ピエール瀧(50)酒場で出会ったアーティスト気取りの男を論破した話

ピエール瀧(50)酒場で出会ったアーティスト気取りの男を論破した話 たまむすび

50才になったばかりのピエール瀧さんがTBSラジオ『たまむすび』の中で前日に酒場で出会ったアーティスト気取りの男の話を論破し、泣かせてしまった話をしていました。

(ピエール瀧)50才になりましてねー。どうしましょう?

(外山惠理)どうしますか? 変わらないでしょ、でも。別に。あ、節目節目にはなにかありますか? 40とか50とか。

(ピエール瀧)30の時には「おお、俺も30か」なんていう風には思いましたけども。40になった時には、「まあ、そりゃなるよね」っていう風に思ったんです。50は正直、なんとも思ってない(笑)。

(外山惠理)(笑)。そうかー。

(ピエール瀧)なんかね。そうなんですよね。

(外山惠理)そうですよね。いくつになったからって、どうのこうのっていうわけじゃないですもんね。

(ピエール瀧)まあね。なんでね、なんでしょう? どうしたらいいんでしょう? どう気をつけたらいいんでしょう、僕は?

(外山惠理)(笑)。いや、もう健康だけでいいんじゃないですか?

(ピエール瀧)いいのかな?

(外山惠理)瀧さんはもう瀧さんでいてほしいですよ。急に変わられても困っちゃうし。

(ピエール瀧)そうですか。まあ、そうですよね。いや、「健康に」って言いながらも、昨日も本当、朝4時ぐらいまで飲んでいましたしね。カッパカパ。カッパカパ飲んで。

(外山惠理)どうなんでしょうね。もう大丈夫なんですか? 臓器の方は。

(ピエール瀧)臓器は大丈夫じゃないですかね。わかんないですけど。

(外山惠理)なんか体も大きいから、肝臓も大きかったりするんですかね?

(ピエール瀧)なんすか? フォアグラ的な話ですか?

(外山惠理)(笑)。なんかほら、大丈夫なのかな? 慣れているのかな、もう? お酒の量とか。

(ピエール瀧)どうなんだろうね。そうかな?

(外山惠理)飲めなくなりました? でも。

(ピエール瀧)飲めなくはなってないですね。

(外山惠理)ああ、そうですか。

酔っ払うとめんどくさくなっているらしい

(ピエール瀧)ただ、酔っ払うとちょっとね、めんどくさくはなっているみたいですね。昨日も酒場で横にいたアーティスト気取りのやつが、ずーっとアーティスト気取りでしゃべっていたところなんだけど……。

(外山惠理)気取りのやつが(笑)。

(ピエール瀧)アーティスト気取りなんですよ。そいつが。

(外山惠理)ちょっとカチンと来たんですか?

(ピエール瀧)いや、アーティスト気取りの……「アーティストの話をしてるんだ。へー。面白いね」なんて言っていたんですけど、そっからなんか向こうが調子に乗ってなんか、「日本は陰謀に巻き込まれている」みたいなことを言い始めて。そこを、最初の20分ぐらいはおとなしく聞いていて。「こいつ、ここに穴がある。ここに穴がある。ここにも穴がある」っていうのを心の中で整理して、30分過ぎてから総反撃っていう……(笑)。

(外山惠理)(爆笑)。で? で、どうなったんですか?

(ピエール瀧)総反撃でこっち側も。「なんだ、それ!?」っていう感じで言っていたら、最後そいつが泣いちゃって。

(外山惠理)へー! いくつぐらいの人?

(ピエール瀧)もう40ぐらいの人なんじゃないのかな?

(外山惠理)泣いちゃった。弱っ!

(ピエール瀧)泣いちゃって。「もうさんざん絡んできて。好きなことをベラベラしゃべって、こっちが反撃したら泣くっていうのはお前、それは卑怯だ!」っつって。また、その泣いたことも全部切り返して(笑)。

(外山惠理)それ、泣くところはちょっとね。言ってきたんだから。

(ピエール瀧)なんだけど、ほら。先週も言っていたけど……頭に血が上っているじゃないですか。で、先週もね、ハイヤーの件がありましたけども。

(外山惠理)そうだ、そうだ(笑)。

(ピエール瀧)で、「うわーっ!」ってなっているところって後から冷静になると超恥ずかしいじゃん。で、俺も昨日、さんざん反撃して。全部やって、そのアーティスト気取りが帰った後にお店の人とか近くにいたお客さんに「俺、どうだった? ヤバかった、いま?」って言ったら、「いや、大丈夫っす。でも瀧さんが正論です。全部」って言われて(笑)。

(外山惠理)そうでしょう!

(ピエール瀧)本当、「よかった~」って思いながらも、でも「ごめんね、酒場でこんな感じになっちゃって」って(笑)。っていうのがね。

(外山惠理)いやー、そうですね。でも、そういうやつには言った方がいいですよ。

(ピエール瀧)なんかでも、歳を取ると人間は丸くなるのかなと思ったんですけど……なんか変なことですぐにキレやすくもなるね。なんか、わかんないけど。前はもうちょっと、笑って許せていたんだけども。

(外山惠理)たぶんね、その「歳を取って」っていう「歳」って50じゃないと思いますよ。

(ピエール瀧)ああ、そこ? 何才?

永六輔が丸くなったタイミング

(外山惠理)たぶん……だってほら、永(六輔)さん、いらっしゃったじゃないですか。永さんはすごく怒る、怒るって言われていたでしょう? で、私が永さんとはじめてラジオをやらせていただいたのって16年前だから。83才で亡くなって、引いてみてください……(笑)。だから67ぐらい。その時に「丸くなった」って言われてましたもん。

(ピエール瀧)ああ、永さんが。ああ、そう?

(外山惠理)だからたぶん、60すぎ。丸くなるのって。きっと。

(ピエール瀧)そうなんだ。じゃあ永さんも50ぐらいの時はそうやって酒場で返り討ちにしてたのかな? みんな。

(外山惠理)お酒は飲まない人だけど。割りと言っていたみたい。

(ピエール瀧)そういうのをやってっていうことで。これ、永さんに聞くしかないんで、ちょっとイタコ、呼んでもらえる?

(外山惠理)(笑)。そうですね。私もちょっと聞きたいわ。

(ピエール瀧)そうですよね。「どうなんです、永さん?」っつって(笑)。

(外山惠理)ねえ(笑)。そうですよ。でもきっといいんですよ。瀧さん。だんだんね、なぜ丸くなるかっていうと、怒るのが面倒くさくなるんだと思うんですよ。「言ってもムダだ」とか諦める気持ち。だからその熱い気持ちというか……だって、知らない人ですよ。はっきり言って。放っておけばいいっていう話だけど。だけどそれに言うっていうのは、やっぱり瀧さんなんですよ。だからそこは直さなくてよくて、丸くならなくていいと思うんですよ。

(ピエール瀧)ああ、そうなんだ。でも、やっぱり後になって、そのアーティスト気取りが帰った後で冷静になった自分を振り返ってみたら、これは怒りじゃなくて、やっぱりちょっと楽しんでるなっていう(笑)。

(外山惠理)(笑)。でも、きっと悟ったんじゃないですか? 1人のアーティスト気取りの方に「ああ、人は見て気取ろう」って……。

(ピエール瀧)ああ、向こうも? なるほど、なるほど。

(外山惠理)そうそうそう。たぶんいつもやってきたんでしょう?

(ピエール瀧)で、その酒場にちょいちょい来てるやつらしくて。その店長が「ああっ!」って思ったらしいんですよね。最初。「ああ、また始めている」って思っていたらしくて。そしたら全部俺が返り討ちにしたんで、ゲラゲラ笑ってましたけどね(笑)。

(外山惠理)でも、救世主ですよ。お店の人たちにとって。いますもん。

(ピエール瀧)いるよね。お客さんだからちょっと……っていうね。

(外山惠理)本当にいるの。そういうやつ。

(ピエール瀧)お店の人がちょっと注意しにくいっていうの、ありますもんね。

(外山惠理)そうそう。だから時々、「言っちゃおうかな?」って思う人、いるもん。よく飲みに行くところで。

(ピエール瀧)はい。僕、でもね、先週に引き続き、また今週も怒った話をしていますけども(笑)。

(外山惠理)たしかに(笑)。

(ピエール瀧)僕、昔……20代の頃とかはさっきも言ったように怒ったところを出すと恥ずかしいなっていうのがあったりとかもして。ちょっと抑えていたりしたんです。自分が我慢すればいいじゃないですか。って思っていたんですけど、あることをきっかけに怒る時は怒った方がいいんだなって思ったんですけど。

(外山惠理)えっ、きっかけがあったんですね。

怒った方がいいと思ったきっかけ

(ピエール瀧)僕、30ぐらいの時ですかね。1人でネパールに旅行に行ったことがあるんです。で、ネパールに行ったら、ポカラっていう山の方の湖の街があるんですね。で、カトマンドゥからポカラまでセスナで移動する予定だったんですよ。そしたら「天候不良で飛ばねえ」っていうから、「おいおいおい。もうポカラのホテルも予約しちゃっているし、今日中にポカラまで移動しなきゃいかん」ということで、ホテルのコンシェルジュみたいな人に言って、「運転手さんの車の送迎をやってくれないか?」って頼んだら、「車で6時間ぐらいかかるよ」って言われて。山道を。

(外山惠理)でも、しょうがない。行かなきゃね。

(ピエール瀧)行かなきゃしょうがないんで、「じゃあいいですよ」っつって行ったら、四駆の車と自分の父親ぐらいのおじさんが1人、運転手さんで来てくれて。それでそれに乗って、ネパールの山道を行ったんです。延々と。で、行っていたら、最初は多少は話しますけど、話すことなんかなくなるじゃないですか。で、ウトウトしていたら、その運転手さんがキキッ!って急に止まって。「うわっ、びっくりした」っつったら、ネパールの山道なんでヒツジがちょっと出てきたから止まるとか、ウシが歩いているから止まるとかってやっていたんですよね。

(外山惠理)うんうん。

(ピエール瀧)そういうの、ちょいちょいあったんですけど、キキッと止まったところを見たら、要は道からおじいさんがフラフラッと飛び出そうとしていて。それをキキッと止めて、「危ねえ!」って止めたんですよ。そのおじさんが。で、おじさんがガーッて窓を開けて怒鳴るんですけど。「なにやってんだ!」って怒鳴るんですけど、怒鳴った相手がそのおじいさんじゃなくて、そのおじいさんの周りにいた若い連中に「お前ら、なにやってんだ、この野郎! じいちゃんが道を渡る時に見ていなくちゃいけないのはお前らの責任だろ? お前ら、そこにいたのに、いまじいちゃんが渡ろうとしているのをなにしていたんだ?」っつって。おじいさんじゃなくて、周りにいたその若い衆にギンギンに怒っているんですよ。しかも。

(外山惠理)はいはい。

(ピエール瀧)「なにやってんだ、この野郎!」っつって。それを見て、「ああ、なるほどな。やっぱり怒る時は怒らないといかんし、正当な理由があったらやっぱり怒った方がいいんだな」って思って。それから怒るようにしていたんです。怒る時は。なんですけども、昨日のは、楽しみです。ジョイです(笑)。

(外山惠理)いやいやいや、でも昨日のは本当に私がお客さんでいたら、「ああ、良かった。この人がいて」って思ったと思いますよ。

(ピエール瀧)そうですかね?

(外山惠理)私も怒ろう。私、「2番」って呼んでいる人がいるんですけど。あの、すごく腹が立つ人がいるんですよ。よく行くところに。で、ずっと我慢しているんですよ。

(ピエール瀧)なに、2番って?

(外山惠理)いっつもね、「2」って書いてあるトレーナーを着てるから2番って呼んでるの(笑)。

(ピエール瀧)なるほど(笑)。

(外山惠理)で、なんかね、そのお店の人に若い人が……その人はちょっと、お歳が40代後半かな? それで、偉そうにすごい言うわけ。「料理とはこういうもんだ」とか、プロに向かって。それで「はい」とかニコニコ笑ってお店の人たちは聞いているんだけど。本当に「こいつ!」って思って。いっつも。なんかもう途中からお酒の勢いがすっごいついちゃうぐらい腹が立つわけですよ。2番のせいでね。だからちょっと言おうかな、今度(笑)。

(ピエール瀧)ああ、もう言うべきでしょう。「おい、2番!」っつって。言うべきでしょう、そこは。

(外山惠理)ちょっといま、思いました。瀧さんの話を聞いて。

(ピエール瀧)それをね……また歳取ってくるとそこのパーン!って火がつくところとか。ちょっと早めになっちゃうのかな?っていうのがちょっとあるから気をつけなきゃいけないんですけどね。で、ちなみに先週言っていたハイヤー事件。

(外山惠理)あ、はい。今日はどうでした?

(ピエール瀧)ハイヤー事件。今日は来てくださって。で、やっぱり開けたらそのドライバーさんが「瀧さん、先週は失礼しました」っていうから、「だからね、運転手さんは悪くないんです」っていう話をしたんです。で、実は先週、『たまむすび』が終わって家に帰ったらうちの嫁が、「2時半ぐらいに係長だと思われる人が菓子折りを持って家にやってきた」って……(笑)。

(外山惠理)ええーっ!(笑)。

(ピエール瀧)「誠にすいませんでした」って。

(外山惠理)本当に!?(笑)。

(ピエール瀧)放送中にもう菓子折りを持ってやってきたっていう。「申し訳ございません!」っつって(笑)。

(外山惠理)放送中に来たんだ。

(ピエール瀧)はい。で、もう「ああ、いいです。いいです……」っていうことになったっていうのが先週の顛末です。

(外山惠理)あら、まあ。そうでしたか(笑)。

(ピエール瀧)そうなんですよねー(笑)。

(外山惠理)おかしい(笑)。でもまあね、よかったですね。一件落着ということで。これからね、気をつければ。

(ピエール瀧)ねえ。これからも怒っていきたいと思いますけども。

(外山惠理)面白い(笑)。持ってきたんだ。どうもすいませんね、本当に(笑)。

<書き起こしおわり>

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