小泉今日子と近田春夫 2024年東京都知事選の候補者乱立を語る

小泉今日子と近田春夫 2024年東京都知事選の候補者乱立を語る TOKYO M.A.A.D SPIN

小泉今日子さんと近田春夫さんが2024年6月22日放送のJ-WAVE『TOKYO M.A.A.D SPIN』の中で2024年の東京都知事選についてトーク。30名以上が立候補して候補者が乱立している状況について、話していました。

(小泉今日子)続いてのメール。「政治の話、選挙しかないからという話を2人からははっきりとした意思表示を感じますが、芸能人や著名人に全然、こうした話を公にしない違和感もある。お二人は声を上げにくい状況について、どう感じていますか? 坂本龍一さん、忌野清志郎さんは発言していましたよね」ということです。

(近田春夫)これは本当にね、いまだにどうしてみんな、そういうことについて……・

(小泉今日子)でも「選挙に行こう」みたいな。関根光才さんとかがやっている、選挙を呼びかけるやつとかにはすごい若い俳優さんとか、アーティストとかも参加していて。そういうところではみんな、きちっとした意見を言ってる人も多かったりするんだけど。

(小泉今日子)だからそういう場所もなかなか……テレビのコメントとか、そういうところではあんまりしないかもしれないし。でも、その場所を与えると意外と若い人もね、そういう話をしたりしてるけどね。どうですかね? でも、なんか私たちが若い頃とかは本当に清志郎さんとか、ねえ。夜ヒットでいきなり曲を変えて、ゲリラ的な曲をやって問題になったりとか。なんか、そういうのがすごく彼のやり方として印象に残っていたりしますけどね。

(近田春夫)やっぱり、あれなんですかね? なんとなくみんな、まだナーバスになってるのかね?

(小泉今日子)どうなんですかね? それか、やっぱりいろいろなどこかと契約してるとか言えないとかっていうのもあるかもしれないけど。でも、有名なのはね、沢田研二さんとかはね、すごくそういう発言をしてるけど。テレビとかにもそんなにお出になる気がなさそう。だけど自分のライブとかではきっと、そういう話をしていしてるだろうし。そういう音楽を作ったりとか。

(近田春夫)そういう、自分のオーディエンスに対してはね。

(小泉今日子)そうですね。だから、キャッチしてる人たちは結構いるのかも。ライブなんか行くと、みんなそういう話をしたりしてるかもしれないですよね。

ライブで政治について話すアーティストたち

(近田春夫)ただ、ほら。我々が知ることができるのは結局、ある意味ではテレビじゃない? そういうところでもうちょっとみんな、普通にね、ラフに話ができたらいいと思うんですけどね。

(小泉今日子)でも、もしかしたらなんて言うの? この間もなんかちょっとRIKACOちゃんとかが蓮舫さんが(都知事選に)立候補したことに対して、割とみんな否定的な感じなところを「いや、でも私たちは裏金問題で腹が立ったでしょう? それを蓮舫さんは代わりに言ってくれている」っていうような、すごい素敵な発言をしたりとか。逆に眞鍋かをりさんは「野党って文句ばっかり言っている」みたいな……私もそこだけしか、ちゃんと見てないので今は言えないんですけど。なんかそれで結構、逆にワーッてなったりとか。だから、言ってることは言ってるんだと思うんだよね。だけど、自分と違うことを言ってる人は、それは言ってることにならないみたいな感じもあるかもしれないからあれだけど。

(近田春夫)そうだと思うんだよ。そのRIKACOの話もさ、真鍋さんの話もそうだけど。それぞれさ、自分の意見として言ってるわけで。それがね、もう揺るぎない絶対的な正しいことかっていうと、違うわけじゃない?

(小泉今日子)うん。でもどっちもいいと思いますよ。

(近田春夫)それぞれの意見というものを何か言うと、それについてものすごい、その否定の仕方がすごく嫌な感じで否定する人が多いっていうところはあると思うんだよ。

(小泉今日子)そうですよね。そういう時、だいたい私は引き合いに出されます(笑)。

(近田春夫)ああ、小泉さんはいろいろとね。

(小泉今日子)そう。過去にいろんな話をしてきてるから。たとえば、そういう風に誰かが炎上をしてると、そこで引き合いに出されて。「ああ、また登場してますね」って思ったりしますね(笑)。

(近田春夫)ああ、いまだに引き合いに出されるんだ。

(小泉今日子)そうですね。まあ、それもどうでもいいんだけど。でも結局、芸能界の芸能人みたいな人たちもそうだけど。じゃあ、お茶を飲みながら一般の人がそういう話をしてるか?って言ったら、そうでもないのかもしれないから。もう、みんながしゃべろうよっていう感じかな?

(近田春夫)だからやっぱりさ、本当にいつも繰り返しになるけれども。やっぱり我々のこの生活っていうものとね、政治っていうものはさ、本当に実は密接に関係してるものじゃない? その自覚っていうものが、何度も言うのも嫌だけども。本当にどういうイデオロギーがあるか?っていうことじゃなくて、政治っていうものが実際に自分たちの生活に想像している以上にいろんな、いい意味でも悪い意味でも関係してるんだっていうこと。それはたとえば、「自分はこう思う」ってことのその以前に、そこにもうちょっと興味を持った方がいいなっていうことは言いたくなるね。

朝ドラ『虎に翼』が描いているもの

(小泉今日子)だからドキュメンタリー映画で政治系とかもすごく増えていたりとか。あと、遅ればせながら今、放送中の連続テレビ小説『虎に翼』を見始めたんですけど。とってもいいテーマなんですよね。戦前から戦後にかけて描かれてるんですけど。女性が初めて弁護士になる。それでその後、判事になる人の一生なんですけど。なんか、戦争が終わって、憲法が変わって。それで「全ての人が同じように権利がある」みたいなところで、夫も戦死しちゃって。で、やっぱり女性がそういう崩壊した世の中で生きていくっていうのがすごい大変だったけど、主人公はその新しい憲法を見てまた希望を得て、それで頑張ろうとしてるところぐらいなんですよ。今、見ているのが。

(近田春夫)なるほど。

(小泉今日子)だけど、立ち返ってあの時の、その戦争に負けてしまって。それで「こんな風な世の中にしていこう」っていうモードが今の朝ドラで若い人たちとか。あとは大人の人たちも戦争を体で体感したっていうような人はすごく減っちゃってるわけで。私たちもなんか、伝え聞いてることだけだったりするから。何か改めて丁寧に、そこのところを今の朝ドラは描いている。かつ、そのフェミニズムじゃないけど、女性が働くってことの大変さみたいなのとか。なんかね、とっても丁寧に描いているんだなって思って。だから、そういうのを見たりとか。いろいろ映画もね、たくさんうん政治をテーマにしたもの。ペヤンヌマキさんの『◯月◯日、区長になる女。』っていう作品とか、私たちも音楽で参加してたりするんですけど。

それとか最初に流行ったのは、小川淳也さんを追った『なぜ君は総理大臣になれないのか』とか。あとは『はりぼて』とかね、いろいろあるから。そういうキャッチの仕方もあったりするから、面白いですよね。YouTubeとかでも結構、いろんな……この間も都知事選の話で石丸さんの話とかもしたけれども。でもあの後、蓮舫さんが立候補しましたね。

(近田春夫)あの時はその立候補の話はなかったからね。でもなんか、小池百合子と蓮舫っていうね、それぞれにクセの強いキャラだと思うんですけど。それで、どっちに対しても僕は今、よくわからないんだけれども。それでもね、なんかその、あの2人が戦ってることっていうのをみんなが注目してることは……。

(小泉今日子)ねえ。注目したいですね。どんな風な公約とか。蓮舫さんも既に神宮のあそこに視察に行ったりしているみたいな映像も見ましたしね。小池さんがどんなことを今度はあれしてくれるのか?っていうのもね。

(近田春夫)ただ今回の都知事選はさ、やたらいっぱいいろんな人が立候補してるわけでしょう?

(小泉今日子)そうなんだよ。だからさそのへんをふざけないでほしいの。私は本当に……30人ぐらい立候補者がいて。未経験者とかもいそうだし。

(近田春夫)だからああいうことがまかり通るっていうのは……。

(小泉今日子)だから私は本当にね、資格が必要だと思うんですよ。ある程度の筆記試験とか。なんかちょっと、本当に……かつての内田裕也さんとかっていうのも思い出しますけども(笑)。

(近田春夫)そういうのは、あれ1回でいいよ。

内田裕也の都知事選・政見放送

(小泉今日子)発明王の人とかもいましたよね。ドクター中松さんとか。別にそれはふざけていたわけじゃないだろうけども。裕也さんもふざけていないとは思うけども。なんか……「面白いからやってみよう」みたいな人がいるとしたら。いないかもしれないけど、いるとしたらもう本当にやめてほしいなと思う。

(近田春夫)でもなんか、たとえばいわゆるYouTube人気とかね、そういうことをバックにいろんな人が……さっきもなんかネットニュースを見ていたらさ、日本でずっと無銭飲食をずっとやっていたYouTuber。ヨーロッパかどこかの人なんだけど。その人がキプロス島かなんかに行って。それで、フォロワーがすごいいる人なんだけど。それで向こうの議会に選挙で出たら通っちゃって。

それもなんか同じようなことだと思うんですけども。だからいわゆる迷惑系みたいな人ですよ。その人がキプロス島かなんかの選挙で当選しちゃったっていうんで。それについて本当にみんな、頭が痛いっていう。だからこれは日本だけじゃなくて、なんというか、選挙とかそういうものってさ、「まさかそんなことはしないよね」っていう、ある部分で性善説ベースで作られてるところがあるから。

(小泉今日子)日本だってほら、ガーシーさんの問題とかもあったじゃないですか。今度は落語家になるって言ってるけど。どういうこと?って思ったりしますけど。

(近田春夫)だからひとつはとにかく単純に言えば、誰も相手にしなきゃいいのに、それを相手にする人がいるからいけないんだと私は思いますけどね。

(小泉今日子)そうだけどね。だから、そういう人たちを……その人たちはそれが面白いと思っちゃうんだから、しょうがないから。「相手にしない」っていうよりは、本当にちゃんと教えてあげてほしい。教育って大事じゃないの? ちっちゃい頃からの。

(近田春夫)そうだよ。だってさ、我々がなんのために選挙をしてるのか?って言ったら、それぞれの考え方あるにしてももっと国がよくなるはずだ。もっと世界がよくなるはずだということで立候補してる人たちに対して、「自分としてはこの人の考えに従ったら、今よりもよくなるかもしれない」っていうことで託すわけじゃない? だから、そういう人たちっていうのと、今言ったような30人の人たち。その人たちは本当に国をよくしたいのか。世界をよくしたいのかっていう、その部分をちゃんと持ってるのか?ってことを考えたら……。

(小泉今日子)そうですね。だからちゃんと見て。全部の候補じゃ大変かもしれないけど。自分がどうなったらいいかなって。「この人はそれをちゃんと公約に入れてるな」とかって……でも、私たちの望みがいっぺんで叶うわけじゃないっていうことはもう前提で。「まず今、取り急ぎこれかな?」みたいな。そんな感じで公約とか、読んでもらえればいいのかな?

言いっ放しの公約でいいのか?

(近田春夫)あとは単純に言うとね、政治家は公約があるじゃないですか。それについて、弁護士のように成功報酬で。「成功したらそれについてギャラを払います。公約が通ったら、お金を払います」っていう、そのくらいのことじゃないと、いくらでも公約なんて言えちゃうから。それはちょっと思いますけどね。

(小泉今日子)それがだから次の選挙の結果なんかになるんだと思うから。「報酬」っていうのはちょっと私は……・

(近田春夫)「報酬」って言ったら変だけども。

(小泉今日子)どう言ったらいいか、わかんないけど。でもやっぱり私はとにかく立候補するのに資格がちょっとでもあったらいいなって思う。

(近田春夫)なんか今ね、この日本の今回の都知事選っていうものを、僕は東京都民じゃないから横から見てるんですけども。それがどういう形になっていくのか?っていうことは本当に気になるところっていうか。本当にどうなんだろうな。みんな、考えてるのかなっていうのはまず、すごい気になりますね。

(小泉今日子)そうですね。

<書き起こしおわり>

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