日比麻音子さんが2023年9月13日放送のTBSラジオ『アフター6ジャンクション』の中で民放NHK6局連動番組『1.5℃の約束 いますぐ動こう、気温上昇を止めるために。』の収録の模様を紹介。収録直前にコンタクトレンズを片方落としてしまうという大ピンチを迎えていたところ、日本テレビの鈴江奈々さんに救われたという話をしていました。
(宇多丸)そんな中、日比さんのお仕事に関してですね、複数の方からメールいただいてるんですが。こんなメールをいただいております。「最近、日比さんの名前をネットニュースで見ることが多いのですが、先日も民放各局のアナウンサーがNHKに勢ぞろいして番組収録の記事にTBS代表として日比さんの名前が書いてあるじゃありませんか。競合他社の内部に入り込みとか、とてもレアな体験だと思いますので日比さんの率直な感想。特にNHKとTBSの違いなどがあればぜひ教えていただきたいです」。こちらですね、NHK・民放6局連動環境スペシャル番組『1.5°Cの約束 いますぐ動こう、気温上昇を止めるために』ということで。先日、共同記者会見も行われて……ということで。番組そのものは24日(日)にNHKで放送されるという。
(日比麻音子)はい。ありがとうございます。
(宇多丸)そこに?
(日比麻音子)行ってまいりましたよ。もう、赤坂から出ることはね、もうないだろうということで……(笑)。
(宇多丸)フハハハハハハッ! どういう仕組み? 出てるでしょうよ(笑)。
(日比麻音子)「出してくれ!(ガシャンガシャン!)」みたいなね。そんなことはないですけども(笑)。まさか、ですからね。渋谷に乗り込んで。
(宇多丸)あそこ、また……たしかに放送局ってそれぞれ雰囲気が違うけども。NHKはやっぱりもう、独特の。あの入り組んだ廊下と。
(日比麻音子)本当にNHKの方々も迷子になるっていうぐらいに。それは防犯の意味も込めてですけども。
(宇多丸)万が一の時にね、放送局など占拠されないようにということですよね。
(日比麻音子)まさかでも、そんな内部に入っていくとは思いませんでしたので。なんでしょうね? あの緊張というのはちょっとやっぱり普段の赤坂における生放送業ではない、重たいものを感じながら。
(宇多丸)その他の、他局のフジなり、テレ朝さんとかも来てるわけですよね。その方々っていうのも、だいたい同世代ぐらいなの? それとも……?
(日比麻音子)いや、もう先輩で。あと、フジテレビの安宅さんというアナウンサーさんは、ええと入社年度は私よりも下なんですけども。年齢はほとんど同じということで。でも、私は若手です。はじめて参加するということで。
(宇多丸)ああ、そうかそうか。じゃあ、他局のアナウンサーの方との……だから、他の民放の方もたぶん、ある種の緊張を持って入られてるだろうし。
(日比麻音子)それぞれ、背負っているものを持って。
(宇多丸)迎えるNHKの方だって、そりゃ緊張するでしょう。「なんだ、なんだ。NHKさんはそうですか?」なんて思われたくないからね。
独特の緊張感のある収録
(日比麻音子)やっぱり独特の緊張感があったので。お祭り感と緊張感と使命をそれぞれに背負ってアッセンブルしている感じっていうのがなんかいろいろ入り混じっていて。ちょっと初めて経験する角度の緊張だったんですけど。最初はそのスポットという……今、国連のホームページなどもご覧いただけますので、もしよかったら検索していただきたいんですが。ちょっと私の顔もたぶん、「目を閉じる回数が多いね」なんて言われたぐらいに、緊張はしていて。
(日比麻音子)でも、やっぱり他社とかライバルとか言いますけど。とはいえ、ちょっとした隙間時間でしゃべる話とかも、もう共感しかないっていう感じなので。やっぱり仲間なんだなっていうのはありましたし。そうですね。でも当日、収録が日曜日だったんですけど、あんまりに緊張してて、私は片方、コンタクトレンズを落としちゃったんですよ。「終わった……」と思って。で、TBSのチームに「落としました……」「えっ、どうする? どうする?」「片方、入っているのでなんとか……」って。
(宇多丸)緊張で目が渇いちゃったのかな?
(日比麻音子)はい、たぶん。で、ポロッとなって。「どうしよう、どうしよう?」ってなって。でも、もう収録まで30分ぐらいしかないし。「これはまずい……」と思って。「メイクをとりあえずしよう。もう、しょうがない。しょうがない。こういう時こそ、実力を発揮するしかない!」みたいな変なモードに入っていて。そしたら、それをちょっと聞きつけた日本テレビの鈴江アナウンサーっていう方。今、私は夕方の『Nスタ』っていうのをやっているんですけども、その真裏の『news every.』という番組を担当されている鈴江奈々さんが「日比さん、1個余ってるからどうぞ」って予備のものをくださったんですよ!
(宇多丸)ええーっ?
(日比麻音子)もう本当に泣くほど嬉しくて。普段は本当に夕方のニュースですから、もう真裏っていう関係性なんですけども。
(宇多丸)ねえ。ライバルっちゃライバルだけども。
真裏の報道番組を担当している者同士
(日比麻音子)でも鈴江さん、本当に私が入社する前から、もちろん日本テレビでの活躍は拝見していて。憧れの存在の1人でもありますし。でも本当にその差し伸べてくれたコンタクトレンズを私、一生忘れないと思います。助けていただきました。
(宇多丸)へー! ピンチはピンチだったんだけど、逆にそれで、他局というか、同業者のあたたかさ、絆を感じた?
(日比麻音子)これが絆!
(宇多丸)これ、絆じゃん! 茶化して言う方じゃなくて。
(日比麻音子)本物のやつ。それでおかげさまで、収録も乗り切ることができまして。
(宇多丸)でも、合ってよかったですね。コンタクトって度数とか、あるでしょう?
(日比麻音子)はい。まあ、若干ちょっとあれかなと思ったんですけれども。でも全く問題なく。
(宇多丸)だから、ちょうどいいのがあってよかったですね。
(日比麻音子)本当に。やっぱりアナウンサーの方たちって、あるあるというか。常に持ってるグッズというのが同じで。私もだいたい予備を2、3個も、外のロケの時とかには持っておくんですよ。そういうことも考えられるので。でも、気もそぞろで、全然ダメで。でもやっぱり先輩方、ちゃんと持ってらっしゃって。「どうぞ」って。
(宇多丸)でも、緊張で目って渇くんだなとかね。
(日比麻音子)本当に思わぬことで。久しぶりにカバンを全部、ガチャンガチャン!って楽屋でひっくり返してとか、あったんですけども。本当にね、私のドジなところだったんですけども。
(宇多丸)いや、でもそういう緊張感からの、ありがとうからの。それがあっての収録って逆に、なんていうか横の感じっていうのはむしろ、いい感じでできたんじゃないですかね?
(日比麻音子)本当にですから、そういうこともあって。すごく……今回、2回目となる6局連動ということなんですけれども。「昨年よりもさらにまして、チームワークがよかったね」っていう感想をスタッフさんからもいただいたので。なんか「1人じゃない」っていうところを感じられて。アッセンブルするってやっぱりいいなっていう、ホクホクした気持ちで帰りました。
(宇多丸)なるほど。いや、お疲れ様です。これ、24日の放送が楽しみですね。という裏話も知ってみると、さらに。鈴江さん、素敵!
(日比麻音子)鈴江さん、本当にありがとうございました! 本当に一生、憧れです!
(宇多丸)最高ですね!
(日比麻音子)「他局だから」なんて関係ない。本当に、ありがとうございましたっていう気持ちです。
<書き起こしおわり>