高橋芳朗さんがTBSラジオ『タマフル』にゲスト出演。今回は『打ち上げコンサルタント』という肩書きで『打ち上げは最高!』特集を放送。その中で、コンサルタントとなる前の『打ち上げ泥棒』時代の数々の犯行を語っていました。
(宇多丸)まあ、その打ち上げがいいっていうのはね、みなさん体感的に分かっていると思うんですけど、その高橋先生がですよ、打ち上げコンサルタントをやられる前はですよ、ちょっと人聞き悪いですけど、泥棒。打ち上げ泥棒だったっていう・・・(笑)
(高橋芳朗)そうですね。まあ、さっきからちょろちょろ話でてますけど、元々[チームア↑コガレ]がすごく強いんですよ。
(宇多丸)まあ、いろんな才能を持った人が。
(高橋芳朗)チームア↑コガレ、もうちょっと言えば、みんなで何かを成し遂げるア↑コガレ。
(宇多丸)まあ、結構なことですよ。これは。
(高橋芳朗)でも、普通に生活してたら、なかなかそういう感動を得られる機会って無いじゃないですか。
(宇多丸)そんなことはないよ!あなたが音楽ライターで、家でカチャカチャカチャってやってさ、巻き戻したりして。それ、やってるから。
(高橋芳朗)(笑)だから、個人で仕事してるからっていうのもあるけど、なかなか僕はそういうところにね、感動を得られる機会がなかったんですね。で、そんなことから身の回りで、みんなで何かを成し遂げたイベントがあると、ついついそこに忍び込んでは・・・
感動の打ち上げ現場に忍び込む
(宇多丸)『忍び込む』っていうと人聞き悪いけどね、音楽ライターだから当然ライブの打ち上げとかに行く機会は、当然あるわけですよね。直接は関わってなくてもね。
(高橋芳朗)で、その末席に紛れ込んで、感動を勝手ながら共有されていただくというか。
(宇多丸)まあ、呼んでるんだから別にそれは結構な話なんだけど、あなたの場合、何ていうの?『やったー!カンパーイ!』最初の乾杯、みんなやり遂げた同士を讃え合うような、『やったなー!カンパーイ!』ってこう、肩抱き合ったり。そこにいるんですよ!
(高橋芳朗)(笑)
(宇多丸)で、カンパーイ!カンパーイ!ってやってたら、んっ!?っていうさ。『お前、何もやってねーだろ!?』みたいな。
(高橋芳朗)そう。それをですね、宇多丸さんに見つかったのが1999年のB BOY PARKっていうHIPHOPの夏のイベント・・・
(宇多丸)昔だなー!もうだって14年前ですけどね。
(高橋芳朗)そこで宇多丸さんに見つかって、『お前、何やってんだ!?』って。『お前、何もやってねーくせに、何でスタッフと肩くんで泣いてるんだ?』っていう。
(宇多丸)(笑)見咎められたんですねー。
(高橋芳朗)そうなんです。
(宇多丸)これ、ちょっと説明が必要で。B BOY PARKね、毎年やったりやらなかったりアレですけど、この年ははじめてちょっと巨大化した年なんですね。で、僕、ライムスターとかZEEBRAとか、そういうラッパーとかも含めて結構関わって。あと、MCバトルをはじめてやったりとか。古川(耕)さんもね、審査員で参加してもらった。あの、要ははじめての試みをやってみんな不安だったし、夏中もう全てを犠牲にしてやったんですよ。その結果、その年はもう大成功に終わって。もう何て言うのかな?俺、生涯出た打ち上げ、いろいろ打ち上げ出てますけど、あれやっぱり最高峰級だと思うんですよね。
(高橋芳朗)でしょ?
(宇多丸)全員泣くのも分かるぐらいの感じだった。(打ち上げ会場)HARLEMですよ。今も忘れもしない。あそこでカンパーイ!ってやってて。だからこそ!誰が参加してて誰が参加してないかには敏感だった(笑)。
(高橋芳朗)(爆笑)バレましたか。
(宇多丸)っていうかね、ヨシくんが怪しい動きしてんなーっていうのは、ちょっとマークしてたんだよね。あいつ、怪しいなと。紛れ込んで来て、泣くんじゃないかな?と思ったら、案の定だ!ってなった。まあまあ、それがきっかけで。
(高橋芳朗)それでずっと打ち上げ泥棒を繰り返してたんですよ。
(宇多丸)繰り返してた(笑)。もう、最近も聞きましたよ。『ザ・トップ5』、このTBSラジオのザ・トップ5の、打ち上げに出る権利はあるんだけど。ヨシくんは。合同のじゃなくて、曜日別の、他の曜日の打ち上げに出てやがったって聞いて。で、その写真も見たのよ。したらその、席の真ん中にいて、ニコニコしてるわけ。これ見て、この野郎!またドロを繰り返しやがって!と。
(高橋芳朗)そこの場で、はじめて『打ち上げ泥棒だ!』って言われたんです。打ち上げ泥棒っていうフレーズが出て。
(宇多丸)お前は打ち上げ泥棒だ!って。
(高橋芳朗)14年に渡って盗み続けた・・・
(宇多丸)大怪盗じゃないですか!かっこいいね、なんかね。
(高橋芳朗)これ、ついにバレてしまったんです。
(宇多丸)そうですか。そうですか。犯行が発覚したという。
(高橋芳朗)でもこれも、泥棒をしたのは本当に申し訳ないと思うんですけど、でも打ち上げの成功を強く願う結果でもあるんですよ。
(宇多丸)ええっ?成功を?どういうこと?
(高橋芳朗)ちゃんと打ち上がってるかな?っていう。
(宇多丸)まあ・・・まあまあ、楽しんでいただいたのは何よりですよ。
(高橋芳朗)心配なんですよ。
(宇多丸)まあ、そこはあんまりちょっと・・・あんまり納得しづらいですけど。まあまあ、いいや。で、打ち上げ泥棒がバレちゃったと。で、そっから(打ち上げ)コンサルタントになったと。
(高橋芳朗)そうですね。
<書き起こしおわり>