星野源 最新シングル『恋』を語る

星野源 最新シングル『恋』を語る 星野源のオールナイトニッポン

星野源さんがニッポン放送『星野源のオールナイトニッポン』の中で自身の最新シングル『恋』を初オンエアー。曲の制作秘話やそこに込めた思いなどを話していました。

(星野源)さあ、新曲『恋』。じゃあね、聞いてもらってから曲のことを話したり。感想のメールもみんなからもらいたいので。感想のメールとかもね、この後に読みたいと思いますから。結構じっくり話そうかなと。『恋』についてね……「恋についてじっくり話そうかな」っていうのもちょっと変だけど。新曲『恋』について新曲をかけた後にじっくり話そうと思います。いやー、ドキドキするよー! うれしいねえ。みんな、聞いてくれているのかね? この曲をぜひみなさん、大きい音量で聞いてほしいです。ミュージシャンたち、僕も含め全員生演奏でやっていますので。音のダイナミクス、そういうものをですね、ラジオを通じて……またちょっとね、いわゆるCDの音質とは違くなるんだけど。ラジオの音っていうのがすごく好きで。このラジオの音で自分の曲が流れるということは本当にうれしいことです。

ぜひみんな、一緒にね。いま、これ全国放送ですから。日本全国一緒に聞きましょう。じゃあ、大きい音で聞いてほしいので、曲紹介はちっちゃめに言いますから。ボリュームをぜひ、上げてください。(小声で)いいですか? みなさん。急にバーッと声だしたりしないからね。曲がバーン!ってかかるから。ボリューム、上げた? みんな。いい? ちょっとドリンクタイム、する? (ゴクゴクッ)いいですね。今日はね、ヤケドしなかった。先週、ヤケドしたからね。さあー、ドキドキするなー。どうする? これでかけなかったら(笑)。1回、CM行く?(笑)。嘘です、嘘です。じゃあ、かけますよ。さあ、10月2日リリースされます星野源の9枚目のシングルです。ぜひ、爆音で聞いてください。みんなに届け! 星野源で『恋』。

星野源『恋』

TBSテレビ、火曜ドラマ『逃げるは恥だが役に立つ』の主題歌。10月5日(水)リリース。星野源の9枚目のシングル『恋』でした。ありがとうございます。いやー、これがいま日本全国に流れていると思うと、非常にうれしいです。「(アウトロを口ずさむ)♪♪♪♪」。ありがとうございまーす(拍手)。イエーイ! いやー、ついに。いやー、長かった。あのねー、3ヶ月ぐらいかかってちょっとずつちょっとずつ作って、こういう風にみんなの元に届いて本当にうれしいです。いやー、やっぱりいいね。ラジオ解禁は。気持ちがいい。みんなからの感想、質問、いろいろ待っております。

(中略)

あのですね、じゃあこの曲の話をしていきましょう。この曲『恋』はですね、シングルのカップリングに『Drinking Dance』っていう曲と、あと『Continues』っていう曲が入っています。で、『雨音』というハウスバージョン。いつも僕がシングルの4曲目でやる、家の中で自分だけで録るという。自分の機材……自分の持っているパソコン、マイクとか機材だけで録って。本当に荒い感じ。本当に24時間ぐらいでいつも作曲から初めて、作詞作曲、録音完了まで24時間ぐらいで仕上げるという。アドリブでどんどんどんどん、音を定着させていくみたいな、そういう作業がすごく面白くてハウスバージョンをいつも入れていて。で、この『Drinking Dance』っていう曲はウコンの力のCMの曲で。

『Continues』はリオパラリンピックのスカパーのテーマソングなんですけども。先にこっちの2つがあったんです。

で、『恋』はドラマのお話をいただいてから作り始めたんですけど。なんていうかね、ものすごく力のある曲にしたかったといいますか。なんかね、俺そのものをですね、元気づけてくれる曲というか。いろんなものを引っ張っていってくれる曲。そういうものを作りたいなと思って作りました。たとえば、『Yellow Dancer』。その前の『Stranger』っていうアルバム、その前の『エピソード』、その前の『ばかのうた』。俺の作品の全部を引き連れて、力強く前に進んでいくような。たとえば、『Yellow Dancer』、すごくいろんな方に聞いていただけて、大ヒットして。本当にうれしいんですけど。『Yellow Dancer』と横並びになるような曲というかは、『Yellow Dancer』の一歩前に行って、『Yellow Dancer』を含め全部を引っ張っていってくれるような、すごく力のあるJ-POPを作りたいなと思って作りました。

で、サウンドとしては「日本っぽい」とか「中国っぽい」とか(感想メールを)書いてくれる人がすごくいてうれしいんですけど。オリエンタルな香りをすごく入れたいなと思いまして。こういう、二胡という楽器とマリンバを入れてるんですけど。僕、SAKEROCKでいちばん最初に作った『慰安旅行』っていう曲があるんですけど。

僕、その『慰安旅行』っていう曲をいちばん最初に録音した時、メロディーを二胡という楽器でやったんです。で、二胡で……いつか二胡を曲の中に入れたいってずっと思っていて。『慰安旅行』という曲は僕の原点の曲なので。で、あとマリンバ。SAKEROCKでもやっていました。あと、『化物』とか僕の曲、歌でもやっていましたけども。

それを入れたいと思っていて。で、イントロと間奏でこの2つの楽器が入っているんですけど。なんで、ずーっとやりたいと思っていたこの2つの楽器を入れるっていうことがやっとできたっていうのもあって。僕がいちばん最初にバンドを組んだ頃の気持ちっていうものも全部引き連れてですね、J-POPのど真ん中。あと、プライムタイムのドラマの中でバーン!ってかかった時に、俺の人生の全部がそこでバーン!って放送されるような、なんかそういう曲にしたいなと。サウンドに関してはね。

で、僕がずっと大好きな細野晴臣さん、そしてマーティン・デニーとか、あとSAKEROCK。そして自分の歌ね。そういうものを全部含めたような曲にしたいなと思っていて。録音している時もですね、なんかすごい不思議な感覚になって。なんか、すごく新しい次の一歩のものを作っているんだけど、同時に昔の気持ちもずっとあるみたいなですね、それがすごく気持よくて面白くて楽しかったです。

それで、楽曲としてはそんな感じなんだけど、歌詞に関しては、さっき「男の人、女の人、どちらの目線の歌詞ですか?」という(質問メールの)お話がありましたが、これは「どっちでも正解です」というのがいちばん答えとしてはあっているかなと。今回、たとえばライナーだったり、あとインタビューとかでもこれから、いろいろ雑誌が出ていきますけども。答えているのが、全部の人に当てはまるラブソングにしたいなと思って作りました。たとえば、相手が異性でも同性でも、あと、人間じゃなくても。いろんな恋の形があると思います。で、いろんな愛の形があると思います。それは、どんどんどんどん地球だったり日本だったり世界中の中でどんどんいま、恋というものが変わってきているし、それが普通になってきていると思います。

なので、そういうものを全部含めた、本当にいろんな人に全て恋しているとか、愛を持っている人全部の人に届く曲にしたいなと思って作りました。その中でいちばん出てきた言葉がサビのお尻の「夫婦を超えていけ」っていう言葉なんですけど。これは全部の人に当てはまる曲だなと思っています。あと、僕、イエローミュージックというコーナーをやっていますけど、『Yellow Dancer』っていうアルバムで僕の大好きなブラックミュージックを自分のフィルターを通して表現したい。そのためには、ブラックミュージックを真似したり追求しすぎることじゃなくて、イエローミュージックというジャンルがあると仮定して、自分たちのいろんなものを咀嚼して、フィルターを通した音楽をやりたいという風にして、イエローミュージックっていう言葉を作って。で、このラジオでも僕がイエローミュージックだなと思う曲を毎週流しているんですけども。

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で、この曲をパッと聞いた時に、「あ、イエローミュージックだな」と思うような曲にしたかったというのもすごく強いです。そんな感じかな? あと、なんか言ってないことあったかな? そんな感じでございます。また、これからも毎週かけていきますので、ぜひみなさん、楽しみに聞いていてください。あと、(ラジオ局や有線へ)リクエストをぜひどんどんしてください。よろしくお願いします。この曲が街中で流れてほしいなとすごく心から思います。

あ、あと1個。そうだ、言うのを忘れていた。イエローミュージックということですごく大事だなと思うのは、「恋」っていう言葉は日本独特なものなんですね。で、翻訳できないんですよ。英語に翻訳すると、もう「Love」になっちゃったり。それってもう、「愛」と一緒なので。「愛」と「恋」の違いがある国っていうのが、まあ言葉にしている国ってすごく少ないみたいで。それってやっぱり「恋」っていう言葉自体にイエローミュージックの感じというか、日本の情緒がたぶん入っているんだと思うんですよね。だからそんな中で、とにかく日本!っていうよりかは、オリエンタリズムっていうものの中にサウンドはすごく入っていますけども、「恋」という言葉とかこの歌詞の中……CDを買っていただいて歌詞を読んだらより入ってくるとは思いますが。そういう日本の情緒とか、『Yellow Dancer』で僕がやりたかったこととか、そういうのも含め。

あと、個人的にはすごく『ばかのうた』の頃の歌詞に近くなったなと思っています。『兄妹』とか『くせのうた』とかですね、そういう曲にすごく歌詞が……その頃の自分が書いていた歌詞みたいなものをまた書けたなと思っています。そんな感じで、非常に個人的には大好きな曲になりました。なのでぜひみなさん、10月5日にリリースされます星野源のニューシングル『恋』を手に入れていただきたいと思っています。絶賛予約受付中ですので、ぜひ、みなさん。よろしくお願いします。

(中略)

星野源のオールナイトニッポン、今日は10月5日発売の新曲『恋』をはじめて流しました。みなさん、いかがだったでしょうか? この『恋』という曲のいちばん最初は「営みの街」という歌詞から始まるんですけど、なんとなくですね、さっきも言いましたけど歌詞がファーストの『ばかのうた』の頃の自分が書いていた状態みたいなものをもう1回、取り戻すことができたんじゃないかな? と思っております。なので、その時の曲を(今週の)弾き語りではやろうかなと。なので、『くせのうた』という曲を……1回目の放送でもやったのかな? ちょっと久しぶりにやりたいと思います……


星野源『恋』

<書き起こしおわり>

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