ジェーン・スー 売れるInstagramの秘訣を語る

ジェーン・スー 売れるInstagramの秘訣を語る ジェーン・スー 生活は踊る

ジェーン・スーさんがTBSラジオ『ジェーン・スー生活は踊る』の中で「SNSとの付き合い方に悩んでいる」というお悩み相談に回答。知り合いの雑誌編集長から聞いた売れるInstagramアカウントの秘訣を話していました。

(蓮見孝之)では、通算668件目のお悩み。女性の方からです。「スーさん、蓮見さんこんにちは。私の悩みはSNSが気になってしょうがないということです。私はいまInstagramをやっていてフォロワーが3万人以上います……」。

(ジェーン・スー)すごい!

(蓮見孝之)「……もともと、おしゃれな写真を撮ったりすることが好きなので、写真をアップすることもフォロワーが増えることも楽しんでやっていました。ところが最近、どこに行くにもなにをするにも、自分のインスタへの反応が気になって仕方なく、1日に何度も何度も病的なぐらいに確認してしまったり、インスタに写真をアップするために出かけたりしている自分がいます。誰に頼まれたわけでもないのに、『いいね』がたくさんつく写真をアップしなくては! と勝手に焦り、日常のあらゆるものを『インスタのネタになるか?』ということを基準に見てしまいます。何度も何度も撮り直したり、編集にかなり時間をかけたりします。そして、アップした写真に『いいね』やコメントが少ないと、とても落ち込んでしまいます。思えば、こういった傾向はいまに始まったことではなく、mixiが流行った頃はmixi依存症、Twitterにハマっていた時はTwitter依存症。そしていまはインスタ依存症です。単に見なければいいだけの話なんですが、我慢できて2日です。どうしても、たくさんの人に注目してほしいし、褒めてもらいたいし、認めてもらいたんです。なんだかSNS依存症っていまを生きていない感じがしてとても嫌だなと思います。自分を大きく見せたり、見栄を張ったり、虚しく感じる時も多々あります。それでも、抜け出せない。楽しくて始めたはずなのに、いまはなんだか1人で勝手に苦しくなっています。スーさん、私はどうしたらこんな自分から抜け出せるんでしょうか? バカバカしい相談ですいません。でも、きっといまの時代、同じようなことで苦しくなっている人が多いのでは? と思い、メールさせていただきました。相談に乗っていただけると幸いです。よろしくお願いいたします」ということです。

(ジェーン・スー)はい。相談者さん、ありがとうございます。ここまで整理して自分のいま置かれている状況、そして感情を書けるっていうのはすごいことだなと思うし、これ実際に自分で書くとなったら結構キツいと思うんですよ。「大きく見せたり、見栄を張ったり、虚しく感じることも多々あります」っていう風に自分で自分のことを認めるのね。こういう風に言っている他人を揶揄するのは簡単よ。「いるよね、こういう子」とか、「ああ、もう時代病だな」とかさ。「こんなの気にしないで、もっと風の音を聞いたりするのが……」とか。外野からなんか言うのは楽勝。

(蓮見孝之)ええ。

(ジェーン・スー)だけど、ここまで自分のことを整理整頓して文章にして外に出してくれたっていうところをまず、ありがとうございますと思いますが……

(蓮見孝之)はい。

(ジェーン・スー)「フォロワーが3万人以上います」とおっしゃってましたね。ちなみに、『生活は踊る』。実はInstagramをやっているんですよ。細々と。まだ、1132人です(笑)。

(蓮見孝之)くぉーっ! でも、これでも増えてきたんですよね?

(ジェーン・スー)そう。増えてきた。林みなほアナのInstagram。例に出して申し訳ありませんが。約2万人。

(蓮見孝之)おおーっ! すごいな!

(ジェーン・スー)吉田明世アナが3万人。笹川友梨穴が4万1千。こういう風に、なんなの? このインスタ格差みたいなのがありますけども。まあただ、この人たちはテレビに出て、ラジオに出て、雑誌に出て。いわゆるプロの社会人ですよ。

(蓮見孝之)まあ、出役。見られる側の人ですね。

(ジェーン・スー)この相談者さん。一般の方じゃないですか。ちなみにですね、4万人ぐらいやっぱりフォロワーがいたりする人だと、いろいろサイトとか雑誌とかで「あの○○さん」みたいな感じで取り上げられたりするので。もしここに書いてあることが、それこそフォロワー数さえ盛っていなければ……(笑)。そこも盛っている可能性、ありますけども。盛っていないと信じよう。と、すれば本当にかなりファンの多いアカウントだと多いんですよ。

(蓮見孝之)プロですよね。

(ジェーン・スー)プロ! だから、あらゆるものを「インスタのネタになるか?」から考えちゃって、何度も外に出たり、「いいね」がつかないと落ち込んだりっていうのはたぶん、身に覚えがある人はたくさんいると思うんですけど。ただ、せいぜい千人ですよ。フォロワーが。そういうことがあったとしても、千人、2千人だと思います。3万人いるんだったら……いいですか? 先に私これ、答えちゃって。あなた、センスいいから! mixiとかTwitterがどうだったかはわからないですけど、Twitterはやっぱり文字列、言葉に発情し欲情する人たちが依存するタイプのSNSだと思うんですよね。ただInstagramは写真がベースなので。写真とあとちょっとしたポエムみたいなのさ。理詰めではなくもっと感覚的なところのものだと思うんですが、そこでいま3万人フォロワーを作れたということが本当ならば、これは一種の才能だと思うので。

(蓮見孝之)はい。

(ジェーン・スー)貴様、その自己顕示欲でプロの土俵に上がってこいや!っていう感じかな? まあ「上がってこいや」って私は上がってないんだけど(笑)。「上がってみなよ」っていうね。

(蓮見孝之)そのまま要は継続……よりやったらいいじゃないか!っていう、背中を押す感じですかね?

(ジェーン・スー)だってキム・カーダシアンさん……これね、説明していると番組があと3時間必要になっちゃうんで。みなさん、「キム・カーダシアン」。自分で調べてください。

(蓮見孝之)キム・カーダシアンさん。

(ジェーン・スー)アメリカのお騒がせセレブと言われている人ですけども。この方、もともと一般人。ただいまInstagramのフォロワー数が8135万人です。

キム・カーダシアン

Wet beachy glam last night #vmas

Kim Kardashian Westさん(@kimkardashian)が投稿した写真 –

(蓮見孝之)えっ!? 8千万?

(ジェーン・スー)はい。8135万人。

(蓮見孝之)ええっ?

(ジェーン・スー)で、ございますよ。あとですね、YouTubeの私の大好きなメイクアップチュートリアルのミシェル・ファンさん。動画合計再生回数4億。

(蓮見孝之)ええっ? 4億?

(ジェーン・スー)うん。4億いいね、集めてみろよ! おい、相談者! お前、4億いいねを集めてから言ってこいよ!

(蓮見孝之)4億って! すごいなー、世の中(笑)。

(ジェーン・スー)まあご存知ヒカキンさんとかね、いろいろいるわけじゃないですか。でね、私が仲良くさせていただいている某女性雑誌の編集長の方。非常に優秀です。バンバン売れる雑誌をこのご時世にどんどん立ち上げて……って言えば、だいたい出版社が限定できると思うんですけど。そこの編集長の方が言ってました。女性のInstagramにしてもモデルにしても読モにしても、見た時に「あ、かわいい」とか「素敵!」だけじゃダメなんだって。

(蓮見孝之)えっ? それを見たいんじゃないんですか?

(ジェーン・スー)イラッとさせないと、もう1回戻ってこないんだって。

(蓮見孝之)へー!

(ジェーン・スー)だからやっぱりタレントさんにしろ何にしろ、Instagramとかいま自己表現をやっている人がいっぱいいるけども、見た時に「かわいいな」とか「素敵だな」じゃなくて、どっかでイラッとさせられることができるかどうか? で売れるかどうかを見ているらしいんですよ。

(蓮見孝之)えっ、そういうのって載せたくないと思いません?

イラッとさせられるかどうか? がポイント

(ジェーン・スー)だからイラッとさせられることに対して本人が無自覚なんでしょう。自分のイラッとさせる……だからつまりそれって自慢であり、いわゆる俗っぽい言い方をすればマウンティングであり、上から目線であり。ただ、やっぱりそういうものに執着する性質があるんでしょうね。

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(蓮見孝之)へー!

(ジェーン・スー)で、相談者さん。メールを送ってくれて、「Instagramをやっていて、SNSが気になってしょうがない」ということですが、3行目にすでにね、「フォロワーが3万人以上います」って書いてあるでしょ? この時点でイラッとさせる才能、めちゃくちゃあるから!

(蓮見孝之)(笑)

(ジェーン・スー)本当に。This is 才能。フォロワーが「約3万人」でも「もうすぐ3万人になるます」でもないんですよ。「3万人以上います」。事実なんだろうな。たぶんイラッとはしないんだろう。本人は。でもね、人はこれをイラッとするんだよ。

(蓮見孝之)(笑)

(ジェーン・スー)これは才能だから、キム・カーダシアン、ヒカキン、ミシェル・ファン、あとジェン・セルターね。お尻の人。

(ジェーン・スー)を、目指してですね。プロ。頑張って……っていうかプロになろうと思わなくても、あなたのライバルはこの人たちです。3万人フォロワーでいいねがつく、つかないとか言ってる場合じゃないよ! このへんを見ろっつーの!っていう話ですよ。

(蓮見孝之)(笑)。だって億単位って言ったら、もう日本国民の数を超えてますからね。

(ジェーン・スー)そうそう。趣味でやっているから落ち込むんですよ。人生でやれ! 人生をかけてInstagramをやれ!

(蓮見孝之)(笑)。背中を押されましたよ。相談者さん、いかがでしょうか?

(ジェーン・スー)長くなっちゃったけど、蓮見さんはどう思う?

(蓮見孝之)いや、すごいな(笑)。でもね、私もそこまでとは言わないですけど方向性は似ているかもしれなくて。私の場合はSNS、Facebookをやったりしますけど、自分のことを披露するというよりは周りの人間・知人の近況を知るというツールで使っているので。ただでさえ、やっぱり見られる、聞かれる仕事ですから。そこまで執着はないんでしょうね。きっとね。ただ、いまいちSNSだと何回とか何万回って言われても、本当に味わったことがないからかもしれないですが、実感がないんですよね。

(ジェーン・スー)うんうん。

(蓮見孝之)だから逆にこう、少人数の講座とかサロンとかセミナーとか。率先してこの相談者さんには開いてもらって。もうInstagram講座とかやって。目の前にちゃんと人がいる状態でセミナーをやったりすると、もっと見られている、注目されているっていう……

(ジェーン・スー)「先生」って呼ばれるしね。

(蓮見孝之)そう。先生って。

(ジェーン・スー)金も取れるよ。

(蓮見孝之)そういうのもいいんじゃないかなと。

(ジェーン・スー)それを元に雑誌に出たりとか。いいですか? 相談者さん。あなた、相当な自己顕示欲と承認欲求があります。手なづけられるものじゃありませんから、これを武器に世を渡って行ってください。がんばってねー!

(蓮見孝之)がんばってください(笑)。

(中略)

(ジェーン・スー)さあ、メールをたくさんいただいてますよ。(メールを読む)「『生活は踊る』のInstagram、フォローしました。イライラする写真、楽しみにしています。私は母子のリンクコーデを載せていいるママさんをフォローしていろいろ参考にさせてもらっています」。リンクコーデってわかります?

(蓮見孝之)わからない。

(ジェーン・スー)おそろい。

(蓮見孝之)ああーっ!

(ジェーン・スー)その一方で東大和市の60才男性の方。(メールを読む)「スーさん、蓮見さん、こんにちは。SNSには全く興味がありませんので、相談の内容を理解できません。気になるのでしたら単純に中断すればいいのではないでしょうか? 私はウォーキングやランニングで汗をかくのが気分転換になるのではないかと思います」というですね、真面目な意見をいただきましたが。こういう方が始めると、実はギューッとハマっちゃったりするんですよ。

(蓮見孝之)するんですよねー。

(ジェーン・スー)投稿者さん、Instagramを始めてみてはいかがですか?

(蓮見孝之)(笑)

(ジェーン・スー)ぜひ、みんなでね、ミイラ取りがミイラになりましょうよ。本当に。さあ、結局何人まで増えたんですか?

(蓮見孝之)何人まで増えたんですかね? 放送スタート時のフォロワーが1132人。

(ジェーン・スー)1132人だったのが、いま1543人です。400人増えた。

(蓮見孝之)400人以上増えた。

(ジェーン・スー)はい。番組のInstagramは番組ホームページ、Twitterにリンクがあります。もしくは「生活は踊る インスタ」でもいいです。どうする? これ、全部仕込みのメールだったら。This is 炎上だよ!

(蓮見孝之)(笑)

(ジェーン・スー)こうやって増やしていく。キム・カーダシアンはそうしてのし上がっていった。本当にみんな、キム・カーダシアンに関しては調べてほしい。

(蓮見孝之)すごいなー!

<書き起こしおわり>

みんな大好き、カーダシアン一家。

みやーんZZさん(@miyearnzzlabo)が投稿した写真 –

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