土田晃之さんが2023年2月26日放送のニッポン放送『土田晃之 日曜のへそ』の中で亡くなった笑福亭笑瓶さんを追悼していました。
(土田晃之)ということで、ちょっとニュースとかでいろいろ出てましたけど。もうね、笑福亭笑瓶さんがお亡くなりになりまして。去年もね、うちの上島竜兵さんが亡くなって。2年連続で、本当に若い頃からお世話な先輩方がね、亡くなってしまったんですけども。僕、なんならその太田プロ入るきっかけのひとつを作ってくれたのが実は笑瓶さんだったりして。
(新内眞衣)ああ、そうだったんですか?
(土田晃之)そうなんですよ。19歳の時に太田プロの要はネタ見せに行くわけですよ。ライブの。そこで通って、新人コーナーという素人コーナーに出て。そしたらたまたま……笑瓶さん、別にその若手のライブに普段は来てないのに、たまたま笑瓶さんがゲストで来られていて。司会とかを彦摩呂さんとかと一緒にやられていて。「今日はせっかくですから。笑瓶さんが来てるんで、その新人の優勝者を決めましょう」ってなった時に「ああ、こいつが一番おもろかった」っつって、僕らを優勝させてくれて。
(新内眞衣)ええっ!
(土田晃之)笑瓶さんが僕らを優勝させてくれて。で、「はい。これ、商品。金の延べ棒」って渡してくれて。「ありがとうございます!」っつって。箱が紙に包まれていてね。楽屋で「うわっ、えっ、金の延べ棒って何?」なんて開けたら、4色の蛍光ペンが入ってました。「小学生か! 蛍光ペン!?」って思って(笑)。
(新内眞衣)ラジオ体操の景品みたいな(笑)。
(土田晃之)みたいなやつ(笑)。「えっ、太田プロって、金ないのかな?」って思って。でも、そんなのがあったりとか。あとは俺がよく言うんですけども。竜兵会っていうね。みんなで上島さんを囲んで飲んでいた会も、実はあれ、本当だったら「笑瓶会」だったかもしれないのよ。
(新内眞衣)どういうことですか?
「竜兵会」は「笑瓶会」だったかもしれない
(土田晃之)『アメトーーク!』なんかでね、その竜兵会の発足したきっかけは……みたいな話になった時に、ダチョウ倶楽部さんがラジオをやってて。その時にみんな、仕事がないやつがスタジオに遊びに行っていて。その後に飲みに行っていたって言うんだけども。だから劇団ひとりとか、有吉とかはたぶんそこからなんだよ。でも本当はその前に『夜もヒッパレ』っていう番組があって。それで太田プロオールスターズっていうので、本当に2ヶ月にいっぺんぐらいで呼ばれていたの。結構頻繁に。で、その時のリーダー、一番上が笑瓶さんだったの。で、次がダチョウさん。松村さんがいて。デンジャラスさん。
で、一番下がたぶん俺ら、U-turnがペーペーでいて。で、大部屋の楽屋だったの。それで毎回、歌をやったりとかするっていうんで行ってたんだけど。その時に、その世代が集まることってないから「飲みに行こう」ってなったの。それが竜兵会がきっかけだったんだけど。その時に笑福亭笑瓶さんがね、当時自己紹介で「笑瓶ちゃん」って言いながら、かけてる眼鏡の柄の部分をちょっと触って、眼鏡をちょっと動かすっていうのをしていて。
(新内眞衣)懐かしい! 見てました!
(土田晃之)そう。「笑瓶ちゃん」っていう。ギャグみたいな自己紹介があったんですよ。で、笑瓶さん、緊張したのかな? たぶん眼鏡を奥に入れすぎて、眼鏡が全く動かないっていうのがあって(笑)。これが2回あったのよ(笑)。それで笑瓶さん、ちょっと滑ったの。それで「でもなんか、楽しかったっすね」みたいな感じで本番終わって、楽屋でしゃべってて。
で、なんか上島さんとかが「おう、ちょっとお前ら、飲みに行くか?」って言ってくれたから「はい、行きます!」っつって。で、笑瓶さんも座っていたから。「笑瓶さんも行きましょうよ!」って言ったら笑瓶さんが「うん。わしはええわ」って言って。「あれ? 滑ったからショックを受けてるのかな?」ってみんなで言っていて。それで飲みに行ったのが、実は竜兵会の一番最初で。
(新内眞衣)へー!
(土田晃之)だからウケてたら……笑瓶さんが「笑瓶ちゃん」でウケていたら、笑瓶会になっていたかもしれないのよ。ご機嫌だったら。この話は昔、鶴瓶師匠にも話したこともあって。
(新内眞衣)じゃあ、ダチョウさんよりも上ってことですね。
(土田晃之)先輩、先輩。だから僕が本当、若い頃にまだ山田邦子さんとかがうちの事務所にいて。『MOGITATE!バナナ大使』っていう番組があってね。当時、人気の深夜番組というか、夜の番組で。そこに山田邦子さんがいて、アシスタントっていうか、横に笑瓶さんがいて。それとかも、マンスリーゲストっていうか。それで俺ら、若手の頃に1ヶ月、出させてもらったりとか。めちゃくちゃお世話になって。
で、とにかくゴルフが好きな方だったんで。俺にすごいゴルフをやらせようとするんだよ(笑)。「ええ体や。300ヤードや!」ってすごい言ってくるんだけども(笑)。「いやいや、飛ばないですし、俺はやらねえです」っつって。会うたびにそれを言ってくるぐらいで。
(新内眞衣)でもたしかに。身長も高いですからね。
(土田晃之)当時、その太田プロオールスターズの時も、神奈月さんがその頃、太田プロに入ってきたのかな? で、神無月さんが新庄の真似だったかな? とにかく、誰か野球選手のものまねでその『夜もヒッパレ』に出るっていうんで、バットを置いてあったの。で、そのバットで俺が素振りとかをしていた、笑瓶さんが遠くで「300ヤードや」って(笑)。「いやいやいや!」って言いながら。でも本当にお世話になってね。本当にもうね、ちょっと残念ですけどね。
「300ヤードや!」(笑福亭笑瓶)
新庄:最近はお会いしてたんですか?
(土田晃之)いや、それがしてなくて。最後に会ったのが、それこそ上島さんのお通夜の時で。話して。その時も、だから笑瓶さんがもう髪の毛が真っ白だったから。「吉川晃司じゃないですか!」って言いながら。「太田プロの吉川晃司」って呼んでて。そうそう。めちゃくちゃいい人でしたけどね。本当にもう、残念でございます。ご冥福をお祈りしたいと思います。
<書き起こしおわり>