山里亮太 園子温監督作品『地獄でなぜ悪い』の感想を町山智浩に語る

町山智浩が語る 切り抜きの帝王 みうらじゅんのスクラップブック たまむすび

南海キャンディーズ山里亮太さんがTBSラジオ『赤江珠緒たまむすび』で映画評論家町山智浩さんに園子温監督作品『地獄でなぜ悪い』を見た感想を語っていました。

(赤江珠緒)それでは、『アメリカ流れ者』のコーナー。映画評論家の町山智浩さんにお話を伺いましょう。アメリカ カリフォルニア州バークレーのご自宅からお電話です。もしもし、町山さん。

(山里亮太)もしもーし。

(町山智浩)はーい。流れ者でーす。

(赤江・山里)(笑)

(赤江)本当に、なんちゅうタイトルをつけてるんですか?

(町山)これ、英語になおすと『エグザイル(EXILE)』ですよ。流れ者って。

(山里)あっ!そうなんですか!

(赤江)エグザイルなんだ!

(町山)エグザイルですよ。エグザイルっていうのは、居場所がなくなって逃げている逃亡者とかそういう意味ですよ。

(赤江)へー!

(山里)ちょっと・・・どうしたんですか?ご自分と真逆の名前をつけて。

(町山)いやいや(笑)。ある事情で私も・・・アメリカに来たのはそういう感じなんで。すいませんが。

(山里)こっちのエグザイルよりも本当の意味でのエグザイルは町山さんですね。

(町山)本当のエグザイルですよ。僕、本当アメリカ中を転々と・・・本当に転々としてたし。一時。あの、住むところがなくて。

(山里)アメリカに行く理由も私たち聞いてびっくりしましたからね。日本を逃げなきゃいけなくなって。

(町山)亡命者ですから。

(山里)町山さん、『地獄でなぜ悪い』見ましたよ!

(町山)あ、どうでした?

(山里)めっちゃくちゃでした。すごい面白かった!

(町山)あれ、本当ですからね。

(山里)あれがね、実話が元だっていうのがすごいんですよ。ここが園(子温)監督が体験したところなんだと思うと、とんでもないな、これ!って思いながらも。まあ、堤真一さんとか面白いんですよねー!

(町山)あ、面白いでしょ?久々にあの人、本当にアクションやれたと思うんですよ。最近、結構アクションなかったですからね。

(山里)そうですよね。落ち着いた役だったり。殺陣がまあ、すごいし。あのね、堤真一さんの顔芸が、まあ面白い!

(赤江)ああ、そうですか!

(町山)なんかね、ヤクザなんだけどアイドルが好きっていう、ちょっと変態チックな役なんですよ。堤さんが。

(山里)で、もうあと最後の戦闘シーン、乱闘シーンなんかもう、すごい!ズバズバ人がぶっ飛んでぶっ飛んで。血まみれの中でね。

(町山)でもみんな、楽しそうなんですよね。

(山里)そう!

(赤江)友近さんも楽しかった!って言ってたんでしょ?

(山里)友近が楽しかった!って言ってたのもわかる。

(町山)これね、見てるとだんだん悔しくなってくるんですよ。撮っている人がいちばん楽しいだろうなっていう気持ちになってくるんですよ。見てる人より。

(山里)そうなんですよね。

(赤江)ああ、そういう映画なんだ。

(山里)映画に愛を捧げた人間が楽しそうに、狂った場所で映画を撮れている幸せを感じながらね・・・

(町山)うらやましい!って気持ちになってくるんですけどね。

(山里)あと、町山さんの大好きなブルース・リーの要素も入っていてですね。

(町山)そうそう。最初の方はね、死亡遊戯の格好をしてるんですけど、途中からドラゴン怒りの鉄拳に変わっていくとかね。

(赤江)そうなんだ。そういうオマージュもあって。

(町山)そういうマニアックなことやってますけどね。

(山里)いや、面白かったです。ありがとうございました。

(町山)はい。あ、暴力団の組長の娘に手を出して拉致されちゃう話があるでしょ?

(山里)はい。星野源さんが。

(町山)あそこ、本当に怖がっているじゃないですか?あれは本当ですから。あれは園子温監督が本当に怖かった時の気持ちを表現してるんですよ。

(山里)死ぬかと思った。殺される直前まで行ったという。

(町山)そう。やっちゃって、うわー!っていう時なんですよ。だから超リアルなんですけどね。

(赤江)うわー!これは見なければいけませんね。

<書き起こしおわり>

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