安住紳一郎 和歌山パンダ永明の大往生を語る

安住紳一郎 Omoinotake福島智朗を激推しすると決めたきっかけを語る 安住紳一郎の日曜天国
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安住紳一郎さんが2025年2月16日放送のTBSラジオ『日曜天国』の中で和歌山のアドベンチャーワールドで大活躍していたジャイアントパンダ、永明が中国で亡くなったことについてトーク。過去の自身のトークを振り返りながら、永明を追悼していました。

(安住紳一郎)さて、皆さんもニュースでも見たかと思いますがジャイアントパンダの永明(えいめい)が先月、32年の生涯を閉じたということが報じられていました。番組ではずいぶんと永明の話はしてきたので皆さんも周りの人に比べて詳しいという方だと思いますけれども。和歌山のアドベンチャーワールドで長く暮らしていて。そして一昨年の2月に中国に帰りましたけれども。和歌山では16頭の子供の父親となった永明が生涯を閉じたということで。32歳、人間の歳にすると90歳、100歳という大往生だったということですよね。

人間だと90歳、100歳となるような大往生

(安住紳一郎)たくさん、皆さんからもメールをいただいています。この方は愛知県の「ポンタ」さん。「おはようございます。中国に帰った永明が天国に旅立ちましたね。私は2006年に和歌山のアドベンチャーワールドに会いに行きました。永明はパンダ舎ではなく、外のエリアにいて木にもたれかかり、おなかもお股もさらけ出して座っていました。とにかくものすごい余裕と貫禄だったのを今でも覚えています。天国で最愛のメイメイと会えていると思うと本当に心がほっこりします。日本と中国の架け橋となり、パンダの赤ちゃんにたくさん会わせてくれた永明にありがとうと伝えたいです」というお便りですね。

(中澤有美子)そうですね。

(安住紳一郎)それからパンダジャパンとしても活躍しました、福島市の「森のゆきき」さん。ありがとうございます。「一昨年の2月までアドベンチャーワールドで暮らしていた永明ですが、今年1月に亡くなったことがわかりましたね。番組でもその功績が度々、話題となったナガアキおじさんの訃報に大変、驚いています。数年前のテレビ番組では高齢の永明が食事をしやすいよう、飼育員が竹に切り込みを入れたり、目の治療のために目薬をさしたりする様子が紹介されていました。マメな健康チェックやサポートを要するものの、元気そうな姿を見せてくれていた永明。これからも穏やかに暮らしていくことを願っていたので、残念でなりません。永明がもうけた子供たちの中には中国に渡って大家族を作ったパンダもいます。永明に似て手足が長く、優しい性格の子や孫たち。そして愛情深いお母さんパンダ、良浜が元気に暮らせていけますように。永明さん、ありがとうございました。どうぞ安らかに」。

さすがパンダジャパン、詳しいですね。本当に20年くらい前かな? もうね、そんなに経つんだなと思うんですけれども。私も和歌山で永明に魅せられた1人として、この番組で皆さんにね、「こういうパンダが和歌山にいるんですよ」っていうことをずいぶんとお伝えしてきたということで。昨日、いろいろちょっと過去の資料を見てみたら、私はこの20年間で9回ぐらい永明の話を番組の冒頭でしているんですよね(笑)。和歌山のアドベンチャーワールドの皆さんもいろいろ、そのことについて気づいてくださって。永明の公式のフォトブックのようなものが2年半くらい前に出版されたんですけどね。その時には光栄にもお声がけいただいて、私も中澤さんも永明のフォトブックにエッセイなどを書かせていただいたという、そんな縁もあります。

こちら、2014年の12月のオンエアなんですけども。初めて聞くという方もいらっしゃるかもしれません。永明の偉大さが5分でわかるという、そんな録音を用意しましたのでお聞きください。

<音源スタート>

(安住紳一郎)パンダの、ジャイアントパンダの繁殖の難しさはそもそも交配相手の選り好みがとても激しくて。人間とほぼ同じくらいに交配相手、パートナーを選ぶんだ。そこがまず難しいんだということがあるようです。人間並ですからね。人間も相当、選ぶと思いますが。外見、収入、性格、趣味、特技、家族構成、将来性……様々なものを見て人間も自分の相手となるオスやメスを選びますね? パンダも同様だそうです。本当に好き嫌いが激しいらしいですね。

そして、人間はたくさんいるのでいいですが。日本人は1億2500万人くらいいまして、選ぶ相手も5000万人くらいいる。それでも結婚相手が見つからないというのが世の常ですからね。パンダなんて全世界に1500頭しかいないんですよ?

そしてもうひとつ、人間は発情期というものはほぼ毎日迎えているということになりますけれども。女の人だと受胎可能期間っていうんですか? 比較的多めにある方ですけれどもパンダはなんと、1年間のうちに3日しか発情しませんので。その3日間ですよ? メスの発情が3日間。で、オスはそれに合わせなきゃいけないんですね。

しかも自然交配の場合は1回だけではダメの場合が多いので。今年ではありませんけども、前回の和歌山のオスとメスの自然交配はたしか2日間で6回、交配してるはずですね。なので、それを考えてもハードルが高いですよね。

(中澤有美子)ほおー。

(安住紳一郎)1年間でわずか3日ですからね。そこにちゃんとオスはピークを持っていかなきゃいけない。大変なんです、これは。ええ。しかもそれが春くるか、夏くるかがわからないっていうんです。

(中澤有美子)わからないんだ。はー!

(安住紳一郎)ええ。だから常にメスの方を見てなきゃいけないんですよね。ええ。で、とにかく見る。そしてメスが発情してない時に手を出すと、メスが機嫌を損ねてしばらく「無理!」っていう状態が続くらしいので。オスは本っ当に観察していなくちゃいけない。人間とほぼ同じと言われてますからね。考えてくださいよ。奥さんの唯一、機嫌のいい3日間を1年間の中で見分けられますか?

(中澤有美子)アハハハハハハハハッ!

(安住紳一郎)たった3日ですよ?

(中澤有美子)いやー、それは……。

(安住紳一郎)『奥さん、今日機嫌いいな』みたいな。『まっ……あっ、違った!』みたいな。

(中澤有美子)アハハハハハハハハッ!

(安住紳一郎)「違った!」っていうことはありますでしょうね。パンダの繁殖、難しいですね。

(中澤有美子)難しいですね。

哺乳類界を代表するオス、永明

(安住紳一郎)そして今回、大変繁殖能力が高いオスパンダとして世界からも賞賛されている永明(エイメイ)。私はこれを訓読みして「ナガアキ」と呼んでいますけども。イメージは俳優の伊藤英明さんですね。大変なプレイボーイ、現在22才。人間にすると60才。彼が世界的に見てもパンダ界の中でのプレイボーイ。とにかくナガアキ、永明というオスパンダは繁殖能力の高い、いまやもうジャイアントパンダというよりも哺乳類界を代表するオスですね。

(中澤有美子)ゴッドファーザーですね。

(安住紳一郎)ゴッドファーザーですね。ぜひ、和歌山の動物園に行ってこのプレイボーイ、ナガアキの堂々たる振る舞いをご覧いただきたいと思います。

(中澤有美子)そうですね。いちばん、ナガアキさんが見たいですね。うん。まあ、子パンダはかわいいだろうけど。

(安住紳一郎)ナガアキはもう、ふてぶてしいですからね。

(中澤有美子)えっ、そうなんだ? ぜんぜん違う?

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