モデルで女子プロレスラーの赤井沙希さんがTBSラジオ『たまむすび』に出演。プロレスラーになったきっかけやプロレスの魅力について話していました。
(赤江珠緒)本日の面白い大人。ゲストは現役モデル、タレント、そしてプロレスラー、赤井沙希さんです。はじめまして。ようこそ。
(赤井沙希)はじめまして。よろしくお願いします。
(ピエール瀧)はじめまして。お願いします。
(赤江珠緒)いやー、美しいですねー。本当に。
(ピエール瀧)ねえ。シュッとして。
(赤江珠緒)スタイルもね、さすがのモデルさんでございますよ。
(ピエール瀧)はい。もう赤江さんを見るとね、いろいろ残念な・・・
(赤江珠緒)見比べないでちょうだい!(笑)。ねえ。今日はメッセージテーマ『君は何鉄?』なんてやってるんですけど。鉄道は好きだったりはされないですか?
(赤井沙希)電車は、乗り換えとかすごい苦手ですね。でも、ファンの方で、聞き鉄?の方がいらっしゃって。電車の音のCDをもらったことがあります。
(赤江・瀧)(笑)
(ピエール瀧)そうか。すこしでも僕の世界を理解してほしいと思ったんでしょうね。なるほど。
(赤江珠緒)さあ、赤井沙希さんのプロフィールを、じゃあ試合の登場曲に乗せてご紹介いたします。
(赤江珠緒)赤井沙希さんは1987年京都府ご出身の現在28才の女性です。お父様が元プロボクサー赤井英和さんでいらっしゃいますね。スカウトがきっかけで17才の時に関西でモデルさんとしてデビュー。上京後の2006年に旭化成繊維のキャンペーンモデルに選ばれ、以降テレビのバラエティー番組などにも出演されています。モデル、タレントとして活動する一方、2013年8月にプロレス団体DDT両国国技館大会でプロレスラーとしてリングに上がります。素晴らしい格闘センスと男子選手にも引けをとらない175センチの長身を活かしたファイトが認められ、2014年度プロレス大賞新人賞に選出されました。これはですね、女子選手として初めて新人賞受賞ということになるんですね。
(ピエール瀧)なるほど。
(赤江珠緒)プロレスの楽しさを多くの人に伝えたいという熱い想いを胸に、プロレスと芸能活動を両立する浪速のサッキー、赤井沙希さんです。今日はよろしくお願いいたします。
(ピエール瀧)よろしくお願いいたします。
(赤井沙希)お願いします。
(ピエール瀧)ねえ。すごいプロフィールですよ。本当に。
(赤井沙希)すいません。盛りだくさんで。
(赤江珠緒)来週ね、赤井英和さんがちょうど。お父さんがゲストに来てくださるということで。
(赤井沙希)すいません。お世話になります。
(赤江珠緒)いえいえ。いつもお世話になっております。さあ、そのね、お嬢さんということですが。もうやっぱり、運動神経抜群だったんですか?お子さんの時から?
(赤井沙希)いや、運動はむしろ苦手で。あんまりしてこなかったんですけど。まあ、ちっちゃい頃からその、母親もボクシングのトレーナーをやってたんで。なんとなく、格闘技の生活はしてて。でも、自分が実際パンチとかをするのはなかったですね。ハタチ超えてから、ちょっとボクシングやるぐらいで。
(赤江珠緒)へー。まずはその、モデルさんになられる時にはスカウトがきっかけで?
(赤井沙希)はい。中学校三年生の時に、私、出身が京都なんですけど。京都でスカウトされましたね。
(赤江珠緒)もう、いきなり町で?
(赤井沙希)そうですね。でも、絶対こんな京都でスカウトなんかないし、怪しいやつやと思って。
(赤江珠緒)(笑)
(ピエール瀧)そんなうまい話に乗るもんか!と(笑)。
(赤井沙希)乗るもんかと思って、名刺頂いて。母親に『こんなんもらったんやけど、どう思う?』っつったら、私、エスカレーター式の学校だったんですけど、アホすぎてエスカレーター上がれへんって言われてたんで・・・
(赤江珠緒)エスカレーターなのに?
(ピエール瀧)(笑)。あっ、たまにいるね。エスカレーターの学校で、そのジャンルの人ね。楽しみすぎってやつですね。
(赤井沙希)そう(笑)。なんで、『高校入ってからな』って。で、高校入って、事務所に入りました。
(赤江珠緒)ああ、そうですか。
(ピエール瀧)なるほどね。そうかそうか。
(赤江珠緒)じゃあ、最初はやっぱりモデルさんとしてモデルを学んだりとか。そっちでこう、一生懸命努力をされたわけですね?
(赤井沙希)そうですね。ファッションショーをやったりとか。
(ピエール瀧)じゃあ、なんとなく自分であれになりたいなっていうことよりかは、流れでモデルさんになっちゃったって感じなんですね?
(赤井沙希)そうですね。中学校の時に、お小遣い稼ぎで美容室とか町のヘアー雑誌のカットモデルはやってたんで。なんかそういう写真を撮られたり、新しい空間を作るのが楽しいなって思っていた時だったんで。まあ、やりたいとかはありましたね。あと、身長がコンプレックスだったんで。その身長を活かした仕事をしたいなとは。はい。
(赤江珠緒)そうですか。で、そこから一転、プロレスラーになろうと思われたのは、なぜなんですか?
(赤井沙希)私、プロレスは最初ぜんぜん興味なかったんですよ。けど、新日本プロレスのラジオ番組が始まるっていうことで、アシスタントをやらせていただくことになって。それでプロレスのことを一から学んでいった時に、もうハマっちゃったんですよ。どっぷり。それで、その番組が終わっちゃって、『せっかくこんなにプロレス面白いのに、もっと盛り上がることできへんかな?』って思った時に、いま出ている団体DDTの大社長(高木三四郎)がそのタイミングでスカウトしてくださって。
(赤江珠緒)ええーっ!?いや・・・でも、すごいですね。まあ、ファンとしてこれから見続けようっていうのはわかるんですけど。出る?リングに!?
(赤井沙希)なんか、『プロレス面白いんです』って口で伝えるのにも、私は知識とか深い歴史とか、やっぱり敵わへんから。他の方法でなんか盛り上げることできへんかな?と思った時に、まあもう、中に入って出ることに。はい。
(赤江珠緒)はー!
(ピエール瀧)やっぱね、お母さんがボクシングトレーナーっていうのもあるでしょうし、子どもの頃からリング見慣れてるんでしょうね。きっとね。
(赤井沙希)それはありますね。なんかそういうリングの汗の匂いとか、別に嫌いじゃないです。
(ピエール瀧)ね。だから違和感がないってことでしょう。すごいよね。それもね。
(赤江珠緒)そうですよね。だって、沙希さんのお母様は当時としては初の女性セコンドだと。
(赤井沙希)そうなんですよ。初めてっていうことで、なんか徹子の部屋とか出たらしいですよ。昔。たしか。
(赤江珠緒)へー!
(ピエール瀧)すごいよね。
(赤江珠緒)割とお母様はファイティングな感じ?お家では?
(赤井沙希)お家では・・・いまは京都に住んでるんですけど、上京してウチの家とか泊まる時に、『ちょっとミット持って』みたいなんはあります(笑)。でも、2人ともネイルアートしてるんで。
(赤江珠緒)(笑)
(ピエール瀧)なに?『ミット持って』ってことは、『私、ちょっとミット打ちしたいから、ミット持ってくんない?』って?
(赤井沙希)そうそうそう。でも、そのミットもかわいいんですよ。ちゃんとフランフランで買ったやつなんで。
(赤江珠緒)(笑)。そのへんはちょっとね、ちゃんと乙女な感じはありますね。
(赤井沙希)乙女な感じで。はい。グローブも、まあラインストーンはつけれないんで、マニキュアでキラキラにしたりとか(笑)。
(赤江珠緒)へー!だからその、究極の美の世界と、本当に究極の格闘技の世界のこの両立がすごいですよね。
(赤井沙希)いやー、でも、やっぱモデルさんやったりとか、タレントさんのお仕事をやる時は、やっぱりアザができちゃっているんで、それはコンシーラーとかで隠してもらって。はい。
(ピエール瀧)ああ、そうでしょうね。
(赤井沙希)グラビアの時とか、だから露出が高い時はもう、メイクさん気まずいなと思って。
(赤江珠緒)(笑)。やっぱり、アザができたり?
(赤井沙希)そうですね。脚とかにもアザできるんですけど。『はい、沙希ちゃん。全部隠したから。OK』っつって、後ろを振り向いた時に、『あっ!こんなところにもアザがある!』みたいな。
(ピエール瀧)『このアザ、どうしたの?』『ちょっと浴びせ蹴りをあびちゃって・・・』っていう感じの。
(赤井沙希)とか、『これ、エルボーですね』みたいな(笑)。
(赤江珠緒)(笑)。そんなモデルさん、だっていないからっていうね。でも実際に、まあリングに上がられることになって。もともとはね、スカウトっていうことですけども。リングに上がるにあたっては、また新たにいろんな練習もしなきゃいけないわけですよね?
(赤井沙希)そうですね。
(ピエール瀧)楽しいですか?やっぱり。
(赤井沙希)もう痛いこととかね、辛いこともいっぱいありますけど、それ以上に楽しい方が大きいんで。もう、楽しいです。いまが。
(赤江珠緒)まず、どんなところから練習していくんです?
(赤井沙希)やっぱり受け身がいちばん大事なんで受け身の練習から。あと、ロープワークとかやったり。あと、それぞれ選手によって得意技とか違うんで。自分の体を活かした技とかを開発したりとか。
(赤江珠緒)ものすごく・・・ごめんなさい。本当に素人で申し訳ないですけど。ものすごく高いジャンプとかされてますよね?なんて言ったらいいんでしょうか?
(赤井沙希)コーナーの上から。
(赤江珠緒)あれなんてもう、ちょっと反り気味で。写真とか拝見すると。あれはもう・・・すごい勇気もいりますよね。そもそもが。
(赤井沙希)そうですね。練習の時はいちばん怖いんですけど。試合とかになっちゃうと、アドレナリンが出てるんで。
(赤江珠緒)だって、日常にこんなこと、ないじゃないですか!
(赤井沙希)本当ですよ。
(ピエール瀧)こんなもん、後に引けるか!って感じになっちゃうもんね。
(赤井沙希)そうですね。飛んじゃって。
(ピエール瀧)だって、このドロップキック入れてるの、向こう男性ですよ。男性レスラーにドロップキックをバッコン!入れてますからね。
(赤井沙希)そうですね。デビュー戦の時ですね。
(赤江珠緒)男性と戦うこと、結構多くって。この上の写真だと男色ディーノさんのお尻に顔が・・・
(赤井沙希)これは地獄門っていう技ですね。はい。
(ピエール瀧)(笑)。地獄門の技もちゃんと。
(赤井沙希)そうなんです。これ、お尻がね、ふわふわしてそうに見えるじゃないですか。こういう風にコーナーにまたがってるから、お尻が開いているんで。ちょうど尾てい骨みたいなところに私の鼻とか眉間が・・・
(ピエール瀧)いてててて!って。
(赤井沙希)痛いんですよ。
(赤江珠緒)あっ、痛いんですね。
(赤井沙希)痛いのもあるし、屈辱もあるし。もう・・・
(赤江珠緒)(笑)。そうですよね。で、男色ディーノさんだってプロレスラーで鍛えてらっしゃいますから。やっぱり、骨ばっているところは骨ばっているし・・・
(赤井沙希)まあ、単純に誰でもこんなお尻広げれば、たぶんここの尾てい骨は出ると想いますね。
(ピエール瀧)いや、尾てい骨の硬さを鼻でこんなに味わうことがあるなんて・・・って話ですよね。
(赤井沙希)そうですね。あと、米印がもう目の前にあるんで・・・
(赤江珠緒)(笑)
(赤井沙希)目の前っていうか、ついてるんで。
(赤江珠緒)いまね、ラジオで言葉を選んでいただいて。米印ね(笑)。
(ピエール瀧)そういうことですよね。はいはい。
(赤井沙希)そうなんですよ。
(赤江珠緒)いや、なかなかこれ・・・ねえ。ど、どうです?その後、男色ディーノさんとか、ちょっとしばらく見たくないみたいにならないですか?
(赤井沙希)いや、ありますね。町中でちょっと太った金髪の男性見ると、ちょっとゾッとしました(笑)。
(ピエール瀧)こういうのを見ていて、それこそお父さん、お母さんはなんておっしゃるんですか?
(赤井沙希)父は戦う楽しさとか知ってるんで、『自分が納得できるだけやりなさい』って言うんですけど。母親は実際会場とかに来るんですけど、『沙希は足の使い方が下手やから、家で縄跳びかロープ張ってウィービングの練習しろ!』みたいな。ウィービングってボクシングの動きなんですけど。
(ピエール瀧)はいはいはい。全然足動いてないわ、結局っていう(笑)。
(赤井沙希)あと、メンチ切る時、目線弱いって。メンチが。
(赤江珠緒)弱いと。
(赤井沙希)もう、にらみ合いで負けてるって(笑)。
(ピエール瀧)ちゃんと相手を射抜かなきゃダメだと(笑)。さすがトレーナーですよ!やっぱ、ポジションが。
(赤江珠緒)そうですね。普通の母にはなかなかできないアドバイスですもんね。うわっ、すごいな!で、やっぱりお父さんもリングに上がった時に気持ちがわかるなっていうのは、どういうところがわかるっておっしゃったりするんですか?リングに上がった人しかわからない部分・・・
(赤井沙希)そうですね。私、入場がいちばん好きなんですけど。入場で自分の入場曲が流れて、こう入って、お客さんがバーッ!ってこっち見て、照明を浴びて。よっしゃ!これからやるで!っていうアドレナリンとか。そういうのも快感ですし。自分が技を受けて倒れた時とか、『沙希ちゃん!』って。結構リングの上からお客さんの声、聞こえるんですよ。そんなに、ねえ。直接会ってご飯を食べたわけでもない人が、私のことをこんなに心から・・・
(ピエール瀧)『沙希ちゃん、立ってー!立ってー!(ドンドンドン!)』ってやるわけでしょ?
(赤江珠緒)(笑)
(赤井沙希)もうね、応援してくれるお客さん全員がセコンドみたいな。もうすごい心強いです。
(赤江珠緒)へー!
(ピエール瀧)そんな経験、なかなかないですもんね。
(赤井沙希)ないですね。『立って!瀧さん、立って!』って。後楽園とか。
(ピエール瀧)ねえ。
(赤江珠緒)いや、でもモデルさんもスポットライト、バシーン!って当たって、モデルウォークすることとかもありますけど。それとはまた違う?
(赤井沙希)あの、似たものはありますね。似た緊張感とかもありますけど、『この後、ああ、ボコられたりするのか・・・』って思う危機感はないですね(笑)。
(ピエール瀧)モデルは入場だけで終わりますもんね(笑)。
(赤江珠緒)そりゃそうですよね(笑)。
(ピエール瀧)ボコられるのかよ!っていう(笑)。
(赤井沙希)はい。
(赤江珠緒)でも、スカウトされた時に、でも私、できるの?とか。そこに躊躇とか・・・だってもうタレントさんとしても、モデルさんとしても確立している中で、また新たなステージっていうのは悩んだりとかなかったですか?
(赤井沙希)もちろん悩んだんですけど。いちばん怖かったのは、自分自身もプロレスのこと大好きだったので、その自分がリングに上がることによって、プロレスの格が落ちちゃうんじゃないか?とか。尊敬してたので。なんかプロレスが安く見られたりもしてほしくないし。そういうの、すっごい悩みましたね。だから、いっぱいいっぱい練習して。なんか、プロレスをもっともっと上に。
(赤江珠緒)で、またプロレスファンの方って本当に昔からの歴史を知っていたり、熱い方もいらっしゃいますもんね。でもそういう方に、だんだんこう、自分が徐々にだけど受け入れられてるなとか、そういう感じは?実際にその、新人賞も受賞されたり。どうですか?実感は?
(赤井沙希)そうですね。応援してくださる声が増えたっていうのは実際、試合をしていて感じますね。それはすっごいありがたいです。
(赤江珠緒)そうですねー。
(ピエール瀧)お父さんもいまね、ライザップでああなりましたから。
(赤井沙希)バッキバキですからね。
(ピエール瀧)バッキバキ。いま、これタッグ組めるんじゃーか?みたいな。ヘタしたら。
(赤江珠緒)(笑)
(赤井沙希)そうですね。タッグのベルトを。挑戦しようかな?
(ピエール瀧)親子でとりに行くっていうね(笑)。
(赤井沙希)ありますね。はい。
(赤江珠緒)でも、DDT、私もね、拝見したことがあるんですよ。本当に、パフォーマンスの部分もそうですし、盛り上げよう、楽しませようっていう部分もたくさんあって。素人目にも、楽しめますもんね。
(赤井沙希)そうなんですよ。初めて、プロレスとか全くみたことない人でも、DDTはいろんな形の試合があるんで楽しめると思います。
(ピエール瀧)DDTのプロレスとかね、入れる時は入れますからね。あそこね。バチコーン!って。入れる時は入れますからね。
(赤江珠緒)すごいですよね。
(赤井沙希)痛いですよ。痛いんですよ。
(赤江珠緒)すっごいですよね。後楽園とかでも、近くでプロレス見ても、ええっ!?っていうぐらいね。女性でもね。首のそこに、その勢いで!?みたいな。
(赤井沙希)会場に来ると、やっぱりその肌と肌の当たった音とか飛び散る汗とか、生でやっぱり見たり聞いたりするのってやっぱ、違いますね。なんで、会場に来てほしいですね。できれば。
<書き起こしおわり>