あのちゃんと尾崎世界観『普変』を語る

あのちゃんと尾崎世界観『普変』を語る あののオールナイトニッポン0

尾崎世界観さんが12月12日放送のニッポン放送『あののオールナイトニッポン0』に出演。あのちゃんに提供した楽曲『普変』の制作や込めた思いなどについて話していました。

(尾崎世界観)そんなことより、発売おめでとうございます。

(あの)ありがとうございます。そうですよ。今日、『猫猫吐吐 』というアルバムが出るんですけど。その中の1曲、『普変』という曲が、名曲ありまして。

(尾崎世界観)名曲でしょうか?

(あの)それを尾崎世界観さんが作ってくれました。

(尾崎世界観)そう。あれ、いつだったかな? 去年? 一昨年?

(あの)そうね。一昨年か去年か、知らないです。

(尾崎世界観)なんかね、コロナになって、そのタイミングだったかな? 作ってたのが。で、なんかその自分の状況ともリンクして。曲が結構そういう、初期の感じになったというか。まあ、でもずっとあのさんに聞いてもらっていたから、そういうものにしたいと思ったし。初めて会った時、自分がやってる番組のゲストに来てもらった時に、たしかCDをね、持ってきてくれて。

(あの)ああ、覚えてくれてるかー。嬉しい!

(尾崎世界観)「覚えてくれてるか」(笑)。

(あの)嬉しいです!

(尾崎世界観)『待ちくたびれて朝がくる』っていうインディーズのCDを持ってきてくれて。で、本当になんかそのCDの顔っていうか……CDにも「顔」があると思っていて。その人が持ってるCDって全然、表情が違うから。売ってる時は一緒なんだけど。店に並んでる時とかは同じ顔をしてるんだけど。その人の家に行って、そこからどんどん変わっていくと思っていて。その時にあのさんが持っていたCDを持ってきてくれて。「ずっと聞いてたんで、サインしてください」って渡してくれた時のその顔をすごい覚えていて。忘れられなくて。

(あの)えっ、嬉しい!

(尾崎世界観)「ああ、この人はめちゃくちゃ聞いてくれている、なんかちゃんとこの人の生活の中に自分が作った曲が入ってるな」っていう顔をしてたんですよ。

(あの)おおー、アーティストラジオだなー(笑)。

(尾崎世界観)怖いでしょう? 「顔」とか言い始めると、ちょっとなんか売りつけられそうで怖いでしょう? 石とか(笑)。「あなたの持ち物、よくない顔してるわね?」とかって。

(あの)うん。最初、ちょっと怖かった。「なんて言われるんだろう?」って。でも、いい方でよかった。

(尾崎世界観)でも、本当にそれを覚えていて。そのCDに入ってる曲で『あの嫌いのうた』っていう曲があって。

(あの)ああ、大好きです。

(尾崎世界観)で、そのCDの中のリード曲があれだから。なんかそういう感じの曲がいいかなって、なんとなく思っていて。

(あの)知らなかった。それは。

(尾崎世界観)で、当時からねやっぱりね、アイドルとして活動しながら、熱狂的なファンがいるっていうのも知ってたし。で、作る時に「どうしようかな?」って考えて。ファンの人々のために、あのさんのファンに向けた曲を作ろうと思って。歌詞も……曲は割とシンプルに、その昔の感覚を思い出して作って。で、歌詞を書く時に、もちろんいろいろこう、自分も「声が変だ」って言われるし。そうやって言われてるのも知ってたし。そういうことを書くっていうのはもちろん、前提であって、それがいいかなと思ってたんだけど。この曲の中の、自分は「Dメロ」って言ってるんだけど。みんなは「大サビ」とも言うけども。「たまらなく愛しいから そばで笑っててね この先に何があっても ずっと守ってあげる」っていう歌詞は、ファンの人に向けて歌ってるようなイメージで作ったんですよ。これはなんか、すごい歌ってほしくて。そこのメロディーだけ、結構尖ってる曲の中で、ちょっと変えていて。

(あの)はい……。

(尾崎世界観)どうですか? その感じ。

ファンの人に向けて歌ってるようなイメージ

(あの)いや、もうこれ、僕のファンも聞いてて、ちょっとやばいんじゃないかな? 僕もすごく歌ってて……ああ、やばい。泣いちゃいそう(笑)。なんかここのパートが、めっちゃ好きで。全部好きなんだけど。なんか、すごい「僕だな」って思っちゃったし。ファンの人に対しても、僕が普段気持ちを……感謝の気持ちじゃないですけど。いろんな本当のところって言わないから。それをこの、ここのところだけで全てを伝えれる気がしちゃう。強くなれちゃうっていうか。なんか、それが、パワーがめちゃくちゃあるなと思って。

(尾崎世界観)うんうん。結構、その他のところは外向きに、尖って中指を立てるような感じで書いていて。でも本当に、一瞬だけでいいと思って。そういう、ちゃんと内面を見せるのは。で、それはここだなと思って。で、それを自分で仮歌で歌って。それで自分でやってみても、なんかしっくり来ないなって思っていたけど。でも、ちゃんと完成したものを聞いた時に「ああ、やっぱり間違ってなかったな」と思ったし。伝わっていたらいいなと思いましたね。

(あの)だからその、仮歌みたいなので最初、尾崎さんから送られてきて。いや、もう本当に僕、ちょっと、1人で泣きましたね。一番最初に聞いた時。「なんでこんなにわかってくれるんだろう?」みたいな。すごい、とんでもないものが……「とんでもないものが来る。絶対にもらえる」と思ってお願いはしているし。言葉の力っていうか、尾崎さんが出す言葉って、すごく力もあるし。本当に面白かったりもするし。パワーがあるから、信頼の上でオファーしてたけど、それを超えてきちゃって。僕自身がなんか、これがね、その後に『ちゅ、多様性。』って出るんですけど。でも、そこの前にこれを出せてよかったなというか。本当にこれが自分の基地じゃないけれども。自分の本当の居場所のところにロープをガーッと引っ掛けて、離さないでいてくれるものになるな、みたいな。だからこそ、今こうやっていろんな曲をできてるなっていう。

(尾崎世界観)ああ、いいことを言うねえ……。

(あの)本当にそういう気持ちでした。

自分の本当の居場所に戻れる曲

(尾崎世界観)でも、作るまでに周りのスタッフさんもすごい熱心に。「どうしてもこのタイミングで作ってもらいたいんだ!」っていうのを言ってくれて。だから、周りの人にも恵まれてるんだなと思って。そういうのもあって、やっぱりなんか、ちゃんと味方がいて。なおかつ、一番の味方であるファンに伝わる曲っていうのを意識して。そしたら、これは皮肉で「1億再生」って書いたのに、すぐに1億再生を突破しやがって。その後に(笑)。びっくりして。

(あの)フフフ(笑)。ごめんなさい。

(尾崎世界観)こっちじゃないよなって。でもね、そうやって「命綱のようなもの」って言ってもらえたのは嬉しいし。

(あの)本当にそう。命綱みたいな感じ。

(尾崎世界観)あんまり色を塗らないで。カラーじゃない、ちょっと白黒の。絵で言うとラフにスケッチしたみたいな感じ。そういう感じで渡して。だからそれをちゃんと完成させてもらえたから、よかったですね。あまり作り込まなかったというか。そういう時もあるんですけど。あえてやる時も。でも、これはなんか、色なしで。色を塗らずに渡したらいいんじゃないかなと思いましたね。音楽番組みたいになってますけど、大丈夫ですか?

(あの)すげえなー。いや、これはマジでやばい! 今日はすごいぞ! いい日だ。いい回。いや、嬉しい。本当に嬉しいです。

(尾崎世界観)でもやっぱり曲をね、作ってると思うけど。やっぱりね、自分の曲がいっぱい入ったアルバムをね、すげえ聞きたいっすね。

(あの)えっ、誰の? ああ、僕の? そうですね。僕も曲は結構、作ってるんですけど。やっぱり今はキャッチーな、みたいなのも多いので。どんどんどんどん、やっていきたいですけど。

(尾崎世界観)さっき、なんかこう、「なんでこんなにわかってくれてるんだ」って言ってくれたけど。たぶん、わかってないから、そういう歌詞が書けるんだと思う。

(あの)ああ、ある意味、僕じゃないからっていうのもあるか。

(尾崎世界観)だから思いっきり振りかぶれるし。自分の方がね、自分のことがわからないから。

(あの)ああ、そうそうそう。意外とね。

(尾崎世界観)でも、だからこそ自分のことを歌ってほしいなって思いますけどね。自分の曲で。もちろんまたね、曲も作らせてもらえたら嬉しいけど。

(あの)前からすごいそれも言ってくれて。その、ラジオに呼んでくださった時にも、そんなことを言ってくれて。すごくなんか、アーティストとしてもちゃんと見てくれていて。僕は嬉しいです。やっぱりさ、アーティストなのに。このラジオでも全然アーティスト扱いされないので、嬉しい(笑)。

(尾崎世界観)だからこのCDをね、なんか10年後ぐらいに若い人が持ってきてくれたら、いいですよね。その時に、いい顔してたらいいですね。

(あの)いい顔してるのね。僕も「サイン書いてくれ」とか言われて。覚えていたいけども。

(尾崎世界観)でもCDがもうその時にはもう、どうなってるのかな?

(あの)たしかに。もうサブスクの時代だからね。

(尾崎世界観)どうだったんですか? CDっていうのは。あのさんにとって、昔。

(あの)でも僕もCD、そんなに持ってる方じゃなかったんだけど。歌詞カード見てる時間とか、すごく好きでしたね。やっぱり、何なんだろうね? まあ、中ジャケも結構好きだったり。その曲の雰囲気とかも相まって。CDも、なんか好き。なんか、ちゃんと好きだなって思えるし。サブスクよりもやっぱりこういうCDをずっと出したかったの。だから嬉しいです。今回。

(尾崎世界観)またね、出してほしいな。いっぱい。

あの『普変』

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<書き起こしおわり>

尾崎世界観 あの『普変』の一人称が「あたし」である理由を語る
尾崎世界観さんが12月12日放送のニッポン放送『あののオールナイトニッポン0』に出演。あのちゃんに提供した楽曲『普変』の歌詞についてのリスナーからの質問に回答。一人称があのちゃんの「僕」ではなく、「あたし」であることについて話していました。
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