サンキュータツオが語る『STAND BY ME ドラえもん』が3Dである理由

サンキュータツオが語る『STAND BY ME ドラえもん』が3Dである理由 東京ポッド許可局

サンキュータツオさんがTBSラジオ『東京ポッド許可局』の『ドラ泣き論』の中で、STAND BY ME ドラえもんがなぜ3Dで制作されたのか?その理由を語っていました。

(プチ鹿島)で、行こうと思ったのはタツオに『ドラえもん、見た?』っつったら、タツオはもうとっくに見ていて。実は今回、こういうコンセプトを作るらしいんですよっていうのを聞いたから、ちょっと見に行ったんですけど。まあ、それを聞いたんでそんなに全否定までは行かない感じなんですよ。ちょっとそれを教えてもらっていいですか?もう1回、改めて。

(サンキュータツオ)ああ、まあドラえもんっていうとやっぱりね、2Dのアニメーションだよね。で、今回は3Dなんですよ。2Dのドラえもんっていうのはもう特定の放送局のコンテンツじゃないですか。で、もうしっかり広告代理店も入っていると。ADKっていう。ただ、3Dに関してはどこの放送局のものとかっていう契約がないから・・・

(マキタスポーツ)あ、そういうことなんだ。

(プチ鹿島)そういう発想ですか!

(サンキュータツオ)だから『とりあえず3Dで』っていうのがありきで、まずね。

3Dで2Dの既得権益から離れる

(マキタスポーツ)つまり、なんかそういう大人の事情とかを考慮した上で、もうガッチリな既得権があるところとは違うところで、自由な発想でやりたいっていうことがあったわけだ。

(プチ鹿島)もちろんそれは藤子不二雄プロですか?そこらへんがOKって言った前提で?

(サンキュータツオ)もちろんそのOKがないとダメですし、藤子プロの社長って元ADKの人なんですよ。

(プチ鹿島)ADKっていう今までやっていた・・・

(マキタスポーツ)代理店ですよ。

(サンキュータツオ)なんですけど、その元ADKの人が藤子プロの社長になって、3Dやるんですけど、そこではじめて広告代理店を別の、電通っていうところに移すんですよ。これ、普通考えたらあり得ないことですよ。出身者なのに、違うところっていう。ただね、なんかね、藤子不二雄さん・・・だから何周年とかあるんですよ。いろんな周年事業っていうのがあって、展覧会とかやるときにどういうお客さんが来るか?っていうと、カップルとか大人がすごい多いっていうことなんですよ。

(プチ鹿島)まあ、そりゃそうです。

(サンキュータツオ)ただ、2Dのってなるとどうしても子ども向けだし。もちろん大長編っていうのは子ども向けに元々設計されてますから。ってなると、この展覧会とかに来ている大人層、あるいは子どもと一緒に来てくれる大人をどうやって獲得するか?っていった時に、大人向けっていうのに設計したの。

(マキタスポーツ)そこにビジネスチャンスがあるんじゃないか?と。

(サンキュータツオ)そうそうそう。それで、たとえばホンダのCMとか、そういう車のCM。あと、お菓子。あと、パナソニックとか・・・

(プチ鹿島)トヨタね。

(サンキュータツオ)あ、トヨタね。まあそういったところに、CMに3Dのドラえもんを貸すことができるんですよ。それをやるとね。

(マキタ・鹿島)はー!

(マキタスポーツ)一流企業に。

いろいろなCMに3Dnoドラえもんを貸すj

(サンキュータツオ)でも、車なんて大人が乗るものじゃないですか。だから本来は子ども向けの作品ではないはずなんですけど、まあそこを大人向けに設計するとそれが可能だし、3Dだったら契約上OKっていう。

(マキタスポーツ)大したもんじゃないですか!

(プチ鹿島)なるほど。よく気づきました!

(サンキュータツオ)でもね、そういう大前提があるにせよですよ、そういうビジネスありきの作品って大概失敗するでしょ?

(マキタスポーツ)うーん・・・あんまりいい話は聞かなかったね。

(サンキュータツオ)そうでしょう?その、別の原作があって・・・

(プチ鹿島)ありますよ。僕なんか邦画、よく毎月見に行くの、やってますから。○○製作委員会とかさ、いろんなスポンサー・・・『こういう企画でどうですか?』っていうね。お金周りはすごく集まってるんだろうな、だけどいざ本編がスタートすると残念っていうの、たくさんありますよ。

(サンキュータツオ)しかも、ドラえもんって言ったらもう国民的な作品ですよ。誰もが知ってるし、どの世代にもドラえもんいるわけよ。

(マキタスポーツ)ナショナルキャラクターですよ。

(サンキュータツオ)そうでしょ?もう、海外でも人気あるから。ってことを考えた時に、これは絶対に滑れない案件なわけですよ。もう当てるべくして当てなきゃいけない。っていう時に、『三丁目の夕日』の監督にお任せして、3Dのドラえもんを作るという。で、それはもう、見届けなきゃいけないでしょ。これは見届けに行かないと!と思いまして。

<書き起こしおわり>

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