっぱりわかりません。暗号放送を聞いているようです」。こういう意見もありますよ。
(サイプレス上野)はい。
(熊崎風斗)はじめて私が上に立ったようなね、感じで。
(サイプレス上野)いや、まあね、わかんなかったかな?っていうね。全然ね、そんなの。
(熊崎風斗)プロレスの中では本当にもう基本的なところですか? 今日の内容は。
(サイプレス上野)基本的な感じだよね。
(市川調査員)ベタ中のベタですね。
(熊崎風斗)ベタ中のベタ(笑)。
(サイプレス上野)ベタ中のベタだから。やっぱりそれはワルツで来たらワルツで踊る。ジルバだったらジルバだみたいな感じのスタイルだから。やっぱり受けの美学でもあるわけですからね。
(熊崎風斗)……。
(サイプレス上野)だからくまくまもそうかもしれないし、このリスナーさんもね、ちゃんと受けの美学をこれから学んでいただけたら。やっぱりバンプを取らなきゃダメだよ。人生は。自分が好きなものだけではないっていうこと。
(熊崎風斗)この放送の中でも、もうエンディングでも僕、いろいろ頭に「?」が灯ってしまっているんですけども。
(サイプレス上野)ああ、もうね。風斗。リスナーさん。正直、スマンかった……。
(熊崎風斗)(笑)。でもね、プロレスのワードって短くて印象的なフレーズがありますから。
(サイプレス上野)いや、もう本当にパンチライン製造機なんでね。
(熊崎風斗)私の、だからコーナーが終わった後の最後の締めとか、プロレスを知っていればもっともっと上手いことを言えるんじゃないかとか。そういうことを考えると、勉強をした方がいいけども……みなさんぐらいのレベルにはなかなか行けないかな?って。
(サイプレス上野)風斗、ぶっかませよ!
(熊崎風斗)来週からぶっかまします……。
<書き起こしおわり>