佐久間宣行 理想の上司ランキング入りへの道を語る

佐久間宣行 理想の上司ランキング入りへの道を語る 佐久間宣行のオールナイトニッポン0

佐久間宣行さんが2023年2月8日放送のニッポン放送『佐久間宣行のオールナイトニッポン0』の中で理想の上司ランキングについて話していました。

(佐久間宣行)理想の上司が発表されたっていうことで。毎年、発表されているランキングなんですよね。ちょっとやっぱ……今年は入ってもおかしくなかったんじゃないかな? フハハハハハハハハッ! 佐久間、入らずということですね。割と職場では人望の厚い上司として定評があるって、自分で言ってる中でどうかな?っていうのはあるんですが。22位ぐらいなのかな? 20位まで発表されてるんだよね。まずね、俺はとにかく怒らない。これはもう、本当。本当に俺、マジで怒る機能がないから、20年間ぐらいずっとね、怒ってないの。あと、相談事もよくされる。

もう本当にぶっちゃけた話、テレビ局を辞める人、全員に相談されてる(笑)。もうね、辞めそうになってる人を止めたこともある。「お前は辞めない方がいい」って言ったこともあるし。あと何よりね、去年の3月には本を出して。ビジネス書。これ、どうやらベストセラーになっているらしいですよ? ここしかなかったんだよ。あるじゃん? 今年、取らないと取れないっていうのを。オスカーとかもそうだし。「今年取らないと……」って。俺は今年だったんだよ、理想の上司ランキング(笑)。「狙ってたのか?」って話なんだけども(笑)。

でもさ、初めてこれで知ったんだけど。「入ってなかったな」みたいな冗談を言いながら、つい調べたんだけど。今春の入社を控えた新社会人。学生を対象に実施したらしいのよ。これって。だからもう、今年の4月に入る新入社員に毎回、聞いてランキングを作っているんだよね。となると、これは微笑ましくない? ランキングのイメージ、変わってこない?

毎年、思ってたの。この理想の上司ね、なんだったらちょっと甘っちょろいなっていう気持ちもあったんだけど。よく考えたらこれ、甘っちょろくて当たり前なのよ。ピュアなランキングなのよ。内村さんと水卜アナがともに7連覇。これは、内村さんと水卜アナは俺、仕事したことがないから。ただ素晴らしい人だと思う。ただ、この2人が7連覇っていう時点で微笑ましいのよ。

女性上司部門ではなんと圏外からアンミカが3位に浮上してるわけよ。「Happy Lucky Love Smile Peace Dream」ね。まあ、ポジティブで優しくて楽しそう。ただ、このアンミカが3位に入る時点でこれね、やっぱり微笑ましくて甘っちょろいランキングなんですよ。

アンミカが3位に入る時点で甘っちょろい

(佐久間宣行)だいたい俺のラジオを聞いてたりしながら5年以上、働いてきた人は、わかるはず。ポジティブでめちゃくちゃに明るい人、異常にストイック(笑)。一番厄介! 一番上司に持つと、ついていくのが大変! あるんだよ。上司がもう本当めちゃくちゃ働いて、ポジティブでストイックで。「全然いける、いける!」って。

しかも、そういう上司って部下に対してね、無理強いはしないのよ。「大丈夫、大丈夫。私、やっておくから」って。でも部下はだいたい「悪いな」と思っちゃうから、無理するじゃん? で、「上司は全然悪い人じゃない。ただ、あの上司と話してると気が滅入る。また月曜日、あの元気な無敵の上司と会うのか。上司、弱音を吐かない。だから僕も(私も)弱音を吐けない。疲れちゃう。でも、あの人完璧だし。会社にも評価されている。ああ、月曜日が怖い……」ってなるのがアンミカみたいな上司なのよ(笑)。

わかる? これね、新入社員がつけたランキングだとアンミカ。明るくて文句を言わない。そういう人が2位とか3位とかに入ってくるんだけど……妥協しないし、バイタリティーも体力もエグい人、これは楽できないんですよ。かと言って、嫌なやつがいいかというと、本当に嫌なやつは嫌なやつだから(笑)。難しいんだよ、これ。意外とちょいネガティブで、愚痴ぐらい言って。「つらいよなー。休みてえよなー」って言ってる上司ぐらいの方が気楽で話が合うからいいっていうのがあるんだよ。これ。ちょうどいい上司、難しいですよ?

だから、俺の場合は……俺が理想の上司っていうわけじゃなくて。俺の場合はとにかく、もう怖いから、若い人を飲みには誘わない。1年に1回しか、飲み誘わないからね。これは。で、ここが重要。1年に1回しか飲みに誘わないのに、2軒目を誘ったことがないからね。ここを評価してほしい(笑)。来年のランキングのために。新入社員に言っていってほしい(笑)。「佐久間は1年に1回とか2回しか誘ってくれないのに、2軒目、誘わないらしいよ?」っていう(笑)。

だからね、「あいつ、何もしねえな」って思われてるけど、トラブルの時に出て来てくれる人、ぐらいの方が「いい上司だな」と思うこと、あるからな。あと佐久間の場合。飲み会でラスト1杯は、ちゃんと1杯で終わる(笑)。オークラさんはラストで8杯、行くから(笑)。作家の福田はわかってるけど。オークラさんはラスト1杯から8杯飲むよ?(笑)。ハイボール、8杯飲むから。オークラさんのラスト1杯は。佐久間は本当にラスト1杯だから。これね、社会に出たらわかるね。「ラスト1杯が本当に1杯」ランキングで上司の評価をつけてほしい。上司ランキング。「この人のラスト1杯は本当にラスト1杯じゃないか」ランキング。意外といないんだよ? 「ラスト1杯、行きますか」から絶対に5杯、飲むから。みんなね(笑)。

「ごめん。もう1軒!」が始まるから。だいたいラスト1杯が5杯になるやつは、4杯目ぐらいで「ちょっと飲み足りなくないですか?」みたいな空気を出すからね。佐久間はそれ、やりませんから(笑)。あと「ラスト1杯」って言った後、お前がラスト1杯ならいいのに、全員分のラスト1杯を頼むやつ。まだグラスにまあまあ入ってるのに、「お前らもラストオーダーだから、1杯行った方がいいだろう」って言って。ラストオーダーに近いところで全員分、みんな入ってるのに5杯とか頼んで。それで結果、自分が早めに飲み終わって。「お前ら、まだあるな」って言って2杯目に行くやつ(笑)。

もう、いかに俺が食らってきたかっていう、このラスト1杯詐欺のディテールがすごいんだけども(笑)。あと、lラーメンもね。ラスト1杯で全員分のドリンクを頼むやつは、結局「ラーメン、行っちゃう?」ってなるから(笑)。佐久間はラーメン、行かないから。行くなら、1人で行くからね(笑)。そこだけ、思いますよ。あのね、理想の上司って、完璧な理想の上司なんているわけじゃないけど。過去の俺の思いで仲のいい上司・悪い上司で言うと、いい上司ってやっぱり『ゴッドタン』を立ち上げた時の、年齢が近かったのもあるけど。伊藤PとかゴカPっていうずっと仲が良かったプロデューサーには世話になったっていう感じで。

やっぱりさ、俺は一番最初の演出だったから、平気で現場が押すわけよ。「もっともっと撮りたい」とか。で、それがスタジオだったらいいよ。あと『ゴッドタン』でも今でもあるんだけど。それで外のロケ時に、ロケ場所が使える場所なんだけど、もうちょっと伸ばしたいなっていう時に「これ、俺が謝りに行った方がいいかな」と思ったら、それはゴカさんかな? 「あ、演出はそこで演出してていいんで。謝るのがこっちの仕事なんで」って言ってくれて。これがいい上司よ(笑)。プロデューサーがね、「演出は別に謝らなくていいよ。面白いものを撮ったんだから。こっちで謝っておくんで」って言ってくれたっていう。これがいい上司。

あと悪い上司の話は、たまに、これは『考えすぎちゃん』とかでも話したんだけど。後輩のオオタっていうプロデューサーが……その時ディレクターだったんだけど。俺がディレクターをやってて、後輩のディレクターだった時に、局のディレクターが全部集合するようなでっかい特番があって。その時の演出の人がプロデューサーの言う直しが俺たちディレクター陣は納得がいかなかったんだけど。その演出人が全部、その通り直して。

で、その通りに直したから、「しょうがないからそのルールで直しますよ」って俺と、その後輩のオオタとかも直して。で、直し終わった後にもう1個、別のプロデューサーが違う直しを言い始めたのよ。まあ、あるあるね。2人のプロデューサーの意見が違う。で、そのプロデューサーの方がえらいプロデューサーだったから、そこで演出の人が1回直した2日後に、全く違う直しを俺たちに発注してきたわけ。その別の上司のプロデューサーが言った通りに。そういう時は、まあ俺も疑問を呈するけど。その間に入ってる演出が「いや、これはおかしいじゃないですか」って言ってくれればいいんだけども、そのまま直でディレクターに言った時に、この後輩のオオタっていうディレクター……今では立派なプロデューサーだけども。

電話で、その演出から「オオタ、これ、直してくれないか?」って言われた時に「センスの悪いやつの直しは受けたくないんすよ!」って言って電話を切ったの(笑)。で、俺はその時に思った。「度量を試されるぞ。演出の○○さん、お前がそのそれを受け取って上に言うのか? どうなんだ?」って。そしたら「佐久間ちゃーん、ここ全部、直してくんない?」って(笑)。俺に全振りしてきたっていう(笑)。それが悪い上司のイメージ(笑)。

「佐久間、これ、オオタの部分も全部、直してくんない?」って言ってきたっていう思い出。今でも覚えてるからね。みたいなこととかで。だから皆さんも、働いてるリスナーはね、みんなたぶんいろんないい上司、悪い上司ってあると思うけども。だからこれ、理想の上司ランキングはね、残念ながら新入社員が選んだってことで。入社20年目から選ぶ理想の上司ランキングと、10年目が選ぶ理想の上司ランキングと、全部組み合わせてほしいよね? そしたら、どんどんどんどんさ、清濁併せ飲むやつが1位になるっていうランキングになるよ(笑)。

あとね、現役社会人が選ぶ理想の新入社員っていうのもあるのよ。で、これがさ、男性がメジャーリーガーの大谷翔平選手が7年連続で1位で。女性は女優・永野芽郁さんが初のトップなのね。でもさ、大谷翔平が入ってきた時に、この理想のランキングで選んだやつがピッチャーとバッターを両方、やらせるかね? 大谷翔平実さんみたいなスーパールーキーが……たとえばさ、今だったら俺、営業もクリエイティブも両方できるんでとかって言ってきた時。このランキングに入れた人は……俺、自信ないよ? 俺、いっつもね、大谷さんを見ると「俺が栗山だったら、二刀流をやらせたかな?」と思っちゃう(笑)。そう思わない? 俺、思っちゃうんだよね。

大谷翔平のような部下は手に余る

(佐久間宣行)だから俺、大谷選手みたいな部下は正直、手に余ると思っちゃう。あれは栗山監督だったから「両方やれよ」ってなって今、ああいう風になっているけども。もし俺が上司だったら「お前、バッティングだけやれよ」とか「ピッチングだけやれよ。いや、わかんないんだけど」って言っちゃうだろうから。この7年連続1位っていうのはね。いや、女優・永野芽郁さんが初のトップっていうのはわかるよ?

それは誰だってほしいっていう。あんな新入社員。それは思うけどね。あのね、理想の新入社員も難しいんだよね。これ、5年目ぐらいの社員と、20年目のやつが選ぶのは全然違うから。何回もこのラジオで言っているけども。やる気でパンパンで、夢や憧れや理想が強すぎる人は、だいたい辞めてきちゃってるからね。まあ、そういう人が辞めないように環境を整えるのも俺たちの仕事なんだけど。でも、あっという間にすぐね、脱落していくから。

あとめちゃくちゃ優秀すぎる人。知らないうちに辞めるっていう(笑)。めちゃくちゃ優秀な、ランキングに入ってるようなやつは、入社半年ぐらいで会社に見切りをつけるのと。あと、もういくつでも勝手に仕事を決めてきて。それでライバル会社にいたりするっていうのがあるから。それもあるんだよな。あと、辞め方もうまいよね。優秀なやつっていうのはね。急に斉藤が「優秀なやつは辞め方もうまいですよ」って言ってきたけども。なんかわかんないんだけども、実体験があったじゃないか?っていう。トークバックで今、言ってきたけど。

そうなんだよね。辞め方もうまいんだよな。で、結局は、よく笑ってくれる人がいいっていう(笑)。よく笑ってくれて、ほんのたまにメシに行ってくれればいいっていうぐらいで。どんどん新入社員とかに対するハードルが低くなってきてんだけど(笑)。そうだ。テレ東の後輩のオオモリっていう、なんか面白い番組を作ってるやつがいるんだけど。そいつが、今度何だっけな? Aマッソ単独ライブやるって。「佐久間さん、来てくださいよ」って言っていたけども。いい時代になったね。俺入社1年目とか3年目とかで、芸人の単独の演出なんか、やれなかった。やる自信も……だって俺の時って、俺がバナナマンのをやるみたいなもんでしょう? 怖くてできないよ。

でも後輩からそんな連絡が来て、「時代が変わってきたな」と思ったね。来年はですね、ランクインできるように頑張りたいと思います。ということで、それでは今週も始めていきましょう。佐久間宣行のオールナイトニッポン0!

<書き起こしおわり>

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