サンキュータツオ調査 ファンが語るTHE ALFEEの不思議な魅力

サンキュータツオ調査 ファンが語るTHE ALFEEの不思議な魅力 東京ポッド許可局

サンキュータツオさんがTBSラジオ『東京ポッド許可局』の中で、THE ALFEEについて話していました。アルフィーのファンに調査したその魅力について語っています。

(サンキュータツオ)あの、報告いいですか?夏にね、日比谷公会堂でアルフィーの話をしましたよね。THE ALFEE論。で、あの後、僕いままでアルフィーさんのことを意識せずに生きてきたんで。

(マキタスポーツ)意識したでしょ?

(サンキュータツオ)いや、だからマキタさんによって割とアルフィー気になったんですよ。そいで、いろんな人に『アルフィーのこと、どう思う?』みたいな話を聞いていたんですよ。あなたの中のアルフィー、どうなの?って。俺は単なるロックバンドみたいなイメージだったの。単なるって失礼ですけど。

(マキタスポーツ)ええ。

(サンキュータツオ)いや、ずいぶん息長いな、みたいな。僕、音楽全般わかんない人だから。で、聞いているうちに、ちょっと知り合いですっごいアルフィーファンがいて。

(マキタスポーツ)いましたか。

(サンキュータツオ)まあこのTBS局内に・・・

(プチ鹿島)見つけちゃいましたか。

(マキタスポーツ)アル中ですね。

(サンキュータツオ)アル中(笑)。アル中って言うんですか?

(プチ鹿島)アル中って言うんですよ。アルフィー突然です。

(サンキュータツオ)それで、魅力を教えてくださいって言ったら、ものすごいメールをくださったんですね。で、ちょっとアルフィーの魅力、僕すっごい面白かったんで。読んでもいいですか?

(マキタスポーツ)どうぞ。

(サンキュータツオ)『彼らの魅力。一言でいうと、音楽で食っていくために天才が持てる力の100%を投じて、プロフェッショナルに大衆が求める面白そうなものを提供し続けているからでしょうか。面白いことに、アルフィーを見ていると、1.自分が自分がという自我がない 2.自分たちはこういう音楽性だとかがない 3.ミュージシャンとしてという気負いがない 4.大御所なのに隙だらけ つっこみを許すという。高見沢さんがあり得ないくらいうっかりなので、そこが見逃せない 5.ミュージシャンとしてはあり得ないくらいなんでもある たとえば、ライブでコントをやったりします』。

(マキタスポーツ)うん。そうなんだって。

(サンキュータツオ)『あと、古くはアルフィーVSとんねるずで武道館で卓球をしたり。高見沢さんが生ダラで闘牛したり。訳のわからない企画に参加してみたりという点があり、見ていて飽きない。ちなみに私のハマった過程というのが下記です。きっかけは高校生の時にアルフィーのニューヨークライブをBSで見たことです。3人が横一列になって演奏をする。3人がそれぞれボーカルをとって歌う。しかもシングルとかメインの曲を歌う人が左端のおっさん』。

(マキタスポーツ)そう。真ん中じゃないよね。

(サンキュータツオ)『右の人の衣装がおかしい。右の人のギターの形状がおかしい。アコースティックからJ-POP、ハードロックからプログレまでやっている。しかもこれらの行為をニューヨークでやっていた。エンターテイメントに触れたことのない高校生だった私は、なんだこれ!?となりました。娯楽といえば、部活かカラオケかテレビぐらいしかない地域に育った高校生は、あらゆる娯楽の形を一気に提示されました。明らかにまじめに音楽だけやっている人はやらないライブだった。そこで興味が出たので、とりあえずリサーチのために中古で全部のCDアルバムを買い、全部聞いたところ音楽性がバッラバラでプログレ、アコースティック、ハードロック、打ち込み、ダンスミュージックなどがアルバムに混在。たぶん他のバンドだと音楽性の違いで解散となるところ、音楽性の違いがあるからとりあえず全部やってみた、みたいなバンドなんだろうという印象でした』。

(マキタスポーツ)うん。

(サンキュータツオ)『また、ちょうどシングルのプロモーションで出ていたテレビ番組のしゃべりがとんでもなく面白く、芸人さん並でしたので度肝を抜かれたのを覚えています。そうこうしているうちにCDが出るか出ないにかかわらず、なんか年に80本くらいライブをやっていると聞き、有り金をはたいて東京までライブを見に行きました。たぶんクリスマスのライブだったので、高見沢さんが奇抜なコスプレ、その時はデカい羽根の生えた天使、をして空中を吊りロープでタッキー並に舞いながらギターを弾いたり。ちょうどサルティンバンコが日本に来た頃だったのですが、桜井さんが「マサルティンバンコ」という大仕掛けのマジックショーをやったり・・・』

(プチ鹿島)いいですねー。いいですねー。

(サンキュータツオ)『坂崎さんのMCが落語家のようだったりして、バカでベタなエンターテイメントがそこに全部あったのを発見したのです。そのライブを見て、この人たちすげーな!面白いこと全部ぶっこんでくるな!と思ったのです。いろいろ調べていくと、面白伝説なども多く、またその伝説が日々増えていくし、活動の中でいつも予想の斜め上の面白さを提供するので、自分が知らないところで面白いことが起こった時に見逃すのが嫌だなと思わせる。ということで、長くなってしまいました。すいません』ということで。まあ、10月25日の東京国際フォーラムはもう行くという話でしたけどね。すごいね!

(プチ鹿島)これ、ものすごい情報量、文字量いただきましたよ。

(サンキュータツオ)だからこの方はそもそも・・・

(プチ鹿島)僕らでこれ、新書を作りましょう。

(サンキュータツオ)僕らのものにしちゃいけませんけど(笑)。そもそもね、カルチャー度の高い、割といろんな・・・僕らのことを知っていたくらいの人ですから。この人がアルフィー好きってちょっと意外だったんですよ。

(プチ鹿島)いわゆる、ちょっとスカしているね。ザ・真ん中・・・

(サンキュータツオ)だから、どメジャー好きってなんで?みたいな。いや、なんかアルフィーもわかっている私、みたいなことなのかな?と思ったら、ぜんぜんそうじゃなくて。いまみたいなお手紙の内容だったので。

(プチ鹿島)ちょっと読んだだけで、もうすごく愛が詰まっている・・・

(サンキュータツオ)俺、むちゃくちゃ興味がわいて。これで。俺、ぜったい行ってやろう!と思いましたよ。

(マキタスポーツ)いやー、僕もますます行きたくなりましたね。

(サンキュータツオ)っていうかこれ、俺らが目指す道ですよね。その、なにをやっているかわからないグループみたいな。

(マキタスポーツ)でも、僕らはまだ我々が本位じゃないですか。アルフィーはやっぱりお客様本位ですよね。観客本位を徹底しているってことを言いたいわけですよね。

(サンキュータツオ)プロができるエンタメを全部やっている。

(マキタスポーツ)やってるってことでしょ?だからその、イオンモール化なのか、ファミレス化なのか、そのニーズがあればそこに磨いたものをね、全部そこに提供するっていうことじゃないですか。高見沢さん有名な話で、面白いですよね。あの人。結構うっかり屋さんで。靴の中にカセットテープが入って履いてたんですって。

(サンキュータツオ)は!?

(マキタスポーツ)あのね、大事なマスターテープかなんかを録音したものが無い!無い!っつってたんだけど、自分の履いている靴の中に入っていたんだって。

(サンキュータツオ)どういうこと?それ(笑)。いや、メガネを頭にかけていたとは訳が違いますよ。

(マキタスポーツ)ぜんぜん訳が違う。それを、お三人が爆笑しながら話している。この間、JALの飛行機の中で聞いたんです。

(サンキュータツオ)JALの飛行機でなにやってんの!?

(プチ鹿島)またJALの飛行機の中でアルフィーの番組があるって・・・

(サンキュータツオ)えっ?アルフィーって3人揃って番組やったりしてるの?

(マキタスポーツ)それが、40周年のアニバーサリーで。3人が揃ってしゃべるっていうJALの企画でやっていたやつなんですよ。で、往年のヒット曲とかを全部流しながら、こうだったね、ああだったねみたいな話をしていて。それが軽妙で面白い!

(サンキュータツオ)だからさ、これさ、ご本人にもしかして『自分の肩書なんですか?』って言われた時に、なんて言うんだろうね?やっぱり『ミュージシャンです』って言うのかね?

(マキタスポーツ)どうだろうね?

(サンキュータツオ)『アルフィーです』って言うのかね?俺は音楽の人って思っていたけど、本人としてはもしかエンタメの人間と思っているかもね。肩書論ですよ。これ。ちょっと興味わいた、俺。

(マキタスポーツ)突っ込んだ話で言うと、田辺エージェンシーにいたんですよ。この人たち。

(サンキュータツオ)ええっ!?そうなの?

(マキタスポーツ)そうなんですよ。いまは、独立事務所で。

(サンキュータツオ)じゃあ芸人さんじゃないですか。ほぼ。

(マキタスポーツ)いや、芸人さんですし、その田辺さんね。会長、いらっしゃいますけど。が、タモリさんとかに、たとえば今日のタモリというものを作っていくに当たっての帝王学っていうのがあったと。で、タモリさんはぜったいにお昼の顔なんてなりたくなかったって。いまでいうあのポジションとかに、笑っていいともを何十年も続けるようなああいうことをやっぱり最初はやりたくなかったんだけど。どうも田辺さんが『タモリ、そうじゃないぞ』ということで説得したという話があるんです。

(サンキュータツオ)じゃあもしかしたら、その田辺さんがアルフィーのお三方に帝王学を?

(マキタスポーツ)で、そう。帝王学がなんかあったんじゃないか?と。ただ単に達者なアーティストでいるとか、自分たちのアーティスト性とかじゃなくて、観客本位であることとか、みたいなことが。俺、だからそれ裏とりたいんです。

(サンキュータツオ)いや、俺だからちょうど今年の頭に高見沢さんがTBSのラジオでね、自分たちの歴史を振り返るみたいなのをやっていて。えっ、こんなことをやっていたの?っていうのをちょっと衝撃だったんですよ。それでなんか引っかかってたんで。なんかいろいろいま、つながり始めてきて、面白いなと思いました。ね。みなさんもアルフィーに注目ということでね。

<書き起こしおわり>

[関連リンク]マキタスポーツが語る THE ALFEEの不思議な魅力

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