スポンサーリンク

R-指定 Creepy Nuts『たりないふたり』を語る

シェアする

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
  • 737

Creepy NutsのR-指定さんがblock.fm『INSIDE OUT』に出演。Creepy Nutsのデビュー作『たりないふたり』やラッパーとしてのキャリア、フリースタイルラップなどについて話していました。


(渡辺志保)本日のゲスト、R-指定さんです!

(R-指定)よろしくお願いします!

(渡辺志保)テレビに出てる人が来ましたよ、ヤナタケさん。テレビに出てる人が。

(DJ YANATAKE)(笑)。本当だ!本当だ!

(渡辺志保)そして、リアルチャンピオンでございますR-指定さんをお迎えしてこれからね、新しいアルバムのお話などなど聞いていきたいと思うんですけども。Creepy NutsとしてデビューEP『たりないふたり』をリリースしたと。おめでとうございます!

(R-指定)ありがとうございます。

(渡辺志保)ちなみにこのCreepy NutsっていうのはR-指定さんとDJ松永さんの2名によるユニットということですよね。

(R-指定)そうですね。1MC・1DJのグループです。

(渡辺志保)いま、相当Twitterとかを拝見していると、めちゃめちゃ忙しそうな感じがしますけど。

(R-指定)いやいや、ありがたいことにいろいろ呼んでいただいて。

(渡辺志保)ちょっとね、寒いし。体調管理だけは気をつけてください、みたいな感じですけども。そもそもこのCreepy Nutsってどういうきっかけで結成したユニットなんでしょうか?

スポンサーリンク

Creepy Nuts結成のきっかけ

(R-指定)10代の頃に、俺のラッパーとしての相方のKOPERUっていうやつがいるんですけど。そいつが大阪で、当時平成生まれの俺ら世代が10代やった時に、各地方とか東京、そして大阪で活躍している若手で一堂に会してそういう平成生まれが元気なイベントをやろうぜ!っつって集めてきたのに新潟からDJ松永さんが来て。そこで、他ね、東京から、福岡から、沖縄から来てくれたメンツは全員、結構・・・『まあ、そりゃ10代で有名になるわな』みたいな、結構イケイケの・・・

(渡辺志保)ああー、カリスマティックな?

(R-指定)まあちょっと怖い目の人もおったりとか。10代にしていろいろくぐってきてるな!っていう中、大阪勢だけ結構、プレーリードッグ感というか(笑)。

(渡辺志保)プレーリードッグ感(笑)。かわいいじゃないですか(笑)。

(R-指定)ペンギン村みたいなやつらだったんすけど、新潟から来たDJ松永さんだけ、『あっ!俺らと波長が合いそう?』みたいな。『おいでおいで!』っつって。

(渡辺志保)ゆるキャラっぽい感じなんですか?

(R-指定)そうなんですよ。『あっ、こいつ・・・』。まあ、早い話が、『あっ、俺らと一緒の童貞や、こいつ』ってなって。『よーし、おいでおいで!よーしよしよし!』って。

(渡辺志保)あらら、いい話やわー。

(R-指定)んでもう、松永さんも『えっ?童貞なの、お前ら』みたいな。んで、その日のうちにもう『ソウルブラザー』とお互いを呼び合って。

(DJ YANATAKE)ソウルブラザー(笑)。

(渡辺志保)ヤバいですね。童貞が結ぶヒップホップコネクションってなかなか・・・

(R-指定)いや、やっぱね、なかなか少ないんすよ。ヒップホップシーンでは、10代やっても童貞なんてのは。特に俺らの世代では。『いやー・・・』みたいな。で、俺らだけが抱えていたコンプレックスかと思いきや、遠く離れた新潟の地で。

(渡辺志保)しかもちょっと先輩がっていうね。

(R-指定)そうなんですよ。『孤軍奮闘してたDJ松永、お前、寂しかったやろ?こっち来い!こっちにはペンギン村があるぞ!』っつって仲良くなって。で、何年か普通に友達として付き合っていたんですけど。そっからまあ、本格的に1MC・1DJでクルーやろうぜ!って仲良くなってグループになったのがCreepy Nutsなんですけど。

(渡辺志保)おおー。めちゃめちゃ深イイ話ね、いままとめていただきましたけども。でもさ、R-指定さんも、さっきもちょっと言いましたけど。テレビのお仕事とかもあったり。あとは、もちろんフリースタイルのバトルに出るようなお仕事もあったりで、この『たりないふたり』を作るの、相当お時間とかかかったんじゃないですか?

(R-指定)そうですね。基本的に俺、もともと曲を作るのが遅いんで。それプラス、そういうスケジュール・・・まあやっぱ、バトル出る時、ライブ出る時、曲作る時、全部モチベーション。気持ちの持って行き方とか脳みその使い方、全部違うんで。切り替えとかも大変というか。まあでも、一生懸命がんばって作ったやつなんですけど。

(渡辺志保)そうなんだ。ちなみに、まあソロMCとしてもすでに作品を出されている中で、Creepy NutsとしてDJ松永さんと一緒に制作をするっていうのはやっぱりちょっと違うモチベーションというか、制作における意識っていうのは違います?

(R-指定)はい。ソロで出した時はやっぱり、いま以上にバトルだけのイメージが強かったんで。それを払拭というか。実はそういう好戦的なタイプだったり、怖い人じゃないんですよっていうのを。実はすごい内向的な人間ですっていうのをわかってほしくて、ソロは暗い感じのやつを作って。まあ、内省的なやつになったんですけど。まあそれ、自分的にはすごい納得のいく作品になって。でも、グループでやるとなったら、違う作風。より、もっとこう、広くが聞ける、広くの人に伝わるようなやつを作りたいなと。かつ、根っこの部分は同じまんまで、もっと耳触りがいいのとか、もっと弾けたやつを作ればどうなるのかな?っていう感じで作ったのが今回の作品というか。

(渡辺志保)おおー、なるほど。じゃあ1曲のアイデアをたとえば2人で出し合うとか、そういった感じの過程もありました?

(R-指定)あ、そういうのもあります。あります。たとえば松永さんが持ってきたネタに、『ああ、俺こういう曲やったらこういう風に作りたくて、こういうテーマで』っつって。『ああ、じゃあドラム、こういう感じにしてくれへん?』みたいなことを言ったりとか。逆に松永さんがこのトラックを持ってきて。『これ、こういう風なラップを乗せてほしい』『ああ、なるほど。やってみます』みたいな感じとか。

(渡辺志保)へー!なるほど。だってこれ、EPだから5曲しか入ってないじゃないですか。結構、ボツ曲とかもいっぱいあったんですか?

(R-指定)いや、でもボツ曲は2、3ぐらいで。でも、1ヴァースぐらいあげた段階で、『これ、ちょっと置いておこうか』みたいな。で、『これを進めようか』みたいな話をして。いろいろ。で、それで進めたって感じなんですけど。

(渡辺志保)へー。なるほど。私、個人的にいちばんぶっ飛ばされて、『ああ、これはこの2人じゃないと作れないな』と思ったのが、2曲目の『みんなちがって、みんないい。』っていう曲で。これ、たぶんね、日本語ラップ好きな人が聞いたら、『あっ!?』って。ダメダメ、こんな・・・みたいな気持ちになる曲だと思うんですけど。まあ、言ったらR-指定さんが結構いろんなラッパーの方を演じているような曲なんですけど。

『みんなちがって、みんないい。』


※動画1:15からスタートします

(R-指定)そうですね。これはホンマ、もともと自分のラップのスキルを上げる一環として、中学校、高校の時とか、よくカラオケに行っていろんな人のラップのフロウをそのままやってみて。『あっ、なるほど。こういうところで拍を取っている。ああ、なるほど。こういう言葉の発音や「-」の使い方をしている』みたいな。すごいマニアックなところを研究していたりして。

(渡辺志保)ああ、すごい。

(R-指定)でも、この曲に関しては、割りとね、『誰の真似をしている?これは誰や?』みたいな憶測が飛び交っているんですが。実は俺的に重要なところはそこじゃなくて。これは別に特定のというか、『こういうの、絶対にお前、聞いたことあるやろ?こういう人』って。誰とは・・・たぶん、全部にね、何人かのモデルはいて。でも、かつね、これ、全部俺がなれなかった人たちなんですよ。

(渡辺志保)ああー、なんかそういう風に聞くとまた、違う見方になりますね。

(R-指定)ぶっちゃけこう、バーッてやっている人ら、全員やっぱりかっこいいとされるスタイルに俺はどうしてもなれなくて。で、半分なりたいと思っていたけども、開き直りで、いやいや、別に俺は俺のまんまでいい。けど、そういう気持ちもわかるし。で、こういうこと言いたい気持ちも・・・全部のね、人格がね、俺の中に少なからずある。まあ、ない人もいるんですけど、ほとんどの人格がやはり俺の中にあって。でも、それを出すには俺のバックボーンや、俺の生き方ではできないみたいな。

(渡辺志保)はい。

(R-指定)しかし、この気持ちもわかるみたいな。で、そいつら同士が争いあっている日本語ラップの縮図みたいな。やはりこう、スタイル、自分にみんな自信を持ってやっているからこそ、違うスタイルのやつを、『いやいや、お前のはアカン。俺が最強!』『いやいやいや、お前のもアカン。俺が最強!』ってみんな、言い合っているんですよね。でもやっぱり、最終的に俺からしたら、そういう日本語ラップシーンが大好きというか。まあ、俺の愛情表現がすごい歪んでいるという・・・(笑)。

(渡辺志保)(笑)。そこがでも、R-指定さんの魅力でも。

(R-指定)いや、みんなわかるねん。わかるし、みんな大好きやし、尊敬もしてるし。でも、みんなこういうことを言い合っていて・・・俺もお前らみたいになりたかったけど、なられへんかったけど、でも、みんな大好き!みんなちがって、みんないい。みたいな(笑)。

(渡辺志保)ああー、素晴らしいですね。ピースなマインドですね。なるほどね。いや、でも本当に曲のアイデアみたいなところが素晴らしいし。あの、愛すべきところかな?という風にすごく感じたんですけど。ここでじゃあちょっと、1曲。さっそくこの『たりないふたり』から、ご自身で紹介していただきたいんですけど。まず1曲目。みなさんに聞いていただくの、どの曲にいたしましょうか・

(R-指定)それではリード曲というか、いちばんわかりやすい曲になっていると思うんですけど。Creepy Nuts『たりないふたり』から1曲目で『合法的トビ方ノススメ』を聞いてもらいたいと思います。

『合法的トビ方ノススメ』



(渡辺志保)はい。いまお届けしましたのはCreepy NutsのEP『たりないふたり』から1曲目に収録されています『合法的トビ方ノススメ』ということで。これ、ミュージックビデオもね、結構ヤバいっすよね。これ。『Clean Ver.』って書いてあるのがちょっと気になっちゃうんですけど。『Dirty Ver.』もあるのかな?

(R-指定)『Dirty Ver.』もあるんです。あるんですが、まあ俺とか松永さんとかはもうウハウハで作って。『わー!めっちゃ楽しいやん、これ!』とか言ってたんですけど。あの、やはり様々な各所大人な方たちに、『コラコラ!』と。

(渡辺志保)なるほどね。もう『ナカイの窓』に呼ばれなくなっちゃうから(笑)。大変!ってことがありますけども。もう本当、R-指定さんが登場してくださってから、たくさんTwitterでもザワザワしてます。

(R-指定)ありがとうございます。

(渡辺志保)(ツイートを読む)『R-指定、キター!』とか。(ツイートを読む)『Rさん、なんでTwitterやらないんですか?』っていう質問をいただいているんですが。

R-指定がTwitterをやらない理由

(R-指定)あ、そうなんですよ。あの、俺はたぶんTwitterをやってしまうと、まあ絡まれたりとかしたことに対して、マジで凹んだりとか、マジで真剣に怒ったりしそうやし。で、俺自体が言わんでもエエことを言いそうやな、Twitterをやってたら。もう、言わんでもいいような、嫌な感じのこととかを、ついポロッと出てしまいそう。そんなんあるんやったら、俺、全部曲にしたらいいやん?っていう考えなんで。

(渡辺志保)ああー、素晴らしい。

(R-指定)だから、それを曲にするために、もったいないんでTwitterやっていないっていうのと、あと、やっぱネット怖いっていう(笑)。

(渡辺志保)あ、ネット怖い(笑)。まあまあ、何があるかわからないですからね。うん。LINEのスクショとかがね、流出するようなこともありますからね。怖い怖い。

(R-指定)ねえ。うちの松永がさしたんですけどね。1回。LINEのスクショじゃないんですけど、俺がホンマにノリで松永さんに自分が見たエロ動画のレビューを送ったんですよ。長文で、ブワーッ!って。ほんで、『画面中部に埋め込み動画があります』とか書いて。冗談で送ったら、松永さんが速攻でそれをTwitterに上げて。

(渡辺志保)マジ!?

(R-指定)まあ、ネタとして上げてくれたのはいいんですけど、俺のパソコンからのメールなんで俺の本名ガーン!出てて。『こいつ、マジでアホか?』と思って。

(渡辺志保)ヤバいなー(笑)。

(R-指定)『何してんねん!?』『あ、ごめん。もう載せちゃった』とか言って。こいつ、アホやわって(笑)。

(渡辺志保)すごいですね。もう身を削りながらフリースタイル(笑)。やってらっしゃるという感じがしますけどね。はい。あとですね、(ツイートを読む)『「みんなちがって、みんないい。」、すごく好きです。10番目はMC松島さんですか?』っていう。

(R-指定)いや、あれね、さっきも言ったように全部俺なんですよ。

(渡辺志保)あ、いい答え。

(R-指定)全部俺の中にある人格であり、それをあなたがそう思うんやったら、そうなんでしょうという答えに。

(渡辺志保)ありがとうございます。(ツイートを読む)『何回聞いても「合法的トビ方ノススメ」はいい!』ということで。

(R-指定)ああー、ありがとうございます。うれしいです。

(渡辺志保)ねえ。ライブで聞いたらすごい盛り上がりそうなね、感じですけど。

(R-指定)はい。やっていて楽しいというか。

ヒップホップとの出会い

(渡辺志保)楽しみなところですが。R-指定さん、そもそもなんですけど、ラップとかヒップホップと出会ったのはいつごろ、何がきっかけだったんですか?

(R-指定)は、中学校1年生の時にラジオで、たぶん初めて耳にしたのはSOUL’d OUTの『1,000,000 MONSTERS ATTACK』っすね。



(渡辺志保)へー!中1。

(R-指定)なに、これ!?みたいな。中1で。それまでホンマ歌謡曲とか。オトンの影響でサザンとかそういうのばっか聞いていたんですけど。いきなり、牛丼食ってたら大音量であの『アッオー、アオーッ♪』って聞こえてきて。なんなん、これ!?みたいな。

(渡辺志保)はいはい(笑)。

(R-指定)で、それで地元、田舎なんでTSUTAYAとかしかないんで。TSUTAYAさんでこう、ヒップホップっていうコーナーでバーッ!っと調べたら、ZEEBRAさん。『あっ、ZEEBRAって名前、聞いたことがある。あっ、RHYMESTER。これも、かっこよさそう!』みたいなので選んで。で、そっから。音楽的にハマッたのはジブさんとかRHYMESTERさんとかを聞き始めて、その歌詞の形態に興味を持ったというか。

(渡辺志保)ふーん!

(R-指定)『あれ?Jポップと違う。っていうかこの人たち、自分のことを歌っているし、自分の名前を言ってるし。しかも、これが韻なのか?韻を踏むっていうのは面白いな!』みたいな。そういう構造にすごい興味を持って。で、もうどっぷりとハマッちゃったというか。

(渡辺志保)なるほどね。そっからすぐにじゃあ『自分も書いてみよう!』みたいな感じだったんですか?

(R-指定)そうですね。それまではまあ、中1でハマッて中2ぐらいで初めて書き始めるんですけど。うん。それまでの間は『やはり不良の音楽やな』と思っていたんですけど。RHYMESTERさんの『グレイゾーン』とか聞いたりとかして。あのお二人のリリックとかで、『これ不良じゃなくてぜんぜんいいんかも?俺もやっていいのかもしれへん。むしろ、日本では俺みたいなやつこそやるべきや!』みたいなぐらい、まあ勘違いして。

(渡辺志保)でもさ、その時はどういう中学生だったんですか?

(R-指定)まあ、すごい根暗な感じで。クラスの中心に入れず、かと言って、がっつりオタクで自分の趣味に向き合って、そういうものを捨てることもできへん。すごいフラフラした半端な、なんやったらイケてる方にも入りたいけど、それもできへんくて。で、少数の仲間とワイワイやるぐらいみたいな感じやったんで。まあ、劣等感まみれというか。で、そういうもので、うん。特技がなかったんですよね。スポーツも苦手やったし、勉強も苦手やって。で、唯一人並に張り合えるのが、カラオケとかで歌ったりして、もしかしたらラップなら、俺は人と張り合えるかも?と思ってやったというか。

(渡辺志保)ああー、いい話ですね。でもそこからさ、じゃあフリースタイルをやってみようとか、バトルに出てみようっていう・・・どんなドラマがあったのかな?と思うんですけど。

(R-指定)それはね、最初俺、フリースタイルは絶対に自分には不可能やと思ってましたね。バトルの動画、KREVAさんのやつとか、エミネム(Eminem)の『8マイル』を見て、『こんなん即興でできるわけないやん!』と思ってて、中3ぐらいでやっぱやり始めて。練習してみたんですけど、ぜんぜんできなくて。で、高2で友達に誘われて梅田サイファーに行ってみて。で、そこで『あ、みんなできるんや!』みたいな。

(渡辺志保)へー!

(R-指定)で、それで毎週通って。ホンマに遊びの一環として、ずっと無理やり、できへんけどやってみて・・・みたいにやっているうちにできるようになってきて。で、『バトル出てみるか?』みたいな感じで出てみて・・・っていう感じで。

(渡辺志保)そうなんですね。ちなみに、アメリカのヒップホップのラッパーで影響を受けた人とか、お気にいりのラッパーとかいます?

お気に入りのアメリカのラッパー

(R-指定)完全に、ベタなところで言うと、中学生の時にエミネムはもう全部、和訳の歌詞までも穴があくほど見て。んで、そっからどんどん、テック・ナイン(Tech N9ne)であったり、バスタ・ライムズ(Busta Rhymes)であったり。まあ早口ラップっていうんですか?そういう、チョッパーな人たちを聞くようになって。

(渡辺志保)うんうん。

(R-指定)最近とか特に大阪の友達、ラップ仲間でテークエムってやつがおるんですけど。服のデザインとかやってくれているやつなんですけど。そいつと、ずっとそういうイカれたやつらを探して。『最近、こんなヤバいやつらが出てきた』みたいな。

(渡辺志保)へー!

(R-指定)で、やっぱりいまの時代の流れと完全に逆行してビートに倍に詰めまくるみたいなことをやっている。そこがもう愛らしくて。で、自分らとも重ねちゃうんですよね。日本語で、いまだにこうがっつり日本語でラップをやっている俺たちみたいなのも重ねちゃうし。ただ、そうやって時代と逆行してても、ちゃんと刺さるところには刺さってるっていうのとか。やっぱ、どっかネジが飛んでいる感じがして、すごい面白いんですよね。

(渡辺志保)たしかに、エイサップ・ロッキー(A$AP ROCKY)とかがブレイクして以降、ラッパーでもゆっくりしたフロウ、歌うようなフロウとかね。まあ、KOHHくんとかもそうかもしれないですけど。ただそのテック・ナインとかバスタ・ライムズはそうだよね。テック・ナインもずっとインディペンデントでやることをモットーにしてるし。なんだけど、アルバムを出すとちゃんとビルボードチャートの上位にね、食い込んだりなんかしてて。

(R-指定)そう。でも俺的には、ケンドリック(・ラマー)とかが出てきた時にちょっとうれしかった。それまで、すっごい間を上手いこと使うラップやったのが、『あれっ?倍で詰めて。しかも、音程とかかぶせて・・・』みたいな。まあ、俺らの中では結構『ほしがり』とかいうタイプの、こんだけスキル・引き出しを見せまくるタイプのラッパーがバコーン!と売れた。うわっ、やっぱこれ、かっこいいやんな?ってなって。で、特に最近ではテック・ナインの『Strange Music』とか、全員早口せなあかん決まりでもあるんかな?というぐらい全員倍で詰めるみたいな。

(渡辺志保)はい。

(R-指定)なんですけど、それとまた別口で俺と大阪の仲間内で流行っているというか、みんな好きなのはツイステッド・インセイン(Twisted Insane)っていうラッパーで。すごい重たくてゆっくりのビートにすごい独特の声質でバーッ!っと詰め込んでいって。だからそういう人とかも好きで。



(渡辺志保)へー!

(R-指定)なんか、みんなで遊んでいて、朝方グダってきたら一発この曲を聞いて脳みそ目を覚まさすか!みたいな。っていうぐらいね、脳にバコーン!と来る・・・たまにね、早口ラップってヤバすぎて笑ろてまう時があるんですけど。これとかもう完全にそうでした。しかも、ヴァースではなくてサビで笑ってしまうっていう。

(渡辺志保)それ、いちばんスキルのあるタイプのね、やり方ですから。なるほど。なんかベタな質問ですけど。普段、フリースタイルの練習とかってするんですか?

梅田サイファーは安否確認の場

(R-指定)あの、やっぱり高校生の時はしてたんですけど。最近になったら練習はしないですね。もうライブしたり曲を作ったりってすること自体がもう練習になっているというか。もう一時期からサイファーに行っても、スキルを磨く場じゃなくて、ホンマ週一の安否確認。

(渡辺志保)安否確認(笑)。

(R-指定)遊びなんですよ。井戸端会議の延長で。

(渡辺志保)部活みたいなね。

(R-指定)ホンマに。『おう、なあなあ、あの漫画、知ってる?』みたいなのをラップでやるみたいな。『俺、最近この映画見てさ・・・』みたいなのを言うだけなんで。割と俺らも活躍して、梅田サイファーに若手の子が『すいません、修行しに来ました!』みたいな感じで来るんですけど。俺らがゲラゲラ下世話な話で笑っているのを見て、次の週から来なくなるみたいな・・・

(渡辺・DJ YANATAKE)(爆笑)

(渡辺志保)そうなんだ。ペンギン村に入れなかった(笑)。

(R-指定)『思っていたのと、ちゃう』っていう。

(渡辺志保)そうなんですか。へー!でもあのね、いろんなところで見たり聞いたりしてると、本当にR-指定さんの言葉の引き出しとか韻の引き出し。もうホンマどうなってんのやろ?と思って。フリースタイルしてる時の頭とか脳内の構造とか、どんな感じなんですか?

(R-指定)いや、俺もね、自分ではわかんないんですけど。まあたぶんね、ゴチャゴチャっとしてるとしか言えなくて。うーん・・・だから1個の言葉を聞いて、それによって開けた引き出し。この言葉、この言葉で引き出しを開けて、それにまた何かついてきて、数珠つなぎに脱線していくみたいな感じで。なんか、俺のこの感じのルーツってどこにあるんやろな?って考えてみたら、実は梅田サイファーよりももっと前。俺の家系にあったというか。

(渡辺志保)家系?お母様、お父様?

(R-指定)家族とか親戚が、まあ全員関西人っていうのもあって。めっちゃしゃべりなんですよ。みんね。

(渡辺志保)なるほどね(笑)。日常的に。

(R-指定)だから親戚とかで集まると、もう四方八方から会話が飛んでくる。で、親戚のおっちゃんがバーッ!ってまくし立ててしゃべっていて、それに答えていたと思ったら、オカンの言った一言に『いや、それ何なん?』って返して。かと思ったら、オカンはオトンとしゃべりながらそれをやっていて・・・みたいな。言葉が飛び交っている状態で。

(渡辺志保)なるほど、なるほど。ナチュラルボーン・・・

(R-指定)っていう、まあ生まれた環境、育った環境に・・・

(渡辺志保)素晴らしい。そうなんですか。じゃあちょっとそんな自分のルーツを示した曲になるのかもしれないですけども。またですね、EPの中から1曲、お届けしてもらいたいと思います。

(R-指定)はい。わかりました。そんなペンギン村の俺たちの日常やペンギン村のやつらが学生時代に抱いていたであろう気持ち。俺と同い年のやつは世代直撃なんで。ぜひ、クスッと笑いながら聞いてください。Creepy Nutsで『中学12年生』です。

『中学12年生』


※3:40からスタートします

(渡辺志保)はい。いまお届けしたのはCreepy NutsのデビューEP『たりないふたり』から『中学12年生』。結構私も、R-指定さんとはまあ0.5世代上みたいな。残念ながら平成生まれじゃないんですけど。平成にこぼれた昭和生まれなんですけど。な、私でもギリギリ、『あ、ヤバい。こういうのあったよね。こういうフレーズ、あったな!』っていう。前略プロフとかね、魔法のiらんどとかね。なんかそういうの、ちょっとときめいてしまうというか。自分の消したい過去をちょっとこうね、よぎってしまうようなことがありましたけども。

(DJ YANATAKE)(笑)。魔法のiらんど、ヤバいなー。

(渡辺志保)結構ね、Twitter上でも質問をいただいております。(ツイートを読む)『梅田サイファーとか見に行きたいけど、びびってしまう自分』。

(R-指定)ああー、あのね、『見に行きたい』っていう姿勢のやつらは基本、梅田のやつらはラップ過激派なんで。『入って来い!入って来い!』みたいな。見られるだけやと気、悪いみたいな感じなんで。もう、見に行くんやったら、ラップしに行くぐらいの。まあでも、通りがかりでチラーッと見て、やりたいと思ったら入るぐらいの軽い気持ちで。ぜんぜん怖い人らじゃないですよ。

(渡辺志保)(笑)。まあいまね、ペンギン村のね。

(R-指定)ホンマ、ペンギン村なんで。

(渡辺志保)わかりました。ぜひぜひ、次はトライしてみてください。(ツイートを読む)『Creepy Nuts、「みんなちがって、みんないい。」。R-指定って俯瞰でものが見れる人なんだな。ヒップホップをみんなが触れやすいものにしてくれている。そしてUMB三連覇の次の目標はなんだろう?』。

(R-指定)はい。そうですね。次の目標・・・なんでしょうかね?ホンマに、いい曲を作っていいライブ。俺らCreepy Nutsはすごいライブを磨いて行こう!って感じなんで。『あいつら、やっぱりライブかっこいいよな。ライブ、見に行きたいな!』っていうアーティストになれたらなっていうのと。まあ、ホンマシンプルに売れたいですよね。

(渡辺志保)あ、それはでもこう、バンバンチャートもね。うん。

(R-指定)そのね、がっつり、もっとこう、一般の人や別ジャンルの人に『あ、すんません。ラップをナメてました。ヒップホップ、ナメてました』っていうぐらい広げたいし。まあ、早い話が俺が入り口でどんどん入って来て、深い人らを知ってくれるのもいいし。そういうことができたらいいかなとは思います。

(渡辺志保)なるほど。(ツイートを読む)『この前、南海キャンディーズの山ちゃんもCreepy Nutsの話、してたよ』っていうことで。確実に広まってるじゃないですか!
山里亮太 Creepy Nuts『たりないふたり』を語る
山里亮太さんがTBSラジオ『不毛な議論』の中で、R-指定とDJ松永のユニットCreepy Nutsの『たりないふたり』について話していました。 (山里亮太)でさ、...

深夜ラジオ大好きっ子

(R-指定)そうなんですよ。そもそもこの『たりないふたり』っていうタイトルが山里さんとオードリー若林さんのユニットの名前で。コント番組の名前で。で、俺らみたいなんですよ。その劣等感とかねじ曲がったのを、笑いに変える。そういうので、こんな俺たちがどう現代社会をサバイブしていくか?みたいなことを言っている番組で。俺らと一緒や!みたいな。これを俺たち、音楽でやろうぜ!ってなって、この名前をちょっと借りさせていただいて。っていうので、ラジオでかけていただいたんですね。

(渡辺志保)おおー!素晴らしい。あと、もうひとつ、質問で。(ツイートを読む)『不毛な議論を聞いてらっしゃるとかで。タマフルも聞いてますか?』っていう質問もございました。

(R-指定)あっ!もちろん聞いてます!

(渡辺志保)(笑)

(R-指定)あのね、深夜ラジオ大好きっ子なんですよ。俺も松永さんも。

(渡辺志保)TBSラジオっていうのが、またね(笑)。なるほど、なるほど。ちなみに私がちょっと聞きたかったのは、いまもう本当に『フリースタイルダンジョン』とかも出て。地上波のテレビもバンバン出て・・・ってなってますけども。結構、若い中学生とか高校生のリスナーの方からも『R-指定さん!』とか声をかけられることとか反応がね、たくさん増えたんじゃないかな?と思ったんですよ。なので、そういういま、まさにこれからラップを始めようとしているような10代の若いリスナーになんていう風にアドバイスしたいですか?っていうのがちょっと興味があります。

(R-指定)ああ、そうですね。アドバイスは・・・とにかく流行りもんとして飛びついちゃって止めちゃうみたいなには寂しいからやめてほしいっすね。もうホンマに、俺たちの世代はもうヒップホップがなんやったらちょっとダサいぐらいの空気が日本に漂っている時に好きになっちゃった。もうそん時に呪いにかかっちゃったんで。相当しぶといと思うんですよ。俺らの世代は。

(渡辺志保)うんうん。

(R-指定)でもいま、結構ね、バーッ!っと人気が出てきている中でパッて入ってきちゃった子とか、意外と違う。バーッ!っと流行ったものが移っちゃうのかな?っていうのもあるけど。いや、そこはもうずっとやって行こうぜ!みたいな感じはありますね。

(渡辺志保)おおー、いい話ですね。本当にね、どんどんどんどん、私自身もR-指定さんにはずっとキャリアをね、続けていってほしいと思いますし。いま、Twitterで『R-指定のライブ、見に行きたい!』とつぶやいてくださっているんですけども。

(R-指定)あ、お願いします!

(渡辺志保)もうバンバン詰まっているんだよね。ライブも。

(R-指定)あの、1月27日。『超STREAM on タワレボ』。


(渡辺志保)明日はね、『フリースタイルダンジョン』が夜中、あります。

(R-指定)そうなんです!で、1月28日。これはHMV三宮店でインストアライブ。で、29日はタワーレコードNU茶屋町店でまたインストアライブがあって。で、1月30日は代官山 晴れたら空に豆まいてっていうところで、『たりないふたり』購入者招待イベントっていうのをやらせていただいてっていうのが。バンバン近くでこんだけ詰まっているんで、ぜひ、足を運んでください。

(渡辺志保)はい。ありがとうございます。そしてインストア、プロモーションライブの後は、待望の『たりないふたり』のツアーをね、行うということで。全国、札幌、新潟、大阪、名古屋、福岡、そして4月17日に最終日東京で行われるということで。このあたりの詳しい情報はオフィシャルサイトとかでね。

(R-指定)そうですね。オフィシャルサイトでチェックしてください。

[リンク]Creepy Nutsオフィシャルサイト

MCバトル日本一のラッパー「R-指定」とターンテーブリストであり、トラックメイカーとして活躍する「DJ 松永」によるヒップホップユニット。

(DJ YANATAKE)1月30日からチケットの一般発売が始まりますんで。詳しくは http://creepynuts.com/ に。お願いします。

(渡辺志保)急いでね、いまのうちからゲットする準備をしていてください。

(R-指定)もうぜひ。結構東京公演はチケット、ほとんどソールドしそうらしいので。あの、ぜひ来てください。

(渡辺志保)なるほど!だってね、プレスも追いつかないみたいな話を先ほども伺いましてね。CDが。

(R-指定)ねえ。ありがたい。

(渡辺志保)というわけで、今日はCreepy NutsからR-指定さん、お迎えしてお送りしました。ありがとうございました。

(R-指定)ありがとうございました!

<書き起こしおわり>

スポンサーリンク

シェアする

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

フォローする