久保ミツロウさんがニッポン放送『久保ミツロウ・能町みね子のオールナイトニッポンGOLD』の中で、北海道のRISING SUN ROCK FESTIVALで見た安全地帯・玉置浩二さんの伝説的なライブについて話していました。
(久保ミツロウ)私がこの『Twitterアゲイン』と言ってますが、『Twitterにほぼ書いてないアゲイン』でございまして。私がTwitterにだいたいつぶやかないのは、フェスに言っている時なんですけど。
(能町みね子)そうね。
(久保ミツロウ)はい。というわけで、フジ・ロック・フェスティバルに続き、ライジングサンロックフェスティバル(RISING SUN ROCK FESTIVAL)という北海道の方である音楽フェスに。
(能町みね子)久保さんは本当にフェスっ娘だね。『フェス・っ・娘』と書いて、フェスっ娘だね。
(久保ミツロウ)フェスっ娘だよー(笑)。でも、結成しても1人なんだけどね。
(能町みね子)そうね(笑)。
(久保ミツロウ)まあ、毎年いつも一緒に行ってくれる友達に便乗して行ってるんですけど。今回のまあ、ライジング。久しぶりに伝説を見て。
(能町みね子)ああー、ちょっと私も噂に聞きました。
(久保ミツロウ)さっさと言っちゃいますけど、玉置浩二ですよ!あの、玉置浩二さんというか、安全地帯が今回、フェスに。ライジングサン、出たんですけど。やっぱ、私、安全地帯も好きなんで。歌。ちょっとそれを生で。ライジングサンは結構昔の大御所が復活とか、ぜんぜんフェスに出ないタイプのミュージシャンとかが出るとかで。まあ、山下達郎さんが出たりとか、いろいろあったんですけど。小田和正さんとか。
(能町みね子)ああー。
(久保ミツロウ)で、今年はドーン!と安全地帯さんが来るということで。いちばん大きいサンステージというところでね、やるんですよ。で、ちょっと私、開始時間に遅くなって。遠くからサンステージに向かって行ったんですけど。遠くからね、聞こえてくると、安全地帯の音がちょっと聞こえてくるんですけど。なんか、ちょっとバンドの音じゃないなっていう感じで。
(能町みね子)はあ。
(久保ミツロウ)まあ、ダブっぽい感じっていうか。DJが安全地帯の曲を流しているんですよ。つないで。
(能町みね子)ほう。
(久保ミツロウ)で、最初はちょっと、『DJ!?』とか思ったら、後からいろいろ状況を詳しく聞くと、安全地帯、サンステージ持ち時間1時間なんですよ。1時間のうち、まず最初の10分間、DJでした。
(能町みね子)ふーん。
DJタイムと謎のダンサー
(久保ミツロウ)バンドセットではあるんですけど、真ん中にDJのブースがあって。そこでDJの人が安全地帯の曲を10分間つなげていたそうです。で、私はその頃に到着して、結構前の方までグイグイ行って。もう前から3列目ぐらいまで私、行けたんですよ。端っこの方だったんですけど。『あれ?ちょっとまだ始まってないようだけど、なんだろうな?』みたいな感じで。そしたら、そのDJの曲に合わせて、ダンサーが2人、現れたんですよ。
(能町みね子)ダンサー?
(久保ミツロウ)女性の。まあ、よくダンサーさんを連れてこられる方はいるんですけどね。いろんなバンドは。だけどそのダンサーさんが、プロのダンサーにしてはちょっと踊りが合ってないんですよ。『おやおや?』って。壇上で2人、帽子を目深にかぶったスタイルのいい美人のお姉さんが2人、踊っていて。そして、私の、ステージに向かって左端の方の舞台袖の方がちょっと透けて見えるんですけど。そこにそのダンサーのために、振り付けを踊ってくれている踊りの先生が踊ってるんですよ。
(能町みね子)ええっ?
(久保ミツロウ)普通、プロのダンサーってプロのダンサーだけで練習して踊っているもんだとちょっと思うじゃないですか。
(能町みね子)そりゃそうですよ。
(久保ミツロウ)さらに、なんかその先生の、舞台袖の女性のダンサーの先生の振りを見て、そのダンサーさんは踊ってるんですね。舞台上の。
(能町みね子)そんな付け焼き刃の!?すごいですね。
(久保ミツロウ)(笑)。まあ、その時に、『なんだろうな、このシステムは?』って思ったら、実はその2人、20年ぶりに再結成したC.C.ガールズだったんですね。
(能町みね子)ええーっ!?
(久保ミツロウ)で、それは、まさかと思ったんですけど、安全地帯のボーカル、玉置浩二さんの奥さんの青田典子さん。元C.C.ガールズ。『1人は青田さんっぽいな。でも、まさかこんな仕事、させられないよね!?でも、まさか、まさか・・・』って思ったんですけど、まさか、もう1人、C.C.ガールズの藤原理恵さんっていう人が一緒に今回、復活してて。
(能町みね子)すごい!
(久保ミツロウ)でもダンサーが結構長く踊るわけですよ。で、もうその段階で15分ぐらいたっていて。で、やっとね、バンドメンバーが1人ずつ出てきて。DJの流していた音に合わせて、ギターとかドラムとかね、音を合わせてきて。もうやっと、15分ぐらいしてからやっと、玉置浩二登場ですよ。ドーン!と。『やっと来た!ワーッ!』って。そしたら、髪が白髪の長髪で、後ろに一本しばって、サイバーな感じのグラサンをして。『あっ、なんかこういうデザイナー、いたような気がする!』っていうか。
(能町みね子)ああー、なんかいそう。
(久保ミツロウ)『なんかこういうキャラ、ワンピースにもいた気がする』みたいな。もうすごく、キャラが濃すぎて。
(能町みね子)敵だよね。
(久保ミツロウ)敵キャラ(笑)。完全な悪役のキャラで出てきて。で、最初に歌うのが、いまかかっている『じれったい』ですよ!
(久保ミツロウ)まさに15分以上待たされて。『じれったい』ですよ!『わからずやのっ♪』って。
(能町みね子)もう、わかってやっている感じだね。
(久保ミツロウ)そう。で、『わからずやのっ♪』でメガネを取るんですよ。あのQちゃんみたいに。
(能町みね子)おおー。
(久保ミツロウ)で、パッと取って。で、みんな盛り上がって。やっぱ上手いですよ。『やっと聞けた!』っていう感じで。まあ『じれったい』を歌った。そして『じれったい』終わった後に、玉置浩二の方からC.C.ガールズ紹介して。そして次の曲。『悲しみにさよなら』。名曲ですよ。『悲しみにさよなら』をDJもね、いろいろ今回は結構、最近、大御所さんはEDMっぽいのを取り入れながらバンドをやっているんですけど。
(能町みね子)うん。
(久保ミツロウ)まあ、演奏も上手いし、アレンジも素晴らしいし。『悲しみにさよなら』、良かった。そして『悲しみにさよなら』が終わる頃に、急にバンドメンバーがギターとか楽器とかを置いて、中央に集まり始めたんですね。で、前にいる観客の人たち。もうね、地味な。ライジングサンによく来ている感じのタイプじゃない、普通の感じのお客さんが多くて。
(能町みね子)はあ。
(久保ミツロウ)そういうのって、よくあるんですけど。そのバンドが見たくて来ている、本当のファンなんですよ。昔からの。そういう、一般人のファンの方が、『あれっ!?』っていう感じで。で、普通のライジングのファンの人もみんな、『あれ?まさか、ここで終わるつもり?いやいや、まさか・・・』だってまだ、2曲しか歌ってないじゃんって、思うでしょ?そしたら、『悲しみにさよなら』終わって、バンドメンバー全員真ん中に集まって。C.C.ガールズも一緒に集まって、みんなで手をつないで、手をあげて、『じゃっ!』って去っていくんですよ。
(能町みね子)あー!
(久保ミツロウ)ええーっ!?って。で、まだ時間、30分ぐらいだよ?っていう。
(能町みね子)すごい(笑)。
2曲で安全地帯退場
(久保ミツロウ)で、みんながちょっとビクつき始めて。『あ、わかった。これ、アンコールプレイかも』ってなって。『わざと、アンコール!アンコール!させてやるっていう演出かな?たった2曲しかやってないのに、こんな面倒臭いことさせやがって』っていう感じでみんな一生懸命、アンコール!アンコール!したら、出てきてくれたんですよ。玉置浩二さんが。
(能町みね子)はい。
(久保ミツロウ)1人で。そしてスタンドマイクを立てて、真ん中でギター抱えて歌い始めたのは『田園』ですよ。
(能町みね子)ああー。
(久保ミツロウ)だからみんな、『いやー!「田園」、聞きたかった!「田園」は安全地帯じゃなくて玉置浩二名義だから、こういうことなのかな?』みたいな。で、泣き出しちゃっている人もいて。感動して。で、みんなで『いーきーてーいーくーんだ♪』ってやるんだけど、玉置浩二、結構むちゃくちゃな歌い方をして、みんなが一緒に歌おうとしているのに。ついて行こうと。振り落とされるんですよ。
(能町みね子)アレンジ。アレンジパターン。
(久保ミツロウ)アレンジでなんか。『えっ?こんな順番だったかな?』みたいな感じで、振り落とされつつもみんな感動しながら一緒に歌ったり、ついて来て。『ありがとう!』っつったら、また帰ろうとする感じの。『いや!やめて、やめて!』みたいな感じになったら、最後。アカペラで『夏の終わりのハーモニー』を歌ってくれたんですね。
(能町みね子)アカペラで。
(久保ミツロウ)そう。ギターも置いて。もう、ギターを置いた時、みんなビクッ!ってしたよ。『えっ?帰らないで!』って感じで。『また!?』って思ったら、そしたらもう1曲。『夏の終わりのハーモニー』を歌ってくれたんですけど。あの、その時にアカペラで歌っている玉置浩二を見て、みんなそこそこ覚悟してたんですね。
(能町みね子)はい。
(久保ミツロウ)『あっ、もうこれは・・・』って。そして、歌い終わって。そしたら、『じゃあみんな、あとはたのんだよ』って感じで、去っていったんですね。
(能町みね子)(笑)
(久保ミツロウ)アンコールを含めて、4曲なんですよ。
(能町みね子)いやー、すごいね。
(久保ミツロウ)で、時間がまだ40分とか45分で。全然時間・・・40分だったんですね。終わったのが。20分も余っているわけです。で、みんなも、さすがにもう1回、一生懸命、『お父さん、帰ってきて!』って感じでアンコール!アンコール!ってやるけど、『玉置浩二なら帰ってこないだろう』っていう気持ちはみんな共有してるんです。
(能町みね子)そうだね。
(久保ミツロウ)そして、アンコールは言ってるんだけど、もう次のPerfumeのためにバンドセットが撤収されて。それで、前の方にいた一般人の、普通の格好をした、たぶん長い安全地帯ファンらしき人が、『終わったんだ、もう・・・』っつって。
(能町みね子)(笑)。全てが。
(久保ミツロウ)『もう、終わったんだ。帰ろう・・・』っつって、帰っていったんですよ。
(能町みね子)全ては終わったんだね。
(久保ミツロウ)もうさ、すごい。で、ライジングのお客さんは結構いろいろライブを見てきている人もいるんで、『いや、やっぱ大御所のミュージシャンって長くはやれないんだよ。だって、永ちゃんが来た時だって、1時間だったけど40分で終わって帰ったじゃん!』っつって。
(能町みね子)へー。
(久保ミツロウ)『俺たち、わかっているから。こういうことするって、わかっているから』みたいな。『北海道のライジングに行っている客は、そういうのに慣れているから』って。
(能町みね子)理解がいい。
(久保ミツロウ)でも永ちゃんは40分で超満足するように曲をぶっこんでるんですよ。4曲・・・
(能町みね子)いや、すごいねー。
(久保ミツロウ)でももう、とりあえず一般のファンの方の『もう、終わったんだ』っていうのが・・・はー。聞こえてますけど。『夏の終わりのハーモニー』。こんな感じで、私のいい思い出でした。
(能町みね子)いい思い出ですね。
<書き起こしおわり>
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