高田文夫 森田芳光の13回忌を語る

高田文夫 森田芳光の13回忌を語る ラジオビバリー昼ズ

高田文夫さんが2023年12月18日放送のニッポン放送『ラジオビバリー昼ズ』の中で森田芳光さんの13回忌に行った際の模様について話していました。

(高田文夫)寺尾さんは60歳か。それで兄弟も亡くなっちゃったしさ。本当だね。しかし、変な話、俺の周りもどんどん亡くなっちゃうだろう? 大変だよ。ここに来て、お前。13回忌が多くて。本当に……(笑)。だから13回忌っつーことは12年前ってことだよ。12年。その時、みんなが亡くなって。それで俺がショックで倒れたんだから。心臓で。それがその翌年だから。それで昨日はさ、いっぱいメール来ててさ。「お寺の前に覗きに行きました」とか「たくさん集まってましたね」とかさ、メールで来ていたけども。昨日、江戸川橋の方のさ、森田芳光くんのお寺。そこに三沢さんっていう奥さんがいてさ。全部の森田くんの映画のプロデューサーなんだけど。もうやり手なんだよ。バリバリでさ、元気がいいんだよ。クレバーでさ。それがもう段取り、仕切っちゃっているからさ。「もう、来てよ!」ってさ、お寺に行ったんだよ。そしたら昨日は暖かかったでしょう?

(松本明子)暖かかったですね。いいお天気で。

(高田文夫)ポカポカと。だから早めに行くとさ、お庭にこうやって椅子が置いてあるんだよ。で、そこで「いいな。これはポカポカしてて。ちょっと待ってよう。始まるから」なんて。で、座って見たら、つるっぱげがいるんだよ。桂歌丸じゃない方の宇多丸。カツラを取っちゃった方の宇多丸(笑)。

(松本明子)サングラスの。

(高田文夫)ラッパーの。

(松本明子)RHYMESTERの。

森田芳光の研究者・宇多丸と話す

(高田文夫)また、宇多丸くんがさ、森田芳光の研究者じゃ日本一なんだよ。もう全て見て、本も出してるんだよ。もうめちゃくちゃ詳しいけど、間に合ってない。会ったことがないんだよ。だから俺に話を聞きたがるわけだよ。俺、全体を見渡しても唯一の先輩だから。森田にえばっているのは俺だから。もう集まっちゃってさ。それでどうのこうのっつってさ。「先生も大変ですね!」なんて宇多丸も嬉しそうにさ。「それよりお前、玉は大丈夫か?」「ああ、玉は大丈夫。玉は大丈夫です」なんて。

(松本明子)玉ちゃんは大丈夫。

(高田文夫)「おい、大変なんだよ、宇多丸。この間、談志師匠の13回忌があったんだよ。みんな、2011年なんだけどさ。談志師匠の13回忌があって。未亡人のおかみさん、ノンくんから『ちょっと、高田さん。お願いよ。こういう会だから最後、高田さんが出ていって、軽い笑いをポッと取って。それで明るく解散しましょう』なんて言われてさ。『ああ、わかりましたよ』なんて。それで談志師匠の13回忌も俺、最後に出て行ってワッとやって。それで今回もまた、三沢さんから連絡があってさ。『高田さん、こういう会だからさ、森田らしくさ、最後は明るくパッと高田さんのトークで。それで軽く笑わせて、帰りましょう』なんてさ。だから宇多丸、俺は大変だよ。13回忌ばかり。年を明けたら中村勘三郎も13回忌だからさ。大変だよ」なんて言ったら宇多丸がさ、「いやー、もうあれですね。法事博士! 13回忌の三冠王!」なんつってさ(笑)。

「三冠王ってなんだよ?」「だってなかなか談志、森田芳光、勘三郎ったらすごいですよ? これ、全部総ナメですから。本を出しましょう。マナーの本。『13回忌の礼儀作法』みたいな。先生、本を出した方がいいですよ!」なんて。「誰が買うんだよ、13回忌の本なんて……限定されすぎだろう」「いやー、13回忌、そんな行っている人はいないでしょう?」「うるせえな」なんつってさ。ポカポカの日差しの中、いろんな人がいっぱいいるわけだよ。

(松本明子)大勢集まって。

(高田文夫)そしたら「先生、お世話になりました」なんて。若い人がいるんだよ。「どうしたんですか?」って言ったら「僕、森田監督の最後の3作品、助監督でやっていたんです」「ああ、ありがとうね。いろいろお世話になっちゃって」「いや、最後3作品をやりまして。その後、私は映画を撮りまして。先生にラジオでボンボン言ってもらったんで、名前だけは浸透したんですよ。『愛のこむらがえり』の監督です」って(笑)。

(松本明子)えええーっ!

(高田文夫)「磯山さんにはお世話になりました」っつって(笑)。「先生がラジオで言うから、『こむらがえり』の名前だけが先行して。名前ばっかり先行しちゃって。おかげさまで。まあ、客の入りはともかく……」なんて(笑)。

(松本明子)ああ、そうですか! さやかちゃんの。

(高田文夫)磯山の映画の監督なんだよ。そういう人とか、もういっぱいいるんだよ。みんな。だから角川のあの、変な話、収賄して。いろいろあったろう? 会長。それがムショから出てきたんだよ。それで手記、書いていたけどさ。あの人とか、挨拶するんだよ? もう何を言っているのか、わかんねえんだよ。それとか、東宝の会長とか、偉い人がいっぱいいるんだよ。映画界の。いっぱいいるんだよ。で、「じゃあ法事、始めますから。本堂の方へ」って言って。俺ら、座ってるだろう? で、坊さんが「南無阿弥陀仏、南無阿弥陀仏……」みたいな。お経をあげて、ちょっと法話をして。「森田監督っていうのは、人のためにいっぱい楽しい作品を与えた。これは人として、素晴らしいです。物を作って、与える。人に喜んでもらう。こういうことをね、皆さんも続けてください」とか言って。「おお、この坊さん、いいこと言うな」なんて思っていたんだよ。そしたら「ちょっとお待ちください」なんて。そのお坊さんがお花のスタンド、重いのをこうやって持っているんだよ。

「どうするんですか?」って聞いたらさ、向こうの宴というか、ちょっと飲んだりするところ。そこがちょっと寂しいから、そっちにいっぱいあるこのスタンドを運ぼうっていう、そんな話になったのよ。「ああ、そうですね」っつって。「でも俺、持てないしな。誰かちょっと若い人、ガタイのいい人、いねえかな?」って思って。で、俺の左側にズラッと並んでいて、その向こうにさ、ガタイのいい男前がいるんだよ。「あ、お兄さん。ちょっと力、ありそうだな。あのスタンドをちょっと持ってさ、あっちの部屋に持っていってあげて」っつったら「はい、わかりました!」なんて。その人がさ、グッとスタンドを持ってパッと俺の顔を見てさ。「下剋上はつらいっすね!」って。鈴木亮平(笑)。

(松本明子)えええーっ!?

(高田文夫)すごいいいやつでさ。運ぶんだよ。グッと。「じゃあ、ちょっと運んできます」「おお、悪いな! あれ? 今日は決勝じゃなかった? 今晩……夜、『下剋上球児』の最終回だろ? お前、決勝に行くんだろう? 法事に来てる場合じゃねえだろ?」「そうなんですよ。いやー、先輩。下剋上がきついから……」なんてさ。運んでさ。それを見て、北川景子が笑っているんだよ。ゲラゲラ笑って。すごいんだよな。森田監督、みんなに慕われているからさ。みんな集まるわけ。

(松本明子)すごいですね!

いい人、鈴木亮平

(高田文夫)それでさ、鈴木亮平がいい人でさ。こんなデカいスタンドを1人でさ、「うんっ! あ、大丈夫です、大丈夫です。先輩、大丈夫ですよ」っつってさ、運んでくれるしさ。俺、俳優を使っちゃマズいなって思ったんだけどさ(笑)。あんまりにもガタイがいいから。「ちょっとお兄ちゃん、運んでよ」っつっちゃったんだよ。

(松本明子)ガタイもいいし、クレバーだし。

(高田文夫)そうなんだよ。もう、笑っちゃったよ。それでやってさ、どうのこうのって、みんな偉い人も。

(松本明子)好青年で。

(高田文夫)それで三沢くんが仕切るからさ。森田くんの写真とか、監督のシーンとか流して。みんな、思い出話を語って。「さあ、いよいよ高田さんの登場です!」みたいになってさ。「ふざけんなよ、お前!」って。「法事にふざけてられないだろう? お前」ってさ。「いや、そこを。森田が好きなんですから。高田さんのことを好きだし。高田さんの冗談が好きだから。お願いしますよ」って。それで三沢さんがさ、バカでさ。「それでさ、高田さん。ちょっと聞いてよ。伊藤克信がさ……」って。要するに『の・ようなも』っていうデビュー作。その主演が伊藤克信で。

(松本明子)そうですね。目が大きい。

(高田文夫)それの兄さんで真打ちになったのが尾藤イサオで。これ、俺がモデルなんだよ。

(松本明子)そうですよね。

(高田文夫)で、伊藤克信が森田くんなんだよ。ドジな方が。で、三沢くん、奥さんが「これまで、何回も伊藤克信から『いよいよ13回忌だね。高田さんに会えるね。いいねえ。楽しみだね。お寺で会えるね』なんてずっと言っていたのよ」って。

(松本明子)先生のことが大好きだから。

(高田文夫)「そしたら昨日さ、伊藤くんから電話があってさ。『インフルエンザになっちゃった』って。ドジでしょう? 『迷惑だから来ないで』って言ったわよ」って。もう笑っちゃってさ(笑)。

(松本明子)ええーっ? 会いたかったでしょうに(笑)。

日大漫談で受けまくる

(高田文夫)それでまた、日大漫談をやってさ。「よっ、たっぷり!」なんて言われてさ。「よっ、林真理子!」なんて言われてさ。「まあ、太田くんのおかげで日大の裏口もメジャーになりまして……」っつって、ドカンと受けてさ。「私も森田も、実は裏です」っつったらドッカンドッカン受けてさ(笑)。東宝の会長も名刺を持って「おもしろい! おもしろい! 私、こういうものなんですけども、噂は聞いていましたが……生のライブは違いますね!」って。生のライブじゃねえっつーんだよ(笑)。喜んじゃっているんだよ。困ったもんでさ。それでもう、人柄なんだよ。みんな、集まってくるんだよ。それでみんなで思い出話をしているんだよ。で、昼間、それが江戸川橋の方のお寺であったんだよ。

<書き起こしおわり>

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