高橋芳朗 BTS・RMソロアルバム『Indigo』を語る

高橋芳朗 BTS・RMソロアルバム『Indigo』を語る アフター6ジャンクション

高橋芳朗さんが2023年4月24日放送のTBSラジオ『アフター6ジャンクション』の中でBTSのラップラインのj-hope、RM、SUGAの3人のソロ活動についてトーク。RMソロアルバム『Indigo』について、話していました。

(宇多丸)ありがとうございます。j-hopeさん。話が合いそうです。さあ、そして?

(高橋芳朗)では、RMさんに行きましょうかね。去年12月2日にアルバム『Indigo』をリリースしたRMさんです。RMはBTSのリーダーですね。で、彼は英語が達者っていうこともあって、グループのスポークスマンとしてなにかと前に出たり、意見を求められる機会が多くて。2018年にBTSが国連総会に出席した時に、メンバーを代表してスピーチしてたのも彼ですね。

(高橋芳朗)で、ソロとしては2015年に初めてのミックステープ『RM』を出してます。このミックステープは収録曲のほぼ全編がアメリカのヒップホップの楽曲のビートジャック、ビートを引用している曲で占められてるから、たぶん今は権利関係もあって、公式には配信されてません。

で、2018年には2作目のミックステープ『mono.』をリリースして。これは全米アルバムチャートで初登場26位を記録してます。で、RMはBTSのラップライン、ラップ担当3人の中でも現状、客演の数が最も多いです。韓国国内のアーティストはもちろんなんですけど。あとはウォーレン・Gとか、ワーレイとか、フォールアウト・ボーイ。ロンドンのHONNE。リル・ナズ・Xみたいな欧米の人気アーティストのコラボも果たしています。

で、ラッパーとしてはオーセンティックなスタイルも全然いける人なんですけど。キャリアを重ねるごとに、歌心のあるラップが彼の持ち味になってきている印象があるんですね。実際、一昨年のローリングストーンのインタビューでこういうコメントをしています。「僕はヒップホップ黄金時代のナズやエミネムから聞き始めましたが、転機になったのはドレイクが2010年にリリースしたデビューアルバムの『Thank Me Later』です。ラッパーがラップとともに歌も歌っていることに当時、衝撃を受けました。まさにあれが節目だったのです」っていう風に話しています。

そういうRMの良さが割とポップに打ち出せれてる曲として、アルバム『Indigo』からですね、『Still Life』っていう曲を聞いてもらいたいと思います。この曲ではですね、去年BTSがアンソロジーアルバム『Proof』のリリースを記念したオンラインパフォーマンスを行った際に共演したシルクソニックのアンダーソン・パークがゲストボーカルで参加しています。

(宇多丸)もう、いいんですよ。これは、もういいんです。それはもう、いいんだよ。

(高橋芳朗)フフフ(笑)。いいかどうか、確認しましょう。じゃあ、RMで『Still Life with Anderson .Paak』です。

RM『Still Life with Anderson .Paak』

(高橋芳朗)RMで『Still Life with Anderson .Paak』でした。

(宇多丸)ほら、かっこいい。なんかでも、あれだよね。なんか、ありそうでない感じの曲っていうか。ちょっと不思議な曲だよね。

(高橋芳朗)結構やっぱりRM、音楽性がすごいワイドで。ネオソウルとかもすごい好きなんですよ。

(宇多丸)そうだよね。うん。なんかでも、すごくいいですよ。アンダーソン・パークが出てくりゃ、かっこいいのはわかってたけど。でもなんか、独自のかっこよさっていうか。たしかにこの曲、すごいいいな。すごくいいです。

(高橋芳朗)で、RMのアルバムの『Indigo』は全10曲中8曲にゲストアーティストを招いてるんですね。で、欧米のアーティストではアンダーソン・パークの他に、ネオソウルのパイオニア的存在のエリカ・バドゥとか。あとイギリスのシンガーソングライターのマヘリアなんかが参加してるんですけど。他は全て、韓国のアーティストなんですね。で、RMのソロ活動を振り返ると、自分を通じて韓国インディーシーンの才能を広く世界に紹介したい、みたいな意志を感じるんですよ。

それは今回の『Indigo』のアルバムもそうだし。ここ半年ぐらいでも、韓国インディーのバーミング・タイガーっていうグループだったり。あとは3月に来日してたセソニョンっていうグループのソユンっていうアーティストと客演してたりするんですね。で、そんなRMと韓国インディーのアーティストのコラボをちょっと、アルバムの『Indigo』から1曲紹介したいと思います。R&Bシンガーのコルドと共演した『Hectic』という曲なんですが。これ、RM自身はシティポップ風と形容しているんですが、まあディスコファンク調で宇多丸さん好みの曲なんじゃないかなと思います。じゃあ、聞いてください。RMで『Hectic with Colde』です。

RM『Hectic with Colde』

(高橋芳朗)はい。RMで『Hectic with Colde』を聞いていただいております。

(宇多丸)めちゃめちゃいいですね。RMさんのセンスっていうか。さっきのと並べて聞くと、すごい見えてきましたかね。めちゃくちゃいいですね。

(高橋芳朗)『Indigo』はですね、全米アルバムチャートで最高3位を記録しております。

(宇多丸)すごいね!

(高橋芳朗)すごいですよね。で、こっちもj-hope同様、メディアでの評価も高くて。たとえばタイム誌では、2022年のベストK-POPアルバム5選の1枚に選ばれていたりします。で、RMは兵役につく前にもうひとつ、何かしらの作品をリリースする構想があるみたいなことを話していたので。ちょっとそれがまた、楽しみかなというところですかね。

(宇多丸)なるほど。面白いね。さっきのj-hopeさんと全然違うんだね。やっぱり方向性がね。面白い!

(高橋芳朗)面白いですよね。

(宇多丸)RMさんのアルバム、すげえかっこいい。『Indigo』、聞きます。ちゃんと。さあ、続いて。

(高橋芳朗)3人目、行きましょう。

(宇多丸)そして、じゃあ出したばっかりのシュガさんですね?

(高橋芳朗)そうですね。先週末、4月21日にアルバム『D‐DAY』をリリースしたシュガですね。

<書き起こしおわり>

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