町山智浩さんがTBSラジオ『たまむすび』に出演。日本滞在中に見た遠藤賢司さんの『満足できるかな』再現ライブや、ライブで出会った宮藤官九郎さんなどについて話していました。
9/21(水) 遠藤賢司 with サニーデイ・サービス「満足できるかな」前売りチケット 本日の閉店まで絶賛販売中!! #エンケン #サニーデイサービス pic.twitter.com/8ElzZ6PTd3
— ディスクユニオン 渋谷中古センター (@dp4_diskunion) 2016年9月20日
(山里亮太)でも先週ね、町山さんスタジオに来てくれて、どうしても行きたいライブがあるということを語ってらっしゃったじゃないですか。あれ、行けたんですか?
(町山智浩)ああ、遠藤賢司さん、エンケンさんと、ニューロティカ。行きました。これね、行ったらね、両方ともクドカン(宮藤官九郎)さんがいましたね(笑)。
(赤江珠緒)あ、クドカンさんが。
(山里亮太)クドカンさん、ご縁があるんですか?
(町山智浩)クドカンさんはとにかく、高校の頃に僕がやっていた『宝島』というパンクロック雑誌の読者だった人なんですよ。で、ものすごくリスペクトがあって。彼は高校の時に田舎に住んでいたんで。東北の方に。で、東京のパンクロック事情とかを頭の中でグルグル想像していたらしいんですよ(笑)。
(赤江珠緒)へー!
『宝島』でパンクロックを学んだ宮藤官九郎
(町山智浩)で、ものすごく憧れて。で、いまでもそういうミュージシャンの方へのリスペクトを止めないんですね。で、マメにコンサートに行って挨拶したりとかしている人ですね。パンクロックっていうのはヤクザなものなのに、彼は非常に優等生なんですね(笑)。
(赤江珠緒)律儀にきちんと(笑)。
(町山智浩)そう。非常にマジメな性格がにじみ出ているんですよ(笑)。
(山里亮太)町山さんが書いたパンクの情報が全てだったんですね。頭の中の。
(町山智浩)そうなんですよ。嘘、いっぱい書いたんですけど、みんな騙されていたんですよ(笑)。
(赤江珠緒)(笑)
(町山智浩)信じてましたね。クドカンさん。悪いことしましたね(笑)。
(赤江珠緒)本当ですよ(笑)。
(山里亮太)クドカンさんと答え合わせみたいなの、するんですか? 町山さん。
(町山智浩)ああ、しますよ。前に話した時に、「僕がやったあの記事は……」「その記事で!」とか、そんな感じですよ(笑)。
(赤江珠緒)(笑)
(町山智浩)小劇団のカタログとかを付けた時があって。「それで、劇団に入っちゃったんですよ!」とかね。
(赤江珠緒)ああ、そうですか!
(町山智浩)だから僕がカルトムービー特集っていって、その頃『ピンク・フラミンゴ』っていう映画があって。まあ、ウンコ食べたりする映画なんですけど(笑)。「あれでもう、僕はウンコ食べたくなりました!」じゃなかった……(笑)。
(赤江・山里)(笑)
(町山智浩)じゃない。違う(笑)。「あれで僕はカルト映画大好きになりました」とかね。そういう話をしている人なんですよ。クドカンさんは。だから本当に悪い影響を与えて、1人の少年を壊してしまったと思いますが。
(赤江珠緒)本当ですね。
(山里亮太)でも、こうやってライブで一緒に会えたんですから。
(町山智浩)そうなんですけどね。
(山里亮太)ライブはもう、大盛り上がりで?
(町山智浩)あと、(水道橋)博士もいましたよ。もう、すごいメンバーがいてね。園子温監督とかね、頭脳警察のPANTAさんとかね。すごいんで。みんな真っ白な髪になっていて、ちょっと衝撃でしたね(笑)。
(赤江珠緒)(笑)
(山里亮太)ちゃんと30年の時を……瀧さんはさすがに来られてなかったですか?
(町山智浩)瀧さんはいらっしゃらなかったですけど。でも遠藤賢司さんはもう69才でね。歌いながら、ものすごいロックンロールのノイズの中で『不滅の男』を歌いながら。ガンなんですね、いま。で、こうやって胸を叩いて、苦しそうに歌うんですよ。「ウウーッ!」っと。するともう、お客さんが「がんばれ! がんばれーっ!」という、すごい……ライブ闘病生活みたいなすごいことになっていましたけども。
(赤江珠緒)うわー!
(町山智浩)それは「ロックはね、病気ごときじゃあ死なないぞ!」みたいなね。もう70ですからね。
(赤江珠緒)70。そうかー。
(町山智浩)すごかったですね。それでもう、僕はまだ50ちょっとで、「ああ、髪の毛がこんなに……」っていつも悩んでいる場合じゃねえな!って思いましたね。
(赤江珠緒)(笑)
(山里亮太)ちっぽけなことだと?
(町山智浩)そう。ちっぽけだと。「なんてちっぽけなんだ、俺は。ロックじゃねえな!」と思いましたね。まあ、全然ロックじゃないんですけど。もともと。ただのオタクです、はい(笑)。
(山里亮太)(笑)。
<書き起こしおわり>