堺雅人さんが2023年9月10日放送のTBSラジオ『日曜天国』の中でドラマ『VIVANT』についてトーク。その中で安住紳一郎さんが堺雅人さんの図抜けた発話能力について、指摘していました。
（堺雅人）でも本当、今回のこのドラマは本当にいろんな楽しみ方をしてくださるので、すごく嬉しいのと。あと、なんだろうな？ ビデオのこの、時短再生でドラマを見てますっていう方が増えてきてるっていうのを聞いて、ちょっとショックを受けた時があったんですね。
（安住紳一郎）今、タイムパフォーマンスっていうのかな？ タイパとか言って、結構早送りしながら。1.5倍速でドラマ見るとか、映画を見るっていう人はいますね。
（堺雅人）だから1.5倍速だと聞き取れないぐらい早くしゃべろうと思ったドラマがあったんですよ。1.2倍ぐらいでも絶対わかんないぐらい。リアルが1.2倍ぐらいのスピードでやってやろうと思った、ただそれだけをテーマにした作品があって（笑）。
（安住紳一郎）かつてですか？
（堺雅人）かつて。弁護士をやっていた時に。
（安住紳一郎）古美門弁護士ですか？
（堺雅人）そうそう。
（安住紳一郎）ああ、古美門弁護士。気を遣わずに言ってくださいよ。フジテレビのドラマですけど。
（堺雅人）すいません。あれ、絶対に時短で見られてたまるものかと思って。
（中澤有美子）そうだったんですね！ だいぶ早い取り組みですよね。
（安住紳一郎）あれ、10年ぐらい前ですよね？
倍速視聴殺しの『リーガル・ハイ』古美門弁護士
#女神の教室
依頼人の利益を第一に感がえつつ自身の利益も得ながら悪党も駆逐するタイプの弁護士がいるんですよ。古美門って言うね(´・ω・`) pic.twitter.com/YrtrLjtF8C— 閂 (@1192_296kmkrbkf) January 30, 2023
（堺雅人）でも、それで言ったらこれ、本当にリアルタイムで見た方が絶対面白いじゃないですか。いろんな感情が入ってくるし。裏の裏の裏まで、ひょっとしたら作ってるかもしれないし。だから、リアルタイムで見てくださってる方がいらっしゃるっていうのが嬉しい。
（安住紳一郎）あとは乃木憂助が裏切るか裏切らないかという、そこですよね。裏切られたら結構きついよね？
（中澤有美子）えっ、誰から？ どっちに？
（安住紳一郎）まあ、だからその視聴者側から見てですよ。
（中澤有美子）ああ、そっち？ そうですよね。
（堺雅人）嫌なやつだったらね。
（安住紳一郎）今、微妙なところに行ってるからね。
（中澤有美子）別班の皆さんとお別れしたところは本当に、びっくりしました。あれ、でも「本当なのかな？」っていう気持ちもまだありながら。
（堺雅人）どうだろうね？
（安住紳一郎）あとはさっき、古美門弁護士。『リーガル・ハイ』のドラマの話がありましたけれども。本当に堺雅人さんは、なんていうの？ やっぱり当然、俳優さんだからお芝居のプランとかね、見てお芝居がすごいってのはありますけど。発話能力がやっぱり図抜けていますよね。
（堺雅人）発話能力……そうですか？
（安住紳一郎）失礼な話ですけど、ほとんどだってNGを出さないって言うじゃないですか？
（堺雅人）出してますよ。出してる回は使わないから。
（安住紳一郎）ああ、そうですか？ でも、セリフを言い淀んでしまうとか、そういうことが少なくないって。
（堺雅人）少ないとは思う。
（安住紳一郎）で、私なんかはすごいスピードで日本語を話してる人に対してのうらやみとか嫉妬があるわけですよ。
（中澤有美子）そうですよね（笑）。
（堺雅人）会うとその話に絶対なるのよ。
（中澤有美子）なんかメラメラとわいちゃうんですね？
（安住紳一郎）うん。そう。河内音頭の新聞詠みの人を見ても「早いな」と思ったりとか。
（堺雅人）ライバル意識を（笑）。
（安住紳一郎）もう、とにかく早いと思うんですね。たぶん黒柳徹子さん超えをしていると思うんですよね。
（堺雅人）それはもう本当に倍速超えの人たち。倍速で聞くやつらに挑戦状を叩きつけた……。
（安住紳一郎）叩きつけて。今回もだからそういう小気味いい、たたみかける堺さんのセリフ回しっていうのもね、本当にたくさんの方が引きつけられてると思いますが。
しっかりした台本だからできること
（堺雅人）でもやっぱりしっかりした台本だからってのはあると思いますよ。しっかりした言葉だから逆に、言葉をバババッとしゃべっても、構造がしっかりしているから安心して走れるというか。これがなんか、何を言ってるかわかんないような本だったら、なかなかそのプランは取りにくいわけですよね。「丁寧に伝えないと」と思っちゃうから。福澤さんの本はやっぱりしっかりしますよ。本当に。「すごい人だな」と思う。監督は。
＜書き起こしおわり＞