永野さんが2022年12月30日放送のABCラジオ『東野幸治のホンモノラジオSP~俺たちの洋楽紅白歌合戦~』の中でRed Hot Chili Peppers『Roulette』を選曲して紹介していました。
(東野幸治)さあ、永野くん。続いて好きな洋楽リクエスト、お願いします。
(永野)レッチリですね。レッド・ホット・チリ・ペッパーズ、ジョン・フルシアンテという人がいまして。何代目かのギタリストで。黄金期を支えた人で。その人が10年以上前ぐらいに、なんか音楽的な気持ちの違いとかで、辞めちゃうんですよ。それで最近まで、ジョシュっていう若い子がレッチリを守ってたんですけど。レッチリってなんか、結局ギタリストに引っ張られるバンドなんですよ。
(東野幸治)ああ、そうなの?
(永野)はい。あんなにやんちゃに見えて。で、ジョシュの時代はUKっぽい音っていうか。レディオヘッドっぽかったんですけども。
(東野幸治)ああ、そうなんや。レディオヘッド?
(永野)もう、レディオヘッドっぽいんですけども。それが……そのジョン・フルシアンテって、今また復活したんですよ。そいつは他のメンバーより10個ぐらい下なんですけど、ジョシュはジョンよりもさらに10個ぐらい下で。つまり、他の3人より20個ぐらい下だったんですよ。だからレディオヘッド的なことをやってたんすけど。他のメンバーってもうその時、50代とかだから。今、考えたらですよ、ジョンが戻ってきて、すごい昔みたいの音楽を今、やりだしたんですよ。それでファンはちょっと今、賛否両論なんですけど。今のレッチリに大して。
(東野幸治)懐かしいと思うファンも、いてるんちゃうの?
(永野)でも「成長が止まった」って言ってるファンもいるんですけど。でも今、考えたいんです。僕、これをなんで流すかというと、今までのジョシュの10年間は、20個下のやる気ある30代のやつに引っ張られて、それに付き合ってた感じなんです。
(東野幸治)フハハハハハハハハッ!
(永野)それで今のレッチリって素直に、もうなんかエリック・クラプトンみたいな音楽をやりだしたんですよ。で、僕はそれって素敵だなと思って。だって60ぐらいで、ずっと新しい音楽って気持ち悪くないですか? そんなの、追求してるやつって。
(東野幸治)たしかに。だってジャルジャルとコントするの、疲れるもん(笑)。
(永野)疲れますよね? もう、いいじゃないですか。ゆっくりやろうよっていう。
(東野幸治)それやったら、辻本茂雄とね、叱られるかもわからんけど、楽しくやりたい(笑)。
(永野)いや、それが人間というか。当たり前のことだなっていうのを……。
(東野幸治)世代世代でバンドの音っていうのは、みんなで……だからボーカルがいて、ギターがいて、ベースがいて、ドラムっていうところの、なんとなくチームの和みたいなところが居心地がいい方が、聞いてる方も気持ちがいいと。
(永野)そうなんですよ。なんか、何もかもが新しいことは新しいことじゃないんだというのを今年の、すごい古臭い……正直言うと、ちょっと昔っぽくなったレッチリから学びましたね。
(東野幸治)だから今年のM-1グランプリも、まさかまさかね、言うたらウエストランド。だから最年長で。なおかつ、その若手たちは恵まれて、ウエストランドだけは恵まれず。常に文句を言ってる。私服がすごいダサくて(笑)。
(永野)ダサいっすよね! 珍しい虫みたいな顔してますよ?
(東野幸治)そんな人がM-1を取りましたけども。でも、ウエストランドで漫才したら合うし。世代も一緒やしっていうところ。
(永野)なんか、新しいとかじゃないじゃないですか。ウエストランドも。なんか結局、ニンで優勝したみたいな。あれは痛快でしたけど。
(東野幸治)真空ジェシカと一緒にコラボやったら、絶対ダメやもんね(笑)。
(永野)ダメですよ。なんかもう頭痛くなるでしょう? ウエストランドの方も。見てる方もどっちに合わせればいいんだよ、みたいな。
(東野幸治)なりますから(笑)。そういう意味で、その『Roulette』という曲はどういう?
(永野)これは……今年、レッチリは2枚、出したんですよ。
(東野幸治)めちゃめちゃ元気やん(笑)。
2枚アルバムを出したレッチリ
(永野)それは僕はこれ、ちょっと意地悪なこと言いますけど。ジョシュの今までの10年を、ちょっとごまかそうとしてるんじゃないかなと。ジョンが戻ってきたっていうので1枚出したら、ちょっとプレッシャーがかかりすぎるんで。2枚でごまかしたと思うんですよ。ガンズもそうなんですよ。
(東野幸治)ああ、そうなの?
(永野)セカンドが2枚組じゃないですけど、2枚出したんですよ。ガンズって。傑作のファーストの後に。そういうバンドって気をつけた方がいいというか。
(東野幸治)いやいや、気をつけんでええやん(笑)。
(永野)自分たちに負い目を感じてるんですよ。レッチリも。
(東野幸治)爆発的ヒットしたアルバムの……その前に言うてたけど。やっぱりオアシスさんの2枚目。『(What’s The Story) Morning Glory?』の次の……。
(永野)それも70分ぐらいのアルバムでしたから。
(東野幸治)結局、お金かかるわ、なんかわからんわ。もしかしたら近くにクスリがあったかもわからん。いろんな状況の中で作品ができる。で、不評になる。セールス的には、言ったら2匹目のドジョウであるけれども……不評になるっていう。
(永野)それを数とか量でごまかすっていう。
(東野幸治)でも、一言もそんなこと、言ってないでしょう?
(永野)へっ?
(東野幸治)勝手に……今、気づいた。一言も言ってないやん(笑)。
(永野)言ってないですけど、なんか俺、レッチリを聞きすぎたんで、表情で大体わかるんですよ。
(東野幸治)いや、わかんない(笑)。わからへんし。ほぼほぼ見てないでしょう?
(永野)表情こそ、見てないですけど。なんとなく僕の勘って当たるんですよ。
(東野幸治)当たるの?
(永野)当たるんですよ。
(東野幸治)で、このレッチリの『Roulette』っていうのは?
(永野)これは、シングルでも何でもないんですけど。レッチリで、なんかファンキーなパンクって感じ、しません?
(東野幸治)するするする。なんかベースが前に前に来る感じ。
(永野)で、ラップをして……みたいな。それが人間、ここまで落ち着くんだ?っていう。なんかマジで勉強になりました。
(東野幸治)ああ、俺のイメージしてるレッチリって思って聞いたら、こんなに変わるんだっていうことね?
(永野)はい。そのレッチリはもういないですよ。
(東野幸治)ちょっと、聞こう。曲紹介をお願いします。
(永野)レッド・ホット・チリ・ペッパーズで『Roulette』。
Red Hot Chili Peppers『Roulette』
(東野幸治)いや、なんかイメージと違う。
(永野)違いますよね。
(東野幸治)なんかセミナーに入って、人が変わったみたいな感じ。
(永野)そうなんです。たぶん入ったかもしれないすね。
(東野幸治)入ってへん(笑)。
(永野)やっぱり怪しいやつって、近づいてくるんで。たぶん入ったのかな?
(東野幸治)違う、違う(笑)。落ち着いて?
(永野)いや、アメリカのカルトが……。
(東野幸治)いや、永野くん。今日、俺の言うことを1回も突っ込んでくれへん(笑)。
(永野)すいません。宮崎なんで突っ込みが……。
(東野幸治)本当に俺の肩に足を乗せて……(笑)。
(永野)いやいや、いいことを言ってくれるから。これ、セミナーなんですよ。『Seminar』っていう歌を聞いてもらいましたけども。
(東野幸治)『Roulette』や!(笑)。でも、全然イメージが違う。
(永野)ですよね? もうこれ、びっくりするのが最後なんてフェードアウトですからね。別になんか、このままフェードアウトで終わっていく。
(東野幸治)でも、逆に永野くんの聞き方で言うと、これを選んだということは、こういうレッチリも見れたっていうか。やっぱり、それが楽しいというか。「ああ、レッチリも生きてんねんな」っていうところで?
(永野)そうですね。なんかずっと同じことやる美学もいいんですけど。結構、変わっていくバンドが好きなんで。
(東野幸治)で、それが失敗したとて、その時は失敗やと思うけど、また振り返って聞いたらまたこれはこれで面白かったりもするし。
(永野)自然ですよね。なんかレッチリは。
(東野幸治)そういうその佇まいというか。
(永野)日本の芸能人と違って。なんか無理がないというか。なんか、急にアウトドアを始めたりとか。なにをやりたいのか、わかんないって僕、思っているんですよ。レッチリじゃないっていうか。
(東野幸治)いやいや、レッチリか、レッチリじゃないかって……ヒロシは?
(永野)ヒロシはレッチリです。呼び捨てにしちゃったけど。
(東野幸治)じゅんいちダビッドソンは?
(永野)うーん、レッチリじゃないですね、やっぱり。ヒロシさんの後なんで、後追いは……申し訳ないですけど。じゅんいちさん、好きですけど。でも、レッチリではないです。ヒロシさんがレッチリですね。
(東野幸治)ヒロシさんがレッチリ。そんなコーナーもいいですよね。「この人はレッチリですか?」って(笑)。
永野のレッチリ判定
(永野)僕、結構ジャッジ厳しいんで。呼んでください、それ。全然(笑)。僕、わかるんですよ、それは。レッチリかどうかだけは。
(東野幸治)じゃあ、誰を聞こうかな? 狩野英孝さん。
(永野)狩野英孝さんって何をやってます?
(東野幸治)今や、タレント活動とか、いろいろやったりとかしてるし。その、アウトドアはやってませんけども。要は、歌うのも好きだったり。
(永野)あれはだって、全然レッチリじゃないでしょう? レッチリっていうのはヒロシさんと一緒で。なにか悲しみから自分の快楽というか、桃源郷を見つけた人がレッチリなわけで。ジョンが抜けて、入って……とか。
(東野幸治)でも「スタッフぅー!」って呼んでいる悲しみ、ないですか?
(永野)それはこっちが見てて、悲しくなるだけで。本人は機嫌よさそうじゃないですか。女好きだし。
(東野幸治)フハハハハハハハハッ! ああ、時間が来ました(笑)。
<書き起こしおわり>