タモリさんが2023年2月18日放送のニッポン放送『タモリのオールナイトニッポン』の中でオードリー若林さんによるオールナイトニッポン55周年ラップジングルについて、星野源さんと話していました。
(タモリ)はい。今日はゲストをお迎えしております。星野源ちゃんです。よろしくお願いします。
(星野源)どうも、こんにちは。星野源です。よろしくお願いします。
(タモリ)今、これかかったの、若林がやったの?
(星野源)そうなんです。僕が楽曲、トラックを作って。オードリーの若林さんがラップをしてくれまして。
(タモリ)若林……ええっ? すごいね!
(星野源)若林さんって、どんな印象ですか?
(タモリ)いや、とにかく不器用だったよ。
(星野源)ああ、そうですか。
(タモリ)不器用で目立たない。若林はね、『いいとも!』が(生放送が)終わって、いろいろなことを30分か40分、やっているんだけども。なんでそうなったか知らないけど、時代劇をやらせたんですよ。
(星野源)ああ、若林さんに? へー!
(タモリ)「こうこう、こういう設定で武士がやって……」って。とんでもなくおかしいね(笑)。
(星野源)アハハハハハハハハッ!
(タモリ)ウケようとしてないんだけど、とにかく行動がおかしいんだよ。
(星野源)へー! ああ、あの放送後の、お客さんだけに見せるような?
(タモリ)そう。それでみんな、腹を抱えて笑っていたんだよ。でも、こんなに器用にできるなんて、思わなかったね。
(星野源)もう昔からヒップホップが大好きで。でも、その芸人さんでヒップホップ的な格好してる人って当時、あんまりいなかったから。なかなかそういう自分を発揮できなかったというようなことをおっしゃってましたね。
(タモリ)へー!
(星野源)だからずっと心の奥底に秘めていたヒップホップがあったみたいで。
(タモリ)これ、すごいヒップホップじゃないですか。
(星野源)そうなんですよ(笑)。
(タモリ)すごいよね!
(星野源)そうなんですよ。すごいかっこいいんです。
(タモリ)かっこいいよね? へー! いやー、わかんないね。
(星野源)タモリさんも『笑っていいとも!』でRun-D.M.C.とラップしてましたよね?
(タモリ)ああ、Run-D.M.C.と。やった(笑)。
(星野源)あれはどんな流れでああなったんですか?
(タモリ)あれはね、どんなんだんだったっけな? とにかく、やろうということになって。Run-D.M.C.とやったよね。
(星野源)ゲストで来てたんですよね。その時、たぶんプロモーションで来ていて。
(タモリ)プロモーションで来ていて。Run-D.M.C.と一緒にラップをやったのは、日本で俺だけじゃないか?
(星野源)いや、本当にそうだと思います(笑)。あと、テレビであんなにお昼のいろんな人が見てる時間帯でヒップホップを世に知らしめたっていうのは、やっぱりタモリさんが……。
(タモリ)えっ、見ていた?
(星野源)僕はリアルタイムでは見れてなくて。やっぱりその後、伝説として語り継がれていて。僕もヒップホップは大好きなので。友達からVHSが回ってきて(笑)。「タモリさん、すごいラップしている!」って思って。
(タモリ)そうそうそう(笑)。
タモリ&Run-D.M.C.ラップセッション
(星野源)で、タモリさんはジャズがお好きで。トランペットとかもやられたりしていて。で、僕は親がジャズの、アマチュアミュージシャンだったんで。それはもうずっと、家で教えられてたんですけど。「ああ、ヒップホップもなんだ!」っていう。で、今日聞いたらブルースもやられてましたね(笑)。
(タモリ)なんだろうね? 今、「Run-D.M.C.とやってくれ」って言われたら、断わるよね?(笑)。
(星野源)アハハハハハハハハッ! そうですね(笑)。
(タモリ)調子に乗ってたな。本当に。Run-D.M.C.はもう強烈に残ってますね。
(星野源)ああ、そうですか。
(タモリ)「大変なことをやっちゃったな」と思ったよね。
(星野源)でも反響はあったんじゃないですか? その時も。
(タモリ)反響はあったね。あともうひとつ、ジャズの人はわかる? MJQっていう。
(星野源)はいはいはい。モダン・ジャズ・カルテット。
(タモリ)それが『いいとも!』に来たんですよ。なんであんな人たちが……「なんでMJQが来るんだろう?」って思って。で、「一緒にやってくれ」って言われて。これ、絶対に今では断わるよ?
(星野源)アハハハハハハハハッ!
(タモリ)「とんでもございません」っていうことなんだけど、やったんだよ。で、MJQっていうのは過去を調べてみたら、ソニー・ロリンズしかやってないんだよね。ソニー・ロリンズと俺だけなのよ。
(星野源)アハハハハハハハハッ! サックスプレイヤーのソニー・ロリンズ。MJQと一緒にやったのが、ソニー・ロリンズとタモリさんしかいないんですか?(笑)。
(タモリ)他でやったのはソニー・ロリンズと俺だけなんだよ(笑)。
(星野源)そんな人……もう本当に世界にいないんですね(笑)。
(タモリ)いないのよ。恐れ多くも、なんとなくやったもんな。なんだろうな。
(星野源)いや、素晴らしいですね。でも本当にいろんな、外国のアーティストもいっぱい来たじゃないですか。
(タモリ)そう。来る。タイガー・ウッズなんかも来るからね。「タイガー・ウッズになにかお土産をあげるけど、なにがいいですか?」っつーから「ゴルフのゲームがいいんじゃないの?」って。やって(笑)。ひどいよね(笑)。でも、若林の話だけども。若林は「お前は目立たない、目立たない」って言われて。で、昼ご飯の会があるんですよ。それで「若林、お前が選んであれしてこい」っつって。で、どこかの角を曲がって。みんな、知らないんだけど。「ここの角じゃないか? ここだよね?」って。それでずっと行って。店の前に若林が立っているんだけども、誰も若林だって思わないんだよ。
(星野源)フハハハハハハハハッ! 気づかないんですね?
(タモリ)5、6m進んで「ああ、お前、そこにさっきからいたよな?」って(笑)。それぐらい、地味なんだけどね。
(星野源)なんとなく前に聞いたお話では『いいとも!』に出ていた頃は模索していた頃でもあって。いろいろとタモリさんがいじってくださったのに、ちょっとつっぱっていったような部分もあって。「自分はタモリさんに好かれてなかったんじゃないかな?」って後悔をされていたようなお話をされていて。
(タモリ)いや、そんなことはない。おかしかったよ、あいつは。
(星野源)ああ、そうですか。
(タモリ)本当におかしかったね(笑)。その『いいとも!』が終わった後が、最高におかしかったね。
(中略)
(星野源)(再び流れたオードリー若林ラップジングルを聞いて)いいですよねー。
(タモリ)いいよなー。若林、見直したなー。
(星野源)おおっ!(拍手)。ぜひ、若林さんにもこの放送を聞いていただきたいです。
(タモリ)若林……最近、会ってないな。
(星野源)ちょっといつか、若林さんとタモリさんにもラップをしていただいて。僕の曲で(笑)。それを夢として(笑)。
(タモリ)ワカタモ?
(星野源)ワカタモ! ワカタモ、いいですねー(笑)。ワカタモ。MC wakaとMC tamo(笑)。ああ、それは素晴らしい!
(タモリ)あいつのなんか表情のない眼差しを思い出すなー。
(星野源)アハハハハハハハハッ! 表情のない……でも、眼差しはあるんですね。眼差しを感じるんですね。
(タモリ)溶け込んで、誰だかわかんない(笑)。
Gen Hoshino feat. MC.waka『オールナイトニッポン55周年ジングル』
<書き起こしおわり>