吉田豪さんがbay fm『with you』に出演。『歌い手に挨拶してなさそうなカバー曲特集』ということで、カバー曲を4曲紹介していました。
(松本ともこ)いつも音楽特集、すごい楽しみにしてるんですけど。なんかタイトルが、今日は・・・
(吉田豪)楽しみにしてくださいよー。今回、タイトルは『歌い手に挨拶してなさそうなカバー曲特集』というね、時事ネタですよ。
(松本ともこ)時事ネタね(笑)。
(吉田豪)最近、ネット上で誰かの曲をカバーする場合は、作詞作曲の人に許可を取るのは当然として、たとえ著作権者じゃなかったとしても、歌い手に挨拶するのは常識的なことを言われているベテラン歌手の方がいて。まあ、それは筋道論ではそうなんだろうけど、たぶん挨拶してないカバーが意外と多いんじゃないかな?という特集で。
(松本ともこ)そういうところね(笑)。
(吉田豪)あの、たぶんね、住む世界が違ったりとか、世代が違ったりとか。物理的に国が違ったりするとたぶん挨拶しないことが多いだろうし・・・っていう。で、いま、バックで流れているのが美空ひばりさんの『時には母のない子のように』というね。これ、名曲なんでいろんな人がカバーしているわけなんですけど。美空ひばりさんとか都はるみさんとか島倉千代子さんとか。ねえ、西城秀樹さん、中森明菜、中澤有美子さん。元モーニング娘。の。たぶん著作権者に許可取っても、カルメン・マキさんに挨拶してないんじゃないかな?と思って(笑)。
(松本ともこ)どうだろう?(笑)
(吉田豪)美空さん、来るかな?っていう。『美空さん、挨拶しなきゃダメだよ!』って、なかなか叱れないじゃないですか。『お嬢!』って(笑)。
(松本ともこ)言えるわけない(笑)。
(吉田豪)『挨拶してくださいよ!』っていう(笑)。言いにくいんですよね(笑)。
(松本ともこ)西城秀樹さんにも言えない!
(吉田豪)言いにくいですよね。『明菜も引きこもってないで、挨拶しなきゃ!』とか。言えないじゃないですか(笑)。
(松本ともこ)そうでしょう。ここか(笑)。
(吉田豪)難しいと思うんですよ。筋としては挨拶すべきだけど・・・っていう。強く言いにくい。
(松本ともこ)そうですね。これはなんか、日本って礼儀っていうところで割とね・・・
(吉田豪)ねえ。礼儀は重視されますけど。でもなかなか難しい部分があるだろうなという特集です。
(松本ともこ)やだ、そんな特集(笑)。
(吉田豪)おもんばかった感じでね(笑)。おもんばかりながら、みんな、挨拶しようよ!と訴えかける特集です(笑)。
(松本ともこ)わかりました。では、1曲目は何でしょうか?
(吉田豪)えー、チャオ ベッラ チンクエッティというね。
(松本ともこ)はいはい!この名前をすごく覚えるのに・・・
(吉田豪)知ってますか?今日からこの名前になったという。
(松本ともこ)水曜日なんですよ。あの、岡田ロビン翔子ちゃん。THE ポッシボー。
(吉田豪)そうです。THE ポッシボーですよ。この後の番組、The BAY LINEの水曜日のDJをやられている。
(松本ともこ)で、クロストークをさせてもらっているので。
(吉田豪)ロビンさん、この前アップアップガールズの日比谷野音に来てらっしゃって。っていうか、えらい美人が来たぞ!と思ったらロビンさんでした(笑)。
(松本ともこ)本当にかわいいし。でも、この名前になったっていうのがね。
(吉田豪)ポッシボーが10年選手なんですけど、レーベルが変わって、そして心機一転名前も変わって。チャオ ベッラ チンクエッティ。みんな、どう略していいのかわからなくて、みんな『チンクエ』とか言ってるんですけどね(笑)。
(松本ともこ)(笑)。なに?
(吉田豪)みんな『チンクエ』とか言ってますよ(笑)。
(松本ともこ)後ろだけじゃん、それじゃあ(笑)。『チャオ ベッラ』がないじゃん!
(吉田豪)みんな迷ってるんですけど。そのシングルが『表参道』という曲が。
(松本ともこ)『表参道』。はい。
(吉田豪)これがですね、原曲がイギリスのサイケバンドJason Crestの68年の曲、『Waterloo road』というのがあって。
(吉田豪)これはウォータールー通りについて歌った歌を、フランス在住のシンガーがシャンゼリゼ通りの歌にして、『オー・シャンゼリゼ』として69年にカバー。で、その曲をダニエル・ビダルさんが70年にカバーしたバージョンが日本でもヒットして、越路吹雪とかザ・ピーナッツとかがカバーと。
(松本ともこ)結構道のりはずいぶんいろいろあるんですね。
(吉田豪)で、まさに道のりで。道の歌なんですよ。それを『表参道』という日本風の歌にKANさんがアレンジして。今日、本日発売と。
(松本ともこ)さすがKANさん!
(吉田豪)まあ、こんだけいろんな人が絡んでいると、どこに挨拶していいのか、わかんないじゃないですか。
(松本ともこ)(笑)。どこから挨拶していいか、わかんないよ。
(吉田豪)イギリスのサイケバンドを探し出すのも大変だろうし(笑)。
(松本ともこ)でも、たどり着いたら最高。
(吉田豪)越路吹雪もね、いないし(笑)。難しいと思うんですけどね。
(松本ともこ)そうね。でも、なかなか面白い曲を。
(吉田豪)ねえ。ちゃんとその道ネタで踏まえてきた正しい流れの曲なんで。
(松本ともこ)今日リリース?
(吉田豪)今日、リリースですね。苦労人なので、なんとかがんばっていただきたい。チャオ ベッラ チンクエッティで『表参道』。
チャオ ベッラ チンクエッティ『表参道』
(松本ともこ)口ずさんじゃう。『オーモッテサンドー』になったんだ。なるほど。チャオ ベッラ チンクエッティ『表参道』。今日リリースです。
(吉田豪)それぞれメンバー盤があって、メンバーそれぞれのアカペラが入っていますというね。
(松本ともこ)それは、まさに。
(吉田豪)はい。僕、岡田ロビン盤買いました。
(松本ともこ)おおー、ちょっと今日、クロスするのに豪ちゃん、なんかいてくれればいいのに。まあ、そんな引き止めらんない。では、続いて・・・
(吉田豪)続きまして、ええとですね、この番組でもザ・スクーターズ特集を軽くやったことがありますが。
(松本ともこ)はい。
(吉田豪)キョンキョンが『東京ディスコナイト』をカバーしているとか、星野みちるともコラボした伝説のバンド、スクーターズがシングルを出したんですよ。昨日発売ですね。それが、『I Believe in Miracles』っていうジャクソンシスターズの76年の名曲を日本語カバーしたんですよ。
(松本ともこ)ジャクソンシスターズ!
(吉田豪)大好きな曲ですよ。
(松本ともこ)挨拶は・・・
(吉田豪)しづらいでしょうね(笑)。これも、ええ。多分してないんじゃないかな?と思うんですが。しかも、日本語にアレンジ。歌詞を変えると、それも結構大変とかよく言うんですよね。
(松本ともこ)そりゃあそうですよね。
(吉田豪)まあ、どうなっているかわからないですけど、でも、いい感じなんで聞いていただきたいと思います。ザ・スクーターズで『I Believe in Miracles』。
ザ・スクーターズ『I Believe in Miracles』
(松本ともこ)いいですねー。日本語だ。
(吉田豪)ハロプロ感もちょっとありますけどね。初期モーニング娘。感。
(松本ともこ)でもなんか、音もおしゃれだし。昨日リリース?
(吉田豪)そうですね。7インチにCDがついてます。はい。
(松本ともこ)じゃあスクーターズ『I Believe in Miracles』。カバーしました。
(吉田豪)続きまして、これが入手困難だったんですよ。Gofishトリオと柴田聡子というアナログ10インチプラス特典CD付きの盤が予約完売で、僕ずーっとその、なんとかレーベルで予約しようとしたらソールドアウトのままで。困っていたら昨日ようやく店頭で出た分を買えた。この特典CDに、アナログの収録曲プラス初回のみで『風の谷のナウシカ』と『君の瞳に恋してる』のカバーが収録されてまして。
(松本ともこ)あら、名曲。
(吉田豪)名曲です。カバーの定番ですが。ねえ。『君の瞳に恋してる』。原曲はフランキー・ヴァリの67年のシングルで。82年のボーイズ・タウン・ギャングのカバーがヒットして、少女隊からハローキティまでいろんな人がカバーしました。
(松本ともこ)ねえ(笑)。このボーイズ・タウン・ギャングのこれ、日本でも大ヒットはわかるけど、少女隊、やってましたっけ?
(吉田豪)少女隊のバージョン、最高ですよ。すっごいいい。
(松本ともこ)あ、そう?
(吉田豪)原曲超えしているレベル。日本語バージョンも英語バージョンもあるんですけど、日本語の方がいいですね。
(松本ともこ)えっ?へー!さすが吉田豪ちゃん。ハローキティちゃんもやっていた?
(吉田豪)やっています。素晴らしいです(笑)。
(松本ともこ)うわー、これは・・・(笑)。
(吉田豪)この曲、誰がやってもいいんですけどね。
(松本ともこ)うわー、そっか。
(吉田豪)これを柴田聡子さんというシンガーソングライターの方なんですが、このGofishというバンドとのユニットで今回出して。
(松本ともこ)入手困難であると。
(吉田豪)入手困難ですね。まだ、いまなら買えると思いますけど。それをまた、この名曲を日本語バージョンで・・・
Gofishトリオと柴田聡子『君の瞳に恋してる』
(曲終わり)
(松本ともこ)ライブテイクというか、かわいい声なんですね。
(吉田豪)か細い感じなんですけど、またいいアレンジ。不思議な日本語が乗っている感じの。
(松本ともこ)これは、どうでしょうかね?挨拶はね?
(吉田豪)してなさそうですよねー(笑)。やっぱり海外は難しいですよ。海外はしょうがない!うん!という流れで、最後の曲に行きますか?
(松本ともこ)本当に嫌だな。もうさ、どなたでしょうか?
(吉田豪)はい。マッピーこと松本ともこさんが、ギルバート・オサリバンの72年のヒット曲『クレア』の日本語カバーをやっているんですよね。これが素晴らしくて。
(松本ともこ)with youでスタートして3年目ですけど、そんなお話を一切していないんですよ?
(吉田豪)SING LIKE TALKINGの佐藤竹善さんのプロデュース。
(松本ともこ)そうです。そうです。
(吉田豪)いや、良いチョイスですよ。ギルバート・オサリバン。なかなかこの曲はカバーされないでしょうからね。
(松本ともこ)『Alone Again』はね・・・
(吉田豪)よくありますけどね。『クレア』はそんなにないと思いますよ。
(松本ともこ)これ、聞いたのって、結構私、まだ知り合ってないじゃないですか。当時。
(吉田豪)そうですね。96年ですからね。
(松本ともこ)吉田豪さんと私は知り合ってなくて。なんで持ってるんですか?
(吉田豪)買いましたよ。当然。松本さん、ギルバート・オサリバンに、挨拶しましたか?
(松本ともこ)私ね、挨拶しました!
(吉田豪)すげー(笑)。知らなかった。
(松本ともこ)しかも、後でしたんじゃなくて、ほぼこの出した当時に・・・
(吉田豪)来日したんですか?
(松本ともこ)来日かなんかをして。で、『これを歌いなさい』って言ったプロデューサーがブッキングして。で、『自分で言いなさい。本人に』と。で、『日本語でやりましたと伝えてごらんなさい』みたいな。なので、本人に『私、日本語の詞で歌ったんです』ってご本人に言いました。で、聞いてもらって。
(吉田豪)嫌な顔、されました?
(松本ともこ)『いいね』って。たぶん、ダメ出しはなかったと思うんだけど。ぜんぜん、その時はなんか舞い上がっていたから。なんて答えをもらったか・・・
(吉田豪)覚えてない?
(松本ともこ)ただ、ニコッと。そんなさ、フレンドリーな方じゃないんですよ。
(吉田豪)そうなんすか?オサリバン。意外と厳しい?
(松本ともこ)かっこいい感じ。意外と。でも、『いいね』って言ってくれたと思うの。
(吉田豪)では、その本人が認めた曲。本人の曲振りでぜひとも、お願いしますよ。
(松本ともこ)無理。無理(笑)。
(吉田豪)やってくださいよ、曲振り。やってくださいよー!
(松本ともこ)無理無理無理・・・
(吉田豪)じゃあ、僕いきます。はい。マッピーで『my dear, Clair』。
Mappie『my dear, Clair』
(曲終わり)
(吉田豪)最高ですね。このか細い歌い方。素晴らしい。
(松本ともこ)なんでこんなに声がふるふる、ふるふる・・・
(吉田豪)しかもこれ、作詞 松本ともこなんですよね。
[リンク]『my dear, Clair』歌詞
http://www.kojima-office.com/lyric/discography/my_dear_clair.html
(松本ともこ)そうです。
(吉田豪)これ、原曲を活かしてるんですか?
(松本ともこ)原曲を一生懸命読んで。でも、自分で違うイメージを・・・
(吉田豪)そうなんですか?『「けっこんしてね」君の言葉に 僕はフェンスにかくれた』とか。このへんは、自分の思い出とかじゃなくて?
(松本ともこ)思い出とかじゃないと思うから。たぶん妄想で、こんなんだったらいいなって書いたんだと思う。で、一緒にプロデューサー、竹善さんと考えたの。でも、1回泣いた後なんですよ。これ。歌う前に。
(吉田豪)レコーディングができなくて?
(松本ともこ)できなくて(笑)。
(吉田豪)(笑)。アイドルっぽいじゃないですかー!か細い歌声。
(松本ともこ)泣けてくる!泣けてくる!
(吉田豪)レコーディングで泣いて(笑)。
(松本ともこ)そう。で、泣いて、なんかぬいぐるみを持ってきて、ぬいぐるみを置きながら歌ったんですよ。
(吉田豪)アイドルじゃないですか、完全に(笑)。
(松本ともこ)(笑)
(吉田豪)約20年前。
(松本ともこ)でも、どうしてこの歌詞が書けたんだか、思い出せないです。でも、挨拶はしました。
(吉田豪)よし!挨拶しましょう!みなさん!(笑)。
(松本ともこ)感想(笑)。ありがち(笑)。
(吉田豪)そういう締めでいいですかね?挨拶をすれば、モメません!
(松本ともこ)そうですね。またいつか会えても、挨拶したって言えばね。あー、汗かいた。デイリーwith you ホントのところ、吉田豪さんでした。ありがとうございました。
(吉田豪)はい、どもー。
<書き起こしおわり>