蛭子能収 自由に生きるヒントを語る

蛭子能収 映画監督の経験を振り返る 安住紳一郎の日曜天国

蛭子能収さんがTBSラジオ『安住紳一郎の日曜天国』に出演。『蛭子流 自由に生きるヒント』というお題でトークしていました。

(安住紳一郎)さて、そんな蛭子さんに今日は『蛭子流 自由に生きるヒント』というテーマでお話いただきます。まずはプログラムを一気に紹介します。蛭子流 自由に生きるヒントその1、実力に合った服を着るべし。その2、お金のためなら仕事は選ぶな。その3、競艇場で輝くために働く。以上の3つです。

(蛭子能収)(笑)。なんか、『くだらない』って言う人、いるでしょうね。

(安住紳一郎)いえいえいえ(笑)。1つ目ですけども、『実力に合った服を着るべし』。これは?

実力に合った服を着るべし

(蛭子能収)いや、もうね、昔からなんですけどね。あんまり目立った服を着て、人に『おお、その服、いいね』って服を褒められるような人にはあんまり成りたくなかったので。

(安住紳一郎)(笑)

(蛭子能収)要するにその人物よりも服の方が立派だったら、なんか恥ずかしいじゃないですか。

(中澤有美子)ああ、なるほど。考えたことなかった。そうかー。

(蛭子能収)だから自分は本当にですね、昔から、こういう新品を着るのがすごい苦手で。割とこう、新品を着た時は汚して着ていたんですよ。

(中澤有美子)あえて汚して?

(蛭子能収)あえて。靴とかも、真っ白い靴の運動靴を履くのがすごく恥ずかしくて。もう、新品だってからかわれるのが嫌だったんで。よくドロで少しザーッとして。靴にドロをつけてやって。そういう風に、なんかキチンとすることが恥ずかしかったんですよね。

(安住紳一郎)ええー?

(蛭子能収)なるべく。すごい貧乏だったんで、もう『貧乏人のようにしとけよ!』って言われそうな感じで。だからそのところの収入に合わせたような服で痛かったんですよ。

(安住紳一郎)なるほど。でも、なんとなくあれですね。逆に『着るものだけはパリッとしよう』みたいに思ってる人もいますけど。

(蛭子能収)ああ、いますよね。だからああいうの、すごく恥ずかしいんですよね。着るものだけがパリッとして。実は仕事、あんまりしてなくて。お金も持ってないし。そんなに大した考えもないのにおしゃれだけって。そういう人を見ると、ちょっと恥ずかしいなと。

(安住紳一郎)はー、たしかに。へー。じゃあそういうキレイなものを着るんだったら、中身をもっと磨けよという?

(蛭子能収)そうですね。そういう。

(安住紳一郎)さあ、そして2つ目ですけども。『お金のためなら仕事は選ぶな』。

お金のためなら仕事は選ぶな

(蛭子能収)そうですね(笑)。お金はとにかく必要なので。生活していくために。それ、お金を得るためだったら、もうどんな仕事でも選ばずにやるべきだと思っているんですよね。だから、社長の言うことはすべてきちんと聞く。すべて、上司の人の。俺、だから上司の人に反発したこと、ほとんどないんですよね。

(安住紳一郎)ああ、そうですか。へー。

(中澤有美子)サラリーマンでお勤めだった頃ですか?

(蛭子能収)はい。

(安住紳一郎)本当、失礼な話なんですが。蛭子能収さんは営業マンをやっていたことがあると私、初めて聞いた時に、たぶん営業成績はさほど良くなかっただろうなという風に思ったんですよ。口下手だしね。こう、ちょっと知らない人、苦手だったりするので。

(中澤有美子)グイグイ行くっていう感じ、ないです。

(安住紳一郎)ところが!実は会社を代表するような・・・

(蛭子能収)違う違う(笑)。事務所の中ではね。何人もいないんですよ。5、6人しかいないんですよ。

(安住紳一郎)でも、その中でトップセールスマンだったんですよね?

(蛭子能収)いや、他の人はね、ただ・・・メインは仕事、配達なんですよね。だけど、その配達の途中に新しい家を見つけたら、『こういうものを配達してるんですけど、お宅もどうですか?』ってただ言えばいいだけなんですよ。

(安住紳一郎)ええ、ええ。

(蛭子能収)たまたまそれをね、俺はやっていただけなんで。そんな大した営業でもないんですよ。で、1本新しいお客を取ると、その1本分のお金が入るんですよね。

(安住紳一郎)へー!

(蛭子能収)だからまあ、お金がほしいという欲もあり。

(安住紳一郎)そうですか。でも、新規開拓をするって大変ですよね。

(蛭子能収)いや、そこに勇気を持って行くか行かないかの違いだけで。全然、行けばいいんですよ。だって向こうも断りたい時は『いや、いりません』って言えばいいだけですから。お客さんの方もね。そしたら、すぐに引いてくるから。俺もね。

(安住紳一郎)でも、最初はあれですよね。営業をやり始めた時は、その知らない人に迷惑がられるんじゃないか?と思って、その一言目が、『いりますか?』が言えないんですよね。なかなかね。

(蛭子能収)それはちょっとね。だから、ちょうど配達してる時に、そこに隣の人が来てればいいんですけどね。そしたら、言いやすいんですよね。

(安住紳一郎)(笑)

(蛭子能収)わざわざいないのに、ドアまでドンドンって叩いて。呼ぶのはちょっと、俺も気、ひけますよ。わざわざ呼んでセールスするかな?って。

(中澤有美子)そうですよね。だって、映画監督なのにスタッフを長くいさせるのも辛いっておっしゃるぐらいの(笑)。お心の持ち主が、ピンポン押して出てきてもらって『買いませんか?』って。結構ハードル高いですね。

(蛭子能収)そうですね。それは俺も悪いなと思って。たまたま出てる人に声をかけるんです。

(安住紳一郎)へー。でも、蛭子さんがそうやって飛び込みで営業するっていうのが、すごいなと思って(笑)。

(蛭子能収)ああー、それはだってね、昔のことですからね。32、3までですかね。

(安住紳一郎)そうですか。さあ、そして蛭子流自由に生きるヒント。最後は『競艇で輝くために働く』。

競艇で輝くために働く

(蛭子能収)『競艇で輝くために』って、競艇で輝けるのかな?(笑)。

(安住紳一郎)よく、あんまりギャンブルをやると良くないよってことが社会通念上あると思うんですが・・・

(蛭子能収)でも、俺はぜんぜんそんなことは思いませんけどね。ギャンブルも遊びの一つであって。俺ね、本当にね、なんかものがほしいってことがあんまりないんですよ。なんかこう、とりあえずなんか買いたいとか。よく、腕時計のいいのが買いたいとか、車のいいのが買いたいとか。欲があるじゃないですか。そういう欲、まったくないので。とりあえず『長生きするためにはお金がいるな』って思うだけなんですよね。

(安住紳一郎)ええ。

(蛭子能収)それで、ただギャンブル場でお金をちょっと増やしておこうと思って行くだけなんですよ。それで結果的には負けるんですけどね(笑)。増えないんですよ。全然。

(安住紳一郎)その自分の考え方は合っていると?

(蛭子能収)考え方は合っていると思います。だって、ほしいものがない時に、そのものをほしいためにみんな働くんじゃないですか。だけど、とりあえずほしいものがないから、お金さえ増やしておけばなんとかいいかな?と思って。

(安住紳一郎)(笑)。でも、競艇場に行かない方が、手元に現金が残るっていうこともわかっているのに。それはちょっと矛盾してませんか?

(蛭子能収)うん・・・そう。ちょっと矛盾してる(笑)。

(中澤有美子)やっぱり、楽しいんですね。

(蛭子能収)お金が、増えたり減ったりするのが・・・(笑)。

(安住紳一郎)よく、競馬、競輪、オートレースあって。その中でも競艇。ボートレースはギャンブラーの終着駅なんて言って。いちばん賭け事が好きな人が最後にたどり着くのがボートだと言われますが。そのあたりはどうですか?

(蛭子能収)やっぱりですね、競輪も競馬もですね、頭数が多いっていうか。競輪は8から9、いるんですね。競馬なんか、もう20頭とか18頭とかいますから。で、競艇だけは6人で、すっごい少ないんですよ。だから、当てやすいかなと。

(安住紳一郎)あ、そういうことなんですか?人気の秘密は。へー。

(蛭子能収)当てやすいんですよ。

(安住紳一郎)当てやすい?はー。

(蛭子能収)6人しか走らない。これがまたね、8人。2人増えるだけで、解明がグッと増えますから。ぜんぜん違うんですよ。

(安住紳一郎)へー。で、しかもボートレースはあれですよね。インコースに入った方が圧倒的に勝率が高いんですよね。

(蛭子能収)そうなんですよ。だからもう、インコースさえ買っていれば、あんまり負けないで済むんじゃないですか?だいたいにして、負けてるんですけどね。実際は(笑)。買わないから。

(中澤有美子)ああ、そういうのは買わなかったりして。

(蛭子能収)でも、最近は買わないといけないなと思ってます。

(安住紳一郎)(笑)。『買わないといけない』。

(中澤有美子)固い券を。へー。

(蛭子能収)あと、あれですよ。海で行われているっていうのがいいんですよ。俺、子供の頃から海で育ったんで。

(安住紳一郎)お父さん、漁師ですもんね。

(蛭子能収)漁師なんですよ。そんで、やっぱり海がね、すごい好きなんですよ。だから、ボート場に行くとバックに海がバーッてあったりしてね。気持ちいいんですよね。

(安住紳一郎)ああ、じゃあやっぱり長崎で育って、お父さん漁師ってことがあって。やっぱり水、海を見てると落ち着くっていう?

(蛭子能収)海、見てると落ち着くっていうところがある?

(安住紳一郎)海、見てると落ち着きます。すごく。海、すごく好きなんですよ。泳ぐこともできるし。

(中澤有美子)へー!

(安住紳一郎)すごく、いい話のように聞こえるんですけど、大事なポイントがひとつあって。蛭子さん、お父さん漁師で海が好きなんですけど、魚、どうなんですか?

(蛭子能収)魚、ダメなんですよね。まったく食えない。っちゅうか、嫌いなんですよ。

(安住紳一郎)(笑)

(中澤有美子)食べない?

(蛭子能収)魚のね、なんか生臭さとか、それからウロコ取ったりとか。骨を取ったりする食べる時の面倒臭さ。もうこれでね、よくみんな魚を食うなと思います。本当に。

(安住紳一郎)(笑)。でも、お父さん漁師で魚を獲ってたんですよね?

(蛭子能収)獲ってたんですけど。うちね、なんか面倒臭い・・・父がね、魚をぶつ切りで味噌汁に入れるんですよ。だから骨があり、ウロコありで。食べる時にすっごい面倒臭かったです。

(安住紳一郎)ちょっとあれですね。小さい時に結構本格的な料理を出されちゃってたんですね。

(蛭子能収)ああ、そうですね。それ、本格的な料理っつーんですかね?ぶつ切りにしたような魚を食わされていましたので。

(安住紳一郎)じゃあ、小さいながらに自分で骨を出せよみたいなことですね?ああー、そうですか(笑)。でも、その後の人生で魚の美味しさに気づきそうなところもありますが?

(蛭子能収)いやー、魚はあんまり・・・食えるのは、マグロぐらいですね。マグロは大丈夫です。

(中澤有美子)お刺身で、切り身になって?

(蛭子能収)他はもう、ダメですね。

<書き起こしおわり>

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