阿曽山大噴火 新型コロナウイルスの裁判への影響を語る

阿曽山大噴火 新型コロナウイルスの裁判への影響を語る 安住紳一郎の日曜天国

裁判傍聴芸人の阿曽山大噴火さんが2020年5月10日放送のTBSラジオ『日曜天国』の中で新型コロナウイルスが裁判におよぼしている影響について話していました。

(安住紳一郎)裁判は今、どうなっているんですか? 新型コロナウイルスの影響で。

(阿曽山大噴火)いや、大きく影響を受けていますよ。時系列で言うと3月の頭に「手洗いをちゃんとしましょう」っていう張り紙がされまして。そこまではよかったんですけども、3月11日から「傍聴席は2席、空けましょう」ってなったんですよ。

(安住紳一郎)ああ、間隔を空けるっていうことですか?

(阿曽山大噴火)そうなんです。だから傍聴席が1/3しかないっていう状態で。一番小さい法廷は今、7席しか傍聴席がないんですよ。

(安住紳一郎)へー! 一応、裁判のスケジュールはこれまで通り進めているんですか?

裁判スケジュールへの影響

(阿曽山大噴火)いや、それがですね、4月8日でしたっけ? 緊急事態宣言が出た日から5月6日まで、民事裁判はもうなくしましょうってなったんですよ。だから相当な件数……1日に数百件あるやつを1ヶ月間なくすということだから、いろんな人に影響を与えているんですよね。ただ、刑事裁判に関しては逮捕されて身柄を拘束されている人がいるので。それでずっと引き延ばしにしてしまうのは人権侵害になるというか、失礼な話なので。「刑事裁判は粛々とやりましょう」っていう話だったんですけども、それでもやっぱり件数は少ないんですよね。

(安住紳一郎)あとは裁判の法廷の中はソーシャルディスタンシングみたいなことになっているんですか?

(阿曽山大噴火)さっき言った通り、傍聴席は2席空いているんですけども、弁護人も検察官も裁判官も被告人もみんな、今までと同じ位置で。なんかギュッとしているんですよね。それで法廷には窓もないし。みんなよくしゃべるし。で、一番最初に影響があったのは被告人だったんですけども。2月末か3月頭ぐらいから被告人だけマスク着用になったんですよ。やっぱり被告人って留置場とか拘置所から来るから。そこで雑居部屋で何人もいるところで伝染ったりしていたら大変だからっていうことなんでしょうけど。だから、なんか世間でマスクが手に入っていない時に被告人だけいいなっていう風にちょっと思いましたね(笑)。

(安住紳一郎)フフフ(笑)。そうですね。もしかしたら「これ、使いなさい」っていうことなのかもしれませんけどね。

(阿曽山大噴火)マスクの転売で捕まって、裁判でマスクを支給されるみたいなこともあるかもしれないですよね(笑)。

(安住紳一郎)たしかに裁判所の中っていうのはね、期日が迫ったらやらなきゃいけないでしょうけど。たしかに密といえば密かもしれないですね。

(阿曽山大噴火)ギュウギュウですよ。で、不思議なのがずっとしゃべっている検察官と裁判官がマスクをしている人としていない人がいるんですよ。なんか裁判官……なんですかね? 神聖な場所だからマスクははずそうっていうことなのか。実際にでも、瀧岡裁判官っていう沢尻エリカを担当した人がいるんですけども。瀧岡さんはマスクをして法廷に入ってくるんですが、法廷に入るとそのマスクを取るんですよ。「なんで瀧岡さん、こんなことをするんだろう?」っていう。

(安住紳一郎)フフフ(笑)。たぶんいろいろ、それぞれの裁判官に思うところがあって、今はマスクを外すべきなのか……っていうことですよね。あとは、ねえ。被告人の腰紐っていうんですかね? あれがちょっと長めになっているとか、そういうことはないんですか?

(阿曽山大噴火)全く無いんですよ。そこが一番ギュッとしているところなんですけども。被告人の両隣には刑務官がいるんですけども。被告人が逃げないようにっていうことなんですけども。それもね、肩がくっついているんですよ。ギュッと。それで1時間ぐらいずっといるっていうのも不思議ですよね。

密な被告人と刑務官

(安住紳一郎)ねえ。まあいろいろと刑務所内、あるいは裁判所内でクラスターが起こらないことを本当に願いたいところですけども。たしかに、ストップさせるわけにはいかないということで。

(阿曽山大噴火)ただ、一応刑事裁判で保釈をされている人の裁判は後回しっていうことらしいですね。あと、一般の人が来るので裁判員裁判も後回し。だからなんか裁判が終わった後に「次回の判決を何日にしましょうか?」っていうのをみんなで手帳を出して決めるんですけども。検察官が6月以降は裁判員裁判のスケジュールがパンパンに詰まっていて、次の裁判の予定が入らないっていう。

(安住紳一郎)ああー、そういうところにも影響が出てくるでしょうね。

(阿曽山大噴火)そうですね。

<書き起こしおわり>

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