ジェーン・スー補講 アラサー女子の『小さな女の子』

ジェーン・スーが語る 30代後半男女の恋愛と結婚を維持するコツ 高橋芳朗HAPPY SAD

ジェーン・スーが語る 30代後半男女の恋愛と結婚を維持するコツ
TBSラジオ 高橋芳朗HAPPY SADでジェーン・スーさんが語っていたアラサー女子シリーズ。第二回登場『アラサー女子の中の小さな女の子』を語った後、Podcastで補講的なトークをされていた部分を書き起こしています。

(川瀬良子)そして、ジェーン・スーさんです。

(ジェーン・スー)よろしくお願いします。

(高橋芳朗)HAPPY SADでは毎回グッドフレンズというコーナーでゲストをお招きして、各ゲストの方にテーマを持ち込んでいただいて、3曲選曲してもらって、トークしてかけるみたいな形をとってるんですけど、ジェーンさんの場合はテーマが『アラサー女子』・・・

(ジェーン・スー)そうなんです。『アラサー』ってね、もう結構古い言葉なんじゃないの?なんて思っていると思うんですけど、まあ『未解決事件』みたいなもんですね。

(高橋・川瀬)(爆笑)

(川瀬良子)出た!もう破壊力ありますね。『未解決事件』!

(ジェーン・スー)みんなね、笑っているけど笑いごとじゃないよ!本当に。ちゃんとやってこう!

(川瀬良子)ちゃんとやってきます!

(高橋芳朗)それでね、ジェーンさんが一回目登場していただいて、もうすっかりね、女子のハートを・・・

(川瀬良子)心、わしづかみです。

(高橋芳朗)女子どころじゃないか。もう男子もひっくるめて、リスナーのハートをガッツリ掴んでしまってですね、今回第一回目のポッドキャストには最適なゲストなんじゃないかということでお招きして。

(川瀬良子)会いたくて仕方なかったですよ。

中年こじれ島

(ジェーン・スー)いやいや、だから本当に。(番組に)2回出させていただいた中でお話させていただいたんですけど、自分の中でいろんなものの折り合いをちゃんとつけていかないと、いわゆるアラサーと言われる時に、40近くなった時に結構大変だよってことで、その大変な人たちが住んでいるところを仮に『中年こじれ島』と呼びまして・・・

(川瀬良子)1回目でね、そのフレーズが・・・

(ジェーン・スー)過酷な島だよと。誰も助けてくれないし、憎みあうばかりで。

(川瀬良子)憎みあっちゃう(笑)。

(高橋芳朗)あの、『カニバリズム』という言葉を。

(ジェーン・スー)そうです。そうです。もうね、助け合うとか愛しあうじゃないんですよ。『喰い合う』っていう。で、結構島が人数的にもいっぱいいっぱいだから、川瀬さんみたいな素敵な女性は、ちゃんとアラサーの時に自分自身のいろんな気持ちと向き合って、この島には来るなよっていうために、『こんな気持ちの時にはこんな曲どうなのよ?』みたいな感じで持って来てみました。

(川瀬良子)うーん。

(高橋芳朗)そう。だから『中年こじれ島には来ない方がいいですよ』ってジェーンさんは川瀬さんに警鐘を鳴らしてるのに・・・

(ジェーン・スー)そうですか?

(高橋芳朗)そうですよ。川瀬さんはでも、どんどんどんどん・・・むしろ惹かれてってるぐらい。

(川瀬良子)もうなんかね、ちょっと魅力も感じちゃうんですよ。『なんか楽しそう!』みたいな。

(ジェーン・スー)いや、楽しいから「来ちゃダメだ!」って言ってるんじゃない!

(高橋・川瀬)(爆笑)

(ジェーン・スー)本当に。楽しくなければ、追い詰められていっていろんな社会的にそっちの方がいいとされている選択も選べると思うんですけど、いかんせんこっちが楽しいんで、この祭りが終わんないんですよ!

(高橋・川瀬)(爆笑)

(高橋芳朗)もう、ずっと太鼓が鳴り続けてる。

(ジェーン・スー)ヤバイ。ただ、この祭りを始めてしまうと、本当に川瀬さん(趣味:野菜作り)じゃないですけど、『自給自足は野菜だけじゃないよ』みたいな。

(高橋・川瀬)(爆笑)

(川瀬良子)出ました、名言!メモっとこう。

(ジェーン・スー)いやいや、メモっちゃダメだって!

(高橋芳朗)そうそう。分かってないなー。ダメダメダメ!「出ました、名言!」って言ってる時点でダメだって。

(川瀬良子)ダメですか?

(ジェーン・スー)私の言葉を(脳の)海馬に刻まないでください。どんどん忘れていって!

(川瀬良子)でもね、3日に1回思い出しちゃう・・・

(ジェーン・スー)ダメ!川瀬さん、ダメ!

(川瀬良子)今日もね、『未中年』って言葉が出たじゃないですか。これね、今はじめて聞いた方もいると思うので改めてご説明、いいですか?

(ジェーン・スー)番組の中でもご説明したんですけど、『未中年』っていうのはいわゆる、『未成年』ってあったじゃないですか。18・19ぐらいで「私はもう大人なのに!」って言いながら、「いやいや、あなたまだ未成年だから・・・」って親に言われて、何をやるにも親の許可が必要だったりとか、いろいろ社会的責任がまだ取れないよって言われている歳ですよね。で、あれと同じでアラサーの35ぐらいまでかな?個人差があると思うんですけども。というのは、『中年』っていうところにまだ着地が出来ていない『未中年』。『中年に非ず』・・・それじゃ『非中年』になっちゃいますね(笑)。

(高橋・川瀬)(爆笑)

(ジェーン・スー)まだ中年じゃないよっていう、『未だ中年に非ず』ってことで、そういう人たちっていうのは、自分の未成年の時と同じで、いろんな思いがあって、自分で決着つけられないような心の動きがあったりするけど、非常に瑞々しくて、儚く記憶に残る経験が出来る時期なので、存分に頑張って、エンジョイした方がいいですよっていう。ただ、大人だと思ったら大間違い!お前らまだ、未中年!

(川瀬良子)ちょっと思っちゃうころですよね。『いや、もう大人だし・・・』とか。ちょっと年下に対して『子供だわ・・・』みたいな。十分まだまだ子供だと。

(ジェーン・スー)「お前もな!」っていう話ですよ。

(川瀬良子)ヤバイ(笑)。

(高橋芳朗)まだでも川瀬さんはね、もうちょいなんじゃないの?未中年。

(川瀬良子)そうですか?

(高橋芳朗)未中年エリアっていうのは、だいたいどのくらいですか?

(ジェーン・スー)っていうかね、20代後半ぐらいから30代頭って、女の人にとって一番座りが悪いんですよ。年上の人たちから見ると「若いわねー、まだ。いいわねー!」って言われてるんだけど、いわゆる赤文字系の雑誌を読んでるような対象の子から見ると、「もうおばちゃんだよね。」みたいな。

(川瀬良子)あー。

(ジェーン・スー)結構乱暴な男性とかが一番最初に『オバサン』っていう呼称を投げかける・・・

(川瀬良子)どこにいるんですか、そんな男の人は!

(ジェーン・スー)ゴロゴロいますよ!

(川瀬良子)ゴロゴロ(笑)。

(高橋芳朗)まだでもないでしょ?経験として『オバサン』は。

(川瀬良子)『オバサン』は・・・いまのところないですね。直接的に言われるのは。

(ジェーン・スー)カミング・スーンですよ!カミング・スーン!

(川瀬良子)カミング・スーン、ヤバイ!そうですか・・・

(ジェーン・スー)そういう時に、『おばちゃん』とか『オバサン』って言われて、「はいはい」みたいな物分かりのいい顔すると、またそこで先ほど放送でもお話しました『小さな女の子』が泣いちゃうので、ちゃんとそういう時は『ショックだな』っていう。正直に生きるのが一番ですよ。

(高橋芳朗)それはちゃんと受け止めるところは受け止めた方がいいのかもしれないですね。

(ジェーン・スー)『オバサン』を受け止めるんじゃないですよ!『そうか、私オバサンか・・・』って受け止めるんじゃない・・・

(川瀬良子)(爆笑)ねー。その『小さな女の子』っていうのがね、また良いテーマでしたね。

(高橋芳朗)そうですね。なんかね、最終的な結論からすると、あんまり性別関係ない話なんじゃないかなっていう気も僕はちょっと・・・

(川瀬良子)激しくうなずいてましたもんね。

(高橋芳朗)うん。なんか分かるなっていう気がしましたね。

(川瀬良子)男性的になんか分かるなってどういう感じなんですか?

(高橋芳朗)いやいや、そういうのを抱えているのは別に女子に限ったことじゃないんじゃないかなっていう気がしますけど・・・

(ジェーン・スー)結局何だろう、『小さな男の子』っていうよりは、誰の心の中にも小さい子っていうはいるじゃないですか。で、男の人は社会的なプレッシャーだとか、女の人よりも全然社会的な生き物だし・・・『男の子のクセに泣いちゃダメ』とかってのを小さい時から言われている人間だから、大変だと思いますよ。男って。絶対私、男の子に生まれかわりたくないもん。

(川瀬良子)あー。

(ジェーン・スー)大変!女子より全然大変ですよ。

(高橋芳朗)そっか・・・僕は男に生まれかわりたいですね。やっぱり。川瀬さんはどうですか?

(川瀬良子)どうだろう。でも私、男に生まれかわりたいって思っている方かもしれない。まだその男性の社会的な大変な感じとかをあんまり分かってないんですかね。『なんかいいなー男って。楽で。』みたいな感じで。まだ。

(高橋芳朗)楽に見えますか?

(ジェーン・スー)いやー、大変でしょ!男の方が。

(川瀬良子)そうですか?

(高橋芳朗)まあ女子の方も大変そうだけどなー。

(ジェーン・スー)いやー、男の人はキツイと思いますよ。本当に。だって時代が時代だったら徴兵されちゃうよ!

(川瀬良子)そうか、そうなんですよ!それ考えると・・・

(高橋芳朗)それ考えると・・・って考えたことないでしょ!徴兵される危険性って。

(ジェーン・スー)女性が徴兵される国っていうのもありますからね。多分。何とも言えないですけど。

(川瀬良子)そうですねー。小さな男の子。

(高橋芳朗)あるんじゃないかな。結構俺、共感した人多いと思いますよ。今日、ラジオ聴いてて、男の人でも。

(ジェーン・スー)そうですかね。だといいんですけど。やっぱりね、さっき一番最初に言った、クイズみたいなの出したじゃないですか。その時もちょっとお話したんですけど、大人のコミュニケーションっていうのは、結局誰もその場で得をしないことが結構多いなっていうのが、私がこの年になって気づいたことで。大人の対応っていうことをすることによって、相手が聞いたことを後悔したりとか、話が良くない方向に転がってったりとか、結構あるなっていうのがね、ありますね。

(川瀬良子)うーん、大人の対応・・・

(ジェーン・スー)その、当たり障りの無いことを言ってみたりとか。もちろん、そういう当たり障りの無い対応をすることで、ある程度の距離を縮めないっていうやり方もあるから。それはそれで、テクニックとしてアリだとは思うんですけど。やっぱりその、いろんなテクニックとレトリックによって、魂は死んでいくっていうのが最近の私の標語で。どんどん小賢しい手を覚えるとね、結局自分の魂が死んでいっちゃうんですよね。

(高橋・川瀬)うーん・・・

(ジェーン・スー)別に私、なんとかセラピーとかじゃないですよ。

(高橋・川瀬)(爆笑)

(ジェーン・スー)そういうのの対局にいる人間だから。

(川瀬良子)いやいや、「先生!」って言いたくなりますね。

(ジェーン・スー)本当、もう「うるさいっ!」って言いますよ。そしたら。

(高橋芳朗)そう。でもテクニックとレトリックでこう、防御していっちゃって、その結果こうね・・・

(ジェーン・スー)出れなくなっちゃうの。

(高橋芳朗)そうそう。その防御壁から出れなくなっちゃうんですよ、多分。

(ジェーン・スー)誰も越えてこないし、自分も出れないっていう。結構な最悪な事態ですよ。

(川瀬良子)誰も越えてこない(笑)。そうかー。

(高橋芳朗)それは分かりますよ。すごい。

(ジェーン・スー)まだ、20代中盤ぐらいから31ぐらいだったら、まだ大丈夫なんですよ。壁もまだ脆いから、なんか一発あれば壊れて、自分と向き合うことができると思うし、私もそういうことはあったんですけど。その後ずーっと積み重ねちゃうと、結構なクオリティーのコンクリートをですね、構築する方法を覚えて。あと、『あー、あれ固そうだな』って言って、誰も(壁を)叩いて来ないんで。

(高橋芳朗)ああ、もう見るからにね。屈強な壁になっている。

(ジェーン・スー)そうそう。一人アルカトラズみたいになってて。「出れない!」みたいな。

(高橋芳朗)一人アルカトラズ(笑)。

(ジェーン・スー)看守も自分。

(高橋・川瀬)(爆笑)

(ジェーン・スー)本当に。辛いよ、これは。全部自分。「起きろ!」「ハイッ!」って言って。「点呼!」「イチッ!」っていう。もう、誰も入ってこないし誰も出て行かない。

(川瀬良子)なるほど。

(高橋芳朗)一人アルカトラズっていいなー。

(ジェーン・スー)男の人、結構多いですよね。一人アルカトラズの人。

(高橋芳朗)俺、そもそも女の人からこんなに説得力のある感じで『アルカトラズ』って言葉聞いたの、初めて(笑)。でも、それはそうだな。ちょっと・・・こたえますね。聞いてると。でも、納得いくな。

(ジェーン・スー)どうなんですかね。すごいやっぱ、私はそれで、個人的な話で申し訳ないんですけど、30代の中盤・・・今、アラフォーと呼ばれるところなんですけど、まあまあ38歳なんですけど、35・6くらいかな?結構やっぱりちゃんと向き合わなかったっていうか、一瞬いい状態にまで行ったんですけど、そこでエクササイズを怠ったことによって・・・

(高橋芳朗)『一瞬いい状態にまで行った』っていうのはどういう状態?

(ジェーン・スー)まあ31ぐらいの時にだいたい女はみんな、横っ面はたかれるような事件が起きるわけですよ。

(高橋芳朗)これ、言ってましたよね。第一回の時に。

(ジェーン・スー)そうなんですよ。で、それで大分心も柔らかくなって、傲慢じゃない生き方をしていこう、毎日一生懸命歩いて行こう、お天道さまの下を大手を振って歩けるようにって。

(高橋・川瀬)(爆笑)

(ジェーン・スー)本当にそう思ったんですって!なんですけど、その後またちょっとした欲が出てきたり見栄が出てきたりとか。なかなか自分に向き合えないことが起きて、35・6ぐらいかな?ちょっと無駄な時間・・・無駄ではないんだけど、もうちょっと何とかできたかなっていう時間は、ありますね。

(高橋芳朗)具体的に、その無駄な時間っていうのはどういう時間なんですか?

(ジェーン・スー)うーん、何て言ったらいいんだろうな?自分に無いものを求めるんですね。最後の悪あがきというか。だからそこで大きなケガをするんですね。私だったら、個人的には小さい、いわゆる経理的な計算だとか、分かりやすく言うと女子アナ的な、世の中で言う女子のアナウンサーの方が持っているような資質ってものが、もうガッツリ欠落してるんですよ。

(高橋芳朗)ほう、どういうことですかね?

(ジェーン・スー)たとえば細かい気配りだとか、あとはモヘアのセーターみたいな(笑)。なんかイメージあるじゃないですか。なんとなく。分かります?ひざ丈のスカートとか、彼ママに評価高いみたいな。毛先だけ巻くとか。

(高橋芳朗)ああ、はいはい。みんな好きだもんなー。

(ジェーン・スー)そうそう。あと、彼氏のお友達つれてったりとか、行くとしゃべらないみたいな。ああいうのが出来なくて、出来ないことに対するコンプレックスがものすごい大きかったんで、だったらこれを克服すればいいんだ!と思って、いろいろやってみて大ケガみたいな。ま、出来ないよねっていう。

(高橋芳朗)大ケガ?これが大ケガにつながる?

(川瀬良子)そのやってみるっていうのがすごいなと思いますけどね。

(ジェーン・スー)そう。それで結構やっぱり周りの友だちとかでも多いですね。最後の悪あがきじゃないんですけど。どっちかなんですよ。筋肉がだいぶ固まってきてしまった30代中盤、中年1年生みたいな時ですよね。っていう時に『私、これだから。これしかないから!』って言って開き直って、周りが手をもう差し伸べられなくなっちゃうか、もしくは『どうしたの?なんでそんなことやり始めたの?』っていうような、真逆の逆サイドの方に突っ込んでって、大きな事故を起こして帰ってくるかっていう。

(高橋芳朗)事故っていうのは・・・何なんでしょう?

(ジェーン・スー)人によりますよね。やっぱり仕事を失う人もいれば。変な転職をしたりとか。

(川瀬良子)なるほど。いますね・・・

(ジェーン・スー)いますよね。あと、いきなり海外行ったりとか。いいんですよ。海外に行っても。だけど、アナタはジュリア・ロバーツじゃないっていう。

(高橋・川瀬)(爆笑)

(ジェーン・スー)誰も祈ってもくれないし、恋もそんなに降ってこないし。食べてるだけでしょ!っていう。

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(高橋芳朗)誰も祈ってもくれないしって(笑)。

(ジェーン・スー)でも、そうじゃないですか。

(高橋芳朗)でも、そのぐらいでまだジュリア・ロバーツ的な自分を求めてる・・・

(ジェーン・スー)いますいます。っていうか、最後の悪あがきです。で、結局それって突き詰めていくと『今の自分が好きじゃない』って所に行っちゃうんですよね。それはずーっとみんな抱えてる問題だと思うんですけど、そろそろねっていうのを。まあ、一進一退ですけどね。本当に。この年になっても。

(高橋芳朗)これでも本当に川瀬さんはこのタイミングで、今こういう話聞いてるのすごい役立つと思うな。マジで。だって、ガイドしてくれてるようなもんじゃん。

(ジェーン・スー)違う違う。ガイド、『こっち、来ないで!』っていうガイドですから。

(川瀬良子)(笑)

(高橋芳朗)そう、そういった意味で。何ていうの?

(川瀬良子)でも、楽しそうなんですよ。

(ジェーン・スー)楽しいからダメなんじゃない。もう一回言います。

(川瀬良子)話わかりますけど、ちょっと楽しそうだなって。ジェーンさんのたどってきた道も行ってみたいなっていう興味は湧いちゃいますよね。

(ジェーン・スー)いやー、本当に事故ですよ。

(川瀬良子)起こしてもいいんじゃないですか?

(ジェーン・スー)本当に。大丈夫ですか?もう本当に自給自足になりますよ。野菜だけじゃないですよ。人生自給自足っていう。

(川瀬良子)いやー、いいです。海外とか行っちゃうタイプだと思います。

(高橋芳朗)本当?

(川瀬良子)「HAPPY SAD、来週からよろしくお願いします!」って言って。

(ジェーン・スー)いいんですけどね。それで上手く行く人もいるんですけど、個々人の差はあるんですけどね。だから、何をすることがダメっていうことではなくて、『べき論を捨てる』というか、こうあるべきとか。あとやっぱり今の自分、いわゆる自己啓発的な『今の自分を愛してあげて』とかっていう、あんなことではなくていいので・・・『だよね。』『ですよねー。』っていう。そこが大事なんじゃないかなと思いますけどね。ようやく。

(川瀬良子)ようやくですか。

(ジェーン・スー)それこそ、今私はショートカットなんですけど、『べき論』時代は、もうくせ毛で髪の毛も真っ黒で量も多いって、そういう人にはそういう人の似合う髪型があるのに、胸元下ぐらいまでのロングヘアーにして、何とか巻き髪にしてみたりとかっていう。歩くワカメみたいになっちゃって。

(高橋・川瀬)(笑)

(ジェーン・スー)今の美容業界の技術を持ってしても、やはりワカメはワカメっていう。

(高橋芳朗)あー。やっぱそこで無理しない方がいいってことなんでしょうね。

(ジェーン・スー)吹っ切れるというかね。ただ、やり切らないと吹っ切れない人もいるんで。

(高橋芳朗)まあね。どん底まで行ってこそ、出口が見つかるっていうケースもあると思うんで。

(ジェーン・スー)それは一回目にお話しましたけど、堕ちる時は最後まで堕ちるっていう。

(川瀬良子)尽きないですね。この話は。

(ジェーン・スー)未解決事件だから!

(川瀬良子)未解決事件!そうだった!

(ジェーン・スー)あんなね、サラーっと流せるものじゃなかったですよ、アラサーって。『どうしたの?』っていうぐらいサラーっと流されちゃったじゃないですか。

(川瀬良子)ブームみたいなね。そんなもんじゃないと。はー、大変・・・

(高橋芳朗)ジェーンさんはあれですかね、このHAPPY SADのグッドフレンズでアラサーをテーマにして、ずっと出ていただくじゃないですか。これからも。どういうことを訴えて行きたいですか・・・

(川瀬良子)突然、重くないですか?訴えて行きたいって。

(ジェーン・スー)ナントカ討論みたいになってきましたね。訴えたい・・・政見放送です!

(川瀬良子)(笑)

(高橋芳朗)本当にファンが多いんで。信者が。

(ジェーン・スー)いやいや、だから信者とか止めましょうよ。

(川瀬良子)私、信者ですよ。

(ジェーン・スー)信じるなって。何も信じるな。まず自分を疑え!

(川瀬良子)こんな私を疑ったほうがいい(笑)。いやいや、そんなことないです。

(高橋芳朗)本当ね、これからどんな話が出てくるか、楽しみでしょうがなくて。

(ジェーン・スー)私も分かんないですけどね。自分がまだ着地してない、ずーっとね、多分こうやって漂流していくんだと思うんですけど。

(高橋・川瀬)(笑)

(ジェーン・スー)とりあえず、天気予報みたいな感じ。『こちらに漂流するとこんな感じでーす!』みたいな話を。「スタジオの外のナントカさーん!」って呼ばれて、「こちら漂流されたらこんな風景でございます!」って。

(高橋芳朗)レポートとしてね。ドキュメンタリーですね。

(川瀬良子)ドキュメンタリー!なるほど。

(高橋芳朗)ドキュメンタリー・オブ・ジェーン・スーですよ。

(ジェーン・スー)『アラウンド・サーティー・ミー』っていう。『スーパーサイズ・ミー』みたいな。

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(高橋芳朗)『スーパーサイズ・ミー』をこういうのに例える人は初めて見ましたけど(笑)。

(ジェーン・スー)いやほら、ドキュメンタリーだから。過度なドキュメンタリーですよ。

(川瀬良子)なるほどねー。

(高橋芳朗)まあ、そうだけどさ。『スーパーサイズ・ミー』じゃなくてもいいと思うんだけどな。

(ジェーン・スー)あと何がありましたっけ、ドキュメンタリーって。

(高橋芳朗)俺も『ボーリング・フォー・コロンバイン』しか思いつかない・・・

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(ジェーン・スー)ほらね?『アラサー・フォー・コロンバイン』みたいな。そっちの方がエグいですよ!ねえ、川瀬さん。最終的に川瀬さん、『カシャッ!(銃をリロードする音)』っていう・・・『カシャッ!カシャッ!』っていう。カシャカシャだけにしておきますけど。

(高橋芳朗)敢えて言うとね、いろいろ問題があるので。

(川瀬良子)いやー、次のサブテーマも楽しみですね。

(ジェーン・スー)とにかく、川瀬さんから、川瀬さんの顔からふんわりとした、柔らかい雰囲気が消えなければ、私はそれで・・・嬉しいです。

(高橋芳朗)川瀬さんが何か、この感じが無くなってきたら寂しいですよね。

(ジェーン・スー)でしょ?でもね、このまま『そうですねー。』ってさっきのをやっていると、顔が変わってきちゃうんですよ。

(高橋芳朗)『ケッ!』みたいな。

(川瀬良子)心の中は『チッ!うるさいな・・・』ってしちゃう。

(高橋芳朗)まだ少年っぽさもある・・・

(ジェーン・スー)そうそう、そこが魅力ですよ。川瀬さん。

(川瀬良子)何の話ですか?突然。

(ジェーン・スー)なんかね、少年っぽいんですよ。

(高橋芳朗)それだって、自分で認めてるじゃん。

(川瀬良子)男っぽいとは思います。

(ジェーン・スー)男っぽいとは違うんです。それ。少年っぽい。女の子だけど中性っぽいしね。

(高橋芳朗)嬉しくない?これ。

(川瀬良子)嬉しいです(笑)。

(高橋芳朗)結構いい・・・

(ジェーン・スー)いい褒め言葉ですよ。本当に。これからね、どういう方向になっていくのかっていう。

(高橋芳朗)どうなんですかね。この少年っぽさは、これから。

(ジェーン・スー)残して欲しいですね、出来るだけ。

(高橋芳朗)この少年っぽさが残っていけば、これから年を重ねていくにつれて、どういうメリットというか・・・

(川瀬良子)自分では良くない部分なんじゃないかなって思っちゃうんですよね。

(ジェーン・スー)いや、そんなことない。そんなことない。

(高橋芳朗)もっと色気がほしいとか。

(ジェーン・スー)いや、違う違う。少年っていうのは、語弊がある言い方かもしれないんで、もしあれだったら先に謝っておきますけど、少年ってやっぱりね、『愚の象徴』なんですよ。バカの象徴なんですよね。で、それが人を幸せにするっていうのがすごくあるので。潔さだったりバカっぽさだったりとかってことが。そこをどんどん摘んでくと、小賢しい感じになっちゃうんですね。小賢しい女っていうのは本当に良くない。人を幸せにしない。

(川瀬良子)なるほど。

(高橋芳朗)だから今のその感じを・・・なんで笑ってるんですか?

(川瀬良子)だんだん話が変わってきたなと思って(笑)。

(高橋芳朗)いや、だってそういうあれでもありますよ。

(川瀬良子)アラサー女子ですしね。ありがたい。

(高橋芳朗)代表としてね。試験として川瀬さんに。クイズだって川瀬さんに出したし。

(ジェーン・スー)川瀬さんがいつまでたっても、虫カゴと虫アミが似合う女性でいてほしいっていうことでございます。

(高橋芳朗)そうです。少年性を失わないでくださいっていう。

(川瀬良子)じゃあ、今からセミ取りに行って来ます。

(ジェーン・スー)行ってらっしゃい!

(高橋・川瀬)(爆笑)

<書き起こしおわり>

未解決事件!一人アルカトラズ!アラウンド・サーティー・ミー!Podcastでもパンチライン連発で全部面白いw

私たちがプロポーズされないのには、101の理由があってだな (一般書)
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