町山智浩が語る おすすめ菅原文太主演映画・ドラマ 4作品

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映画評論家の町山智浩さんがTBSラジオ『たまむすび』の中で、亡くなった菅原文太さんを追悼。文太さん主演のおすすめの映画・ドラマを4作品、紹介していました。

(赤江珠緒)で、今週は予定を変更してですね。急遽ね。

(町山智浩)はい。今日はね、まあこの音楽を聞いてもらえますか?すいません。はい。

 

(町山智浩)はい。これ、『仁義なき戦い』のテーマです。はい。まあ、仁義なき戦いシリーズの主演俳優だった菅原文太さんが亡くなりましたので。僕は直接お会いしたことがないので、年齢的にも。ただ、映画は見てますので、どういった映画が見てほしいかって・・・まあ、僕が個人的に好きな映画の話をしますね。菅原文太さん主演で。で、聞いた人は『それが入ってないじゃん』とか『それは違うと思う』っていう人もいると思うんですけども。個人的な話なんでね。すいませんが。はい。

(山里亮太)いえいえ。

(町山智浩)まずね、菅原文太さんが亡くなったことで、いろんなところに追悼記事とか出てると思うんですけど。僕、気になったのは間違っているやつがあるんですよ。

(赤江・山里)えっ?

(町山智浩)『菅原文太さんは任侠映画で人気を博し・・・』とか書いてあるのがあるんですよ。任侠映画じゃないです!文太さんの出てた映画は。

(山里亮太)はあ。

(町山智浩)任侠否定映画ですよ。

(山里亮太)えっ?だって、仁義なきとかって・・・

(町山智浩)仁義がない映画なんですよ。

(赤江珠緒)そうだ。だから高倉健さんとかは任侠映画でよかったんですよね。

(町山智浩)そうなんです。任侠っていうのは『仁義のある男』って書くんですね。漢字がね。でも、それは高倉健さんが出てた映画なんですよ。それは仁義を重んじて、礼儀を重んじる男が筋を通そうとするっていう話なんですね。で、はっきり言うとそういう任侠道っていうものを非常に賛美したものなんですよ。美しく、美しく。

(赤江・山里)うんうん。

(町山智浩)ところが菅原文太さんが出てた映画っていうのはそうじゃなくて、『そんなもの、嘘っぱちだよ!』っていう映画なんですよ。『任侠なんて、嘘っぱちだよ!所詮、暴力団じゃねーか!』っていう映画なんですよ。

(山里亮太)へー!

(町山智浩)『人殺し、犯罪者じゃねーか!』っていう話なんですよ。だからそういうことをズバッと言っちゃうような映画だったんですよ。実録ヤクザ映画路線と言われてるんですけども。まあ、深作欣二監督が確立した世界ですが。具体的にどういったものなのか?っていうと、いちばんわかりやすい例としてストーリーを言いますと、菅原文太さんが1972年に出たですね、『人斬り与太 狂犬三兄弟』というすごいタイトルの映画があります。

(赤江・山里)はい。

(町山智浩)狂犬三兄弟のうちの1人はですね、田中邦衛さんですが。で、菅原文太さんは狂犬三兄弟の中の兄貴分なんですけども。まあ、ヤクザのチンピラで。自分の入っている組と対立する組のですね、親分だかその幹部を暗殺します。命令されて。で、刑務所に入るわけですね。で、出てきたら出世していると思っているわけですよ。自分が。

(赤江珠緒)うんうんうん。

(町山智浩)したら、誰も迎えに来ないんですよ。出所してみても。で、出世もなにもなくなっていて。それで『どうしたんですか?』って組に帰って聞くと、『いや、お前が殺した、取った、狙った相手の組とは手打ちしたから』って言われちゃうんですよ。

(赤江珠緒)あっ、手打ちしちゃった。

(町山智浩)そう。『仲良くなっちゃったから、お前の存在自体困るんだよ』って言われちゃうんですよ。要するに仁義だと思って、親分のためにやったわけですよね。組のために。組のために命をかけてヒットマンになって突撃していったにもかかわらず、刑務所を出てみたら、『俺たち仲良くなっちゃったから』って言われちゃうんですよ。

(赤江珠緒)あー。用なしだと。

(町山智浩)用なしだと。で、具体的には、『お前、本当にいると困るから、殺すから』って言われて、処分されていくっていう話なんですよ。

(赤江珠緒)うわー、理不尽な・・・まあまあ、元々がね・・・

(町山智浩)理不尽な、そのヤクザ社会の現実を描いたのがこの人斬り与太っていう映画なんですけれども。要するにこの、菅原文太さんがやっていたのはそういう役なんですよ。

(山里亮太)へー。

(町山智浩)だから任侠映画じゃなくて、任侠否定映画なんですね。で、いま言った話を、ほとんど同じ話なんですけど。『仁義なき戦い』の1作目はほとんど同じ話ですよね。いま言った話と。ヒットマンとして命をかけて敵の幹部を撃ってですね、殺して刑務所から出てくると、自分は利用されていたってことがわかるっていう話なんですよ。で、上の方のやつらっていうのは、その親分っていうのは結局、ヤクザ世界に入っていても、実社会とあんまり変わらないんですね。上の方の人たちっていうのは。

(山里亮太)うんうん。

(町山智浩)要するに保身とお金のことしか考えてなくて。部下っていうのはただの道具だと思っていると。

(赤江珠緒)あー。駒としか見ていない。

(町山智浩)将棋の駒でしかないんですね。歩でしかないんですよ。っていう話が仁義なき戦いなんですよ。だからこのタイトル自体で勘違いする人も多いんですけど。菅原文太さんは仁義を信じてるんですよ。この映画、仁義なき戦いシリーズで。

(山里亮太)はい。

(町山智浩)ほとんど唯一、仁義を通そうとする人なんですけど。他が全部仁義なんか無視して、自分の保身と金儲けと出世のことしか考えてないんです。周りは。全部ヤクザは。で、その中でもう苦しんで苦しんで、きりきり舞いしていく男の辛さを描いたのが仁義なき戦いシリーズなんですよ。

(赤江珠緒)なるほど。

(山里亮太)そういう世界の、なんかドンパチドンパチしたこう、業界の人も憧れるような世界観だと思っていたら・・・むしろ否定してた。

(町山智浩)これは辛い話なんですよ。見ていて。だからなぜ仁義なき戦いシリーズがあれだけ当たったか?っていうと、菅原文太さんがかっこいいっていうよりは、むしろほとんどの中間管理職の人たちの立場を代表しているようなものですよ。

(赤江珠緒)はー!

(町山智浩)だから1970年代前半で、要するに高度成長期の終わりですけれども。非常にリアルだったと思いますよ。サラリーマンにとって。

(赤江珠緒)じゃあひとつの歯車として、組織の中で使い捨てられるっていう、そういう理不尽さみたいな。

(町山智浩)使い捨てられるっていう。そういう話なんですよ。だからリアルだった。だからヤクザ映画っていうのは、要するにヤクザが暴力をふるうだけの映画だろ?って思ったらとんでもない間違いで。非常に普遍的なテーマ、誰にでも当てはまるようなことを描いてたんですよ。仁義なき戦いっていうのは。

(山里亮太)へー!

(町山智浩)で、いくつかの構造があって。表面的には広島で実際にあった暴力団抗争をモデルにしているんですけども。その奥にもうひとつ、サブテキストと言われるものがあるんですね。奥の意味が。

(山里亮太)はい。

(町山智浩)で、特にそれがはっきりとするのは仁義なき戦いの3作目でですね、1973年の『代理戦争』っていう映画なんですよ。で、これ映画のいちばん頭でですね、こういう話が出てくるんです。日米安保条約の話が出てくるんですよ。で、1970年ぐらいに安保条約に反対してすごい学生運動があって、それが負けて。安保反対の運動が負けた後なんですけども。この映画が作られたのは。

(赤江珠緒)はい。

(町山智浩)で、この中で日米安全保障条約っていうのはいったい何か?っていう話がいちばん最初に出てくるんですよ。『仁義なき戦い 代理戦争』は。で、その頃、戦後の世界っていうのはアメリカの下にいる国と、ソ連の下にいる共産国との2つに大きく分かれたっていう話が出てくるんですね。で、ソ連とアメリカは直接は戦争しないわけですよ。そのかわり、自分の下にいる国同士を戦わせていたんだっていう話になるんですね。

(赤江珠緒)あ、東西冷戦のそれを、まさに。

(町山智浩)東西冷戦の話です。だから南北朝鮮だったり、南北ベトナムだったり、東西ドイツだったりするわけですね。いくつかの国が2つにわけられて。ソ連とアメリカ側に。それで対立するっていうことがあったんだと。時にはベトナムとか朝鮮みたいに殺し合いまでさせられていたと。同じ民族同士で。それが代理戦争なんだと。米ソ代理戦争なんですっていう説明が入るんですよ。最初に。

(赤江・山里)はー!

(町山智浩)で、そこから実際の広島の暴力団抗争の話になるんですね。1960年代はじめの。それはその、大阪の非常に大きな組織だった山口組と、もうひとつの山口組と対立する組がありまして。その2つが広島で別々のヤクザグループを互いにバックアップして代理戦争させていたっていう実話が描かれるんですよ。だから、これは実際のヤクザの代理戦争であるとともに、その当時の冷戦の代理戦争も同時に描くっていうすごいことをやってるんですよ!

(赤江珠緒)なるほどー!規模は違えど、構造は一緒なわけですね。

(町山智浩)一緒なんですよ。非常に政治的な内容になってるんですね。で、その中で要するにどうやって生きのびるか?生きのびるためには大きな力の下につくしかないわけですよ。ところがでも、大きな力の下につくと、ついたでまた戦争をさせられるわけですよ。そのジレンマみたいなものが描かれていて。当時の日本とか世界の多くの国が置かれていた状況っていうものを、ヤクザの抗争に象徴させていた映画なんです。

(山里亮太)へー!

(町山智浩)だから非常に深いんですよ。で、仁義なき戦いシリーズっていうのがすごく深いのは、とにかく何度も何度も広島の原爆ドームが映るんですね。で、結局これはなにを言おうとしてるのか?仁義なき戦いっていうのはなにを言おうとしてるのか?ってことを広島の原爆ドームに代表させているわけですけれども。要するにヤクザの人たちは、自分たちの抗争のことを『戦争』って呼ぶんですよ。

(赤江・山里)はい。

(町山智浩)で、ヤクザのその構成員たち。実際に戦わされる構成員たちは『兵隊』って呼ばれてるんですよ。戦争の話なんですよ。これ、実際に。

(赤江珠緒)なるほど。

(町山智浩)で、要するに戦争っていうのは第二次世界大戦があったわけですけれども。その時に日本人たちの多くが『鬼畜米英、アメリカ人を殺せ!』って言われて。で、『一億玉砕、アメリカ人を殺して自分も死ぬんだ!』って言われて、逆らっちゃいけないと。それで特攻隊とかをやらされてたわけですけれども。終わってみたら、どうなったか?アメリカの下につきましたよ。日本は。ねえ、おんなじじゃないですか。さっきの話と。

(山里亮太)そっか・・・

(町山智浩)で、『アメリカをやっつけて、お前も死ね!』って言われた人たちは、じゃあ何のために死んだのか?ぜんぜんわからないっていう話が仁義なき戦いなんですよ。しかも、それをやらせた、トップにいた戦争の親玉たちっていうのは、自分たちは絶対に戦争に行かない。で、この仁義なき戦いシリーズの山守組の山守組長っていうのは金子信雄が演じてるんですけども。実在の人物なんですけども。モデルは。最後まで死ななくて、仁義なき戦いの公開時も生きてたんですよ。ほとんどが死んだのに。関係者が。

(赤江珠緒)はー・・・

(町山智浩)いっちばん悪いやつは、全く暴力もふるわずに生き残ってるんですよ。だから、おんなじなんですよ。で、こういうことを言うんですね。金子信雄扮する山守組長っていうのは。『僕は暴力嫌いなんだよね。僕は1回も人を殺したりしたことないし』って言うんですよ。自分の配下の兵隊たちにはもう、大量に殺させて。殺しあわせているのに。

(赤江珠緒)腹立ちますね。

(町山智浩)でも、政治家って全員そうでしょ?人殺しした政治家っていないわけですよ。戦場に行った政治家っていないんだけども、実際に戦争を起こすのは政治家ですよ。で、その間に挟まれるのが、若くて死んでいく兵隊たちと、悪い親分たちの間に挟まれるのが菅原文太さんなんですよ。っていう映画なんですよ。

(赤江・山里)はー!

(赤江珠緒)この映画は、その3作目でね、代理戦争っていうのがテーマで出てきてますけれども。もう最初から、そういった社会的なことを盛り込んでいこうとして作られた映画だったんですか?

(町山智浩)これはもう、深作欣二監督と脚本の笠原さんがもうそういうことで。笠原さんはその戦前に対してのすごい思いがあって。深作欣二さんは戦争が終わった時にまだ子どもだったんですけども、それまで『アメリカは敵だ!』って言っていた大人たちがコロッとアメリカ側に寝返るのを見て、『なんだ、これは!?』と思ったみたいですね。それまで『戦争でみんな死ね!』って言っていたのに、『平和がいいね』とかコロッと言うわけですよ。大人たちが。

(赤江珠緒)うんうんうん。

(町山智浩)『なんてインチキなんだ、大人は!』って思った気持ちがずっと深作欣二さんの映画には、ずっとあるんですね。だからその、仁義なき戦いシリーズっていうか菅原文太さんの映画のほとんど象徴的なのは、任侠映画っていうのは敵の悪いボスをやっつける話ですよね。大抵ね。

(赤江・山里)はい。

(町山智浩)ところが文太さんの映画の敵っていうのは自分の組の組長なんですよ。最大の敵は自分の組の組長で、しかも倒せないんですよ。最後まで。どんなことがあっても。だからこれ、『組のために死んでくれるか?』とか言われるんですけど、これ、『国のために死んでくれるか?』って言われて死んでいったんですよね。戦争では。

(赤江珠緒)そうですね。

(町山智浩)だから、戦争中の日本っていうのはヤクザの組とまったく同じ心理状態だったと思うんですよ。そういう映画なんですよ。

(赤江珠緒)なるほど。

(町山智浩)だからね、ものすごく深いだけじゃなくて、菅原文太さんっていう人を象徴してるものっていうのはそういう中で翻弄される庶民でもあるんですね。ヤクザでありながら。で、そういうキャラクターがどんどん強くなっていくんですよ。菅原文太さんは映画人生を通して。

(赤江珠緒)うん。

(町山智浩)ちなみに仁義なき戦い、いちばん悪いやつはね、金子信雄の下について生き残りばっかり考えている田中邦衛です。はい(笑)。田中邦衛さんがズルくてズルくてどうしようもないんでね。

(赤江珠緒)(笑)。田中邦衛さんが演じた役ね。そうそうそう(笑)。

(町山智浩)演じた役ですけども。僕、もうこの田中邦衛さんにはね、『誠意ってなんだろうね?』って聞きたくなるんですけど。

(赤江珠緒)(笑)

(町山智浩)それは『北の国から』ネタですが。

(山里亮太)違う田中邦衛さんを(笑)。あなた、数年先には北の国でいいことするのに・・・と。

(町山智浩)そうそう。でね、仁義なき戦いを見てると、北の国からのあのシーンはね、なんかすごくダブって見えて面白いんですけど。はい。

(赤江珠緒)(笑)

(町山智浩)その後、『トラック野郎』に行くじゃないですか。菅原文太さんは。あっちはコメディーなんですけど、でもね、文太さんのキャラクターっていうのはおんなじなんですよ。たとえばね、トラック野郎の7作目でね、『突撃一番星』っていうのがあるんですね。これ、文太さん扮する桃次郎が怪我人を病院に運ぼうとするんですけど。その病院がどこも面倒くさがって、治療拒否をするんですね。収監拒否をするんですよ。で、文太さんが怒ってですね。『この医者どもの親分はどいつだ!?』って言うんですよ。

(赤江珠緒)うんうん。

(町山智浩)すると、『それは日本医師会会長じゃないですか?』って言われて、『わかった。そいつの家に行く!』っつって。当時の日本医師会は実際にその患者をたらい回しにして治療拒否してるんで有名だったんですけども。悪名高かったんですが。その当時の日本医師会の会長の家に行って、そいつをぶん殴るんですよ。武見会長を。文太さんが。で、その武見会長を演じてるのが金子信雄さんなんですよ!

(赤江珠緒)うわー!そうか。

(町山智浩)おんなじじゃん!っていうね。

(赤江・山里)へー!

(町山智浩)そういうところがね、よかったですね。で、要するに金子信雄扮する山守親分を、何度も菅原文太さんは『あいつがいちばん悪いんだ!』って言って拳銃を持って突きつけてですね、『山守の親分、弾はまだ残っちょるがよ』って言うんですけど、結局撃てないんですよ。そこもなんかね、すごく現実的なんですよ。いちばん悪いやつは最後まで生きていて、討てないんですよ。

(赤江・山里)へー!

(町山智浩)で、文太さんは最後まで、戦っても勝てない敵と戦い続けるっていう役をやっていて。実は文太さんの映画でいちばん文太さんに近いのは、映画じゃなくて『獅子の時代』っていうNHK大河ドラマなんですよ。

(赤江珠緒)ええ、ええ。

(町山智浩)あのね、文太さんは『朝日ソーラーじゃけん』とか言ってたから、広島の人だと思っている人が多いんですよ。

(山里亮太)そうですね。

(町山智浩)でもあの人、本当は仙台出身なんですよ。で、仙台一高出て、早稲田の法学部に入っている、実はインテリなんですよ。

(赤江珠緒)そうなんですってね。なんか新聞部で井上ひさしさんの1個上だっていうね。

(町山智浩)ものすごく頭のいい人なんですけど。でもそういうキャラって出てこなかったんだけど。その映画では。獅子の時代だけでは、本当に彼は東北弁でしゃべるんですよ。東北出身者として。で、獅子の時代って山田太一さんが書いた話で。大河ドラマって政治家とか軍人ばっかり主人公で、歴史の勝者ばっかりじゃないか。負けた側の、勝てなかった庶民の話もやりたいってことで始めたのが獅子の時代で。これは菅原文太さんがですね、会津藩の武士なんですね。

(山里亮太)はい。

(町山智浩)で、会津藩っていうのは会津戦争でもって明治政府に弾圧されるんですけども。で、その中で会津藩の人が『やっぱり自決しよう』って日本人の悪い癖で言うんですけど。『そうじゃない!死んだらダメだ!生きて、戦い続けるんだ!』って文太さんは言うんですけども。その言った通りに明治政府のいろんな庶民に対する弾圧と徹底的に戦っていくっていう話なんですよ。文太さんが。

(赤江珠緒)はー!いや、でもこうやって聞くと一貫されてますね。文太さんのその、たしかに。

(山里亮太)上の人と戦う。

(町山智浩)そう。で、最後はその明治政府による自由民権運動の弾圧の中で、彼が戦っていくところで獅子の時代は終わるんですけど。最後のナレーションは『彼の死体は見つからなかった』っていうナレーションなんですよ。『その後、いろんな形で政府による庶民の弾圧があった。それに対して庶民が抵抗して戦うと、その場で文太を見たというものがいるという。どこに行っても庶民が戦う時には彼がいる』っていうナレーションで終わるんですよ。

(赤江珠緒)へー!文太さん、そのままの人生ですね。

(町山智浩)だから、これ『文太』っていうのは役名じゃなくて。本当は銑次って役名なんですけど。ドラマの中では。つまり、彼はものすごい権力に対して戦い続ける男の象徴として描かれてるんですね。獅子の時代では。だから本当にそういう人だったんで。だから亡くなるまでもですね、平和憲法を守る会とかで発言したりですね。原発問題についても言ってますし、特定秘密保護法にも反対する集会とかでも発言しててですね。本当にそういう人だったんですね。

(赤江珠緒)なるほど。本当、反骨の人だったんですね。

(町山智浩)徹底して戦い続けた人ですね。

(赤江珠緒)あ、お時間きてしまいました。最後にね、曲を聞いてお別れしたいと思います。町山さん、お願いします。

(町山智浩)最後はですね、この間、やはり亡くなったジョニー大倉さんの歌でですね、菅原文太さんと共演した『総長の首』の主題歌で『夕陽に走れ』をお聞きください。ということで。

(赤江珠緒)町山さん、ありがとうございました。

<書き起こしおわり>

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