ハライチ岩井『ちびまる子ちゃん』「ヒデじいの誕生日」を語る

ハライチ岩井『ちびまる子ちゃん』「ヒデじいの誕生日」を語る ハライチのターン

ハライチ岩井さんが2022年10月27日放送のTBSラジオ『ハライチのターン!』の中でアニメ『ちびまる子ちゃん』の「ヒデじいの誕生日」エピソードについて話していました。

(岩井勇気)先週、この話をできなかったんですけど。2個前の『ちびまる子ちゃん』、見ましたか?

(澤部佑)見てない。

(岩井勇気)見てないですか? もう、ここまで来たかと。来るとこまで来たと。ヒデじいの生誕祭、やってたんだよ(笑)。

(澤部佑)フハハハハハハハハッ! ヒデじいって、あの?

(岩井勇気)花輪くんの執事の。

(澤部佑)そうか! その、生誕祭?

(岩井勇気)ヒデじいの誕生日の回をやっていて。来るところまで来たねと。

(澤部佑)行き着いたね。たしかにね。

来るところまで来た『ちびまる子ちゃん』

(岩井勇気)今まで、そんなことあったかね? ヒデじいがちょっと脚光を浴びる回はあったかもしれないけども。ヒデじいの誕生日会をやるなんていうところまで行き着いたかと思って。すごいなと。なんか、ヒデじいが誕生日だってことで。花輪くんが「ヒデじいが誕生日なんだ」って。ずっと花輪くん、教室で悩んでいてね。「どうしたの?」なんつったらまるちゃんに「ヒデじいが誕生日なんだよ」って。で、「これ、どうしたらいいんだ? ヒデじいは何が喜ぶんだろう?」みたいな話なわけ。で、それをまるちゃんとかたまちゃんとかに「ベイビーたち、何が喜ぶのかな?」みたいな相談から始まるのね。

(澤部佑)温かい回だね。

(岩井勇気)で、またまるちゃんたち、優しいんだよね。「これはもう、みんなでお祝いをしてあげようよ!」ってなるの。

(澤部佑)うわっ、素敵! なんか物がどうこうじゃなくて。

(岩井勇気)「みんなでお祝いしてあげようよ!」ってなったら、クラスメイトがざわざわ集まってきて。いつも仲間たちが。「そうだよ! ヒデじいをみんなでお祝いしてあげよう!」ってなるの。これ、すごくない?

(澤部佑)本当に生誕祭だ!

(岩井勇気)一介の友達の家の執事だよ?

(澤部佑)経験ないけどね。「友達の家の執事」って。知らないけど。

(岩井勇気)そこの家の家族とかじゃないんだよ? そこの家の執事。「みんな、お世話になってるし。みんなで誕生日会、やってあげよう!」みたいな話になるの。はまじとか、そういうのが。「やろう、やろう!」ってなるんだよ。すごいことじゃない? こんなことになるクラス、ある?

(澤部佑)ない。ヒデじい、いつもよくしてくれてるのかな? やっぱり。

(岩井勇気)で、みんなで計画するんだよ。「みんなで劇をやろう」って。ヒデじいのために作って。で、「ご馳走を食べさせてあげよう」って。みんなで、ヒデじいが食べないようなものを1人1品ずつかなんか、家でお母さんから作ってもらったりして、持ち寄って。それでヒデじいをもてなそう、みたいな。で、花輪くんはこれ、また1個頑張るの。花輪くんは「僕もヒデじいに何かあげたい」みたいな話になるんだけど。まるちゃんの家でちゃんとお母さんに習って。花輪くんがおはぎを作るっていう話になるの。

(澤部佑)おおーっ! あんまりそんなことしてきてないだろうからね。花輪くんは。

(岩井勇気)そう。なかなかやっぱり自分で料理を作ることもないだろうし。あんな金持ちの家の子なんて。で、1からおはぎの作り方を習って。不器用ながらもね。「これでいいのかな?」なんて言って。「心がこもっていればいいんだよ」みたいな話になって、作るわけ。で、それを重箱みたいなのに詰めて。いっぱい作ってね。で、公民館か集会所かなんかにみんな、集まるわけ。で、ヒデじいを待つんだけど。

ただ、そこに友蔵もいるんだよ。その集会所を取ってくれのたかなんか、わかんないけど。で、一応友蔵も一緒にまざって、お祝いをしてあげるみたいな状態になるんだけど。それでヒデじいが来るわけ。で、劇をやって。ご馳走をみんなが振舞ってあげて、ヒデじいを祝うんだけど……「これ、友蔵はどう思ってるの?」っていう(笑)。

(澤部佑)ちょっと気になるね。たしかに(笑)。

(岩井勇気)同じぐらいのじいさんが、めちゃくちゃまるちゃんの友達に「みんなでお祝いしてあげよう!」みたいな感じでやってもらっているのを見て、友蔵なんてそんなの絶対やってもらってないじゃん?(笑)。

(澤部佑)そうね。家族ではあるだろうけど。

(岩井勇気)「これ、どういう気持ちで友蔵は見てるんだろう?」って思って。

(澤部佑)友蔵も結構、いろんな友達と絡んだりしてるよね。優しいからね。友蔵も。

(岩井勇気)そう。してるんだけど。ただ、子供達としてみたらヒデじいをめちゃくちゃその日を祝ってあげてるのに、今までもこれからも祝うことのないじいさんがその場にいて、気まずくないのかな?って(笑)。

(澤部佑)そこまで……そうね。もしいたら、気になっちゃうかもね。もう1人、じいさんがいたら。

(岩井勇気)「同じぐらいのじいさんがいるけど、この人のターンは来ないけどね」っていうね。

(澤部佑)「誕生日も知らねえしな……」って(笑)。

(岩井勇気)「さくらの家のじいさん、来てるけど……」って。「これ、気まずくないのかな?」って違和感を感じながら見ていたんだけども。で、これがまたいいのが、その会の最後ですよ。花輪くんが「ヒデじい、これ」って。おはぎの入ったもの重箱を出すわけ。で、「なんでしょう?」みたいな感じで開けて。「これ、僕が作ったんだ」って。それでヒデじいが泣きながらおはぎを食べるわけ。

(澤部佑)いいね! めちゃくちゃいいじゃん!

(岩井勇気)「美味しいです!」なんて言ってたら「ええー、美味しいんだ?」みたいになって。そしたら花輪くんが、もうそこでノータイムで「いっぱいあるからみんなで食べようよ!」って言うの。ヒデじいにあげたのに。これ、ちょっと言えなくない?

(澤部佑)まあ、ヒデじいのために作ったものだしね。

ノータイムで「みんなで分けよう」と言う花輪くん

(岩井勇気)ヒデじいのために作ったんだけど。でも、それを「これ、みんなで分けようよ」みたいな話に花輪くんはすぐなるわけ。これがなんか、金持ちの余裕というか。

(澤部佑)まあ、ヒデじいが言うならわかるけどね。もらってね。

(岩井勇気)でも、「ヒデじいもそれはいいだろう」っていう風に思ってるってことだよね。花輪くんはね。

(澤部佑)そうだね。当たり前のようにね。

(岩井勇気)「素直でいやしくないのはこれ、金持ちゆえなんだろうな」ってちょっと思って(笑)。花輪くん、すごい澄んだ心なんだろうなって。

(澤部佑)純粋だし。それは、たしかに金持ちゆえなのかな? たしかにな。

(岩井勇気)っていう風に思ってね。で、ヒデじい、その回は結構セリフがあるわけ。ヒデじいにしてみたら。

(澤部佑)ああ、普段はそんなにだけど。

(岩井勇気)で、「たしかヒデじいって声、変わってないよな?」みたいに思って。友蔵とか、変わっているから。「やっぱりずっと続く作品で声優さん、変わるけど。ヒデじいは変わってないよな」って思って調べたら、知ってた? ヒデじいって、永沢くんの声と一緒なのよ。

(澤部佑)知らない。えっ、ええっ?

(岩井勇気)永沢くん兼役なのよ。結構違う声じゃない?

(澤部佑)結構違う。へー!

(岩井勇気)そうそう。でも、やっぱりまるちゃんの声ってTARAKOさんがやってるんだけど。なんかもう、俺たちはずっと聞いてるから。ヒデじいや花輪くんに対して「よかったね、ヒデじい」とか言っているんだけども。なんかもう、小学生とは思えないような包容力というか。すごい優しい声で包んでいる感じがして。

(澤部佑)はー! なるほど!

(岩井勇気)1回ね、強烈に覚えてるんだけど。昔、アニメの特番があってね。10年前ぐらい。俺の仕事で。

(澤部佑)ああ、仕事で?

(岩井勇気)で、俺、10年前ぐらいだったらそんなにアニメに詳しい人間だっていう認識はたぶんなかったと思うのよ。

(澤部佑)ああ、世間的にも?

(岩井勇気)で、その時に今、ニコ生で『アニ番』っていう番組の作家をやっているゆーやんっていう、同期で仲いいやつが俺がアニメ好きっていうのを知ってくれてたから。それで仕事を振ってくれたんだよ。しかも、アニメ特番の天の声の仕事。で、はんにゃさんがMC日の特番たんだよね。でも、言ったら……これ、わかんないかもしんないけど。天の声って、激ムズじゃん?

(澤部佑)フフフ(笑)。わかんないかもだけどね。激ムズだよね。

(岩井勇気)天の声って本当に難しいんだよね。入るタイミングとか。いい感じで回さないといけないしっていう。で、これを10年前の俺が初めて天の声やったから、まあそれは全然できないよね。

(澤部佑)まあ、そうだろうね。はんにゃさんも回そうとするしね。

(岩井勇気)そう。回そうとするし。俺、後輩だし。しかも、俺はスラスラ長文を読めないから。だから、もうとんでもないことになっちゃって。

(澤部佑)読まなきゃいけないところも……。

(岩井勇気)つっかえ、つっかえ……みたいな。で、それをいじられながらやるみたいな感じになって。で、これ本当に入れ込んでくれたゆーやんっていう作家にも申し訳ないし。「うわあ……」ってなってたの。そしたら、その番組のナレーションがTARAKOさんだったの。で、同じブースでナレーションのところは入れ替わってTARAKOさんが読むみたいな感じだったんだけど。その時、俺が天の声を終わってTARAKOさんに入れ替わる時に、たぶん後ろでTARAKOさん、見てたんだよね。その時に、TARAKOさんが俺を見て「わあ! 本当に芸人さんとこうやって会えることなんかないから、嬉しい! 岩井さん、テレビで見ていて。嬉しいです! 写真、撮ってもいいですか?」みたいに言ってくれて。

そんな、俺なんかもうハライチとしては世には出てたかもしれないけど。俺のことなんか絶対に認識してる世の中じゃないのに。俺の名前まで言ってくれて。「写真を撮ろう」まで……そんなの絶対に俺なんか、写真を撮って嬉しい人間じゃないはずなのに。でも、そう言ってくれたのは俺、絶対に「ちょっと慰めてあげよう」とか「優しさで包んであげよう」みたいな感じなんだと思った時があったの。その声が、めちゃくちゃなんかまるちゃん混じりの声で、優しかったっていう。

(澤部佑)おお! いい話だね。

TARAKOさんの優しい言葉を思い出す

(岩井勇気)だから、まるちゃんの声を聞くと俺、毎回このことを思い出すんだよね(笑)。

(澤部佑)すごいな! まるちゃん……その言葉はお前に向けてのやつだもんな。完全に。ヒデじいのを見て、それを思い出したの?

(岩井勇気)思い出したね(笑)。

(澤部佑)いい話だな!

(岩井勇気)めちゃくちゃ優しかったね。

(澤部佑)へー! お前となんか、写真撮りたいわけないわけだからな。絶対にな。

(岩井勇気)言い過ぎだぞ!

(澤部佑)フフフ(笑)。

<書き起こしおわり>

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