佐久間宣行とトータルテンボス M-1トレンドの変遷を語る

佐久間宣行とトータルテンボス ブラマヨ・チュートリアルの呪いを語る 佐久間宣行のオールナイトニッポン0

佐久間宣行さんとトータルテンボスのお二人が2023年9月20日放送のニッポン放送『佐久間宣行のオールナイトニッポン』の中でM-1グランプリのトレンドの変遷について話していました。

(佐久間宣行)トータルテンボスっていうのは、どうだったんですか? M-1に関しては。

(大村朋宏)まず、僕らは2004年に初めて行けたんですけど。

(藤田憲右)だから、想像してたのがもう俺たちの……東京弁だし。で、あんまりないフォーマットじゃないですか。若者言葉っていう。

(大村朋宏)そうですね。アフロのツッコミが「半端ねえ、半端ねえ! ◯◯とかじゃなくねえ?」って。

(藤田憲右)で、最後に「きょきょきょ、今日のネタのハイライト!」という、二つのフォーマットをくっつけるだけの。

(大村朋宏)で、「これ、ちょっと俺たち、変わるぞ?」って思ってたんですよ。「いや、これはすごいぞ。行ったな!」って。

(佐久間宣行)かぶってないし。

(大村朋宏)かぶってないし。で、決勝も選ばれて……そしたら、目の前で南海キャンディーズがバカハネしていたんですよ!

(佐久間宣行)フハハハハハハハハッ! ああ、南海キャンディーズ初登場か!

(大村朋宏)はい。「あれっ?」ってなって。

(佐久間宣行)ツッコミで笑いをバンバン取るし。

(大村朋宏)それでもう、「わわわわっ!」ってなって。で、俺たちが出てきて。「ああ、いるんだね。そういう子たち」ぐらいで終わっちゃって。「それ、俺たちがやりたかったやつ!」っていう。

(佐久間宣行)彗星のごとく現れるっていうやつを。

(大村朋宏)彗星のごとく。その俺たちがやりたかったやつを目の前でやられて。

(藤田憲右)やられたね。

(佐久間宣行)そうか。しかも、ツッコミに特徴あるのが……。

(大村朋宏)もっとツッコミに特徴ある方が先に行っちゃったんで。ボケがデカい女性なんで。これは敵わない。

(藤田憲右)男女でやられちゃって。

(大村朋宏)薄かったね! 薄いお兄ちゃん2人だったね!

(佐久間宣行)あれが初登場って見るとね。

(大村朋宏)だからもう「今日のネタのハイライト」なんて、どこもハイライトないんですよ。どこもない!

(佐久間宣行)ああ、そうか。あのフォーマットって、そこまで滑ってると地獄ですね?

(大村朋宏)そうですよ。ハイライトがないのに……比較的、滑れなかったやつがハイライトになるんで。

(藤田憲右)ある程度、どこかは受けてくれないと。それでドカンと来るんで。

(大村朋宏)薄いハイライトをやってね。で、やっぱり結局、次の年は行けなかったんですよね。

(佐久間宣行)そうかそうか。前の年、ちょっと決勝で結果が悪いとやっぱり目が厳しくなっちゃいますよね。

(大村朋宏)そうですね。はい。ほんでやばいって言って、もう笑い飯さんに倣って全国ツアーを始めて、2006にまた復活できるんですけど。

(佐久間宣行)それもすごいけどね。

(大村朋宏)そこでチュートさんの完全勝利。もう目の前で「チュートリアル、チュートリアル、チュートリアル!」って。

(佐久間宣行)そうか。2005年はブラマヨが勝って。で、時代が変わっちゃってたんだ。全国ツアーをやっている間に。テクニックの時代から……。

(大村朋宏)「あれ? 魂になっている?」って(笑)。「あれ? 今、魂?」って。

(佐久間宣行)フハハハハハハハハッ! 「全国ツアーをやって腕を磨いたら、魂?」みたいな(笑)。

「あれ? 魂になっている?」

(大村朋宏)「魂……魂は、磨いてないよ? マズい、マズい!」ってなって。こっちは技術しかもっていってないんで。

(藤田憲右)テクニックばっかり磨いていたんで。

(佐久間宣行)そうか。だって、山里を見たからね。山里を見て、新しい技術で回って回って磨いてきたら……魂かー。

(大村朋宏)で、もう魂になっちゃっていて、案の定、やっぱり5位になりまして。魂でね(笑)。

(藤田憲右)でもまだ魂は、諦めてたんだよね。「俺たちは魂じゃない」っていうことで、技術、テクニックに振り幅いこう。まだ足りないんじゃないかっていうことで、ものすごい回収率というか。もう、散りばめたボケを全部回収するみたいな。

(佐久間宣行)大伏線漫才に変えていって。

(大村朋宏)VIVANT漫才みたいな(笑)。今で言えば。「これがかかってくるの!」みたいな。

(佐久間宣行)その頃は、どうだったんですか?

(大村朋宏)それで2007。チュートさんの次の年にまた行けて。

(佐久間宣行)めちゃくちゃM-1に出てるのに……(笑)。なんでなんですか?

(大村朋宏)ここでもう、サンドウィッチマンが敗着復活で。ふざけんなよ!っていう。

(佐久間宣行)フハハハハハハハハッ! 今度は物語の時代(笑)。

(大村朋宏)「えっ、物語!?」ってなって。

(佐久間宣行)ストーリーの時代になって。

(大村朋宏)「えっ、ちょっと待ってよ?」って。

(佐久間宣行)魂に負けたと思ったら、今度はストーリーに負けて。

(大村朋宏)「技術、魂、ストーリーって来るんだ!」ってなって。で、我々が抜けたぐらいでまた技術に戻って。パンクブーブーとかが。

(佐久間宣行)また技術の時代に戻った(笑)。

(藤田憲右)我々が築いた礎ですから。

技術→魂→ストーリー→技術

(佐久間宣行)たしかに。ノンスタ、パンクブーブーは理論ですもんね。理論で、漫才のフォーマットと、ボケ数と……みたいなね。

(藤田憲右)あの2組は「魂」の「た」の字もないですからね。

(大村朋宏)競技漫才でしたね。詰め込んで詰め込んで。4分に。

(佐久間宣行)あの頃の方がM-1の漫才の、「競技漫才」って言われるような完成形みたいな感じでしたよね。

(大村朋宏)で、5年経って、ハゲ漫才がトレンディに(笑)。

(佐久間宣行)5年経ったら、ちょっとよくわからない感じに(笑)。

(大村朋宏)お祭りテイストで(笑)。

(佐久間宣行)『THE MANZAI』のテイストも引き取ったM-1になっちゃったんですね。お祭りになって、みんながブレて。「どうすりゃいいんだ?」ってなって(笑)。

(藤田憲右)で、とろサーモンとか、変なやつが(笑)。

(佐久間宣行)M-1の迷走とは言わないけれども、評価基準がホワホワしてきて。

(大村朋宏)だから、回り回ってますね。いろいろと。

(佐久間宣行)本当っすね。今、またしっかり競技漫才になってきて。

(大村朋宏)和牛あたりからまた、戻りましたね。

(藤田憲右)まあ1回、錦鯉っていう、またストーリーが入ったけどね(笑)。

(大村朋宏)おっさんがね。

(藤田憲右)定期的にストーリーは入りますよね(笑)。

<書き起こしおわり>

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