永野 東野幸治に陣内智則・髪引きちぎり事件のトラウマを語る

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永野さんが2024年12月27日放送のABCラジオ『東野幸治のホンモノラジオSP~俺たちの洋楽紅白歌合戦~』に出演。毒舌で再ブレイク中に『向上委員会』で陣内智則さんに髪の毛を引きちぎられた事件、いわゆる「陣内の変」について東野幸治さんと振り返っていました。

(東野幸治)でもいい意味でバランスを取っているなって思っててん。で、俺のYouTubeで今年の初めぐらいかな? 「永野くん、どうすんの?」って言ったらあの頃の永野くんはキラキラしてて。俺が「有吉みたいになるの?」っていう愚問を……失礼な質問したんです。これ、なぜ失礼か?っていうと有吉は永野くんからすると後輩というか、同い年。

同期なわけで。同期の人に「同期みたいになれ」っていうのはたしかにこれは失礼やなと思って。それであの時、ピシャッとやられたんですよ。あの時の眼光鋭い言葉が忘れられず。それから2ヶ月後、その片鱗もなくなって。静かになって……「彼から2度と笑顔は消えてしまったとさ」みたいな感じだったのよ。あの陣内の変で……。

(永野)ああ、はい……あれ、やっぱり初めてだったんで。フィジカルで来られたのが。

(東野幸治)あそこの二つの……キラキラした人と、地獄を味わったみたいな二つの顔を見てもうて。ほんで今があるっていうのが、ちょっと時間軸ずれた説明やけど。

(永野)いえいえ。本当にその通りで。やっぱりあれは大きかったですね。

2ヶ月ですっかり変わってしまった永野

(東野幸治)だって今、しゃべっていて。当時はこんな癖、なかったなっていう癖なんやけど。永野くん、しゃべりながらずっと頭の髪の毛、すごい撫でていて。戻そう、戻そうって。

(永野)やっぱり防御というか。

(東野幸治)トラウマ(笑)。

(永野)トラウマ。たしかに言われたら、そうですね。

(東野幸治)なんか陣内の話をする時、ずっと髪を撫でている変な癖がついてもうて(笑)。

(永野)ちぎれましたからね。湾岸スタジオで。湾岸で何十本もちぎられて。それで次の日、アマプラの『THEゴールデンコンビ』で。

(東野幸治)ああ、だから言うたら編集で時間がかかるからあれやけど。見てる人はだいぶ時間が経ったようにするけど。その次の日がアマプラで?

(永野)翌日の早朝からAmazonプライムの撮影で。それも湾岸の近くで撮ったんですけど。そのへんで撮ったんですけども。それが早朝からあって。「永野さん、『THEゴールデンコンビ』、大事なやつですからね」とかってスタッフさんとかも聞いてたんですけど。その前日の結構な夜中に陣内さんに髪の毛をちぎられたんで……初戦敗退しましたね。全然集中できなくて。

(東野幸治)それは知らんよ(笑)。

(永野)ディレクターの人ががっかりしてましたよ。「永野さん、毒を言うので期待してたんですけど……」みたいな。津田くんとのコンビだったんですけど。津田くんに毒舌っぽいことを言うっていうので。

(東野幸治)だって今、振り返ったら今日が12月27日ですけど。ダイアンの津田いうたら『水曜日のダウンタウン』で「名探偵津田」っていう企画の顔的存在で。今年のバラエティの顔。それと今年の言うたらエンタメ最前線の永野っていう最高の座組みが、陣内っていう1人がいることによってこんだけバランスが悪くなって?

(永野)なりましたね。

(東野幸治)ほんで、無数に散らばった髪の毛のところで足滑らして終わっちゃっていくわけでしょう?

(永野)はい、終わりました。本当に……あれでなにかが終わりました。髪の毛もちぎれて。

(東野幸治)全てがちぎれて。

(永野)あと、さんまさんも怖かったですね。その後ね。それでちぎれて。「うわっ、どうなんだろう?」とかってなっていたら「これがエンタメや!」って言われて。収録中に。頭痛くて「これがエンタメではないだろう?」と思ったんですけど。「これや! 笑えや! これがエンタメや!」って言ってピンマイクを外していなくなったっていう。そしたらなんか陣内さんが僕のところまで来て耳元で「これで終わりにしような」って言われては。

(東野幸治)ええっ? 『男女7人夏物語』みたいな感じやね。

(永野)夏物語でも何でもなくて。ただ組長と若頭みたいに「これがエンタメや!」「これで終わりにしような」って。

(東野幸治)「これで終わりにしような」って去っていった2人(笑)。

耳元で「これで終わりにしような」

(永野)頭が痛くて。それで7時間後には起きなきゃいけなくて。『THEゴールデンコンビ』のために。もう全然、集中できなかったですけどね。そこから調子が崩れて。

(東野幸治)ほんで……でも、それ1回ぐらい? もうあとはあんまりそんな、世の中的に「言い過ぎやろ」みたいな感じでもなかったんでしょう?

(永野)ああ、それ以前は……。

(東野幸治)それ以前もポツポツあったんや?

(永野)それは、ありましたよ。

(東野幸治)でも、それはポツポツやけども。大きいやつ……世の中が知らんかったら別にいいわけやん? 出役としては。見てる人もそんな風に思えへんから。ただ、世の中が知ってしまったことで言うとあの陣内の変によって、なんとなくちょっとグッて……。

(永野)そうですね。だからそれまでは「イケイケで、再ブレークで毒舌で、俺たちの気持ちの代弁者」みたいになっていたんですけど。なんか「無敵状態」とかよく言われたんですよ。「無敵の人」みたいな。でも「ああ、こいつ、力で謝るんだ」っていう感じになって。あの陣内さんので。結構、そこでファンを失いましたね。「ああ、言わないんだ」みたいな。

(東野幸治)ああ、そうなの?

(永野)「それでも行く」みたいなのがたぶん受けるんですよ。代弁者みたいなものを求めてる人には。

(東野幸治)で、なおかつちっちゃいし、喧嘩が強そうじゃないから、それで行ってまたやられるけど。それがまたいいっていう。そうやって言い続けるっていうことでしょう?

(永野)貫く。それがいいんでしょうけども。普通にオンエアーされたのは陣内さんが「これで終わりにしような」って言って。それで僕がペコペコ頭を下げてるのがオンエアーされちゃって。「あれ? この人、謝るんだ」って。

(東野幸治)芸人として、最高やん(笑)。

(永野)ありがとうございます。ペコペコペコペコ頭を下げて。それでその後、陣内さんのYouTubeに呼ばれるんですけど。それも、コラボだったらまだお互いにWin-winというか。でもあれ、コラボじゃなくて、陣内さんのチャンネルに呼ばれて。「あの時の反省会、しような」っていうのでペコペコ頭を下げて。それで収益は全部、陣内チャンネルに行くんですよ。それも。ちょっとコラボだったらまだWin-Winなんですけど。それも陣内さんだけの収益になって。プラスのプロモーションに利用されて。

(東野幸治)吉本の換金システム、すごいな。

コラボではなく陣内智則チャンネルだけで反省会

(永野)すごいです。で、この前、『向上委員会』の1年の総集編っていうのに呼んでいただいて、陣内さんとさんまさんの前に出て行ったんですけど。オンエアーがどうなってるか、わかんないですけど。さんまさんが開口一番に「あれはお前が悪いねん」って言っていて。「えっ? すいません……」みたいなので。「陣内はあれ、笑いがほしかったんや。なあ、陣内な」みたいにことが進められてしまって。「ああ、吉本に入りたいな」って思いましたね。「うちの事務所、小せえな」って。

(東野幸治)ああ、そうなんや。だってあの陣内の変の前日にTBSのさんまさんとマツコさんのその2人が玉座に座ってる前でえらいハマったんでしょう?

(永野)えらハマりもえらハマりで。そこで僕がそのもう永野ショーみたいになっちゃって。

(東野幸治)今年一番、受けたんでしょう?

(永野)今年一番。しかも誰よりも受けました。芸能人の誰よりも受けたぐらい、受けました。

(東野幸治)なおかつさんまさんとマツコさんっていう、言うたらもうその2人が大爆笑するっていうことはつまり「テレビマン、永野を使えよ」っていう……ファンファーレですよ。

(永野)とんでもないプレゼンの場になったんですよ。そこでスタッフが……僕が「テレビのサルだ」とかなんとか言ったんですよ。俳優さんかな? そこでそんなことを言って、さんまさんがえらく受けてて。「おもろかった!」みたいになったから「これは明日も使える」っていうのが頭のどこかあったんでしょうね。それで陣内さんに「さんまさんのサルだ」っつったらまさか……。

(東野幸治)「ウキーッ!」って来たんや。

(永野)「ウキーッ!」って来て。目の前に瞳孔が開いた陣内さんが……あのくだり、オンエアーの4倍ぐらいの時間、ありましたからね。

(東野幸治)でもあれ、陣内は「ツッコミや」って言ってたで?

(永野)ええっ?

(東野幸治)「ツッコミや」って。「なんでやねん」って。

(永野)ツッコミって、そんなに幅広いんですか? いろんなパターン見てきましたけど、あのツッコミってなかったですよ。ツッコミって髪の毛がちぎれるんですか?

(東野幸治)いやいや、関西じゃなくて兵庫県の播州のツッコミみたいな。姫路から西側のツッコミ。

(永野)「姫路から西側」って、その地区のルールを湾岸で出されても……その時間、もう誰も笑ってなかったですからね。

(東野幸治)それは他の一緒のゲストに行った関東芸人とかから終わってから、一言声をかけられたり?

(永野)誰も声かけないですよ。誰も。あのさんま師匠が心配されたんですもん。楽屋挨拶に行ったら。

(東野幸治)ああ、終わってから? さんまさんは一応、ピンマイクを外しながら「おもろい、おもろい」って去っていったんでしょう?

(永野)去っていかれて、楽屋にいらっしゃるところに挨拶に行ったんです。「お疲れ様でした」って。で、その前にちょうど、陣内さんが「お疲れ様でした」って言ってるところに、そのままの流れて行っちゃって2人、並んじゃったんですよ。それで「おう、大丈夫だったか……」ってあのさんまさんに気を遣っていただいて。だけど「大丈夫です」としか言えないじゃないですか。

(東野幸治)「大丈夫じゃないです」ってなったら「ウキーッ」ってまたなるよな?

(永野)「ウキーッ」って姫路の鳴き声がするから。やっぱり怖いから。翌日、『THEゴールデンコンビ』もあるし、みたいな。だからもう、あれ以降ですね。変わっちゃったというか。だって、ちょっとしゃべらなくなったでしょう? あれ以降、『マルコポロリ』とかでも。

(東野幸治)そう。しゃべらなくなった。急に変わったもん。

(永野)ですよね。

あまりしゃべらなくなった永野

(東野幸治)だから『マルコポロリ』で「いつもの永野くんや」思ったら急にある日突然……あんだけ月亭八光のことをボロカスに言ってぽいて。で、あの陣内の変以降は「まあまあまあ」みたいな。

(永野)だってふかわさんの回……ふかわさんも独特でしたけど。僕、初めてですもん。『マルコポロリ』、TVerで見なかったの。もう自分が見たくなくなって。

(東野幸治)自分の好きな自分じゃないし。

(永野)自分じゃないし。ふかわさんのことも見たくないし。初めてですよ、『マルコポロリ』で。

(東野幸治)だからやっぱりいろいろ脚光を浴びてくると、光が強くなってくると、いろんなことで……でもNHKでレギュラーやったりとか、違う番組でいろいろね。

(永野)やりましたけど……なんかここまで潰されると思わなかったな。いろんな人に。僕、東野さんのことも敵だと思ってます。

(東野幸治)俺?(笑)。俺が一番味方ちゃうの?

(永野)いや、わかんないんで。人がわかんなくなってきて。

(東野幸治)ああ、なるほど。いろんな人が手のひらを返して近づいてきて。近づいてきたと思ったらなんか急にそっぽ向いたりとか。

(永野)さんまさんの『向上委員会』でも誰も声かけてこなかったんですよ? 僕が被害に遭った時に。「永野さん」って言っていた後輩とかも早々と帰っていって。「ああ、こういう世界なんだ」っていう勉強はしました。

(東野幸治)勉強をした。マネージャーとか、なんか言ってたんですか?

(永野)マネージャーも「言葉が見つからない」みたいな感じで。「明日、朝早いんでお願いします。『THEゴールデンコンビ』」って言われて。本当、そうですよ。

陣内の変の後、何度か番組で振り返り・検証をしたり、2人でYouTubeの反省会動画を撮ったりしていましたが、このトークを聞く限りだとまだ尾は引いていそうですね。東野さんが加わることでおもしろトークとして聞くこともできましたが、東野さんがいなかったら結構痛々しい印象になってしまうような……そこも含めて東野さんのトークの腕はすごいなと思った次第です。

『東野幸治のホンモノラジオSP~俺たちの洋楽紅白歌合戦~』

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