ジェーン・スーが語る ラッパー徳利のサクセスストーリーと素晴らしさ

ジェーン・スーが語る ラッパー徳利のサクセスストーリーと素晴らしさ シケ金

ラッパーの徳利さんがジェーン・スーさんのラジオ『シケ金』にゲスト出演された際の書き起こしです。ジェーン・スーさんが徳利さんのわらしべ長者的な物語を聞いています。

ジェーン・スーが語る ラッパー徳利のサクセスストーリーと素晴らしさ

(ジェーン・スー)今夜はですね、ネットとリアルで自我を晒す旅を続ける指輪物語。もう私は現代の指輪物語だと思ってるんですけど。かつ、わらしべ長者。一般人の徳利くんを福岡からお迎えしました。こんばんは。

(徳利)どーもー。博多のナポレオン・ダイナマイトこと徳利です。

(ジェーン・スー)あ、最初からいい感じでね。気合入ってますね。

(徳利)よろしくお願いします。

(ジェーン・スー)よろしくお願いします。さあ、聞いている方は何がなんだか?だと思うんですけども。ご安心ください。ゆっくり番組を聞いていただければ、徳利くんの話がよくわかると思うんですけども。まず、年齢は?

(徳利)はい。27才です。

(ジェーン・スー)27才。いま、どんなお仕事をしてるんですか?

(徳利)私はいま、接客業を。

(ジェーン・スー)接客業。で、福岡生まれ福岡育ち。で、大学は東京?

(徳利)そうですね。

(ジェーン・スー)その後は、卒業した後は東京で就職しなかったんですか?

(徳利)そうですね。なんというか、よくあるパターンだと思うんですけど。自分にぴったりの仕事がなかなか見つからなくて・・・

(ジェーン・スー)就職氷河期ですか?

(徳利)あの、僕留年したんですけど。留年する前はバブルだったんですけど、急に氷河期になっちゃって。

(ジェーン・スー)いいねー!持ってるねー!留年している間に景気が悪化。

(徳利)余裕カマしてたんですよ。したら、そんなことになっちゃって。まあ、都落ちって感じですね。

(ジェーン・スー)で、地元に戻っていま、接客業をやっていると。で、私が徳利くんを知ったきっかけっていうのは、まさにtwitterなんですよ。で、本当twitterとかね、いろんなものが転がっていて本当に楽しいなと思うんですけども。何がどうしてこうなった?って話なんですが。まず、twitterはいつぐらいから始めたんですか?

(徳利)そうですね。2009年ごろですね。

(ジェーン・スー)4年前ぐらい?3-4年前?で、最初は何を書いていたんですか?

(徳利)最初はまあ、『起きた』とか『寝る』とか・・・

(ジェーン・スー)ああ、じゃあ普通の。普通のいわゆるツイートだ。で、それからツイートの内容がだんだん変化していったわけですね。どんな感じに?

冴えない過去の思い出をツイート

(徳利)突如ですね、過去の自分の中の冴えない、とびきりの思い出を140文字に込めてつぶやいたら、すごく評判がよくてですね。で、まあ調子に乗りだして、小中高大の冴えない思い出を吐き出し始めたっていうか。

(ジェーン・スー)なるほど。で、ファボ(favorite・お気に入り)られたりすると、『あ、こういうの好かれるんだ』っていう感じで、ちょっと書きたくなっちゃいますよね。それをやったら、意外と好評で。

(徳利)そうですね。

(ジェーン・スー)最初は、どのへんの?いま、仲間になっているような人たちっていうのは、twitterを通してなんですか?それとも、元々のお友達だったんですか?

(徳利)いや、もう完全にtwitterだけですね。

(ジェーン・スー)あ、そうなんだ。この徳利くんのtwitterアドレスは、『@leetok』 なんですけど。アカウント見てもらえればわかるんですけど、たしかにシケた思い出を話してらっしゃるのを見ると・・・東京で仲間がいて、地元帰ったけどまた戻ってきて仲間とっていう感じではたしかにないのかな?みたいなところは見つつも。で、何で私が今回呼んだかっていうと、前から『来てください』っていうのはずっと言ってたじゃないですか。

(徳利)そうですね。

(ジェーン・スー)1回タイミングが合わなくてね。あれだったんですけど。なんとこの人ね、自分のイケてない思い出をtwitterでつぶやいて、それをですね、なんとなく曲にしたかったってことなんですかね?

(徳利)そうですね。単純にまとめるだけじゃつまんないなと思って。

(ジェーン・スー)あ、Togetterみたいな。

(徳利)Togetterみたいな。しかもそれ、自分でまとめてるってどうなんだ?っていう(笑)。

(ジェーン・スー)どんだけ自分好きなんだ?みたいな。

(徳利)まあ、好きなんですけど(笑)。でも、もうちょっと人に伝わりやすいような形はなにかないかな?と思った時に、A.K.I氏の『ガキさんへの手紙』っていう曲があるんですけど。これはまあ、モー娘。の新垣さんに向けて思いをつづった手紙、曲なんですけど。こういうやり方があるんだっていう風になってですね。で、iTunesをつらーっと聞いていてですね、KZAさんの『Routine』という曲が前から好きだったなって思って。これに乗せて思い出ツイートを時系列に乗せて読み上げたら面白いんじゃないかな?と。本当に思いつきでやったんですよね。最初は。

(ジェーン・スー)そうなんです。で、みなさんにこれから聞いていただきたいのはその曲なんですけども。これを、自分の部屋でね。しかもiPhoneかなんかで歌ったんですよね?ちゃんと自分で録ったんだっけ?

(徳利)これはゴッパーで録りました。

(ジェーン・スー)ゴッパーで。ちゃんと一応録ったんだ。で、録ってそれをSoundcloudに上げたところから、いろんな人生がくるくる回り始めたんですけど。まずは6分半の大作です、これ。6分半の大作ですが、あえてフルでかけたいと思います。それでは徳利くん、人生最初で最後かもしれないんで、自分の曲の曲紹介、やってみましょうか。

(徳利)えーとですね、私の人生の、いままで生きてきた27年間の全てが詰まっていると言っても過言ではない、走馬灯のような曲なので・・・

(ジェーン・スー)死んじゃう死んじゃう!

(徳利)(笑)。まあ死なないんですけど、まだ。そういう曲になっていますんで、よかったら聞いてください。

(ジェーン・スー)ほらほら、よくあるじゃん。『聞いてください、徳利からの手紙』みたいなの。

(徳利)じゃあ、聞いてください。徳利からの手紙。どうぞ。

(ジェーン・スー)というわけで聞いていただきました。徳利さんで、『徳利からの手紙』。6分30秒の大作なんですが、意外とスルッと聞けちゃう。

(徳利)そうですね。はじめて聞いた方とか、どんな感じなんですかね?

(ジェーン・スー)ねえ。いまtwitterも『こいつ、バカスwww』みたいなのいっぱい来てて。『あ、でも分かるよ』みたいな人もいて。『よく自分の黒歴史覚えているな』とか。いろいろ言われながらも、みんな結構『気に入った』みたいな。『いい声だな』みたいな。

(徳利)ありがとうございます。

(ジェーン・スー)言われてますけども。これ、すごいですよね。これをやっぱり・・・なんでさっき録音しようと。普通にTogetterとかでまとめるよりは自分で録音しようと思ったとは言いつつも、実際に行動に移すまでって結構、『俺、なにやってんの?』みたいな。自我との葛藤、ありますよね。

(徳利)いつもそれと戦ってますね。『俺はなにをやってるんだ?』っていうのは常にあるんです。

(ジェーン・スー)ありつつも、まあがんばったと。

(徳利)どうしても、やるっていう方が勝っちゃうっていう感じですね。

(ジェーン・スー)でもそれ、素晴らしいですよね。で、私もこれをはじめて聞いてぶっ飛んで。なんじゃこりゃ!?と思って。ポエトリーリーディングなのかラップなのか。それこそ、つぶやきなのかおしゃべりなのか。ジャンルはわからないし、あとフックがないんですよね。

(徳利)(笑)

(ジェーン・スー)だいたいみんな、いわゆるサビっていうのが通常の曲にはあって、1ヴァースやった後にサビがあって、次に2ヴァース目があってまたサビがあってっていうのが普通の構成なんですけど。サビがないのにこれだけ聞かせる曲ってすごいなと思って。っていうか曲、なんだ?はあ?これ?って思って。

(徳利)曲なのか?って感じですよね。

(ジェーン・スー)びっくりしたんですけど。まあちょっとさっきのね、徳利からの手紙、内容は全部本当ですっておっしゃってましたけど。ちょっといくつか質問させてください。あの、『中学受験でハゲるくらい追い詰められた時、当時好きだったアイドルから応援の手紙をもらった体で、大丈夫きっと受かるよって書いた手紙、お守りに入れて持っていた』っていうことなんですけど。

(徳利)本当に気持ち悪い話ですよね(笑)。

(ジェーン・スー)これ、ちなみに当時好きだったアイドルは誰だったんですか?

(徳利)アイドルっていうかですね、前田亜季さんがすごく好きで。チャイドルですよね。が、すごい好きで。『学校の怪談』とかに出てた時にすごい当時好きだったですね。小6ぐらい。

(ジェーン・スー)で、それを・・・応援の手紙が来たと。どうやって自分を騙すというか・・・

(徳利)追い詰められてたんで。

(ジェーン・スー)まあまあそうですよね。追い詰められていた以外のなにものでもないですよね。

(徳利)小6でなかなかやんないですよね。そんなの。

(ジェーン・スー)中学校とかじゃないんだ。

(徳利)中学受験なんで。小6ですごいスパルタの塾に行ってたんですよ。

(ジェーン・スー)ああ、年越し勉強とかするところだ。

(徳利)そうそう。正月とかもやったりするような。塾長が竹刀もっているような塾で。なんで、さすがに追い詰められてたんだと思います。

(ジェーン・スー)それで自分でやっちゃったと。

(徳利)自分で。もう来るわけないんで。アイドルから応援の手紙がですね。

(ジェーン・スー)あれですよね。よくある、精神的に辛い人がイマジナリーフレンドとかを頭の中で作るのと一緒ですよね。

(徳利)そうですね。自分の中のアイドルを具現化じゃないですけど、吐き出しちゃったんでしょうね。これは。

(ジェーン・スー)なるほど。で、これをやっていつ、『はっ!俺は何をやってるんだ!?』ってなったんですか?

(徳利)いや、『俺、何やってんだ?』ってあんまりなってないっていうか。

(ジェーン・スー)いいね!ずーっと夢のなかだ。最高です。

(徳利)ただちょっと他人に少しずつ確認して、いろんな本当に信じられる人にこれを打ち明けて、『それお前、ちょっとおかしいよ』っていうので確認するというか。

(ジェーン・スー)あ、なるほど。ちょっとこれはおかしいと。

(徳利)自分ではあんまりおかしいと思ってないですよ。はい。

(ジェーン・スー)さあ、そして中学に入るとヤンキーが『お前の好きなアイドルの電話番号や。買えや!』って言われて。これもわかるわけですよね。違うっていうのは。

(徳利)違うってわかるんすけど、怖いっていうのもあるし、もしかすると・・・っていう。

(ジェーン・スー)いや、買うところまではわかるよ。文脈読まなきゃいけないから、これはわかったって買うのはわかるけど、(電話を)かける?だって絶対違うじゃん。

(徳利)いや、でも信じてたんでしょうね。

(ジェーン・スー)あ、ちょっと信じていたところはある?

(徳利)だからやっぱり、まだ好きだったんでしょうね。中学の時に。前田亜季が。

(ジェーン・スー)(笑)。もしかしたら前田亜季の電話番号かもしれないと思ってかけたら、ヤンキーの女が出たと。

(徳利)女が、『はあ?』っていう感じで。

(ジェーン・スー)酷い美人局ですね。

(徳利)いまでも思い出しますよね。手に汗握るあのシーンは。

(ジェーン・スー)ねえ。かけたら違った。違ったどころか、ヤンキーの女っていう。『間違えました』みたいな感じで切ったんですか?

(徳利)まあ、そうっすね。すいませんっつって。

(ジェーン・スー)切ねーな・・・で、そんな時に陰毛を燃やしたりも・・・この時の話をちょっと詳しくしていただけませんか?

(徳利)これっすか(笑)。これもなんなんですかね?急に毛を燃やしたらどうなるんだろう?って思ってですね。燃やしたことないから。で、特に燃やさないだろうなっていう毛を燃やしてみようってことで、それがたまたま陰毛だったっていうあれで。でもなぜかティッシュの上に乗せて燃やしたら、すごいことになるのわかるじゃないですか?でもそれも、たぶん自分の中にブレーキがなかったのでやっちゃって。すんごい燃え上がったんですよ。

(ジェーン・スー)(笑)。あのね、ティッシュって燃やすとすっごいスピードで火がついて、踊るように舞っていくんですよね。ファッ!ってね。動いちゃうんだよね。

(徳利)顔の高さまでファッ!ってなったから、焦って全部マッチとか、2階の部屋だったんで一軒家の窓からバッ!って投げて。その後のことを覚えてないんですよ。全然。それが。

(ジェーン・スー)で、親が放火と勘違いして、結構大騒ぎと。まあね、中学生ならではのエピソードですよね。で、これが中学生の話なら、いい話だなって感じなんですけど。高校に入ると膝から崩れ落ちることが非常に多くなりますよね。あの、部活を辞めて・・・最初で最後の彼女って言っちゃってますけど、その後の未来も自分で閉ざしちゃってますけど。一生懸命がんばろうね!って言っていた彼女。自分はそっからドロップして適当にやっていたところ・・・これ、こんなドラマみたいなことあるんですか?

(徳利)いや、本当なんですよ。あの、夜中にゲームセンターなりなんなり、ぶらぶら遊んでいて、友達とふらふら帰ってたんですよ。そしたらちょうど元彼女の高校の前をたまたま通って、そしたらよく看板出てるじゃないですか。『◯◯大会出場おめでとう!』とか。

(ジェーン・スー)垂れ幕みたいなね。

(徳利)そうですね。あれに見覚えのある名前が書いてあって。それが『空手部◯◯インターハイ出場おめでとう!』みたいな。マジか!っつって(笑)。俺、なにやっとるんや!?みたいな感じで(笑)。

(ジェーン・スー)『一緒にがんばろう!』って言った元カノと、俺もお前もインターハイっていうのじゃなくて、あいつだけ・・・みたいな。

(徳利)そもそもこの彼女は空手部に入るような子じゃなかったんですよ。見た目がすごいかわいらしくて。

(ジェーン・スー)学園で1・2を争うかわいい女の子だったのが・・・

(徳利)持田香織似だったんですよ。でも意外と心の中は武闘派だったみたいで。型で行ったみたいですね。

(ジェーン・スー)それでインターハイに出て。一方自分は・・・みたいなところもありつつ。

(徳利)俺、なにをやっとるんだ?みたいな感じで。

(ジェーン・スー)このあたりから、俺なにをやってるんだ?人生みたいな感じで。

(徳利)そうですね。やっと自分がなんか残念なやつなんだというか、冴えないやつなんだってことに気づき始めて。

(ジェーン・スー)あれですよね。膝から崩れ落ちることが多いですけど、イソップ童話みたいな、こんなにスッキリとした教訓つけなくてもよくね?みたいな話が続いていきますよね。あのね、『体育祭の時にフォークダンスの相手がいなくて、そのフォークダンスの時間は誰もいない体育館に忍び込んで思う存分走り回ったり、その自由な己の様を写真に収めて虚しさを誤魔化した』って。こんなマンガみたいな話って、ある?

(徳利)これも本当なんですよね(笑)。

(ジェーン・スー)しかも、高校ですよね。高校、共学ですよね。フォークダンスの相手がいるってことは。クラスではどんなポジションだったんですか?自分は。

(徳利)あの、当時辛い時があるとすぐ坊主にしてたんですよ。自分で。

(ジェーン・スー)なに?(笑)

(徳利)なんで、『窓際の坊主』みたいな感じで呼ばれてて(笑)。

(ジェーン・スー)窓際の坊主ちゃん。

(徳利)窓際の坊主、あいつなんなんだ?みたいな感じで女子には思われていたみたいですね。

(ジェーン・スー)女の子の友達はあんまりいなかった?

(徳利)全然いなかったっすね。本当に。

(ジェーン・スー)女子としゃべれなかった感じ?

(徳利)いや、そんなことないんですけど。なんか怖いと思われていたみたいですね。

(ジェーン・スー)なんかその、ハードコアな感じに見えたんですかね?

(徳利)ハードコアなんですかね?

(ジェーン・スー)高校の時とかっていうのは、部活はもう辞めちゃってた?

(徳利)そうっすね。高2の最初までボクシング部に入っていて。で、試合に出て、あまりにも辛すぎて。試合が。これはやってられんわっていうことで辞めちゃったんです。

(ジェーン・スー)なるほど。で、そこから普通の高校生活をしていたわけですけども。高校時代は彼女はできずみたいなところで。まあでも、大学にね、東京に行こう!っていう気持ちには、どのタイミングで?

(徳利)これは・・・高3の夏ぐらいですかね?

(ジェーン・スー)えっ!?遅くない?はあ!?

(徳利)遅いですかね?

(ジェーン・スー)受験って少なくとも高2の春ぐらいから始めないと・・・

(徳利)いや、僕そもそもその時ぐらいまで全然受験とか考えれるような学力じゃなかったんですよ。本当に追試とか受けてたんで。数学とか。なんで、考えていいような状況じゃなかったんですよ。ずっと。むしろ卒業できんのか?っていうぐらいだったんで。

(ジェーン・スー)で、一浪しつつ・・・一浪?

(徳利)一浪はしてないですね。現役。

(ジェーン・スー)現役?現役で大学入れたの?すごいね。そこの集中力、がんばりはあるんですね。

(徳利)あの、そこで使いきっちゃったんですかね。わからないですけど。

(ジェーン・スー)でも、すっごいノリノリだったんじゃないの?よっしゃ!俺、東京行って・・・

(徳利)もうイケイケでしたね。本当、そうですよ。

(ジェーン・スー)そして現実はどうでした?

(徳利)現実は、結局なんにも変わんなかったっていうか。場所が変わっただけっていう感じで。

(ジェーン・スー)まあそんな感じでっていうような思いをtwitterに書いていたのが、なかなか悲喜こもごも面白くってことなんですけども。なにもね、私はここで徳利くんの人生がイケてなかった話をあげつらって笑おうとしてる話じゃもちろんなくて。これを自分で向き合ってツイートして、しかもそれを自分で読んで曲に乗せて、Soundcloudに上げるっていうところまでよくやったな!と思って。本当、すごいなと思って。

(徳利)うんうん。

(ジェーン・スー)何を言いたかったか?っていうと、やったもん勝ちだと思うんですよね。本当に。いま、すごい時代が良くないって言う人もいるけど、でもインターネットのお陰で、どんどん時代が良くなっていってるところもあって。なぜなら、思いついたものをやったら、それがどんなにプリミティブなものでも、手作り感あふれるものでも、届く力があれば届くっていう。

(徳利)そうですね。それは本当、これですごく痛感しました。

(ジェーン・スー)ね。なんとですね、徳利くん、この『徳利からの手紙』をネットにUPしたところ、HIPHOPの、いわゆるPUNPEEさんとか、tofubeatsさんとか、その他いろいろ。いろんな方にですね、『なんだこれ!?』みたいな感じで見つけられて。好評価をいただいて。しかもtofubeatsさんに至っては、ツイートをエディットで幸福な内容にしたリミックスまで作ってくれたと。

(徳利)そうですね。崩れ落ちる内容のところをカットして、幸せな内容に変えてくれて。

(ジェーン・スー)すごいよね、それね!

(徳利)あの魔法・・・泣きましたね。僕、それ聞いて。

(ジェーン・スー)だってさ、自分の切ない思いを、半笑いしながらも、でも痛い傷も負いながら、自分でカミングアウトとまでは言わないけどネットに上げたものを・・・やっぱりちょっとtofubeatsっていったら名前は知ってるわけじゃないですか。で、別世界の人じゃないけど、プロの音楽の仕事をしている人が、それをあえてエディットしてリミックスにして戻ってくるって。手紙が戻ってくるっていう。

(徳利)そうですね。しかも『やりました』って感じでツイートでリンクとかじゃなくて、リプライで、僕だけにくれたんですよ。

(ジェーン・スー)あ、素晴らしいね。

(徳利)なんて粋なんだっていう。

(ジェーン・スー)号泣ですね。それね。

(徳利)(笑)。泣きましたね。本当に。

(ジェーン・スー)元々HIPHOPがお好きだったんですよね。そのHIPHOPが好きなところで、HIPHOPの現代の新進気鋭の人とか中堅の人に届いて。あとDJの人とかね、すごいざわざわしてましたよね。あの時。

(徳利)そうですね。なんかかけてくれたりして。

(ジェーン・スー)そうそう。それでね、私もたぶん知ったんだと思います。あの時期に。で、『なんだこれ!』ってなって。超ハマッたんですけど。で、なんと、私この先がすごいなと思ったんですけど。届く力って素晴らしいなと思ったんですけど、『徳利からの手紙』を出してから半年ぐらい?ですよね。その間にあらゆる方に聞いていただいて、なんと果ては村上淳さん。ムラジュンさん。俳優でありモデルである村上淳さんにまで届くと。

(徳利)いやー、たまげましたね。

(ジェーン・スー)ムラジュンのファンだったんですよね。

(徳利)そうですね。本当に中高時代から好きで。ドラマとか映画とか見てましたんで。まさかですよね。本当に。

(ジェーン・スー)どういう経緯で届いたっていうのがわかったの?

(徳利)あの、ちょっと長くなるんですけど、PUNPEEさんが2012年のよかった曲ベスト10みたいなところで僕の曲を入れていただいててですね。それを映画監督の三宅唱監督っていう方がいらっしゃるんですけど、その方がそれを見て聞いて、その監督の映画に出てらっしゃった村上淳さんが監督づてに聞いて、すごいいいって思ってくださったらしくて。で、『honeyee.com(ハニカム)』っていうおしゃれブログ。あそこにSoundcloudのリンクを貼ってくれて。『面白かったです』みたいな。KZAさんの『Routine』の元の曲とSoundcloudのリンクを貼ってくれて、ブログに書いてくれてですね。

(ジェーン・スー)すごいよねー!

(徳利)マジかよ!?っていう。はい。

(ジェーン・スー)やっぱりね、やったもん勝ちっていうところ。やったもん勝ちっていうのは悪いことじゃないよ。そういうことじゃなくて、自分の中で思っていることだったりとか、やりたいと思っていることを外に出したら届く時は届くんだってことを結構痛感したんじゃないですか?これで。

(徳利)ここまで届くっていうのは本当に全然想像してなかったんで。でも本当に名前が手紙っていう通り、ここまで手紙が届くんだっていう感じで。

(ジェーン・スー)すごいよね。ボトルに入れた手紙を海に漂流されたらどんどん届いて、いろんな人が読んでくれてっていう。

(徳利)そうですね。なんで、読んでくれた人がまた流してくれて、みたいな感じですね。イメージ的に言うと。

(ジェーン・スー)そう。だからこんなことが起こるんだなと思って。すごいね、徳利くんのラップとも言えぬ、ポエトリーリーディングとも言えぬものは、ただすごく詩的ではあって。個人的な感想ですけど。わかりづらい詩だったり、何かの比喩ではなくて、淡々と現実、身に起きたことを述べているだけなんだけれども、それが蓄積されていく、ボディーブロー効いてくる感じっていうのをやっぱり・・・この番組もシケ金っていう名前だけあって、99.9%の人が花金なんて送ってないよ。みんなシケてるよっていう。

(徳利)ああ、なるほどですね。

(ジェーン・スー)でもそれで全然いいし、OKだし、花金を送れてないことに後ろめたい気持ちなんか持たなくていいんだぜっていうのが番組のテーマで。徳利くんの『徳利からの手紙』を聞いた時に、まさにそれを感じて。イケてないけど、でもみんな思い当たる節もあるし、その時一生懸命だったことも事実だし。それを、がんばれ!なんとかなるさ!素敵だぜ!みたいな安易な言葉に乗せてラップするんじゃなくて、淡々とそれを言うことで輪郭から滲み出してくるっていうのはすごいなと思って。まあ、徳利くんすげーなっていうのもそうだし、ネットすげーなっていうのもそうだし。あと、HIPHOPって本当、懐が深いなっていうのも。

(徳利)本当、そうですよ。これをラップと捉えてくれた人がいるっていうのが、本当にHIPHOPってすごいなって思いましたね。

(ジェーン・スー)あの、ポエトリーリーディングって言ってだすのか、HIPHOPって言ってだすのか、ラップなのかっていうのは、もちろん聞く人によると思うんですけど。いちばん最初ね、それこそ人種も限定されていて、非常にサグいことを歌わないとダメだって言われていたものが、どんどんどんどん時代が変わってきて、自分の中学、小学校6年から大学卒業するぐらいまでの思い出をつぶやいただけでも、やっぱり・・・ちゃんとやっぱりHIPHOPにはなっているなっていう感じが私はすごいしていて。そういうのをまな板の上にあげたのが偉いなって。イケてないこととか意外なことっていうのは、やっぱり人の共感を呼ぶんだなと思いますけどね。すごく。

(徳利)やっぱりお酒の席とかでは言うかもしれないですけど。こういうエピソードは。でも素面っていいますか、シラフで(笑)。まとめてやるっていう。やりたかったんでしょうね。本当に。

(ジェーン・スー)そう。いま27でしょ?私が29ぐらいの時だったかな?29か30ぐらいの時に、『脳外上場』っていうのをテーマにしてたんですよ。脳の外に上場させるっていうの。どういうことかっていうと、脳の中にいろんなアイデアがすごいいっぱいあったわけ。で、全部うまく行くの。なぜかって、全部脳の中だから。自分の脳の中でやっているから、全部うまく行くんだけど、怖くて1つも出さなかったんですよ。外に。つまり、たとえば徳利くんでいったらSoundcloudに上げるとか、なにか作品にするとか、人に言うってことを一切しないで。ずーっと頭の中で悶々と自分の企画とかプランっていうのが詰まっていって。

(徳利)うん。

(ジェーン・スー)で、これじゃダメだ!と思って。なんか1個外に出さないと、頭の中で発酵していって、『あれ?夢で見たのと違う』みたいなことになりかねんし、そんな人生は嫌だなと。やらない後悔で生きていくの嫌だなと思って、ポツリポツリと作品になるようなならないような。それこそ見当違いもいいところでアートのことなんか全然わからないのに、アートフェアみたいなのに作品を友達と作って出したりとか。もう失笑。これ以上の失笑はないッて感じなんですけど。そういうのを出したりとか、あとブログ。その時はmixiだったんですけど、延々長い日記を書いてみたりとか。

(徳利)はい。

(ジェーン・スー)でも、そういう下手の横好きじゃないけど、やりたいと思って続けて、やめようと思ってもどうしても続けちゃうようなことって、意外と届くんだなっていう。私、完全にそれのいま、成れの果てですからね。

(徳利)なるほど。じゃあ大先輩ですね。

(ジェーン・スー)そうそう。だから、もうやっていきなよ、どんどん!って気持ちがすごいあって。応援したいなっていうのがあって。そんな徳利くんなんですけど、ちょっと曲をね、もう1曲聞いてほしいんですが。しかも今日の今日で無茶ぶりして、『はい』ってやってくれるって本当いい人なんですけどね。生で聞きたいと思ったので、徳利くんの次の曲はスタジオライブということでやってもらいたいと思います。これはね、どんな気持ちで作ったの?これは本当、ちょっと泣きそうになりました。私。

(徳利)泣くかもしれないです。僕、これ。

(ジェーン・スー)(笑)。いやいや、聞いている人を泣かそうよ。自分じゃなくて。じゃあ、徳利くん。人生で最初のスタジオライブ、聞いてください。徳利くんで『女の子への手紙』。

(ジェーン・スー)はい、というわけで徳利くんで『女の子への手紙』でした。素晴らしいね。名曲ですよ、これ。

(徳利)ありがとうございます。

(ジェーン・スー)最高。いまね、twitterもなんか最初『こいつ、おもれー!ワハハ』みたいだった人たちも、『面白い。でも、切ない・・・』みたいになってきてて。そういうツイートが出てきてますけども。

(徳利)いやー。

(ジェーン・スー)ね。女の子、大好きなんだね。

(徳利)いや、本当に気持ち悪いけど、女の子のことばっかり考えてるんでしょうね。

(ジェーン・スー)普通だよね。本当、それが。

(徳利)これもやっぱり、いままでのツイートで女の子のツイートをさかのぼってて、『俺、女の子のことめちゃくちゃつぶやいてるな』って思って(笑)。『これ、まとめたろ』と思いまして。で、同じようにやったんですね。

(ジェーン・スー)なるほどね。これがいいなと思ったのは、実際には1個1個男の身勝手な女の子に対する願望だったりするんですけど、相対的に全部聞くとすごい女の子に対する愛だとか大事にしたいって気持ちとかがすごい出てて。女の人はこれ聞いてて、すごい気分いいんじゃないかな?って思いますよ。

(徳利)ただ、まあ出した当時はですね、『女の子女の子言ってて気持ち悪いからすぐ止めた』みたいな女性のツイートとかあって(笑)。まあ、ってか女の子でまとめてやってるんだから仕方ないでしょ、みたいな感じで。

(ジェーン・スー)そのへんのリアクションも含めてね、徳利さんらしさって感じですけどね。そう、私はこの『女の子への手紙』、ちょっと泣きそうになるんですけど。しかも今日はですね、ライブをスタジオでやってもらうためではないのかしら?明日のあれもあるのかな?

(徳利)いや、これですね。

(ジェーン・スー)なんと巻物みたいな、習字の長い紙みたいなやつですね。あれにサインペンというか、筆ペンみたいなので全部リリックを書いてくれまして。さっき写真撮ってくれた人がいたので、あとでホームページに写真もお借りしたいと思うんですけど。その巻物を読みながらみたいな感じでライブをやって(笑)。熱量すごいですな、君は。

(徳利)カラオケで練習してきましたよ。この本番前に。

(ジェーン・スー)原宿まで福岡から来てね。カラオケで練習して。

(徳利)で、女の子のことをいっぱい言ってるっていう。

(ジェーン・スー)やっぱり思ってることを形にするってこととか、これを聞いて俺もなんか、私も頭の中に考えているだけのことがあって勇気がなくてやれないことがるけど、ちょっと頭の外に出してみようかな、みたいな人を・・・ちょっと思う人がいたら、是非是非っていう風に私は思うんですよね。

(徳利)そうですよね。やらないと・・・なんかやってればなんかあるっていうことで。

(ジェーン・スー)はい。すごいですよ。この人ね、たぶん女性の方だと思うんですけど、『死にたいとか言うもんじゃない。なにこれなにこれ?泣く!』とか。『ジンと来た』とか。『良いなー。女の子への手紙』とか。『タイムラインが早い!』とか。

(徳利)でも、あれですよ。『女の子』って言ってますけど、これ『女性』と迷ったんですよ。『女性への手紙』か『女の子への手紙』。なので、女の子と言ってますけど、自分をフォローするわけじゃないですけど、一応女性全員に言ってるんです。

(ジェーン・スー)まあ、そうだよね。あのね、それは大丈夫。わかります。30とか40過ぎた女が自分のことを『女の子』って言ったら、私はスリッパで頭を叩きますけど。これは非常にありがたいことで、男の人にとってはどんなおばちゃんでも、どんなブサイクでも自分の好きな女の人はね、いくつになっても女の子なんだよね。そこはちゃんと受け止めましょうってところもあるんで、それは全然別にいいなと思いました。結構(twitterの)タイムライン、めちゃめちゃ早いし。泣けた!とか良かった!とかいうの、いっぱい来てますよ。これも乗せなかったらシケ金に来ることもなかったですもんね。

(徳利)そうですね。やっぱりやったからここに来れたって感じで。

(ジェーン・スー)完全にわらしべ長者だよね。本当に。

(徳利)まあ、どうなるかわからないですけどね。まだこれから。

(ジェーン・スー)だってさ、なにがすごいってここからですよ。みなさん、なんと・・・いままで別に音楽活動やってなかった。ある曲が『徳利からの手紙』と『女の子への手紙』ぐらい。

(徳利)あとちょろっとあるんですけどね。ラップしてるのが。

(ジェーン・スー)で、そんな中で今度映画のオーディションに応募したりとか、友達とポッドキャストを始めてね。『ニクラジ』っていうのをやってらっしゃいますけど。そんなのを聞いてくれる人が増えている中、明日あなた、すごいことをやるじゃないですか。

(徳利)ええと、6月30日。明後日ですね。

(ジェーン・スー)明後日、日曜日。さあ、なにをやるのか?教えてください。

(徳利)6月30日17時からですね、代官山SALOONにて行われる『THE END』というパーティーで、この『徳利からの手紙』でトラックを使わせていただいたKZAさんと共演することになって。

(ジェーン・スー)ありえないよね!すごい!これね、聞いてる人は『運の良い子もいるもんだな』と思ってるかもしれないけど、そうじゃないんだよ。出して、そこにちゃんと自分の気持ちを精度と高めて出すことによって動くものってあるんだよ。本当に。

(徳利)そうですよ。これ、自分で言うのもなんですけど、本当に種も仕掛けもないっていうか。本当にみなさんがいいって思ってくれて、こういう場を設けていただけて。なので、ついに『徳利からの手紙』が・・・

(ジェーン・スー)届いたよね!すごい。本当に。なんだろう?熱量を形にするってことは、ああ、いまtwitterにも『熱量を形にするってすごいな』っていう人がいますけど。まさにそれで。形にして良くないことなんかないよね。

(徳利)そうですよね。少なくとも自分がやったってことの達成感っていうのはあると思うんで。最低限、自分の達成感っていうのはあると思うんで。絶対やった方がいいと思いますね。

(ジェーン・スー)そうそう。なんかやりたいことがないときに無理をする必要は全然ないと思うけど。ただ何年たっても仕事でもないのにやめられないことって絶対誰でもあると思うので。それが意外な形で人の興味を引いたりとか・・・有名にならなくても、自分のことを認めてあげたり、いままでの自分の人生をちゃんと承認するきっかけになったりとかね、なると思うんですよね。

(徳利)そうですよね。

(ジェーン・スー)なんか徳利くんはそれの象徴だなと思いました。

(徳利)まあ、さりげなく今、人の目につくところに出せるんで。さりげなく出してもいいと思うんですよ。別にやってます!みたいな感じじゃなくても。

(ジェーン・スー)そうだよね。別に、『俺、顔悪いから・・・』とか『年だから・・・』とか関係ないし。でも、ここまで関係ないとは思わなかったでしょ?

(徳利)まあ、これは本当に異次元に行き過ぎて。

(ジェーン・スー)おとぎ話だよね。本当にね。

(徳利)そうですね。いまでもリアリティーないですからね。本当に。

(ジェーン・スー)さあ、その徳利くんが6月30日になんとですね。そう、そのために今回東京に来てるんで、タイミングも合ったんで是非ってことだったんですけど。代官山のSALOONでライブができるというね。緊張してます?

(徳利)いや、今日、実は行ってきたんですよ。ライブ会場に。行ってきて、ああここでやるんだって。おしゃれの総本山、代官山で。まあ、むき出しにするぞと。心をあらためましたけどね。気持ちを。なんで、終わらせるといいますか、上半期のMVPを取るぐらいの気持ちでがんばろうかなと。上半期最後ですから。もう。

(ジェーン・スー)そうですよね。そういう滑り込み感も含めてね。

(徳利)そうです。滑り込みでMVPを取ろうかなっていう感じで。

(ジェーン・スー)でもいまタイムラインで、『どこまで行くんだ、この手紙?』っていう人がいますけど。まさにこれですよね。なんかどこまで行くんだろう?っていう。

(徳利)ネットは本当に限界がないっていうか。

(ジェーン・スー)怖いよね。怖いぐらいすごいよね。それこそ、私の友達が・・・ネットすげーな!って思ったのが、よく仲良くしている子なんですけど、お菓子作りが好きで。スーパーマリオのドット絵を、それも自分でどうかと思うんだけど、私それ作っているの目の前で見てたんだけど、『なにやってんの、君?』っていう話なんですけど、スーパーマリオのドット絵のクッキーを自分で方眼紙買ってきて3種類。チョコレートと抹茶と普通の白い生地で伸ばして、方眼の大きさで切ってドット絵をガチピクセルで作ったんですよ。

(徳利)すごいっすね。

(ジェーン・スー)で、焼いて写真に撮って、そのころInstagramもないから、どこかにポロッと。自分のブログかなんかに、スーパーマリオのドットクッキー焼けました!みたいな。彼女はすごい手先が器用なんで。『すごいマリオだね!完全に』っていったのがグワーッ!って回って、アメリカのスーパーマリオのファンサイトだかオフィシャルサイトだか、そんなところまで。そこでポーン!って紹介されて、うわーっとプロップスが上がって。こんなことってあるんだなっていう。

(徳利)あの、本当に予想もしないところに行きますからね。

(ジェーン・スー)好きな人は全体的な総数として少ないものであったとしても、ただ地域とか時間とか時差とかってものがインターネットのせいで関係なくなったおかげで、もしかしたら?って思うようなところ、もしくはまさか?って思うようなところに、ほんの少数だけどいる自分と共感してくれる人に、すごいスピードで届くっていう。

(徳利)そうですね。

(ジェーン・スー)ね。だってインターネットなかったら、福岡で普通に・・・

(徳利)あの、どうなってただろう?っていう話ですよ。本当に。

(ジェーン・スー)もしこれをやるとしても、地元のライブから名を上げていくみたいなことをやらなきゃいけないからね。

(徳利)でもそれはやらないと思いますね。

(ジェーン・スー)(笑)。そこはちょっとまた別の話って感じ。

(徳利)それはまた別ですね。

(ジェーン・スー)なるほど。まあそんな感じで今日はですね、自分の痛い思いっていうところにかっこつけずに晒して、手紙にしてインターネットの海に流したら、どんどんその手紙が、ボトルが届いていって恐ろしいところまで届いている徳利くんっていうのをですね、是非みなさんに紹介したかったのでお呼びいたしました。

(徳利)ありがとうございます。

(ジェーン・スー)ありがとうございました。30日のライブ、がんばってください。

(徳利)がんばります。

(ジェーン・スー)で、実はですね、30日のライブに向けて作った曲っていうのがあるんですけど、これがいろんな諸般の事情により、(ラジオでは)サビがかけられないんですね。サビまでかけられない。一応これ、サビを聞きたい人はライブに是非行ってくださいね!っていう。本当に今日はありがとうございました。これからも、自由闊達にやっていただく姿を見るのをすごく楽しみにしていますので。また何かあったら来てください。というわけで、今日の駄話ゲストは徳利くん。最後に聞いていただくのは、サビまでです。徳利くんで『OVER THE END』。

<書き起こしおわり>

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