町山智浩映画解説 LEGOムービー・俺たちニュースキャスター2

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映画評論家の町山智浩さんがTBSラジオ『たまむすび』に出演。映画『LEGOムービー』と『俺たちニュースキャスター2』の2本について解説をしていました。

Anchorman 2: the Legend Continues

(山里亮太)そんな町山さんが紹介する映画。

(町山智浩)LEGOムービーですね。

(赤江珠緒)これ、またかわいらしい映画じゃないですか。ガラッとね。レゴの。

(町山智浩)レゴですよ。要するに、子どもが遊ぶブロックのレゴですけど。その・・・映画ですよ。もう、なに言ってるか、わからないですね(笑)。

(山里亮太)町山さん、いま本編に入ったんですよ。

(町山智浩)あ、本編ですね。レゴで映画作るって聞いたんで、どうやって映画になるの?って思ったら、ちゃんと映画になっていて。僕、びっくりしましたよ。だって、全部キャラクター、レゴですよ。で、主人公は要するに、レゴって建築もののレゴが多いんですよ。ビルを建てるとか、建築現場の。その建築現場のキャラクターが主人公で。いつも楽しくビルをレゴで作っているんだけども・・・っていう話なんですよ。それで、じゃあ自分の好きなものを作ってみろって言われたら、作れないんですよ。

(赤江・山里)うん。

(町山智浩)要するに、作り方のガイドってレゴについてて。その通りにしか作ったことないから、じゃあ自由になんでも作ってごらんって言ったら作れないっていうのが主人公なんですよ。

(山里亮太)マニュアルがないと。

(町山智浩)そう。マニュアル通りにしか作れないんですけどっていう話でね。すごく、面白いなと思ったのは、やっぱり親とか、子どもがなんかレゴやってると手を出しちゃうんですよね。で、『こうやればいいんだよ』とか言って。それはダメなんですよね。デタラメでもいいから、子どもが好きなように作るのを。本当に自由に作らせてあげる方が子どもにいいんだけども。でも、レゴってすっごいコンペティティブな。競争がすごくて。レゴ選手権とか、あるんですね。世界的な。

(赤江・山里)はー!

(町山智浩)そう。それはレゴでもって・・・

(赤江珠緒)たしかに。お寺作ってたりね。ありますよね。

(町山智浩)そういうの、作っちゃうんですね。そういうすごいのをね。そういうのに行く人たちは、鉄道模型みたいな感じで。40過ぎても50過ぎてもレゴ作り続けている人たちなんですよ。で、そっちがいわゆるレゴのすごさみたいな感じでやられてるけど、そうじゃないんじゃない?みたいなことをLEGOムービーっていう映画で言ってるんですね。

(赤江・山里)へー!

(赤江珠緒)しかも、レゴを使って?

(町山智浩)全員レゴなんですけど。でね、これね、声を出している人が。声の出演者がウィル・フェレルっていう人なんですけど。この人が面白いんですよ。アメリカのコメディアンで、いまアメリカではすごく人気あるけど、日本ではほとんど知られていないコメディアンで。

(赤江珠緒)たしかに普通っぽい。

(町山智浩)で、この人がね、レゴの帝国でもって、型どおりにね、レゴを作らせる悪役が出てくるんですね。支配者が。きっちりレゴを作ったら、それを接着剤でくっつけて、もう二度と取れないようにしちゃうっていう(笑)。すごい悪の帝王が出てきて。その声をやってるんですけど。ウィル・フェレルっていう人は。この人はね、『俺たちフィギュアスケーター』っていう映画が。日本でもヒットしました。これ、男子ペアのフィギュアスケートの映画なんです。

(赤江珠緒)面白そう。

(町山智浩)見てないんですか?

(山里亮太)見てないんですよ。

(町山智浩)えっ?これは絶対見た方がいいですよ!俺たちフィギュアスケーターは。

(赤江珠緒)男子ペア。

(町山智浩)男子ペアなんですよ。

(山里亮太)もうDVDになってる?

(赤江珠緒)なってますね。これ、2007年の映画ですね。

(町山智浩)これ、男子ペアなんで。いろんな技が出てくるんですよ。帆かけ舟とかね。松葉くずしとか。

(赤江珠緒)ちょっと待ってください。ハリウッドにそんなの、ありますか?

(町山智浩)あるんです。四十八手が。本当に。

(山里亮太)ダウト!いま、詐称しましたね。

(町山智浩)いやいや、本当。本当だから!見て!

(山里亮太)本当?

(町山智浩)本当だから!

(山里亮太)もう僕たち、町山さんのことを信じなくなっている(笑)。虚実わかんなくなってきた!

(町山智浩)佐村河内マジックみたいな感じになってますけど。僕、本当耳、聞こえてます。はい。

(赤江珠緒)(笑)。知ってる知ってる。

(町山智浩)あ、知ってますか(笑)。はい。でね、このウィル・フェレルっていう人は日本ではあまり知られてないんですけど。もう本当に面白いコメディアンで。『俺たちニュースキャスター』っていうシリーズがあって。その第二弾が。『俺たちニュースキャスター2』っていうのが今度、日本ではDVDスルーなんですけども。それも是非、1とともに見ていただきたいんですが。これが面白かったんですよ。また。

(赤江・山里)へー!

(赤江珠緒)なんかこう、口ひげを生やしたね、かっちりした男性。昔っぽいスーツ着て。

(町山智浩)これ、1970年代なんです。

(赤江珠緒)あ、なるほど。その頃のニュースキャスターってこんな感じだったんですか。

(町山智浩)そうです。これ、ウィル・フェレルが1970年代の人気ニュースキャスターをやってるんですけど。70年代に初めてアメリカって女性ニュースキャスターって出てきたらしいんですよ。

(赤江・山里)へー。

(町山智浩)そうなんです。それまでは『女がニュース読むなんて、冗談じゃねーよ!』って言って。この映画を見ると、俺たちニュースキャスターってなにを言ってるかっていうと、アメリカって女性の地位が高い国だって世間では思われているけど、それは最近だろうと。70年代以降だろうと。それまで、ニュースキャスターすらやらせなかったじゃないかということを、当時を舞台にしてですね、コメディーとして描いてるんですね。で、この男のニュースキャスター軍団がですね、女の人が来たっていうんでいじめをするんですよ。

(山里亮太)ふん。

(町山智浩)『女の子なんかに読ませないよ』っつって。ほとんど小学生みたいな感じでいじめするんですけど。それで、今回の俺たちニュースキャスター2っていう続編は、1980年を舞台にしてて。いわゆるCNNとかですね、多チャンネル化してニュースがすごく・・・ものすごい数が増えてるんですよ。アメリカって。100チャンネルぐらいあるんですから。で、それぞれニュースがあるんですね。かなり。スポーツ専門チャンネルはスポーツ専門のニュースがあるし。天気専門のチャンネルは、天気ニュースがあるわけですね。

(赤江・山里)うん。

(町山智浩)で、いっぱいあるんで。ニュース戦国時代になった時の話が今回の2なんですけど。これがまた、デタラメな映画でしたね。本当に。まずね、オールスターキャストなんですよ。これね、ハリソン・フォード、ウィル・スミス、あと、サシャ・バロン・コーエンっていう。

(山里亮太)ああ!

(町山智浩)『ボラット』の人とか。あと、リーアム・ニーソン。あと、マリオン・コティヤール。ジム・キャリーという、超オールスターキャストなんですけど。どういう映画なのか?っていうと、酷い(笑)。

(赤江珠緒)酷いの!?これだけ集めといて?

(町山智浩)これだけ集めといて。まあ、ほとんど下ネタだしね。はい。とんでもないんですけど。どういう話か?っていうと、CNNが初めて放送を始める時、24時間ニュースチャンネルをするっていうことで、24時間ニュースなんてあり得るわけないと。誰が見るんだ?っていう話で、みんな相手にしないんで、このどうしようもない主人公のウィル・フェレルのところに仕事が回ってくるんですね。で、夜2時から朝4時までの2時間、君が受け持ちだって言われて。誰も見ねーだろ、それ!っていう。

(赤江珠緒)丑三つ時。

(山里亮太)ド深夜!

(町山智浩)丑三つ時だろう、ド深夜だろうと。これでも、俺はここで負けちゃいけないんだ!と。絶対勝つんだ!って言って、なにをやるか?みんなが、アメリカ人がみんな知りたいニュースはなにか?っていうと、『アメリカは最高さ!』ってことを言えばいいんだと。

(赤江珠緒)(笑)

(町山智浩)で、ニュースでもなんでもないんだけど、アメリカはこんな風に最高です!アメリカはこんな風に最高で、他の国はこんな風に最低です!っていうニュースばっかり言うんですよ。アメリカは世界中に好かれています!とか、アメリカの技術は最高です!って言ってると、どんどんやっぱり、その時間に見てる人ってどうしようもない人が多いんで(笑)。

(赤江珠緒)若干、ボーッとしてたりね(笑)。

(町山智浩)ボーッとしてたりするから、見てて、イエーイ!アメリカ最高!イエーイ!っつって、元気になるからどんどん視聴率が伸びていくっていう話なんですよ。で、視聴率を増やすためにはどうしたらいいか?かわいいワンちゃんの映像を流そう!っつって、『かわいいワンちゃんです』って言いながら、ニュースでワンちゃんの映像を流すと、『あ、かわいいー』とか見てるから(笑)。視聴率がどんどん上がるっていう。それってニュースじゃねーよ!って思うんですけど、実際にアメリカ、多チャンネル化してからそういう感じになってくるんですよ。

(山里亮太)えっ!?

(町山智浩)本当に。で、特にアメリカではFOXっていうニュースチャンネルが、アメリカ最高!他の国最低!っていうニュースばっかりやっていて、どんどん視聴率を上げていくんですよ。

(山里亮太)えっ?じゃああのいまのコメディーのために作られた設定じゃなくて、本当に・・・

(町山智浩)本当にアメリカであったことを茶化してるんですよ。だから結局、実際に取材してやるんじゃなくて、たとえばアメリカがこういうことで批判されているみたいなことは解説者を呼んできて、『実はそういうことじゃないですよね?』『そんなことないです。アメリカは最高です!』って。

(赤江珠緒)あ、じゃあ見てる人の見たいニュースが届くと。

(町山智浩)ニュースですらないんです。ニュースですらない。でも、これって日本でも起きてることですよね。日本でも、だって週刊誌とか、テレビとかでも『日本最高!』っていう番組やると視聴率取れるじゃないですか。週刊誌も売れるじゃないですか。でも、そんなもん報道でもジャーナリズムでもなんでもないですよ!そんなもん!それ、客の足舐めているだけですよ!どうしようもなくなりますよ。そんなことやってると。

(山里亮太)見せるところ、伝えるところ、本当のところがあると。

(町山智浩)だから本当は政治的に恐ろしいことが起ってたりとか、嫌なことがあるかもしれないけど、それを報道するのがニュースなんだと。心地いいものばっかりを与えてたら、それはニュースじゃないですからね。でも、そうなって、アメリカもなってるし、日本もなっていると思うんですよ。だから日本なんか、『日本は世界でみんなに好かれてる』とか週刊誌とか月刊誌の特集記事とかでやってるけど。バッカじゃねーの!?って思いますけど(笑)。そんなの、報道じゃねーよ!ジャーナリズムじゃねーよ!おめー!客のアソコ舐めてるのと同じだよ、それ!ふざけんじゃねー、バーカ!

(山里亮太)町山さーん!今日、どっち?

(町山智浩)ということを、町山のゴーストライターが言ってますから。気をつけてください!はい。町山はそんなこと、言いません!

(赤江珠緒)(笑)。まぜこぜにしないでください!ドロンしようとしてますけどね。

(町山智浩)町山は再現しようとしても、なぜか再現できないんですね!

(山里亮太)おかしいなー。ゴーストライター。気をつけてくださいよ。

(町山智浩)はい。ここにいるの、ゴーストライターですから。

(山里亮太)ゴーストライターの方ですね。

(町山智浩)僕、ゴーストライターです。

(山里亮太)来週、沖縄で会うのは町山さんですか?

(町山智浩)来週、沖縄で会うのは、細胞から作られたものです。

(赤江・山里)(笑)

(山里亮太)その細胞、ちゃんとした細胞かな?

(町山智浩)いろいろ大変だと思います!はい。行方不明になってます!町山。残骸も見つかりません!

(山里亮太)これね、どうやら町山さん、相当日本でね、時間ある間、ニュースばっかり見てたよ。

(町山智浩)あ、ニュースばっかり見てます。

(山里亮太)全部ね、ニュースがごっちゃになってるから。

(町山智浩)はい。ニュースとアニメしか見ません!

(赤江珠緒)(笑)。ブレンドされた結果。でもね、なるほどっていうね。一滴のなるほどと、あとは・・・

(町山智浩)あとは、はてなマークばっかり。

(山里亮太)あとは今日も暴れん坊っていうね。マッチーは今日も暴れん坊。

(赤江珠緒)今日は映画、LEGOムービーと俺たちニュースキャスター・アンカーマン2をご紹介いただきました。町山さん、ありがとうございました。

(町山智浩)どうもでした!

(山里亮太)ありがとうございました。

<書き起こしおわり>





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