東野幸治 相次ぐ優秀なテレビクリエイターのテレビ局退社を語る

東野幸治 フルマラソンで感じた人間の嫌な部分を語る 東野幸治のホンモノラジオ

東野幸治さんが2023年2月10日放送のABCラジオ『東野幸治のホンモノラジオ』の中で優秀なテレビのクリエイターたちが相次いでテレビ局を退社していることについて話していました。

(東野幸治)5ヶ月、6ヶ月ぐらい前、僕のすみません。住みます詐欺、住む住む詐欺。「北陸に移住生活しますよ」みたいなことをね、言ってて。もちろん本気で。60歳ぐらいだったら1年間ぐらいやりたいなと。で、なんか年末はABCがちょっとね、「それ、やりませんか?」って言われて。北海道の方のところにまたちょっと1泊2日で行ったりとかして。日本中いろいろ、機嫌よく。「田舎暮らし、どこかないかな?」みたいなつもりでやってるんですけれども。

一番最初はだから北陸でやり出してるから。で、やっぱりタレントやから、なんとなくスタッフとか、見てる方もいらっしゃるから。おべんちゃらじゃないけど。嘘じゃないねんけど。やっぱり「この街にしますわ」みたいなことを言っては街を去り。また違う街に行っては、「この街にしますわ」って言って街を去り。それがもう3県ぐらい……4県、行ったんですよ。、四つの県。

で、それのシーズン2じゃないけど。「とにかく冬を見てみなわからない」みたいなことを言い出して。だから、要は「前回は春とか夏、秋やから一番、過ごしやすい。でも本当の田舎暮らしをわかってないん違うか?」みたいなことを勝手に自分で言い出して。「冬を見な、ちょっとわかりませんね」みたいなことを言って。それがちょうどこの2週間ぐらいで。新潟、富山、金沢って順番に回っていって。

ほんで、毎回駅までちゃんと迎えに来てもらって。本当に申し訳ない。めちゃめちゃ皆さん、どの局もええ人らで。で、ご挨拶して。ご挨拶したら必ず、「いろんな県で同じようなことしてますが、ぜひうちの県でよろしくお願いします」っていう、まずジャブで。ジャブで鼻っぱしらをパンって殴られて(笑)。「いやいやいや! いやいやいやいやいや!」って言いながらは。「これは冬はなめたらあかんな」みたいな(笑)。

とかいう1人芝居をしながら、ロケをいろいろやっていってるんですよ。新潟は新潟で。「ええっ、こんな古民家の前に雪? これ、2時間かかりますね! うわー、甘かった!」みたいな。

(渡辺あつむ)ちょっと弱腰の?

(東野幸治)弱腰(笑)。なんかの時に炎上しないように弱腰の種をまいてるんすよ。「えっ、これ、雪をかいて2時間!? いや、ほんまに皆さんはこれは尊敬に値するわ!」って。「どっちかといえば都会暮らしやから。予想表以上にやっぱり冬の生活ってすごいですね……じゃあ、ランチに行きましょうか」とか(笑)。もう、俺もやりながら心で泣いてるよ。自分で自分の首を絞めているみたいな感じで(笑)。でも一応、だからもうみんなに怒られへんようにいろいろ布石は打ってるねん。

「そういえばあいつ、なんかちょっと雪、ビビッてたな」とか。「ああ、そうか。なんか家賃とか分譲でこれはちょっと、1週間に1回、来れるかなとか言うてたな」みたいなことをね、ほうぼうで落としていって。そのロケがこの2週間ぐらい、ずっとあって。まあ、どこかに決めたいねんけど。で、まだ、今度は西日本の方にちょっと行きたいなっていう。

(渡辺あつむ)ええっ?

(東野幸治)そうやねん(笑)。勘ええな(笑)。「東京、大阪、名古屋に大体1時間半、2時間半で行ける、言うたら分度器の角度の中心のところを北陸とみなして。それで移住って言うてたんちゃうんかいな?」っていう、そういう顔をしてますけれども。でもね、岡山にええとこあんねんって(笑)。瀬戸内海。で、山、気候……岡山、ちょっと魅力的やねんて。岡山から新大阪まで、1時間切るらしいで?

(渡辺あつむ)うーわ。次の被害者、岡山県(笑)。

(東野幸治)いや、そういうそういう仕事をね、やっていて。僕は僕で楽しいねんけどね。一方で、テレビというのはローカルで。みんなと楽しくワイワイやってるけど……全然知らなかったんですけど。この間、たまたまそのネットニュースで「テレビ局の優秀なディレクターたちがどんどん辞めていってる」みたいなのが出ていて。

佐久間宣行テレ東退社後の流れ

(東野幸治)「えっ、そうなん?」みたいな。なんとなくテレ東の佐久間さん。『ゴッドタン』とかやってる佐久間さんが辞めて、バリバリいろいろYouTubeをやったりとか。佐久間さんの顔と名前で番組が始まったりとか。顔と名前出しながら東京03と一緒に番組やったりとか、そういう活動してるじゃないですか。それは知ってて。

で、たとえばそのちょっと前とかやったら、フジテレビだった『めちゃイケ』の片岡飛鳥さんがお辞めになられて。また今、何をするかって、いろいろ企画をもんでらっしゃるんでしょう? そういう感じやなと思ってたら、他にもいろいろ退社されてるっていうのを聞いて俺、それを知らなくてびっくりして。

『家、ついて行ってイイですか?』の高橋さんっていう人、いてるんですよ。俺、好きでよう見るんですけど。その方も、ここらへんでもう辞めるっていうことを聞いて。で、テレ朝の、俺よく見てたんすけど。『あいつ今何してる?』っていうのの、芦田さんっていう方。すごい若い方。俺、会ったことないと思うんですよ。テレ東の高橋さんは何度か、チラチラと会ったことはあるけども、その芦田さんっていうのはあんまりないんですけど。なんか優秀な人なんだろうなって思ってて。

『あいつ今何してる?』っていう番組をたまに見るんですけど。なんか昔の小学校とか中学校とか高校の、気になる同級生……好きだった同級生とか、一緒に遊んでた友達とか。「今、何してるんだろう?」っていうのを見るっていう、まあよくあるっちゃある企画ですけど。すごいなと思うのは、その芸能人ゲストがモニターを見てる目線がやけに高いなと思って。

で、だいたいなんとなくモニターって、下に置くじゃないですか。でも俺、たぶん芦田さんはすごい優秀で。そのモニターをすごい上に置いてるんですよ。ちょっとなんか映画館で映画を感じみたいで。それでなおかつ、芸能人がVTR見ている表情と、また違う素の生き生きした表情も映ってるし。なんだったら、上に向いてる分だけちょっと感動の話になると涙もね、下を向いているよりも落ちやすいんですよ。だから「この人、優秀やな」って思ってて。

で、結局この人もやめる。あと、日本テレビの橋本さんていう方。会ったことないと思うねんけど。『有吉ゼミ』とか『有吉の壁』みたいなのをやってる方も、なんか辞めるっていうニュースをパッと見て。「どんどんどんどん優秀な人材がテレビ局から離れていってるやん!」って思う一方で、「俺は一体、田舎で何をしてんねん? もっと危機感を持って頑張らな、あかんちゃうんかな?」っていう気持ちにちょっと、なってきたのよ。

なんかいろんなところに行って「どうも、すいません」言うて。「いやー、ちょっとこれ、雪がこんなん……」って(笑)。テレビがちょっとね、右肩下がりっていうネットニュースがすごく多いけど。なんか、なんとなく日々のレギュラー番組に追われて、そうやとは思うけどやっていたけど。改めて、「ああ、もう優秀な人、みんなどんどんどんどんネズミが船から逃げていくように……」って。あ、それはあかんのかな? 表現、難しいな(笑)。なんか、そういう感じなのよ。

(渡辺あつむ)自分のやりたいことを突き詰めるために……。

(東野幸治)あんた、上手やな(笑)。

(渡辺あつむ)一方、東野幸治は……(笑)。

(東野幸治)一方、俺(笑)。いや、北陸もたしかにそうですけど、岡山ってどうですか? 岡山。活断層もないですし、瀬戸内の魚。そして山のお肉。最高ちゃいますか?(笑)。

(渡辺あつむ)浅い知識で……(笑)。

(東野幸治)薄っぺらい、湯葉みたいなトーク(笑)。そんなトークをして、ご機嫌を伺って。ちょっとそういう現場のディレクターさんとか、アナウンサーの方とご機嫌にしゃべって楽しく仕事すんのはええねんけど。で、東京ではそんな感じになってる。ほんで俺も今、仕事どんなんかな?って思ったら、番宣俳優さんがスタジオにやってくる。

番宣俳優さんのちょっとユニークなボケに笑い、なんとなく突っ込んで。優しく突っ込んで。ほんで、ちょっとなんかディレクターがやりたい方向性に導びきながらも、ちょっと少しは、たまには脱線しつつやって。メイクを落として5分で帰ってるような。

(渡辺あつむ)いや、それもいいんですけど。

(東野幸治)そうやねん。それもええねんけど。「ああ、そうか。みんなそんな感じなんや」みたいなんをちょっと、考えさせられたというか。だからもうね、俺の残された道は今現在、55歳だから。そんな風な、飛び出す勇気もない。となってくるともう最後、なんでしょうか? そのテレビが少しずつ、人が減ってくる中で最後まで居座って。『天空の城ラピュタ』のあのロボットじゃないけど。ひたすら毎日、花をつんで。カメラマンも誰もおれへん、カメラだけを固定したスタジオに毎日行って(笑)。「こんにちは。始まりました」って……もう照明もついてないのよ(笑)。

ラピュタのロボット兵のように……

(東野幸治)そんなんじゃないけども。だって10年後とかはもう、テレビなんてほんまどうなってるかもわからないし。いや、もちろんあるんですよ。王道としてあんねんけれども。なんとなく、やっぱりM-1グランプリとかさ、テレビのそういう面白い企画とか、ドラマとか番組みたいなのはどんどんどんどん、それ用に……だからリアルタイムに見る必要はなくて。自分の何かスマホであったりとか、タブレットで見ていく時代。みんな、そっち側に行くから。

なんかね、1人去り、2人去り……若い人はどんどんどんどん行くじゃないですか。だから、ちょっと考えました。55歳でもう、行けないし。ほんで、そういう風にして東京とか大阪でやって。あと5年ぐらいでやっていって。ほんまに60歳ぐらいで移住して、ローカルの番組とかを一生懸命やってんねやろなっていう。なんか、近く感じました。

(渡辺あつむ)で、東野さんは今、人間がまろやかになってきた。で、そんな中、テレビで「昔の狂気、出したろう!」みたいな。そんなん、ないんですか?

(東野幸治)いや、今、俺の話、聞いてたか?(笑)。

(渡辺あつむ)いやいや、帰ってきた東野。

(東野幸治)いやいや、日本テレビに行って。今度ね、ドラマの主役の人が来るって言うから。「ああ、主役の人? なんですか、主役の人? なるほど。ああ、蕎麦を打ちたい? いいじゃないですか」みたいなんで、蕎麦打ちのVTRを見る。で、適度に突っ込んで、なんとなくみんながニコニコする。その俳優さんも機嫌よくしゃべる。話も少し脱線する。でも、そこそこ2時間経ったな。「じゃあちょっとぜひね、皆さん、見てほしいと思います」ってやって。「はい、OKです!」ってなったらエレベーターに乗って、メイクを落として。ほんで、なんか誰ともしゃべらず着替えて、うつむきながら去っていくっていう(笑)。

(渡辺あつむ)いやいや、それはいいんです。それを東野さんが憂いてるなら、まあ先週おっしゃっていた「松野」を発動させる。俳優さんに……。

(東野幸治)フハハハハハハハハッ! ああ、その松野っていうのは、沢田亜矢子さんの元旦那。マネージャーで。なんか、そのスキャンダル……今から30年ぐらい前にスキャンダルがあって。松野さんの発言がちょっと空気を読めない、痛い感じで。みんなが「ちょっとこの人、おもろいんちゃうか?」っていうのでバラエティに呼ばれだした時。ものまねで郷ひろみをやった時にあまりにも似てないけど、一生懸命踊って歌う。

で、みんながあまりにも似てないから大笑いする。で、それで終わった後に今田さんと俺が挟んで絡む時に、何かの拍子で松野さんがこけて。その隙に、なんかわからんけど、うつ伏せになった松野さんを思いっきり床に押しつけるっていうやつね。あれ、松野っていう技(笑)。それを俺が旬の俳優さんに? 松野を? 絶対できへんわ!(笑)。高畑充希さんに?

(渡辺あつむ)フハハハハハハハハッ!

(東野幸治)高畑充希さんに松野を発動したら「VTR、次どうぞ!」って言った瞬間に高畑組がメイクさん、スタイリスト、マネージャー全員が高畑さんを囲んで、高畑さんをきれいにする。所々、俺を睨みつけるメイクさん(笑)。ほんで半年後、「今日で東野さんがおしまいです」「ああ、どうも皆さん、ありがとうございました」って言って去っていく。「松野なんかするからだよ!」とか言われる(笑)。

いや、本当に大変な時代になってきたと思いますよ。だからね、吉本興業もいろんな劇場を作ったりとか。皆さんね、なんかどんどん日本中に劇場を作ったりとかして。「ああ、たしかに吉本興業ってそういう意味でいうと、すごい会社やな」って改めて思ったんですけれども。

<書き起こしおわり>

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